※本記事はJSHが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社JSH(東証グロース:150A)は2026年5月15日、2026年3月期(FY25)通期の決算説明資料を公表した。売上高は4,740百万円と前期比19.5%増加した一方、先行投資により営業損益は105百万円の赤字(前期は185百万円の利益)となり、親会社株主に帰属する当期純損益も121百万円の赤字に転落した。EBITDAは139百万円(予想比120.0%)、在宅医療事業を除くEBITDAは335百万円となった。2027年3月期(FY26)は全セグメントで30%以上の成長を見込み、全社売上高は34.6%増の6,380百万円、営業利益は178百万円の黒字復帰、EBITDAは前期比246.6%増の482百万円を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は4,740百万円(前期比19.5%増)。資料では、売上は月ズレの影響等で予想比96.2%と若干未達となったものの、地方創生事業の売上高が27.8%増加し全社では順調に伸長したと説明されている。利益面は、需要が好調なIoTソリューションサービス事業へ予想比50百万円程度増の積極投資を行いながら、農園開園延期などのコストコントロールを全社で調整し、上振れて着地したとしている。営業利益率は前期の4.7%から△2.2%へ低下した。
| 項目 | FY25(2026年3月期) | FY24(2025年3月期) | 成長率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,740 | 3,967 | 19.5% |
| 営業利益 | △105 | 185 | ― |
| 営業利益率 | △2.2% | 4.7% | ― |
| 経常利益 | △108 | 194 | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △121 | 153 | ― |
| EBITDA | 139 | 334 | △58.4% |
| 在宅医療事業除くEBITDA | 335 | 170 | 96.9% |

セグメント別の状況
地方創生事業は売上高3,205百万円(前期比27.8%増)、セグメント利益776百万円(同39.7%増、マージン24.2%)と伸長した。在宅医療事業は売上高1,445百万円(同0.6%減)、セグメント利益は△196百万円と赤字となり、資料では出店・採用強化への先行投資によるものと説明されている。2025年1月に子会社化したIoTソリューションサービス事業(連結子会社ショウタイム24株式会社)は売上高90百万円、セグメント利益△63百万円。全社共通費は△623百万円(前期は△537百万円)となった。
| セグメント | 売上高 FY25 | 売上高 FY24 | セグメント利益 FY25 | セグメント利益 FY24 |
|---|---|---|---|---|
| 地方創生事業 | 3,205 | 2,509 | 776 | 555 |
| 在宅医療事業 | 1,445 | 1,454 | △196 | 164 |
| IoTソリューションサービス事業 | 90 | ― | △63 | ― |
| 全社共通費 | ― | ― | △623 | △537 |
| 合計 | 4,740 | 3,967 | △105 | 185 |
事業別KPI
地方創生事業は利用企業数・単価がともに伸長し、通期リカーリング売上(定着支援サポート料、農園利用料、水耕栽培設備レンタル料の合計)は前期比26.8%増の約2,773百万円となった。障がい者受入純増数は月ズレの影響で予想比89.0%の356人で着地し、障がい者受入数は2026年3月末時点で1,788人となっている。在宅医療事業は採用が好調に推移し、期末常勤換算看護師数が予想を11%上回る183人(前期比44.5%増)となった一方、採用・育成への時間投下により生産性が低下し、年間訪問件数は予想比95.0%にとどまった。IoTソリューションサービス事業では、子会社化後のBtoBマーケティング・カスタマーサクセス強化により月次リカーリング売上が1年で倍増し、2026年3月時点で年次換算113百万円と1億円を突破した。
| 事業 | 指標 | FY25(2026年3月期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 地方創生事業 | 通期リカーリング売上 | 2,773百万円 | +26.8% |
| 地方創生事業 | 期末利用企業数 | 248社 | +22.2% |
| 地方創生事業 | 単価(期末1企業あたり通期リカーリング売上) | 11,183千円 | +3.8% |
| 地方創生事業 | 通期解約率(人数ベース・前期末受入数比) | 4.5%(月次換算0.37%) | ― |
| 在宅医療事業 | 利用者数 | 2,297人 | +12.8% |
| 在宅医療事業 | 期末常勤換算看護師数 | 183人 | +44.5% |
| IoTソリューションサービス事業 | 月次リカーリング売上 | 9.5百万円 | +104.5% |
| IoTソリューションサービス事業 | 利用企業数 | 126社 | +51.8% |

2027年3月期 業績予想
FY26は全セグメントで30%以上の成長を予想し、全社売上高は34.6%増の6,380百万円を見込む。営業利益は、需要が好調なIoTソリューションサービス事業への投資を拡大するものの、在宅医療事業の改善と地方創生事業の成長により178百万円の黒字復帰(前期比で約2.8億円の改善)を予想している。セグメント利益は地方創生事業985百万円、在宅医療事業△13百万円、IoTソリューションサービス事業△77百万円、全社共通費△717百万円の計画。
| 項目 | FY26(2027年3月期)予想 | FY25(2026年3月期)実績 | 成長率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,380 | 4,740 | 34.6% |
| 地方創生事業 | 4,242 | 3,205 | 32.3% |
| 在宅医療事業 | 1,898 | 1,445 | 31.4% |
| IoTソリューションサービス事業 | 239 | 90 | 167.2% |
| 営業利益 | 178 | △105 | ― |
| 営業利益率 | 2.8% | △2.2% | ― |
| 経常利益 | 150 | △108 | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 40 | △121 | ― |
| EBITDA | 482 | 139 | ― |

EBITDA
FY25のEBITDA(営業利益+償却費)は予想比120.0%の139百万円で着地し、在宅医療事業を除くEBITDAは335百万円となった。FY26は在宅医療事業の大幅な改善を見込み、EBITDAは前期比246.6%増の482百万円、在宅医療事業除くEBITDAは47.8%増の495百万円を予想している。資料では、健全な成長性と収益性の指標として参照する「売上成長率+EBITDAマージン」がFY25の22.4%からFY26は42.2%へ大幅改善する見込みとしている。

株主還元
本資料に配当に関する記載はない。株主還元に関連する記載としては、生産者との共創を通じて農産物や工芸品など「その土地ならではの価値」を全国へ届ける地域特産品ECサイト「リロカルマーケット」について、株主優待制度と合わせて推進しているとの説明がある。
中期の方向性・トピック
FY27ターゲットとして、売上高8,000〜8,500百万円(成長率25〜33%)、営業利益率10%程度を掲げ、セグメント別では地方創生事業5,647百万円(33.1%成長)、在宅医療事業2,530百万円(33.3%成長)を示している。また参考として、在宅医療事業の先行投資前の水準であるEBITDA倍率10倍の場合のFY26末時価総額は50億円程度と計算されるとし、2030年までの時価総額100億円以上に向けてEBITDA拡大に邁進するとしている。地方創生事業のコルディアーレ農園は2026年5月1日時点で全国27農園を展開し、関東地域での障がい者雇用の需要を受けて東京都への進出を加速、大阪府にも開設している。観光物産事業では、2026年4月4日に静岡県伊東市で一棟貸別荘「AUFU VILLA」をオープンした。
※本記事はJSHが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。