※本記事は近鉄グループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
近鉄グループホールディングスの2026年3月期は、大阪・関西万博の開催に伴う旅客・消費需要やインバウンド旅客の増加を背景に、運輸業、流通業、ホテル・レジャー業で増収となった一方、国際物流業は市場競争の激化による販売価格の下落で減収となった。連結全体では営業収益1,750,307百万円(前期比0.5%増)、営業利益89,436百万円(同6.0%増)の増収増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は53,771百万円(同15.1%増)となった。2027年3月期は営業収益の増収を見込む一方、支払利息の増加等により経常利益・純利益は減益を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
連結全体の営業収益は前期比8,519百万円増の1,750,307百万円、営業利益は同5,036百万円増の89,436百万円となった。経常利益は受取利息及び配当金の増加等により同3,038百万円増の84,577百万円。親会社株主に帰属する当期純利益は、近鉄百貨店名古屋店閉店に伴う補償金の計上等もあり同7,055百万円増の53,771百万円となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1,750,307 | 1,741,787 | +8,519(+0.5%) |
| 営業利益 | 89,436 | 84,399 | +5,036(+6.0%) |
| 経常利益 | 84,577 | 81,538 | +3,038(+3.7%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 53,771 | 46,716 | +7,055(+15.1%) |
セグメント別業績(2026年3月期 実績)
運輸業は大阪・関西万博開催に伴う旅客の増加、名阪特急増発効果やインバウンド効果もあり増収増益。不動産業は不動産販売で売上原価の増加により減益となったものの、物件取得等による賃貸収入の増加や収益物件の売却があった不動産賃貸の増益により増収増益。国際物流業は取扱物量が増加したものの、市場競争の激化により販売価格が下落し減収減益。流通業は前期の免税売上の反動があったものの、大阪・関西万博のオフィシャルストアが好調な百貨店をはじめ増収増益。ホテル・レジャー業はホテルの宿泊部門・旅行業の堅調により増収増益となったが、志摩スペイン村の入場者数減少により観光施設は減収減益となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 運輸 | 営業収益 | 232,021 | 223,225 |
| 運輸 | 営業損益 | 38,064 | 34,664 |
| 不動産 | 営業収益 | 173,821 | 165,359 |
| 不動産 | 営業損益 | 14,368 | 13,864 |
| 国際物流 | 営業収益 | 753,200 | 796,941 |
| 国際物流 | 営業損益 | 12,012 | 12,967 |
| 流通 | 営業収益 | 226,367 | 215,359 |
| 流通 | 営業損益 | 9,159 | 7,022 |
| ホテル・レジャー | 営業収益 | 369,307 | 344,905 |
| ホテル・レジャー | 営業損益 | 13,791 | 13,984 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、前年の大阪・関西万博の反動減があるものの、引き続き堅調な特急利用やインバウンドの拡大を見込み、営業収益は前期比5.1%増の1,840,000百万円を予想。営業利益は同0.6%増の90,000百万円を見込むが、急速な金利上昇による支払利息の増加を織り込み、経常利益は同3.0%減の82,000百万円を予想。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に繰延税金資産の計上に伴い法人税等が減少した反動等もあり、同12.6%減の47,000百万円を予想している。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1,840,000 | 1,750,307 | +89,692(+5.1%) |
| 営業利益 | 90,000 | 89,436 | +563(+0.6%) |
| 経常利益 | 82,000 | 84,577 | △2,577(△3.0%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 47,000 | 53,771 | △6,771(△12.6%) |

株主還元
株主資本配当率(DOE)の下限を2.0%から2.5%へ引き上げ、DOE2.5%を下限とした累進配当により、安定的な配当とあわせて中長期の成長に応じた株主還元を行う方針。なお配当の実施に際しては配当性向も考慮するとともに、中期経営計画の達成を踏まえたうえで株主還元の多様化を進めるとしている。2026年3月期の年間配当は1株60円(DOE2.6%、連結配当性向21.2%)、2027年3月期は1株70円(DOE2.8%、連結配当性向28.3%)を予想している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株配当金 | 60円 | 70円 |
| DOE | 2.6% | 2.8% |
| 連結配当性向 | 21.2% | 28.3% |

セグメント別業績予想(2027年3月期)
運輸業は鉄軌道業で大阪・関西万博の反動による減収に対し、奈良・伊勢志摩方面への誘客強化に取り組むが、賃上げ等による人件費の上昇や一般車両新造による減価償却費の増加を見込み、減収減益を予想。不動産業は不動産販売業で仲介・リフォーム事業の拡大等に注力するほか、不動産賃貸業で賃貸収入の増を織り込み、増収増益を予想。国際物流業はイントラアジアでの航空貨物輸送やアジア発北米向けの海上貨物輸送等での取扱増加とともに利益率の改善を見込み、増収増益を予想。流通業はストア・飲食業で販促強化等により増収を見込むものの、百貨店業で大阪・関西万博関連の反動減や名古屋店閉店の影響もあり、流通業全体では減収減益を予想。ホテル・レジャー業はホテル業で客室改装等による販売価格の引上げを進めるほか、旅行業で海外旅行の販売拡大を見込み、増収増益を予想している。

※本記事は近鉄グループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。