※本記事は電通総研が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
電通総研の2025年12月期(通期)連結業績は、売上高164,865百万円(前期比+8.0%)、営業利益22,888百万円(+8.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益16,365百万円(+8.3%)。売上高は10期連続、営業利益および当期純利益は8期連続で過去最高を更新した。ビジネスソリューションセグメントおよびコミュニケーションITセグメントが牽引した。2025年7月30日開示の予想比では、売上高は▲1.9%の未達となったものの、営業利益はほぼ計画どおり、経常利益と当期純利益は計画を上回った。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上総利益は60,376百万円(前期比+7.6%)、売上総利益率は36.6%(前期比▲0.2p)。営業利益率は13.9%(前期比+0.1p)。経常利益は23,618百万円(+12.0%)、ROEは17.1%(前期比▲0.3p)。期末就業人員数は4,618名(前期比+205名)。
| 項目 | 当期(2025年12月期) | 前期(2024年12月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 164,865百万円 | 152,642百万円 | +8.0%(+12,223) |
| 売上総利益 | 60,376百万円 | 56,123百万円 | +7.6%(+4,253) |
| 売上総利益率 | 36.6% | 36.8% | ▲0.2p |
| 販売費及び一般管理費 | 37,487百万円 | 35,083百万円 | +6.9%(+2,404) |
| 営業利益 | 22,888百万円 | 21,039百万円 | +8.8%(+1,849) |
| 営業利益率 | 13.9% | 13.8% | +0.1p |
| 経常利益 | 23,618百万円 | 21,093百万円 | +12.0%(+2,525) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 16,365百万円 | 15,117百万円 | +8.3%(+1,248) |
| ROE | 17.1% | 17.4% | ▲0.3p |

報告セグメント別の状況
前期比で見ると、ビジネスソリューションは「STRAVIS」の商社向け導入拡大や「POSITIVE」の電気・ガス業、小売業向け拡大により+18.6%増収、+31.5%増益。コミュニケーションITは公共や電通グループ向けビジネスの拡大に加え、株式会社ミツエーリンクスの連結貢献により+19.1%増収、+38.9%増益。金融ソリューションはメガバンク・信託銀行向けの受託システム開発案件拡大や「BANK・R」の政府系金融機関・大手信用金庫向け拡大により+2.3%増収、+2.6%増益。製造ソリューションはCAEやPLMソリューションの輸送機器業向け拡大により+0.8%増収となったが、収益性の高いソフトウェア商品アドオン開発案件の減少と人件費増により営業利益は▲12.0%の減益。
| セグメント | 指標 | 当期実績(2025年12月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 金融ソリューション | 売上高 | 34,832百万円 | +2.3%(+782) |
| 金融ソリューション | 営業利益 | 4,459百万円 | +2.6%(+111) |
| ビジネスソリューション | 売上高 | 28,013百万円 | +18.6%(+4,387) |
| ビジネスソリューション | 営業利益 | 6,994百万円 | +31.5%(+1,675) |
| 製造ソリューション | 売上高 | 61,039百万円 | +0.8%(+475) |
| 製造ソリューション | 営業利益 | 7,549百万円 | ▲12.0%(▲1,025) |
| コミュニケーションIT | 売上高 | 40,980百万円 | +19.1%(+6,579) |
| コミュニケーションIT | 営業利益 | 3,886百万円 | +38.9%(+1,089) |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期は、売上高182,000百万円(前期比+10.4%)、営業利益25,500百万円(+11.4%)、経常利益26,100百万円(+10.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益18,000百万円(+10.0%)を予想。各セグメントで大型の研究開発投資を計画するが、増収効果と売上総利益率向上(目標37.0%、前期比+0.4p)によって販管費増を吸収し、増益を目指す。期末就業人員数は4,900名(前期比+282名)を計画。
| 項目 | 予想(2026年12月期) | 前期実績(2025年12月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 182,000百万円 | 164,865百万円 | +10.4%(+17,135) |
| 営業利益 | 25,500百万円 | 22,888百万円 | +11.4%(+2,612) |
| 営業利益率 | 14.0% | 13.9% | +0.1p |
| 経常利益 | 26,100百万円 | 23,618百万円 | +10.5%(+2,482) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 18,000百万円 | 16,365百万円 | +10.0%(+1,635) |
| 就業人員数(期末) | 4,900名 | 4,618名 | +6.1%(+282名) |
| 配当金(株式分割後換算) | 45円 | 40円 | +12.5%(+5円) |
| 配当性向 | 48.8% | 47.7% | +1.1p |

株主還元
2025年12月期は、当期純利益の期初計画比増益を受け、期末配当予想を+4円増額し62円とした。年間配当金は120円(前期比+12円増)で配当性向47.7%、13期連続の増配となった。2026年1月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しており、分割後の株式1株あたりで比較すると2025年12月期の配当は40円。2026年12月期は分割後ベースで年間配当45円(前期比+12.5%)、配当性向48.8%を予定し、14期連続増配を目指す。
| 項目 | 当期(2025年12月期) | 前期(2024年12月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 第2四半期末配当金 | 58円 | 54円 | +4円 |
| 期末配当金 | 62円(当初予想58円から+4円増額) | 54円 | +8円 |
| 年間配当金合計 | 120円(13期連続増配) | 108円 | +12円 |
| 配当性向 | 47.7% | 46.5% | +1.2p |
中期経営計画の進捗
2025年は創立50周年にあたり、第2弾中期経営計画の初年度として着実に進捗。統括本部制の導入により事業の枠を超える意識が浸透した。Vision 2030の目標は連結売上高3,000億円・連結営業利益600億円で、2027-2030年CAGRは売上高12.6%、営業利益24.0%を計画。成長加速に向けた課題は独自ソリューションの差別化促進とAIによる生産性改革とし、2026年から「ソフトウェア製品ビジネスの生産性倍増に向けた改革」「データとAIを駆使する新たな製品開発プロセスの定義」「金融業向けソリューション強化とプログラマブル決済の提供」の3つの重点施策に取り組む。

※本記事は電通総研が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。