※本記事は三和油化工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三和油化工業は2026年3月期決算で、売上高20,263百万円(前期比+26.3%)、営業利益1,543百万円(同+84.6%、営業利益率7.6%、前期比+2.4pt)、経常利益1,701百万円(同+89.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,071百万円(同+81.2%)の増収増益となった。中東情勢の悪化を背景に資源供給不安から再生製品の需要が増加した一方、原材料・エネルギー価格や人件費の高騰によりコスト負担も増加したが、競争力のあるリユース・リサイクル事業に注力した設備稼働率上昇や販売数量の増加、金属リサイクル会社とのシナジー発現に向けた事業連携の推進により増収増益で着地した。
連結業績(当期 実績)
売上高は前期比+26.3%の20,263百万円、営業利益は同+84.6%の1,543百万円となった。リユース・リサイクルおよびエンジニアリング事業の業績拡大により売上が増加したほか、工程改善活動や金属販売単価上昇の影響等により利益額は大きく改善した(単位:百万円)。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,040 | 20,263 | +4,222 | +26.3% |
| 売上総利益 | 4,504 | 5,752 | +1,248 | +27.7% |
| 営業利益 | 836 | 1,543 | +707 | +84.6% |
| 経常利益 | 897 | 1,701 | +803 | +89.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 591 | 1,071 | +480 | +81.2% |
セグメント別(事業別)の状況
2026年3月期より事業分類を見直し、従来の「化学品」事業を「ファインケミカル」事業に、「自動車」事業を「ベーシックケミカル」事業(汎用化学品を含む)に名称変更・再編した。新分類による2026年3月期の売上構成比は、リユース35.7%、リサイクル29.2%、ファインケミカル14.3%、ベーシックケミカル13.1%、エンジニアリング7.7%。リユース・リサイクルおよびエンジニアリング事業にて顧客の需要拡大をとらえ売上高は大幅に増加した一方、電池向け製品需要低迷に伴いファインケミカル事業の成長は停滞傾向となった。
| 事業 | 2026年3月期 売上高 | 構成比 |
|---|---|---|
| リユース | 7,239 | 35.7% |
| リサイクル | 5,905 | 29.2% |
| ファインケミカル | 2,909 | 14.3% |
| ベーシックケミカル | 2,651 | 13.1% |
| エンジニアリング | 1,559 | 7.7% |
| 売上高 計 | 20,263 | 100.0% |

通期業績予想
2027年3月期は、2025年10月にM&Aした子会社A&H Japan社が通期でリユース事業に寄与し、売上高23,500百万円(前期比+16.0%)、営業利益1,700百万円(同+10.2%、営業利益率7.2%)を計画する。一方、経常利益は工場建設資金の借入による利息負担増により1,620百万円(同△4.8%)を計画する。事業別売上高計画は、リユース10,300百万円(同+42.2%)、リサイクル6,000百万円(同+1.6%)、ファインケミカル2,950百万円(同+1.4%)、ベーシックケミカル2,850百万円(同+7.5%)、エンジニアリング1,400百万円(同△10.2%、PCB処理期限が2027年3月に迫り受注は先細りを予想)。なお業績予想の前提は為替157〜162円/$、原油(WTI)70〜80$/バレルとしており、中東情勢緊迫化による影響は加味していない。
| 項目 | 2027年3月期 計画 | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 23,500 | 20,263 | +16.0% |
| 営業利益 | 1,700 | 1,543 | +10.2% |
| 経常利益 | 1,620 | 1,701 | △4.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,100 | 1,071 | +2.7% |

株主還元
配当方針は、今後の事業展開及び財務体質の充実等を勘案のうえ、非減配を基本方針とし、安定的な配当を継続して実施するというもの。1株当たり配当金は2024年3月期40.0円、2025年3月期43.0円(配当性向31.4%)、2026年3月期50.0円(配当性向20.1%)と増配を続けており、2027年3月期も50.0円を予定する(配当性向19.6%)。
| 期 | 1株配当金 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 40.0円 | 16.6% |
| 2025年3月期 | 43.0円 | 31.4% |
| 2026年3月期 | 50.0円 | 20.1% |
| 2027年3月期(予) | 50.0円 | 19.6% |

中期経営計画
同社は「グランドビジョン2030」を掲げ、2031年3月期に売上高350億円(2026年3月期比1.7倍)、営業利益42億円(同2.7倍)、EBITDA66億円(同2.3倍)を目指す。2027年3月期〜2029年3月期を対象とする中期経営計画では、エレクトロニクス関連産業との取引拡大や東西拠点を中心とした新規顧客開拓、金属回収や解体工事等の既存事業領域拡張により安定的な事業成長を図るとともに、北九州市への新工場建設(子会社サンワマテリアルソリューションズ、投資額約80億円、2027年4月稼働予定)などグランドビジョン2030達成に向けた主要投資を実施する。2029年3月期の業績目標は売上高26,500百万円、営業利益2,000百万円(営業利益率7.5%以上)、EBITDA4,200百万円(EBITDAマージン15.8%以上)。

※本記事は三和油化工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。