※本記事はリニカルが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
リニカルの2026年3月期(通期)連結業績は、売上高8,665百万円(前期比17.0%減)、営業利益△2,073百万円(前期△583百万円)、経常利益△2,023百万円(前期△498百万円)、当期純利益△3,329百万円(前期△539百万円)となった。米国及び欧州における大型案件の開始遅延等の影響により大幅な減収となったほか、欧州事業ののれん及び日本事業の固定資産に関して減損損失を計上し、最終赤字が拡大した。2027年3月期は米国と欧州の回復及びアジアの成長により、増収・黒字化を見込むとしている。
連結業績(当期 実績)
売上高は米国及び欧州における大型案件の開始遅延等の影響により大幅な減収となった。営業利益は米国及び欧州の減収による影響が大きく、営業損失を計上した。当期純利益は欧州事業ののれん及び日本事業の固定資産に関して減損損失を計上したことにより、赤字が拡大した。欧州事業については2026年3月期に829百万円の減損損失を計上している。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 対前年増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,437 | 8,665 | △17.0% |
| 売上原価 | 8,061 | 7,541 | △6.4% |
| 販管費 | 2,959 | 3,197 | 8.0% |
| 営業利益 | △583 | △2,073 | - |
| 経常利益 | △498 | △2,023 | - |
| 当期純利益 | △539 | △3,329 | - |
地域別の状況
日本は国内外の製薬会社から複数の案件を受託し増収となり、営業赤字は縮小した。米国は大型国際共同治験を受託したものの、米国政府機関閉鎖等の影響により開始が遅れ売上に貢献せず、費用管理による原価削減があったものの売上減少の影響が大きく営業赤字化した。欧州は米国で受託した国際共同治験の遅れにより減収となり、他拠点への外注費の増加もあって営業赤字が拡大した。韓国は減収となる一方、台湾・中国は増収となった。
| 地域 | 指標 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 売上高 | 3,676 | 3,921 |
| 日本 | 営業利益 | △585 | △455 |
| 米国 | 売上高 | 4,789 | 2,726 |
| 米国 | 営業利益 | 625 | △632 |
| 欧州 | 売上高 | 3,089 | 3,062 |
| 欧州 | 営業利益 | △37 | △604 |
| 韓国 | 売上高 | 751 | 721 |
| 韓国 | 営業利益 | △79 | △57 |
| 台湾 | 売上高 | 84 | 201 |
| 台湾 | 営業利益 | △39 | 23 |
| 中国 | 売上高 | 188 | 257 |
| 中国 | 営業利益 | △22 | 52 |

受注残高
2025年3月期末の受注残高は11,737百万円であった。2026年5月22日時点の受注残高は、2025年3月期末と比較して10.9%増の130億円(13,015百万円)となった。地域別では、2025年3月期末対比で日本は受注残高が減少した一方、複数の新規受注獲得によりアジアは増加した。米国では大型国際共同治験の受注内諾・契約締結が進み増加、欧州でも既存案件の契約変更や新規案件の契約完了により増加した。

通期業績予想(2027年3月期計画)
2027年3月期は、米国と欧州の回復及びアジアの成長により、増収・黒字化を見込む。売上高は10,680百万円(前期比23.2%増)、営業利益256百万円、経常利益250百万円、当期純利益180百万円を計画している。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 対前年増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,665 | 10,680 | 23.2% |
| 営業利益 | △2,073 | 256 | - |
| 経常利益 | △2,023 | 250 | - |
| 当期純利益 | △3,329 | 180 | - |

株主還元
1株配当金は2026年3月期実績8.00円、2027年3月期予想も同額の8.00円を予定している。2027年3月期予想における配当性向は100.4%となる見込み。自己資本比率は2022年3月期の41.6%から2026年3月期には33.1%へ低下している。海外事業拡充への成長投資の原資を確保するため、増収と高稼働率の維持・コスト管理を徹底し、一株当たり利益の持続的成長を確保するとともに、当座比率・自己資本比率を高め機動的な資金調達を可能にし、株主還元と成長資金の確保の両立に努めるとしている。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|
| 1株配当金(円) | 8.00 | 8.00 |
| 配当性向(%) | - | 100.4 |

経営戦略・ビジョン
リニカルは「最大ではなく、最強のCRO」を目指すとし、労働集約的ではなく知識集約的な経営により、業界で最高の収益性を達成することを掲げている。この達成に向け、チームの各メンバーは一人当たりの収益の点で競合他社をしのぐことを目指すとしている。
※本記事はリニカルが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。