※本記事は日本特殊塗料が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本特殊塗料は2026年3月期決算で、塗料関連事業における大規模改修工事案件の反動減等により売上高は前期比△6.3%の61,889百万円、営業利益は同△10.1%の4,004百万円となった。一方、北米中心に海外事業が堅調に推移し持分法投資利益が増加したことで経常利益は同+1.9%、遊休固定資産や投資有価証券の売却により親会社株主に帰属する当期純利益は同+6.1%の5,244百万円となった。株主還元では年間配当を前期比35円増の1株当たり125円とし、連結総還元性向は71%と中期経営計画の目標70%を達成した。
連結業績(当期 実績)
売上高は61,889百万円(前期比△6.3%)、営業利益は4,004百万円(同△10.1%)となり、中期経営計画で進めてきた製品ポートフォリオの最適化や新製品開発は一定進展したものの、塗料関連事業における大規模改修工事案件の反動減等が響いた。一方、経常利益は6,834百万円(同+1.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,244百万円(同+6.1%)と増益を確保し、1株当たり当期純利益は242.39円(同+15.15円、+6.7%)、ROEは8.9%(前期8.9%)となった。
| 項目 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 61,889 | 66,060 | △6.3% |
| 営業利益 | 4,004 | 4,456 | △10.1% |
| 経常利益 | 6,834 | 6,709 | +1.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,244 | 4,942 | +6.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 242.39円 | 227.24円 | +6.7% |
| ROE | 8.9% | 8.9% | +0.0pt |
セグメント別業績概要
塗料関連事業は、建築・構築物用の販売が概ね前期並みだったものの、前期にあった大規模改修工事案件の反動減が影響し、売上高19,311百万円(△18.6%)、セグメント利益566百万円(△40.6%)と減収減益となった。自動車製品関連事業は、アジア地域の販売不振を北米・日本がカバーし売上高42,561百万円(+0.6%)と増収となったが、新製品開発や生産合理化による販売費用の増加によりセグメント利益は3,429百万円(△1.8%)とわずかに減益となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 塗料 | 売上高 | 19,311 | 23,722 | △18.6% |
| 塗料 | セグメント利益 | 566 | 953 | △40.6% |
| 塗料 | 利益率 | 2.9% | 4.0% | △1.1pt |
| 自動車 | 売上高 | 42,561 | 42,321 | +0.6% |
| 自動車 | セグメント利益 | 3,429 | 3,493 | △1.8% |
| 自動車 | 利益率 | 8.1% | 8.3% | △0.2pt |
| その他 | 売上高 | 16 | 15 | +2.0% |
| その他 | セグメント利益 | 9 | 9 | △5.2% |
| その他 | 利益率 | 58.0% | 62.3% | △4.3pt |

通期業績予想
2027年3月期は、依然として中東情勢の不透明感が続くものの、自動車部品の販売増により売上高は66,400百万円(前期比+7.3%)を見込む。営業利益は原材料価格上昇の影響もあり4,050百万円(同+1.1%)を予想。経常利益は持分法投資利益(想定約28.7億円)を含め7,350百万円(同+7.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,300百万円(同+1.1%)を想定する。想定為替レートは1ドル=154円。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 66,400 | 61,889 | +7.3% |
| 営業利益 | 4,050 | 4,004 | +1.1% |
| 経常利益 | 7,350 | 6,834 | +7.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,300 | 5,244 | +1.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 248.86円 | 242.39円 | +2.7% |

セグメント別では、塗料関連事業は重点領域の販売拡大や建築物塗料の回復により売上高20,400百万円(+5.6%)を見込む一方、原材料や人件費上昇を織り込みセグメント利益は350百万円(△38.2%)を計画。自動車製品関連事業は生産台数の増加や新規車種への部品採用により売上高46,000百万円(+8.1%)、セグメント利益は3,700百万円(+7.9%)を見込む。

株主還元
2026年3月期の年間配当は前期比35円増となる1株当たり125円(期末配当75円)を実施する。2026年3月期通じて総額10.2億円の自己株式取得を実行し、株主還元総額は37.3億円、連結総還元性向は71%となり、中期経営計画で掲げた目標総還元性向70%を達成した。2027年3月期の年間配当は前期比5円増となる1株当たり130円(中間配当55円、期末配当75円)を計画している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 125円 | 90円 |
| 期末配当金 | 75円 | 開示なし |
| 連結総還元性向 | 71% | 開示なし |
| 自己株式取得額 | 10.2億円 | 開示なし |

中期経営計画の進捗
2026年3月期を初年度とする中期経営計画(2026年3月期~2030年3月期)は、売上高800億円、営業利益率7.6%、営業利益61億円、ROE10.0%以上を目標に掲げる。初年度は塗料関連事業で塗り床材・航空機用塗料・屋根材分野の伸長など製品ポートフォリオの最適化が進展したほか、原料原価率が前期比3.0pt改善するなどコスト削減も進んだ。財務資本戦略では2026年3月期の総還元性向71%を達成し、ROE10%到達に向けた資本効率改善を着実に実行しているとしている。
※本記事は日本特殊塗料が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。