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ユニチカ、2026年3月期は182億円の黒字に転換 2027年3月期は減益予想

決算サマリー 2026.08.19
ユニチカ、2026年3月期は182億円の黒字に転換 2027年3月期は減益予想

※本記事はユニチカが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ユニチカの2026年3月期は、事業譲渡等の影響で売上高が1,186億円(前期比▲78億円)となる一方、高付加価値・高機能製品の拡販や価格改定、コストダウン施策の効果により営業利益は105億円(前期比+47億円)と大幅増益となった。経常利益は104億円(前期比+57億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益や債務免除益が事業構造改善費用を上回り182億円(前期は▲243億円)となり、大幅な黒字に転換した。2027年3月期は、構造改革による低採算事業からの撤退により、売上高840億円、営業利益80億円、当期純利益50億円といずれも前期比で減少する見通し。

2026年3月期決算のポイントと2027年3月期業績予想の概要スライド
出典:ユニチカ 2026年3月期 決算説明資料 P.3
目次

連結業績(当期 実績)

売上高は1,186億円(前期比▲78億円)となった。事業撤退の影響による減収だが、電子材料分野を中心に継続事業の販売量は増加し、食品包装分野の需要減や海外品流入の影響を高付加価値品の販売増加で補った。営業利益は105億円(前期比+47億円)で、営業利益率は8.9%(前期比+4.3%pt)に改善。高付加価値・高機能製品の販売伸長に加え、不採算販売の見直し、価格改定、コストダウン施策の効果が寄与した。経常利益は104億円(前期比+57億円)で、円安の進行に伴う外貨建資産評価益等の為替差益14億円を計上した(為替レートは2025年3月末の1ドル=150円から2026年3月末は1ドル=160円)。親会社株主に帰属する当期純利益は182億円(前期は▲243億円)となり、大幅な黒字に転換した。固定資産の売却益237億円、取引金融機関からの債務免除益120億円を特別利益に計上する一方、事業構造改善費用149億円を特別損失に計上した。

項目2025年3月期実績2026年3月期実績前期比
売上高1,264億円1,186億円▲78億円
売上総利益257億円293億円+36億円
営業利益59億円105億円+47億円
営業利益率4.6%8.9%+4.3%pt
経常利益47億円104億円+57億円
特別利益2億円369億円+367億円
特別損失397億円154億円▲243億円
親会社株主に帰属する当期純利益▲243億円182億円+424億円

セグメント別事業の状況

高分子事業は売上高564億円(前期比+10億円)、営業利益94億円(前期比+34億円)と増収増益。フィルム事業は工業分野の電子材料用途がけん引し堅調に推移、樹脂事業はエンプラの自動車・電気電子部品用途の販売が伸長した。機能資材事業の売上高は337億円(前期比▲33億円)となったが、継続事業(活性炭繊維・ガラス繊維・ガラスビーズ)は売上高166億円(前期比+24億円)、営業利益25億円(前期比+10億円)と増収増益。電子材料分野向けの超極薄ガラスクロス等の販売が大幅に伸長した。繊維事業は事業譲渡等の影響により売上高284億円(前期比▲55億円)となり、一部事業譲渡に関連する損失を売上原価に計上したため営業利益は▲5億円(前期比▲2億円)で営業赤字が拡大した。産業資材事業では土木資材や生活関連用品の販売が好調に推移した。

セグメント指標2025年3月期2026年3月期前期比
高分子事業売上高554億円564億円+10億円(+1.8%)
機能資材事業売上高370億円337億円▲33億円(▲9.0%)
繊維事業売上高339億円284億円▲55億円(▲16.3%)
その他売上高1億円1億円+0億円(+28.2%)
高分子事業営業利益60億円94億円+34億円(+57.1%)
機能資材事業営業利益3億円16億円+13億円(+436.5%)
繊維事業営業利益▲4億円▲5億円▲2億円
その他営業利益▲1億円0億円+1億円
セグメント別業績の概要(売上高・営業利益)スライド
出典:ユニチカ 2026年3月期 決算説明資料 P.8

通期業績予想

2027年3月期は、売上高840億円(前期比▲346億円)、営業利益80億円(同▲25億円)、経常利益65億円(同▲39億円)、親会社株主に帰属する当期純利益50億円(同▲132億円)を見込む。構造改革による低採算事業からの撤退により売上高は減少する見通し。中東情勢の緊迫化に伴う原燃料価格の上昇に対し、コストダウンや生産性向上等の合理化に加え、高付加価値・高機能製品の拡販、不採算販売の見直し、価格改定等を実施し、営業利益への影響を最小限に抑制する方針。予想の前提となる為替レートは1ドル=159円、原油価格は100ドル/バレル。

項目2026年3月期実績2027年3月期予想前期比
売上高1,186億円840億円▲346億円
営業利益105億円80億円▲25億円
経常利益104億円65億円▲39億円
親会社株主に帰属する当期純利益182億円50億円▲132億円
2027年3月期業績予想と前提条件を示すスライド
出典:ユニチカ 2026年3月期 決算説明資料 P.17

セグメント別業績予想

セグメント別の2027年3月期予想は、高分子事業の売上高597億円(前期比+33億円)に対し、営業利益は60億円(同▲34億円)を見込む。機能資材事業は売上高187億円(同▲150億円)、営業利益26億円(同+10億円)、その他(2026年3月期の繊維セグメントの数値を含む)は売上高56億円(同▲229億円)、営業利益▲6億円(同▲1億円)を見込み、全社合計では売上高840億円(同▲346億円)、営業利益80億円(同▲25億円)となる見通し。

セグメント指標2026年3月期実績2027年3月期予想増減
高分子売上高564億円597億円+33億円
機能資材売上高337億円187億円▲150億円
その他*売上高285億円56億円▲229億円
合計売上高1,186億円840億円▲346億円
高分子営業利益94億円60億円▲34億円
機能資材営業利益16億円26億円+10億円
その他*営業利益▲5億円▲6億円▲1億円
合計営業利益105億円80億円▲25億円
セグメント別業績予想(2027年3月期)スライド
出典:ユニチカ 2026年3月期 決算説明資料 P.20

株主還元

本資料には配当や自己株式取得など株主還元に関する記載はない。

事業再生計画の進捗・財務体質の改善

事業再生計画では、繊維事業、不織布事業、産業繊維(モノフィラメント事業を除く)事業等、撤退対象とした不採算事業からの撤退が概ね計画どおりに完了した。今後は高分子・ガラス繊維を中心とした高付加価値品の更なる拡販と生産強化の検討・推進に注力する方針。財務面では、取引金融機関による約120億円の債務免除を実施し、有利子負債は547億円まで圧縮。地域経済活性化支援機構による第三者割当増資200億円を実施したことに加え、当期純利益の計上により純資産は前期の162億円から540億円に増加、自己資本比率は前期の10.4%から35.7%まで大幅に上昇した。現預金は477億円に増加し、ネット有利子負債は70億円まで大幅に減少した。

※本記事はユニチカが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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