※本記事はレシップホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
レシップホールディングスが発表した2026年3月期通期決算は、売上高238億98百万円(前期比7.8%減)、営業利益12億68百万円(同64.1%減)、経常利益15億8百万円(同56.7%減)、当期純利益11億77百万円(同47.8%減)の減収減益となった。輸送機器事業・産業機器事業ともに減収となったことに加え、受注損失引当金の計上やサービス費・人件費の増加が利益を押し下げた。一方、2027年3月期は米国での運賃収受システムの大型案件の売上計上が寄与し、売上高265億円(同10.9%増)、営業利益19億円(同49.8%増)の増収増益を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は輸送機器事業、産業機器事業ともに減収となった。バス市場では新紙幣発行に伴う運賃箱の改造・ソフト改修、運賃箱・ICカードリーダライタなどの売上が減少し、鉄道市場でも新紙幣関連売上の減少に加え米国向け列車用LED灯具の売上が減少した。産業機器事業では、電源ソリューション市場でバッテリー式フォークリフト用充電器の売上が減少した一方、EMS市場では自動車向け基板実装売上が増加した。営業利益は減収に加え、将来を見据えた戦略的案件に伴う受注損失引当金の計上、サービス費(改修費用)や人件費の増加により大幅に減少した。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 25,931百万円 | 23,898百万円 | ▲7.8% |
| 売上総利益 | 8,631百万円 | 6,395百万円 | ▲25.9% |
| 営業利益 | 3,531百万円 | 1,268百万円 | ▲64.1% |
| 経常利益 | 3,483百万円 | 1,508百万円 | ▲56.7% |
| 当期純利益 | 2,255百万円 | 1,177百万円 | ▲47.8% |
セグメント別の状況
セグメント別では、輸送機器事業の売上高が200億34百万円(前期比7.6%減)、営業利益が11億90百万円(同65.2%減)となった。バス市場・鉄道市場・自動車市場のいずれも減収となった。産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)の売上高は38億25百万円(同9.0%減)、営業利益は1億37百万円(同9.8%減)となった。電源ソリューション市場ではバッテリー式フォークリフト用充電器の売上が減少した一方、EMS市場では自動車向け基板実装売上が増加した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 輸送機器事業 | 売上高 | 21,689百万円 | 20,034百万円 | ▲7.6% |
| 輸送機器事業 | 営業利益 | 3,418百万円 | 1,190百万円 | ▲65.2% |
| 産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業) | 売上高 | 4,204百万円 | 3,825百万円 | ▲9.0% |
| 産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業) | 営業利益 | 152百万円 | 137百万円 | ▲9.8% |
| その他事業 | 売上高 | 37百万円 | 37百万円 | - |
| その他事業 | 営業利益 | 6百万円 | 3百万円 | ▲42.7% |


通期業績予想
2027年3月期は、米国での運賃収受システムの大型案件の売上計上が業績に大きく貢献し、上場以来過去最高となる売上高を予想している。バス市場向け売上は減少を見込むものの、バスロケシステム・キャッシュレスシステム・廃棄物収集業務効率化システムなど新たな商材の本格導入と確実な拡販を推進する方針。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 増減率 | 中期経営計画目標(2027年3月期) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 23,898百万円 | 26,500百万円 | 10.9% | 24,000百万円 |
| 営業利益 | 1,268百万円 | 1,900百万円 | 49.8% | 1,200百万円 |
| 経常利益 | 1,508百万円 | 1,900百万円 | 25.9% | - |
| 当期純利益 | 1,177百万円 | 1,300百万円 | 10.4% | - |

株主還元
配当方針では、純資産配当率(DOE)の目標水準を「2%以上」から「3%以上」へ引き上げた。2026年3月期は国内需要の堅調な推移や継続的な原価低減等に伴い1株当たり24円へ増配し、2027年3月期は新方針に基づきさらに26円への増配を予定している。中期経営計画RT2026期間においては3期連続の増配を実施しており、中期経営計画最終年度比で配当水準は3倍超(8.5円→26円)に拡大する見込みである。
| 期 | 1株当たり配当金 |
|---|---|
| 2022年3月期 | 5.0円 |
| 2023年3月期 | 5.0円 |
| 2024年3月期 | 8.5円 |
| 2025年3月期 | 20.0円 |
| 2026年3月期 | 24.0円 |
| 2027年3月期(予想) | 26.0円 |

中期経営計画・成長戦略
中期経営計画「RT2026」のもとキャッシュアロケーションを更新し、株主還元の強化とM&Aも視野に入れた成長投資枠の拡大を進めている。成長戦略では、米国の運賃収受システム市場でのシェア拡大(2030年獲得目標シェア10%・6,500台)、新明和工業と共同開発した廃棄物収集業務効率化システム『G-SUPPORT』の展開(2030年までに塵芥車市場5,000台への提供を目指す)、静岡県側の富士登山事前登録システム「静岡県FUJI NAVIアプリ」の継続導入、バス事業者向け統合ソリューション『MoveLe』の展開(2030年度売上高目標35億円)などに取り組んでいる。
※本記事はレシップホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。