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日特建設、2026年3月期は売上高83,797百万円・営業利益5,827百万円と増収増益 2027年3月期は減収減益予想

決算サマリー 2026.08.11
日特建設、2026年3月期は売上高83,797百万円・営業利益5,827百万円と増収増益 2027年3月期は減収減益予想

※本記事は日特建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

日特建設(1929)の2026年3月期(2025年度)連結業績は、受注高81,056百万円(前年同期比+4.1%)、売上高83,797百万円(同+24.7%)、営業利益5,827百万円(同+58.4%)、経常利益6,035百万円(同+60.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,165百万円(同+73.0%)となった。法面工事での能登半島地震の復興工事や奈良県の砂防・地すべり対策工事、基礎・地盤改良工事での北海道新幹線延伸工事の計上などが売上高を押し上げ、公表数値に対しても売上高+10.3%、営業利益+16.5%で着地した。2026年度(2027年3月期)は、大型案件による変動要素を織り込み、売上高80,500百万円、営業利益5,500百万円を見込んでいる。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

受注高は、法面工事での能登半島地震の復興工事の受注増加や基礎・地盤改良工事での北海道新幹線延伸工事の受注に加え、連結子会社に加わった麻生フオームクリート株式会社の計上分などにより前年同期比+4.1%となった。売上高は、法面工事での能登半島地震の復興工事や奈良県の砂防・地すべり対策工事、基礎・地盤改良工事での北海道新幹線延伸工事の計上に加え、今期に寄与する工事が多かったことにより同+24.7%である。営業利益は、売上高の増加に加え、受注段階からの採算性確認、施工段階における原価管理、設計変更・追加工事への適切な対応を継続したことにより、利益率および売上総利益が向上し同+58.4%となった。完成工事総利益は15,852百万円(同+26.2%)、販売費及び一般管理費は10,024百万円(同+12.8%)である。売上総利益率は通期18.9%(対前年同期比0.2ポイント増)で、第4四半期の売上総利益率は案件構成の影響により前年同期を1.9%下回った一方、通期では前期比+0.2ポイント改善した。第4四半期期間(1-3月)は受注高220億円(前年同期比+29億円、+15.3%)、売上高225億円(同+51億円、+29.4%)、営業利益14億円(同+7.4%)である。

項目2025年度(2026年3月期)2024年度(2025年3月期)対前年 増減率
受注高81,056百万円77,861百万円4.1%
売上高83,797百万円67,216百万円24.7%
完成工事総利益15,852百万円12,562百万円26.2%
販売費及び一般管理費10,024百万円8,883百万円12.8%
営業利益5,827百万円3,679百万円58.4%
経常利益6,035百万円3,764百万円60.3%
親会社株主に帰属する当期純利益4,165百万円2,408百万円73.0%
連結業績数値サマリー(受注高・売上高・営業利益等の対公表数値・対前年比較)
出典:日特建設 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.5

財政状態は、総資産62,395百万円(2025年3月期56,946百万円)、負債合計24,434百万円(同22,378百万円)、純資産合計37,961百万円(同34,567百万円)である。総資産の増加は、主に能登半島地震の復興工事に対応するための施設建設や地盤改良工事の受注拡大を目的とした機械装置の購入による機械、運搬具及び工具器具備品の増加などによる。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー3,471百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー△1,766百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー△2,192百万円で、現金及び現金同等物残高は17,699百万円となった。

工種別の状況

工種別受注高は、基礎・地盤改良工事25,970百万円(前年同期比△4.4%)、法面工事38,971百万円(同+3.5%)、補修工事9,632百万円(同+29.3%)、その他(推進工事他)6,481百万円(同+16.4%)である。基礎・地盤改良工事は、地盤改良工事が微増だったものの、その他基礎工事(ダム基礎、杭基礎)が減少したため△4.4%、法面工事は大型工事、能登半島地震の災害復旧・復興工事の受注により前期比3.5%増となった。工種別売上高は、基礎・地盤改良工事26,988百万円(同+7.7%)、法面工事37,072百万円(同+20.4%)、補修工事12,654百万円(同+81.2%)、その他7,082百万円(同+61.4%)である。法面工事は災害復旧・防災関連を中心に大幅に向上し、基礎・地盤改良工事も安定的に売上を確保した。補修工事は麻生フオームクリート株式会社の地盤改良工事を除く売上を合算したため前年同期比が大きく向上している。繰越工事高は、基礎・地盤改良工事17,715百万円(同△5.4%)、法面工事29,848百万円(同+6.8%)、補修工事4,835百万円(同△38.5%)、その他5,776百万円(同△9.4%)の合計58,176百万円(同△4.5%)となり、資料では好調な昨年同期並みの581億円を確保したとしている。

