※本記事はさくらインターネットが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
さくらインターネットの2026年3月期通期連結業績は、売上高35,301百万円(前期比12.4%増)で過去最高を達成した。GPUインフラストラクチャーサービスとクラウドサービスの成長が牽引した一方、機材投資や人材獲得等の戦略的投資が先行し、営業利益は△403百万円(前期4,145百万円)、経常利益は105百万円(前期比97.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は216百万円(前期比92.6%減)と大幅な減益となった。2027年3月期は生成AI向けサービスとクラウドサービスの牽引により売上高45,000百万円(前期比27.5%増)、営業利益1,500百万円への回復を見込む。
連結業績(当期 実績)
2026年3月期の売上高は31,412百万円から35,301百万円(12.4%増)に伸長した。GPUインフラストラクチャーサービスは前期比20.3%増、クラウドサービスは前期比9.4%増と堅調に推移し、その他サービスも官公庁大口案件の受注により前期比19.6%増となった。一方、GPU関連の減価償却費や販売用サービス原価、人材投資に伴う人件費等のコストが増加し、営業利益は4,145百万円から△403百万円へ、経常利益は4,060百万円から105百万円(97.4%減)へ、親会社株主に帰属する当期純利益は2,937百万円から216百万円(92.6%減)へと減少した。なお、営業外収益にはクラウドプログラムによる補助金収入617百万円(前期160百万円)を計上している。
| 科目 | ’25/3期 通期 | ’26/3期 通期 | 前期比増減率(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 31,412 | 35,301 | 12.4 |
| 営業利益 | 4,145 | △403 | - |
| 経常利益 | 4,060 | 105 | △97.4 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,937 | 216 | △92.6 |
![2026年3月期通期 連結業績ハイライト[前期比]](https://investalk.jp/wp-content/uploads/2026/08/up_2-238-scaled.png)
セグメント別(サービスカテゴリー別)の状況
2026年3月期のサービスカテゴリー別売上高は、クラウドサービス15,324百万円、GPUインフラストラクチャーサービス8,144百万円、物理基盤サービス3,056百万円、その他サービス8,776百万円。2027年3月期はGPUインフラストラクチャーサービスが前期比125.9%増の18,400百万円、クラウドサービスが前期比14.9%増の17,600百万円と伸長を見込む一方、物理基盤サービスは前期比21.5%減、その他サービスは前期大口スポット案件の反動で前期比24.8%減を計画している。
| サービスカテゴリー | ’26/3期実績 | ’27/3期予想 | 増減率(%) |
|---|---|---|---|
| クラウドサービス | 15,324 | 17,600 | 14.9 |
| クラウドインフラストラクチャー | 10,599 | 12,850 | 21.2 |
| クラウドアプリケーション | 4,724 | 4,750 | 0.5 |
| GPUインフラストラクチャーサービス | 8,144 | 18,400 | 125.9 |
| 物理基盤サービス | 3,056 | 2,400 | △21.5 |
| その他サービス | 8,776 | 6,600 | △24.8 |
| 合計 | 35,301 | 45,000 | 27.5 |

通期業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高45,000百万円(前期比27.5%増)、営業利益1,500百万円、経常利益1,200百万円(前期比1,037.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益850百万円(前期比293.5%増)。生成AI向けサービスとクラウドサービスの成長に加え、ガバメントクラウドへの正式採択を契機とした販売チャネル拡大が牽引する見込み。一方、GPU関連の減価償却費の増加や電力価格・半導体等機材価格の高騰がコスト増要因となる。
| 科目 | ’26/3期実績 | ’27/3期予想 | 増減率(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 35,301 | 45,000 | 27.5 |
| 営業利益 | △403 | 1,500 | - |
| 経常利益 | 105 | 1,200 | 1,037.7 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 216 | 850 | 293.5 |

株主還元
配当については、持続的成長と収益力確保のための内部留保と業績進展に応じた株主還元の両立を基本方針としている。2026年3月期の1株当たり配当金は5円00銭(前期比0.5円増)、2027年3月期は5円50銭(前期比0.5円増)を予想している。
| 区分 | ’26/3期(実績) | ’27/3期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 5円00銭 | 5円50銭 |

中期経営計画/トピック
中長期的には「クラウドサービスへの集中と新たな成長領域の創出」を掲げ、クラウドサービスの強化とAI向けGPU基盤提供による収益拡大を重点施策とする。2026年3月、「さくらのクラウド」が国産で初めてガバメントクラウドサービス提供事業者に正式採択された。また、生成AI向けGPU基盤提供の投資計画は合計約1,130億円で、経済産業省「クラウドプログラム」供給確保計画の認定により最大575億円の助成を受ける計画。2026年3月期末までの投資実績は521億円、2027年3月期の投資計画は198億円(データセンター87億円、サーバー・ネットワーク機器105億円等)としている。
※本記事はさくらインターネットが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。