※本記事は日本山村硝子が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本山村硝子は2026年3月期決算と新中期経営計画(フェーズ2)を発表した。連結売上高は72,190百万円(前期比1.6%減)となったが、価格改定等により営業利益は3,772百万円(同21.4%増)、経常利益は4,388百万円(同36.5%増)、親会社に帰属する当期純利益は3,269百万円(同17.9%増)と増益を確保した。前中期経営計画で目標としたROE5%以上を達成し、新中期経営計画では2029年3月期にROE6%以上、中長期ではROE8%以上を目指す方針を示した。
連結業績(当期 実績)
プラスチック、物流、ニューガラスの各セグメントは増収であったものの、国内ガラスびんの出荷量減少により連結売上高は減収となった。一方、ガラスびん、物流、ニューガラスの各セグメントで価格改定等の影響により増益となり、営業利益の増加に加え持分法による投資利益の増加もあって経常利益は増加した。前期に繰延税金資産計上により税金費用が大きく減少した反動があり、当期純利益の増加率は経常利益の増加率より縮小した。
| 項目(百万円) | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 72,190 | 73,337 | △1,146 | △1.6% |
| 営業利益 | 3,772 | 3,108 | +664 | +21.4% |
| 経常利益 | 4,388 | 3,215 | +1,173 | +36.5% |
| 親会社に帰属する当期純利益 | 3,269 | 2,772 | +497 | +17.9% |

セグメント別(事業別)の状況
セグメント別の2026年3月期実績は、コア事業であるガラスびん事業が売上高45,189百万円・経常利益2,883百万円で全体の中心を占めた。プラスチック事業は売上高8,520百万円・経常利益491百万円、物流関連事業は売上高14,785百万円・経常利益795百万円、ニューガラス事業は売上高3,522百万円・経常利益434百万円だった。新中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)では、ガラスびん事業は2027年3月期に売上高44,000百万円・経常利益1,500百万円へ減少する計画とする一方、プラスチック・物流・ニューガラスの各事業は投資を継続しながら段階的な増収増益を見込む。
| セグメント(百万円) | 指標 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|---|
| ガラスびん事業 | 売上高 | 45,189 | 44,000 |
| ガラスびん事業 | 経常利益 | 2,883 | 1,500 |
| プラスチック事業 | 売上高 | 8,520 | 9,000 |
| プラスチック事業 | 経常利益 | 491 | 250 |
| 物流関連事業 | 売上高 | 14,785 | 15,000 |
| 物流関連事業 | 経常利益 | 795 | 750 |
| ニューガラス事業 | 売上高 | 3,522 | 3,800 |
| ニューガラス事業 | 経常利益 | 434 | 450 |

通期業績予想
新中期経営計画の数値目標では、2026年3月期実績(売上高721億円、経常利益43億円)に対し、2027年3月期は売上高720億円・経常利益22億円を計画する。ガラスびん出荷量の減少、前中期経営計画で実施したガラスびん溶解炉の定期修理に伴う償却費増、中東情勢による影響等を踏まえ、2027年3月期は一時的な減益を想定している。その後2028年3月期は売上高730億円・経常利益40億円、2029年3月期は売上高760億円・経常利益45億円と回復・拡大を見込み、2029年3月期のROE目標は6%以上、自己資本比率は50%台を目安とする。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) | 2028年3月期(計画) | 2029年3月期(計画) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 721億円 | 720億円 | 730億円 | 760億円 |
| 経常利益 | 43億円 | 22億円 | 40億円 | 45億円 |
| ROE | 5.9% | 開示なし | 開示なし | 6%以上 |
| 自己資本比率 | 58.2% | 開示なし | 開示なし | 50%台目安 |

株主還元
配当は連結配当性向50%を目安、1株当たり配当金50円を下限とする方針を維持する。2025年3月期に配当性向の目安を50%に引き上げており、2027年3月期は減益見通しながら前期(2026年3月期)の1株当たり配当金150円を維持する方針である。また、株主・株式保有者への理解促進を目的に、2026年2月に株主優待制度を新設した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 配当性向目安 | 50%(2025年3月期から引上げ) |
| 1株当たり配当金下限 | 50円 |
| 2026年3月期配当金(実績) | 150円 |
| 2027年3月期配当金(見込み) | 150円を維持(減益見通しでも据え置き) |
| 株主優待制度 | 2026年2月新設 |

新中期経営計画/トピック
新中期経営計画(フェーズ2、2027年3月期~2029年3月期)は「持続的な成長に向けた飛躍」と位置付け、外部環境変化に対応しやすいよう3年後の目標値を毎期更新するローリング方式を採用する。中長期のグループ経営ビジョンとして「100年先も必要とされる会社」を掲げ、次期フェーズ3(2030年3月期以降)にはROE8%以上を目指す。海外展開では、ニューガラス事業において米国RedNOx社との資本・業務提携や台湾ITRI(工業技術研究院)との連携を進め、次世代半導体材料分野等への進出を図る。資本コストや株価を意識した経営として、PBR1倍超を目指す方針も示された。
※本記事は日本山村硝子が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。