日本農薬

日本農薬、2026年3月期は増収増益 純利益206.8%増

決算サマリー 2026.08.20
日本農薬、2026年3月期は増収増益 純利益206.8%増

※本記事は日本農薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

日本農薬の2026年3月期は、売上高1,118億円(前期比11.9%増)、営業利益108億円(同26.8%増)、経常利益105億円(同48.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益72億円(同206.8%増)と増収増益になった。ROEは8.9%(前期3.0%)に改善した。2025年11月10日公表の業績予想に対しても、売上高2.3%増、営業利益18.2%増、当期純利益33.9%増という上振れ着地となった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は前期比118億円増の1,118億円、営業利益は同23億円増の108億円、経常利益は同34億円増の105億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同48億円増の72億円となった。増益の主因は海外農薬事業の増益(+41億円)で、化学品事業の増益(+4億円)も寄与した一方、為替影響を除く販管費の増加(-26億円)が押し下げ要因となった。

項目2026年3月期実績2025年3月期実績前期比
売上高1,118億円999億円+118億円(11.9%増)
売上原価737億円667億円+70億円(10.5%増)
売上総利益380億円332億円+48億円(14.6%増)
販売費及び一般管理費271億円246億円+25億円(10.3%増)
営業利益108億円85億円+23億円(26.8%増)
経常利益105億円70億円+34億円(48.6%増)
親会社株主に帰属する当期純利益72億円23億円+48億円(206.8%増)
ROE(自己資本当期純利益率)8.9%3.0%

セグメント別(事業別)の状況

事業別売上高は、農薬(国内)255億円(前期比9.3%増)、農薬(海外)776億円(同12.1%増)、農薬(その他)23億円(同16.1%増)、農薬以外の化学品41億円(同18.5%増)、その他21億円(同17.0%増)と全区分で増収となった。農薬(国内)はBASF社の果樹向け農薬の独占販売開始やコルテバ社の水稲向け製品等の販売増により増収、農薬(海外)は北米での殺虫剤・除草剤、欧州での除草剤・殺虫剤の販売好調などにより増収した。

事業区分2026年3月期実績2025年3月期実績前期比増減率
農薬(国内)255億円233億円9.3%増
農薬(海外)776億円692億円12.1%増
農薬(その他)23億円19億円16.1%増
農薬以外の化学品41億円35億円18.5%増
その他21億円18億円17.0%増
農薬(海外)地域別売上高(前期比)
出典:4997_日本農薬_2026年3月期_通期_説明資料.pdf P.19

グループ会社別の業績

国内グループ会社では、日本農薬(単体)が売上高57,361百万円(前期比6.6%増)、営業利益4,092百万円(同1.1%減)、当期純利益4,619百万円(前期は2,731百万円の赤字から黒字転換)となったほか、二チノー緑化、日本エコテック、アグリマートなど各社が増収増益となった。海外グループ会社では、ニチノーアメリカが売上高17,981百万円(前期比18.9%増)、営業利益2,483百万円(同61.4%増)、当期純利益2,369百万円(同96.4%増)と大幅増益。ニチノーヨーロッパもInteragro社の経営統合効果などにより売上高14,789百万円(同67.9%増)、営業利益1,986百万円(同118.7%増)と大幅増益となり、2026年3月期は過去最高売上を達成した。一方、シプカムニチノーブラジルは訴訟の和解金の影響もあり、当期純利益が751百万円の赤字(前期は131百万円の黒字)となった。

国内グループ会社主要業績(前期比)
出典:4997_日本農薬_2026年3月期_通期_説明資料.pdf P.24

通期業績予想

2027年3月期の業績予想は、売上高1,160億円(前期比3.7%増)、営業利益115億円(同5.7%増)、経常利益110億円(同4.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益74億円(同2.4%増)、ROE8.5%を計画している。海外農薬事業の増益(+28億円)や国内農薬事業の増益(+5億円)を見込む一方、為替影響を除く販管費の増加(-24億円)や化学品事業の減益(-2億円)を織り込んでいる。想定為替レートは1米ドル150.00円、1ユーロ175.00円。

項目2027年3月期業績予想2026年3月期実績前期比
売上高1,160億円1,118億円+41億円(3.7%増)
売上原価751億円737億円+13億円(1.8%増)
売上総利益408億円380億円+27億円(7.3%増)
販売費及び一般管理費293億円271億円+22億円(8.1%増)
営業利益115億円108億円+6億円(5.7%増)
経常利益110億円105億円+4億円(4.5%増)
親会社株主に帰属する当期純利益74億円72億円+1億円(2.4%増)
ROE(自己資本当期純利益率)8.5%8.9%

株主還元

配当については、年間38円に増配する計画。2026年3月期の配当金は中間12.0円・期末24.0円の合計36.0円(配当性向39.0%)となり、2027年3月期は中間14.0円・期末24.0円の合計38.0円(配当性向40.2%)を計画している。

項目2025年3月期2026年3月期2027年3月期予想
親会社に帰属する当期純利益(百万円)2,3567,2287,400
配当総額(百万円)1,7322,8352,975
中間配当(円)10.012.014.0
期末配当(円)12.024.024.0
1株当たり配当金合計(円)22.036.038.0
配当性向(%)73.239.040.2
配当計画
出典:4997_日本農薬_2026年3月期_通期_説明資料.pdf P.34

中期経営計画への取り組み状況

中期経営計画「Growing Global for Sustainability(GGS)」のもと、2025年度は国内でのコルテバ社剤拡販とBASF社果樹剤取扱い開始、NAFTA地域を中心としたエリア戦略による販売拡大(ニチノーアメリカ・ニチノーヨーロッパで過去最高売上)、新規殺虫剤シベンゾキサスルフィルの日韓での登録申請完了などの成果を上げ、中計目標のROE8.9%を達成した。一方でインドにおける主力品目の販売苦戦やジェネリック品の台頭への対応が課題として残る。国内営業では2025年10月からBASF社の果樹向け製品7品目の独占販売を開始し、約500億円規模の国内果樹剤市場でのシェア20%獲得と国内農薬市場での総合シェア3位入りを目指す。新規殺虫剤シベンゾキサスルフィルは2025年に日本・韓国で登録申請を完了しており、ピーク時売上高目標は50億円以上としている。

企業価値向上策② 国内営業の取り組み
出典:4997_日本農薬_2026年3月期_通期_説明資料.pdf P.42

※本記事は日本農薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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