※本記事はトーメンデバイスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
トーメンデバイスの2026年3月期(2025年4月~2026年3月)連結業績は、売上高6,336億円(前期比50.3%増)、営業利益187億円(同84.7%増)、経常利益133億円(同80.6%増)、純利益100億円(同79.2%増)となった。AI需要に牽引された周辺メモリの需要拡大に加え、2025年夏頃からのメモリ価格急騰が継続したことで増収増益となり、ROEは18.4%(前期11.7%)に上昇した。
連結業績(2026年3月期 実績)
利益面ではメモリ価格急騰による収益性の向上が寄与し、売上面ではAI需要に牽引された周辺メモリの需要拡大に加え、2025年夏頃からのメモリ価格急騰とその後の価格上昇継続が押し上げ要因となった。総資産は、供給がタイトな中での物量確保の必要性や仕入価格の高騰を背景に商品(在庫)が増加したことなどにより増加。借入金も仕入価格の高騰・仕入量の増加により増加した。なお、B/S関連項目の前期比較は前期末との比較となっている。
| 項目 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,216億円 | 6,336億円 | +2,119億円 | +50.3% |
| 営業利益 | 101億円 | 187億円 | +86億円 | +84.7% |
| 経常利益 | 73億円 | 133億円 | +59億円 | +80.6% |
| 純利益 | 55億円 | 100億円 | +44億円 | +79.2% |
| 1株当たり純利益 | 821.69円 | 1,472.71円 | +651.02円 | +79.2% |
| 総資産 | 1,139億円 | 3,449億円 | +2,309億円 | +202.7% |
| 純資産 | 496億円 | 592億円 | +96億円 | +19.4% |
| 自己資本比率 | 43.5% | 17.2% | ▲26.3pt | ー |
| ROE | 11.7% | 18.4% | +6.7pt | ー |

経常利益は前期比59億円(+80.6%)増の133億円となった。主な増減要因は、サーバー・ストレージおよび車載向けメモリー製品の売上増加による利益増(+73億円)、メモリー製品の価格高騰下での収益性向上(前期比利益率良化)による利益増(+16億円)である一方、販管費増加による利益減(▲8億円)、為替差損の増加による利益減(▲18億円)、営業外損益その他の増減による利益減(▲3億円)があった。
セグメント別(商品別)の状況
商品別売上高は、メモリが3,470億円から5,532億円(+59.4%)に拡大。サーバー・ストレージ(海外)および車載向け(国内・海外)の売上が増加した一方、スマートフォン向け売上は減少した。システムLSIは584億円から632億円(+8.3%)に増加。国内でのSiP(システム・イン・パッケージ)売上が増加した一方、スマートフォン向けCIS(CMOSイメージセンサー)は売上が減少した。ディスプレイは129億円から147億円(+13.8%)に増加し、車載およびスマートフォン向け有機ELの売上が増加した。その他は32億円から24億円(▲23.7%)に減少し、バッテリーの売上が増加した一方、販売終息に伴いTV向けバックライト用LEDの売上が減少した。
| 品目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| メモリ | 3,470億円 | 5,532億円 | +59.4% |
| システムLSI | 584億円 | 632億円 | +8.3% |
| ディスプレイ | 129億円 | 147億円 | +13.8% |
| その他 | 32億円 | 24億円 | ▲23.7% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の通期業績予想は、売上高7,500億円(前期比18.4%増)、営業利益182億円(同2.7%減)、経常利益145億円(同9.0%増)、純利益110億円(同10.0%増)、ROE17.5%(前期比0.9pt低下)を見込む。データセンターを中心とした旺盛なメモリ需要は継続する見通しで、供給のタイト感は今年度さらに厳しさを増し、少なくとも2027年までは継続すると予想している。メモリ価格は2026年に緩やかな上昇トレンドが継続し、その後高止まりすると見込む。供給がタイトな中、顧客への充足率を維持するため物量確保を第一に取り組む方針。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,336億円 | 7,500億円 | +1,164億円 | +18.4% |
| 営業利益 | 187億円 | 182億円 | ▲5億円 | ▲2.7% |
| 経常利益 | 133億円 | 145億円 | +12億円 | +9.0% |
| 純利益 | 100億円 | 110億円 | +10億円 | +10.0% |
| ROE | 18.4% | 17.5% | ー | ▲0.9pt |

商品別では、メモリはサーバー・ストレージおよび車載向けを中心に売上5,532億円から6,720億円(+21.5%、構成比87.3%→89.6%)へ続伸する見込みだが、供給逼迫の状況による不透明感は拭えないとしている。システムLSIは、国内SiPビジネスの増加を見込むもののスマートフォン向けCISの減少により633億円から632億円(▲0.2%)とほぼ横ばいを予想。ディスプレイはスマートフォン向け有機ELの売上減少を見込み、147億円から123億円(▲16.2%)となる見通し。その他は25億円で横ばい(+0.3%)を予想している。
株主還元
2026年3月期の1株当たり配当額は540円(配当性向36.7%)。2027年3月期は1株当たり配当額600円(配当性向37.1%)を予想している。新中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)にて新たな株主還元方針を策定し、業績連動は継続するとともに、新たに配当下限300円を設定。新中計最終年度に配当性向40%を目指すとしている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当額 | 540円 | 600円 |
| 配当性向 | 36.7% | 37.1% |

中期経営計画の達成状況
2024年3月期~2026年3月期を対象とする中期経営計画に対し、ROEは目標「安定的に10%」に対し実績18.4%となった。売上高・純利益の目標達成率はそれぞれ126.7%、166.9%となり、中期経営計画の目標を大きく上回る着地となった。
※本記事はトーメンデバイスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。