※本記事はCocoliveが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
Cocolive株式会社は2026年5月期(通期)の決算を発表した。売上高は前年同期比+11.2%の1,447百万円(14.4億円)と増収を確保した一方、営業利益は同△29.3%の197百万円(1.9億円)となり、開発強化やサービス向上に伴う人件費の増加等を主因に減益となった。2026年1月9日公表の修正業績予想との比較では、売上高は概ね予想通りに進捗し、営業利益・経常利益は予算比+8〜9%程度で進捗した。同社はSaaSビジネスの強みである安定した継続収益の獲得と低い解約率の維持を強みとし、2026年5月期および2027年5月期を高収益体質への『助走』期間と位置づけている。
業績(2026年5月期 実績)
売上高は1,447百万円(前期1,301百万円)、営業利益は197百万円(前期279百万円)となった。売上高営業利益率は13.7%で、前期の21.5%から低下した。四半期(3か月)ベースでは、2025年5月期第4四半期から2026年5月期第4四半期にかけて売上高は+6.4%増加した一方、経常利益は社員数増加に伴う人件費増等の成長投資により△54.7%減少した。
| 項目 | 2026年5月期 | 2025年5月期(前期) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,447百万円 | 1,301百万円 |
| 営業利益 | 197百万円 | 279百万円 |
| 売上高営業利益率 | 13.7% | 21.5% |

主要経営指標(KPI)
顧客数は2026年5月末時点で1,175社(2026年2月末1,172社、2025年5月末1,181社)、MRR(毎月繰り返し発生する売上高)は114百万円(2026年2月末112百万円、2025年5月末108百万円)となった。単月解約率(社数ベース、直近1年間平均)は1.29%(2026年2月末1.34%、2025年5月末1.11%)で推移している。
| 指標 | 2026年5月末 | 2026年2月末 | 2025年5月末 |
|---|---|---|---|
| 顧客数 | 1,175社 | 1,172社 | 1,181社 |
| MRR | 114百万円 | 112百万円 | 108百万円 |
| 単月解約率(社数ベース) | 1.29% | 1.34% | 1.11% |
四半期業績の推移
各四半期(3か月)ごとの売上高は、2025年5月期第4四半期の347,760千円から2026年5月期第1四半期354,152千円、第2四半期357,972千円、第3四半期365,158千円、第4四半期370,154千円と継続的に増加した。一方、経常利益は2025年5月期第4四半期の72,221千円から2026年5月期第1四半期66,833千円、第2四半期44,697千円、第3四半期57,902千円、第4四半期32,718千円と、社員数増加に伴う人件費増等の成長投資により減少傾向で推移した。

人員体制と費用戦略
在籍者数は2026年5月末時点で131名(2025年5月末102名、2024年5月末83名)となった。積極的な人材採用により一定の人員数を確保できたことから、2027年5月期は年間を通じ130〜140名の人員数を見込み、採用スピードを緩めるとともに生成AI等を利用した業務効率化・高度化施策を進める方針。費用面では、通信費の売上高比率は2026年5月期実績の約15%から2027年5月期予算では約17%へ、業務委託費は約4%から約5%へ、それぞれ増加を見込んでいる。
| 項目 | 2026年5月期実績(売上高比率) | 2027年5月期予算(売上高比率) |
|---|---|---|
| 通信費 | 約15% | 約17% |
| 業務委託費 | 約4% | 約5% |

通期業績予想(2027年5月期)
2027年5月期の売上高は1,601百万円、営業利益は167百万円、売上高営業利益率は10.4%を計画する。業種特化型SaaSとして収益の安定性・事業の効率性を活かした着実な増収を見込む一方、マンション領域では2027年1月よりKASIKAの価格改定(現行の一律定額課金50,000円/月から、ベース50,000円/月+規模・地域別の従量課金へ変更)を実施予定。単月解約率はこれまでと同様に1.0%前後を想定している。
| 項目 | 2024年5月期 | 2025年5月期 | 2026年5月期(実績) | 2027年5月期(予算) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,027百万円 | 1,301百万円 | 1,447百万円 | 1,601百万円 |
| 営業利益 | 215百万円 | 279百万円 | 197百万円 | 167百万円 |
| 売上高営業利益率 | 20.9% | 21.5% | 13.7% | 10.4% |

株主還元
配当に関する記載はなく、資本政策としては自己株式の取得を開始した(2026年4月10日付「自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ」)。中長期的な業績成長に向けた資本効率の向上と機動的な資本政策の遂行を目的とするもので、取得の具体的なタイミング・数量・価格等はすべて委託先の証券会社に一任する「取引一任契約」に基づいて行っている。2026年7月10日時点で無借入を維持しており、手元資金は新規事業・M&A等のリスクが高い投資分野への活用を想定している。
成長戦略・トピック
同社は『既存ドメインでの深堀り』『不動産ドメインでの拡大』『他業種への進出』の3つの方向性でKASIKAの提供価値最大化に取り組む。AI機能では2025年9月にAI文章生成機能、2026年3月にAIレコメンド機能を実装し、生成AIを活用した業務効率化・高度化施策を今後も継続する方針。マンション領域では2027年1月より新価格体系(物件規模・エリア難易度に応じた従量課金)を導入する。集客・成約・成約後フォローの領域拡大や他業種展開については、自社開発に加えM&Aも検討していく方針としている。
※本記事はCocoliveが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。