工種受注高 2025年度受注高 対前期売上高 2025年度売上高 対前期
基礎・地盤改良工事25,970百万円△4.4%26,988百万円7.7%
法面工事38,971百万円3.5%37,072百万円20.4%
補修工事9,632百万円29.3%12,654百万円81.2%
その他6,481百万円16.4%7,082百万円61.4%
合計81,056百万円4.1%83,797百万円24.7%
工種別売上高(基礎・地盤改良、法面、補修、その他)の推移と対前期増減
出典:日特建設 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.10

通期業績予想

2026年3月期は、能登半島地震復旧関連工事等の大型案件の進捗により、売上高・利益ともに高い水準となった。2027年3月期については、こうした大型案件による変動要素を織り込んだうえで、売上高805億円、営業利益55億円を見込んでいる。2026年度(2027年3月期)の連結予想は、受注高81,000百万円(対前年△0.1%)、売上高80,500百万円(同△3.9%)、売上総利益15,100百万円(同△4.8%)、販管費9,600百万円(同△4.2%)、営業利益5,500百万円(同△5.7%)、経常利益5,500百万円(同△8.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,700百万円(同△11.6%)である。

項目2026年度(2027年3月期)予想対前年 増減率
受注高81,000百万円△0.1%
売上高80,500百万円△3.9%
売上総利益15,100百万円△4.8%
販管費9,600百万円△4.2%
営業利益5,500百万円△5.7%
経常利益5,500百万円△8.9%
親会社株主に帰属する当期純利益3,700百万円△11.6%
2026年度(2027年3月期)連結業績予想と2025年度・2024年度実績の比較
出典:日特建設 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.14

株主還元

中期経営計画2026の財務・投資戦略として、株主還元の強化・見直し、資本効率を意識した経営の実践、効果的な成長投資を掲げている。株主還元では、配当について累進配当を採用し、DOEは現状水準を維持するとしている。2026年3月期の連結キャッシュ・フロー計算書では、配当金の支払い額は2,004百万円(2025年3月期1,960百万円)である。なお、1株当たり配当金の金額は本資料には記載がない。

中期経営計画2026と工種区分の変更

2026年4月から2029年3月までを対象とする中期経営計画2026では、「安定的に収益を上げ成長を続けられる体制の確立」を基本方針とし、事業戦略(事業の三本柱の確立、新規成長事業・技術の探索・育成)、経営基盤強化戦略(人財確保・育成)、財務・投資戦略に取り組む。主な経営指標(3か年平均)は、連結売上高815億円以上、連結営業利益57億円以上、ROE10.0%以上、ROIC10.0%以上である。資料では、2026年3月期は大型案件の進捗により高水準となったものの、当社事業は案件構成により単年度業績が変動しやすい特性があるため、単年度のピークではなく3か年平均で安定的に売上高815億円以上、営業利益57億円以上を確保する体制を構築するとしている。また、社会インフラの老朽化にともなうリニューアル分野の拡大に向け、2026年度より工種区分を変更し、従来「補修補強」と区分してきた構造物の耐震補修補強工事(橋梁、トンネル)に下水道管路補修、法面インフラ補修などを加えて「リニューアル」とする。2026年度の工種別受注高の業績目標は、新区分で法面29,500百万円、基礎・地盤改良27,500百万円、リニューアル17,000百万円、その他7,000百万円の合計81,000百万円である。

指標中計3か年平均 実績(2024/3〜2026/3)中期経営計画2026 目標(2027/3〜2029/3 3か年平均)増減
売上高743億円815億円+9.7%
営業利益46億円57億円+23.9%
営業利益率6.2%7.0%+0.8ポイント
ROE10.0%以上
ROIC10.0%以上
EBITDA60億円(3か年平均)
PBR1.5倍以上
中期経営計画2026の業績目標(3か年平均の売上高・営業利益・営業利益率と財務・株主還元方針)
出典:日特建設 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.17

トピックスでは、埼玉県、埼玉県下水道公社および当社を含む民間事業者6社の計8者による「下水道管路マネジメントシステムの共同研究に関する協定」の締結、能登半島地震により被災した石川県輪島市の法面災害復旧工事、鳥取港第2防波堤の地盤改良工事などを紹介している。研究開発では、モルタル吹付法面用のAIクラウドアプリケーション「ひびナビAI」が国土交通省「点検支援技術性能カタログ」に掲載決定となったほか、薬液注入工法において現場とオフィスをクラウドで繋ぐプラットフォーム「ChemiLogix」を開発している。

※本記事は日特建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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