※本記事は共英製鋼が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
共英製鋼は2026年3月期、国内鉄鋼事業の出荷量減少とメタルスプレッド縮小により減収となったものの、海外鉄鋼事業の増益が寄与し営業利益・経常利益は増益となった。経常利益は162億円(前期比+5億円)。当期純利益は前期に計上した特別利益の反動などにより99億円(前期比▲9億円)となった。2027年3月期は中期経営計画「NeXuS II 2026」の最終年度として、売上高3,600億円への増収を見込む一方、営業利益・経常利益は減益を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は3,151億円(前期比▲77億円、▲2.4%)。国内鉄鋼事業は工期の遅延・長期化による出荷量減少に加え、円安や中東情勢を背景としたスクラップ価格の上昇でメタルスプレッドが縮小し、前期対比で減収減益となった。一方、海外鉄鋼事業はベトナム・カナダ拠点が堅調に推移したほか、米国拠点も下期から黒字化し、前期対比+79億円の大幅増益となった。この結果、営業利益は170億円(前期比+16億円、+10.7%)、経常利益は162億円(前期比+5億円、+3.0%)と増益。当期純利益は99億円(前期比▲9億円、▲8.6%)で、前期(2025年3月期)に米国拠点の火災事故に係る保険金など特別利益を通期で35億円計上した反動が影響した。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,151億円 | 3,228億円 | ▲77億円(▲2.4%) |
| 営業利益 | 170億円 | 153億円 | +16億円(+10.7%) |
| 経常利益 | 162億円 | 157億円 | +5億円(+3.0%) |
| 当期純利益 | 99億円 | 108億円 | ▲9億円(▲8.6%) |
セグメント別の状況
国内鉄鋼事業は出荷量減少・売買差縮小により売上高1,255億円(前期1,426億円)、営業利益113億円(前期174億円)と減収減益。海外鉄鋼事業は売上高1,790億円(前期1,690億円)、営業利益61億円(前期▲17億円)と大幅増益。環境リサイクル事業は4Qでスポット案件を獲得したものの売上高59億円、営業利益5億円と前期対比若干減益。その他事業は売上高46億円、営業利益4億円で前期並みに推移した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 国内鉄鋼事業 | 売上高 | 1,255億円 | 1,426億円 |
| 海外鉄鋼事業 | 売上高 | 1,790億円 | 1,690億円 |
| 環境リサイクル事業 | 売上高 | 59億円 | 62億円 |
| その他事業 | 売上高 | 46億円 | 50億円 |
| 国内鉄鋼事業 | 営業利益 | 113億円 | 174億円 |
| 海外鉄鋼事業 | 営業利益 | 61億円 | ▲17億円 |
| 環境リサイクル事業 | 営業利益 | 5億円 | 7億円 |
| その他事業 | 営業利益 | 4億円 | 4億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は中期経営計画「NeXuS II 2026」の最終年度。通期業績は売上高3,600億円(対前期実績+14.2%)、営業利益160億円(同▲5.7%)、経常利益140億円(同▲13.6%)、当期純利益90億円(同▲8.8%)を予想し、2026年3月期対比で増収減益を見込む。通期出荷量は360万トン(国内140万トン、海外220万トン)で前期対比+32万トン。国内鉄鋼事業はスクラップ価格上昇や中東情勢を背景としたコスト増により増収減益、海外鉄鋼事業はベトナム・カナダの堅調な利益計上と米国の収益改善により増収増益を見込む。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,600億円 | 3,151億円 |
| 営業利益 | 160億円 | 170億円 |
| 経常利益 | 140億円 | 162億円 |
| 当期純利益 | 90億円 | 99億円 |

セグメント別業績予想
セグメント別の2027年3月期予想は、国内鉄鋼事業が売上高1,300億円・営業利益60億円、海外鉄鋼事業が売上高2,180億円・営業利益110億円、環境リサイクル事業が売上高65億円・営業利益5億円、その他事業が売上高55億円・営業利益3億円。

株主還元
2026年3月期の配当は中間30円・期末60円の年間90円(配当性向39.7%)で、予想からの変更はなかった。2027年3月期の配当予想は年間70円(中間30円、期末40円、配当性向33.8%)。米国ビントン・スチール社における設備投資計画を含めた資金需要を踏まえ、配当性向30~35%をめどとする配当方針に沿って設定した。
| 区分 | 中間 | 期末 | 年間 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期(実績) | 30円 | 60円 | 90円 | 36.2% |
| 2026年3月期(実績) | 30円 | 60円 | 90円 | 39.7% |
| 2027年3月期(予想) | 30円 | 40円 | 70円 | 33.8% |

中期経営計画/トピック
中期経営計画「NeXuS II 2026」は2027年3月期が最終年度。海外ではベトナムのKSVC社が安値ビレットの調達徹底や他社工場でのOEM実施により、2026年3月期の出荷量・利益ともに過去最高水準で着地。VIS社も新圧延工場の稼働が順調に進み、出荷量が前期対比71千トン増加した。米国拠点は2026年3月期下期に黒字化し、2027年3月期は現行工場の操業安定化によりさらなる収益改善を見込む。カナダ拠点は利益率の高い鉄筋生産を軸に、引き続き高水準の利益維持を見込んでいる。
※本記事は共英製鋼が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。