※本記事はAGCが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
AGCは2026年5月12日、2026年12月期 第1四半期(2026年1〜3月)の決算説明資料を公表した。売上高は前年同期比384億円増の5,380億円、営業利益は同126億円増の385億円となり、増収増益となった。円安効果に加え、エッセンシャルケミカルズ東南アジアでの出荷増や欧州建築ガラスの価格政策等が寄与し、ライフサイエンスの損益改善や欧州天然ガス価格の下落も増益に寄与した。通期業績見通しは、原油価格前提の見直し(1バレル70ドル→100ドル)を行った上で据え置いている。
連結業績(当期 実績)
2026年12月期第1四半期の売上高は5,380億円(前年同期4,996億円、+384億円)、営業利益は385億円(同258億円、+126億円)、税引前利益は350億円(同170億円、+180億円)、親会社の所有者に帰属する当期純利益は228億円(同66億円、+162億円)となった。為替レート(期中平均)は1米ドル=156.9円(前年同期152.6円)、1ユーロ=183.7円(同160.5円)、原油(Dubai、期中平均)は86.30米ドル/バレル(同76.94米ドル/バレル)。売上高増減のうち為替差影響は+284億円、連結範囲変更の影響は▲6億円。
| 項目 | 当期(1Q FY2026) | 前期(1Q FY2025) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,380億円 | 4,996億円 | +384億円 |
| 営業利益 | 385億円 | 258億円 | +126億円 |
| 税引前利益 | 350億円 | 170億円 | +180億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期純利益 | 228億円 | 66億円 | +162億円 |
セグメント別の状況
建築ガラスは前年同期の営業損失▲9億円から47億円の黒字に転換(欧米の円安効果や価格政策、欧州天然ガス価格下落が寄与)。オートモーティブは円安効果や品種構成改善により増収増益。電子はディスプレイ用ガラス基板の価格上昇等で増収となったが、製造コスト悪化により営業利益は減少(140億円→123億円)。化学品はインテグレイテッドケミカルズ、エッセンシャルケミカルズ東南アジアともに増収し、製造原価等の改善や一時収益も寄与して営業利益は111億円→152億円に増加。ライフサイエンスは合成医農薬・バイオ医薬品CDMOともに円安と受託増加により増収し、米国コロラド拠点閉鎖等の固定費削減策の効果で営業損失は▲62億円から▲33億円に縮小した。
| セグメント | 指標 | 当期(1Q FY2026) | 前期(1Q FY2025) |
|---|---|---|---|
| 建築ガラス | 売上高 | 1,120億円 | 1,040億円 |
| 建築ガラス | 営業利益 | 47億円 | ▲9億円 |
| オートモーティブ | 売上高 | 1,376億円 | 1,287億円 |
| オートモーティブ | 営業利益 | 86億円 | 77億円 |
| 電子 | 売上高 | 903億円 | 867億円 |
| 電子 | 営業利益 | 123億円 | 140億円 |
| 化学品 | 売上高 | 1,572億円 | 1,441億円 |
| 化学品 | 営業利益 | 152億円 | 111億円 |
| ライフサイエンス | 売上高 | 356億円 | 310億円 |
| ライフサイエンス | 営業利益 | ▲33億円 | ▲62億円 |
| セラミックス・その他 | 売上高 | 110億円 | 134億円 |
| セラミックス・その他 | 営業利益 | 8億円 | ▲0億円 |
| 消去 | 売上高 | ▲59億円 | ▲84億円 |
| 消去 | 営業利益 | 2億円 | 1億円 |
| 合計 | 売上高 | 5,380億円 | 4,996億円 |
| 合計 | 営業利益 | 385億円 | 258億円 |

通期業績の見通し
2026年12月期通期の業績見通しは、売上高22,000億円(前期実績20,588億円)、営業利益1,500億円(同1,275億円)、税引前利益1,240億円(同1,248億円)、親会社の所有者に帰属する当期純利益770億円(同692億円)と、いずれも据え置きとした。原油価格前提を1バレル70米ドルから100米ドルへ見直した上での据え置きであり、現時点では中東情勢による通期業績への影響は軽微と見込んでいる。セグメント別の業績見通しについても据え置きとしている。
| 項目 | 予想(FY2026e) | 前期(実績FY2025) |
|---|---|---|
| 売上高 | 22,000億円 | 20,588億円 |
| 営業利益 | 1,500億円 | 1,275億円 |
| 税引前利益 | 1,240億円 | 1,248億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期純利益 | 770億円 | 692億円 |
| 1株当たり配当(円) | 210円 | 210円 |


株主還元
1株当たり配当金は、2026年12月期も210円を予想しており、2025年12月期実績(210円)から据え置きとしている。財務指標の推移では、2025年12月期のDOE(自己資本配当率)は3.0%であった。資料中に自己株式取得に関する新たな記載はない。

戦略事業のトピック
AGCはモビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンス、パフォーマンスケミカルズを「戦略事業」と位置付けている。第1四半期は全ての戦略事業で売上高が堅調に推移し、前年同期比で増収増益となった。特にパフォーマンスケミカルズとライフサイエンスが増益に貢献した。通期の戦略事業業績見通しについても据え置きとしている。
※本記事はAGCが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。