※本記事はあらたが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
あらたは2026年3月期、売上高が11期連続で過去最高を更新し、1兆円を突破した。H&B・ペットカテゴリーの好調、商品単価向上、専売・優先流通品の伸長が寄与した一方、センターフィー・リベートの増加や販売管理費の増加により、売上総利益率よりも販管費率の伸びが大きく、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前年を下回った。会社は環境変化による大きな転換期を迎えていると認識し、新中期経営計画において卸売業の本質に立ち返り攻守の体質強化を図るとしている。
連結業績(当期 実績)
売上高は10,047億円(前年比101.9%)、営業利益は132億円(同88.1%)、経常利益は135億円(同86.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は101億円(同97.8%)、EBITDAは180億円(同91.5%)、ROEは8.4%(前年比▲0.8pt)となった。営業利益の減益は売上総利益率の低下(センターフィー・リベートの増加)と販売管理費の増加が主因で、経常利益はこれに金利上昇による支払利息の増加が加わった。親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益(約6億円)や投資有価証券売却益(約9億円)が減益幅を圧縮した一方、インフレによるコスト増加も影響した。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 986,212 | 1,004,749 | 101.9% |
| 売上総利益(百万円) | 96,221 | 97,330 | 101.2% |
| 販売管理費(百万円) | 81,232 | 84,123 | 103.6% |
| 営業利益(百万円) | 14,989 | 13,207 | 88.1% |
| 経常利益(百万円) | 15,617 | 13,534 | 86.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 10,358 | 10,130 | 97.8% |
| EBITDA(百万円) | 19,757 | 18,069 | 91.5% |
| ROE | 9.2% | 8.4% | ▲0.8pt |

カテゴリー別の状況
カテゴリー別売上高(前年比較)では、H&B・紙製品・ペットカテゴリーが伸長した。H&Bは戦略的なカテゴリー強化の奏功に加え、専売・優先流通品の中でもヘアケアが好調に推移。紙製品はインストアシェアの拡大や、地政学リスクの高まりに伴う3月の仮需が押し上げ要因となった。ペットは新規取引開始およびインストアシェアの拡大が寄与した。
| カテゴリー | 2025年3月期(百万円) | 2026年3月期(百万円) |
|---|---|---|
| H&B | 306,722 | 314,577 |
| 紙製品 | 190,963 | 195,597 |
| ペット | 186,980 | 191,693 |
| ハウスホールド | 138,960 | 140,292 |
| ホームケア | 78,986 | 78,080 |
| 家庭用品 | 62,886 | 63,058 |
| その他 | 20,712 | 21,449 |

通期業績予想
2027年3月期は、小売業の再編・巨大化の影響、地政学リスクの高まりによる不透明感、インフレによるコスト増加、将来に向けた成長投資の増加等を踏まえ、売上高1,030,000百万円(前年同期比102.5%)を見込む一方、営業利益11,000百万円(同83.3%)、経常利益10,500百万円(同77.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益7,000百万円(同69.1%)、EBITDA16,552百万円(同91.6%)、ROE5.6%(前年比▲2.8pt)と、いずれも減益を予想している。新中計の前半は一時的に厳しい状況が見込まれるとし、今後の施策については新中期経営計画2030資料にて開示するとしている。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期計画 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 1,004,749 | 1,030,000 | 102.5% |
| 営業利益(百万円) | 13,207 | 11,000 | 83.3% |
| 経常利益(百万円) | 13,534 | 10,500 | 77.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 10,130 | 7,000 | 69.1% |
| EBITDA(百万円) | 18,069 | 16,552 | 91.6% |
| ROE | 8.4% | 5.6% | ▲2.8pt |

株主還元
配当方針は「配当性向30%を意識しながら安定配当・増配を図る」というもの。2026年3月期は中間56円・期末56円の年間112円(前期比+10円)で11期連続増配となった。2027年3月期は中間56円・期末56円の年間112円を予想(配当性向53.5%)。なお2024年1月1日付で普通株式を2:1に分割しており、それ以前の数値は分割後の金額に換算している。
| 期 | 中間配当 | 期末配当 | 年間配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| FY23/3 | 34.0円 | 34.0円 | 68.0円 | 28.2% |
| FY24/3 | 41.5円 | 51.0円 | 92.5円 | 30.5% |
| FY25/3 | 51.0円 | 51.0円 | 102.0円 | 33.0% |
| FY26/3 | 56.0円 | 56.0円 | 112.0円 | 37.0% |
| FY27/3(予想) | 56.0円 | 56.0円 | 112.0円 | 53.5% |

中期経営計画/トピック
会社は環境変化による大きな転換期を迎えているとの認識のもと、新中期経営計画において利益改善に向けて卸売業の本質に立ち返り、攻守の体質強化を図るとしている。今後の具体的な施策については新中期経営計画2030資料にて開示するとしている。
※本記事はあらたが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。