※本記事は九州旅客鉄道が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
九州旅客鉄道(JR九州)の2026年3月期は、運賃・料金改定による鉄道旅客運輸収入の増加や、不動産販売収入の増加などにより、営業収益は前期比110.1%の5,003億円、営業利益は同125.5%の740億円となり、増収増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比104.1%の454億円だった。2027年3月期は、鉄道旅客運輸収入の増加や不動産物件売却の増加などにより営業収益・営業利益は増収増益を見込む一方、支払利息の増加により経常利益は減益を見込む。前期の特別損失の反動により、親会社株主に帰属する当期純利益は増益を見込んでいる。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の連結業績は、営業収益5,003億円(前期比110.1%)、営業利益740億円(同125.5%)、経常利益740億円(同124.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益454億円(同104.1%)、EBITDA1,126億円(同117.4%)となった。特別損益は前期の△33億円から当期は△143億円となった。有利子負債は4,679億円(前期4,233億円)、自己資本比率は40.4%(前期40.0%)だった。営業キャッシュ・フローは728億円(前期966億円)、フリー・キャッシュ・フローは△142億円(前期△107億円)だった。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 増減 | 対前年 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 4,543億円 | 5,003億円 | +459億円 | 110.1% |
| 営業利益 | 589億円 | 740億円 | +150億円 | 125.5% |
| 経常利益 | 595億円 | 740億円 | +144億円 | 124.3% |
| 特別損益 | △33億円 | △143億円 | △110億円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 436億円 | 454億円 | +18億円 | 104.1% |
| EBITDA | 959億円 | 1,126億円 | +167億円 | 117.4% |
セグメント別の状況
セグメント別の営業収益は、運輸サービスが1,906億円(前期1,693億円)で、うち単体・鉄道事業の鉄道旅客運輸収入は運賃・料金改定の影響により1,726億円(前期1,512億円)となった。不動産・ホテルは1,566億円(前期1,434億円)で、不動産賃貸は829億円(前期782億円)、不動産販売は保有物件の売却や分譲マンション販売の増により396億円(前期328億円)、ホテル事業は340億円(前期322億円)だった。流通・外食は718億円(前期670億円)、建設は1,110億円(前期1,006億円)、ビジネスサービスは841億円(前期825億円)だった。営業利益は運輸サービスが239億円(前期121億円)、不動産・ホテルが344億円(前期314億円)、流通・外食が38億円(前期34億円)、建設が77億円(前期73億円)と前期を上回った一方、ビジネスサービスは50億円(前期52億円)と前期を下回った。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|---|
| 運輸サービス | 営業収益 | 1,693億円 | 1,906億円 |
| 運輸サービス | 営業利益 | 121億円 | 239億円 |
| 不動産・ホテル | 営業収益 | 1,434億円 | 1,566億円 |
| 不動産・ホテル | 営業利益 | 314億円 | 344億円 |
| 流通・外食 | 営業収益 | 670億円 | 718億円 |
| 流通・外食 | 営業利益 | 34億円 | 38億円 |
| 建設 | 営業収益 | 1,006億円 | 1,110億円 |
| 建設 | 営業利益 | 73億円 | 77億円 |
| ビジネスサービス | 営業収益 | 825億円 | 841億円 |
| ビジネスサービス | 営業利益 | 52億円 | 50億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の連結業績予想は、営業収益5,205億円(前期比104.0%)、営業利益750億円(同101.3%)、経常利益709億円(同95.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益516億円(同113.5%)、EBITDA1,162億円(同103.1%)。経常利益は支払利息の増加により減益を見込むが、前期に計上した特別損失の反動により当期純利益は増益を見込む。セグメント別営業収益は、運輸サービス1,930億円、不動産・ホテル1,681億円(保有物件の売却の増)、流通・外食760億円、建設1,140億円、ビジネスサービス885億円を見込む。中期経営計画2025-2027の数値目標(見直し後)は、営業収益5,640億円、営業利益810億円、EBITDA1,255億円、ROE10%程度としている。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 中期経営計画2025-2027数値目標 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 5,003億円 | 5,205億円 | 5,640億円 |
| 営業利益 | 740億円 | 750億円 | 810億円 |
| 経常利益 | 740億円 | 709億円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 454億円 | 516億円 | - |
| EBITDA | 1,126億円 | 1,162億円 | 1,255億円 |

株主還元
株主還元は、2027年度までの間、連結配当性向35%以上の配当を実施するとともに、機動的に自己株式取得を行う方針である。1株当たり年間配当金は2025年3月期98.00円、2026年3月期115.00円、2027年3月期は121.00円(うち中間配当60.50円)を予想している。配当性向は2026年3月期38.9%、2027年3月期は36.1%を見込む。
| 決算期 | 1株当たり年間配当金 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2025年3月期(実績) | 98.00円 | 35.1% |
| 2026年3月期(実績) | 115.00円 | 38.9% |
| 2027年3月期(予想) | 121.00円(うち中間60.50円) | 36.1% |

中期経営計画2025-2027のアップデート
中期経営計画2025-2027については、運賃改定後1年間の収入状況を踏まえ2027年度の鉄道運輸収入目標を1,710億円から1,780億円に上方修正するなど、連結数値目標を営業収益5,300億円から5,640億円、営業利益710億円から810億円、EBITDA1,150億円から1,255億円に見直した。ROE目標は「現行水準の維持」から「10%程度」に修正した。博多駅空中都市プロジェクトは中止した一方、アサヒビール博多工場用地の取得など将来の成長に向けた新規開発案件の獲得と探索を継続している。株主還元方針は維持し、利益成長に伴う増配を実施する方針。

※本記事は九州旅客鉄道が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。