※本記事は淺沼組が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
淺沼組の2026年3月期連結業績は、受注高217,155百万円(前期比+36,530百万円、同+20.2%)、売上高175,294百万円(同+8,288百万円、+5.0%)、営業利益7,211百万円(同+343百万円、+5.0%)、経常利益7,048百万円(同+503百万円、+7.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益5,181百万円(同+489百万円、+10.4%)と、受注高・売上高・利益のいずれも前期を上回り増収増益で着地した。計画比では、2026年2月10日開示の修正計画にわずかに未達となったものの、期初計画は達成した。年間配当は1株当たり45.0円(期初計画41.5円に対し+3.5円、前期比+4.0円の増配)を予定する。2027年3月期は売上高175,500百万円、経常利益7,530百万円、当期純利益5,180百万円を計画している。
連結業績(2026年3月期 実績)
受注高は、国内建築で倉庫の新築に加えてIR案件(統合型リゾート)および事務所のリニューアル、国内土木で電線路やダム等と、建築・土木ともに多数の大型案件が積み上がり、前期比+36,530百万円(同+20.2%)となった。売上高は、国内建築がリニューアル工事における前年度の大型工事完成の反動による減少を主因に前期比微減収(同△3.1%)となった一方、国内土木および海外子会社Evergreen社の売上高が増加し、全体では前期比+8,288百万円(同+5.0%)の増収となった。利益面では、売上高の増加に加え、受注時の「選別受注」による売上総利益率の向上(前期比+0.4P)により売上総利益が前期比+1,600百万円(同+8.9%)となり、販管費が管理体制の変更やベア等による国内人件費の増加で前期比+1,256百万円(同+11.3%)となったものの、各段階利益はいずれも増益となった。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 217,155 | 180,624 | 36,530 |
| 売上高 | 175,294 | 167,005 | 8,288 |
| 完成工事高 | 171,518 | 163,661 | 7,857 |
| その他 | 3,776 | 3,344 | 431 |
| 売上総利益 | 19,592 | 17,991 | 1,600 |
| 売上総利益率 | 11.2% | 10.8% | 0.4P |
| 販管費 | 12,380 | 11,124 | 1,256 |
| 営業利益 | 7,211 | 6,867 | 343 |
| 経常利益 | 7,048 | 6,545 | 503 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,181 | 4,692 | 489 |
財政状態は、資産合計118,176百万円(前期比+2,935百万円)、負債合計67,970百万円(同△1,131百万円、うち借入金(社債含)14,221百万円で同△7,336百万円)、純資産50,205百万円(同+4,067百万円)となり、自己資本比率は42.1%(同+2.4P)となった。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが18,414百万円(前期比+13,230百万円)、投資活動によるキャッシュ・フローが△799百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△11,016百万円で、現金および現金同等物の期末残高は23,647百万円(同+6,814百万円)となった。(単位:百万円)

事業別(個別:建築・土木)の状況
個別ベースでは、受注高208,197百万円(前期比+38,862百万円)のうち建築が172,786百万円(同+28,958百万円)、土木が35,410百万円(同+9,904百万円)と、いずれも大きく増加した。完成工事高は158,108百万円(同+2,832百万円)で、建築が130,144百万円(同△4,174百万円)と減少した一方、土木が27,964百万円(同+7,007百万円)と伸長した。完成工事利益は建築13,650百万円(利益率10.5%、前期比+0.9P)、土木2,838百万円(同10.1%、同△2.3P)となり、個別の営業利益は5,918百万円(同△14百万円)、経常利益は6,453百万円(同+980百万円)、当期純利益は4,928百万円(同+978百万円)となった。(単位:百万円)
| 区分 | 指標 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) |
|---|---|---|---|
| 建築 | 受注高 | 172,786 | 143,828 |
| 土木 | 受注高 | 35,410 | 25,506 |
| 個別合計 | 受注高 | 208,197 | 169,334 |
| 建築 | 完成工事高 | 130,144 | 134,318 |
| 土木 | 完成工事高 | 27,964 | 20,957 |
| 個別合計 | 完成工事高 | 158,108 | 155,275 |
| 建築 | 完成工事利益(率) | 13,650(10.5%) | 12,916(9.6%) |
| 土木 | 完成工事利益(率) | 2,838(10.1%) | 2,593(12.4%) |
| 個別合計 | 経常利益 | 6,453 | 5,472 |
| 個別合計 | 当期純利益 | 4,928 | 3,949 |

関係会社の状況
連結子会社では、SINGAPORE PAINTS & CONTRACTOR PTE. LTD.(建物塗装・修繕工事請負業、出資比率80%)が直近2期の受注の苦戦により売上高2,896百万円(前期比△861百万円)、当期純利益132百万円(同△122百万円)と前期比減かつ計画未達となった。EVERGREEN ENGINEERING & CONSTRUCTION PTE. LTD.(設備工事業、建物メンテナンス業、出資比率100%)は2025年3月期に受注した大型案件も順調に進捗し、売上高12,968百万円(同+6,260百万円)、当期純利益1,340百万円(同+449百万円)と前期比・計画比ともに大幅増となった。淺沼建物(株)(損害保険代理業、出資比率100%)は売上高233百万円、当期純利益51百万円、PFI事業3社合計は売上高604百万円、当期純利益3百万円で、その他関係会社は各社ともに計画通り推移した。(単位:百万円)

2027年3月期 業績予想
2027年3月期は、2025年3月期・2026年3月期の受注が好調で繰越工事を潤沢に抱えるため、受注額の追及ではなくより一層の「選別受注」を推進する方針で、2026年3月期に受注したIR(統合型リゾート)等の大型案件の剥落も加味し、連結受注高は165,400百万円と2026年3月期比減少を計画する。売上高は国内における豊富な繰越工事の着実な進捗により2026年3月期と同水準の175,500百万円を維持し、引き続き選別受注を徹底することで利益率の向上を図り、親会社株主に帰属する当期純利益は5,180百万円と2026年3月期と同水準を維持する計画。(単位:百万円)
| 項目(連結) | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 165,400 | 217,155 | △51,755 |
| 売上高 | 175,500 | 175,294 | 205 |
| 完成工事高 | 172,000 | 171,518 | 481 |
| 売上総利益 | 20,260 | 19,592 | 667 |
| 売上総利益率 | 11.5% | 11.2% | 0.3P |
| 販管費 | 12,480 | 12,380 | 99 |
| 営業利益 | 7,780 | 7,211 | 568 |
| 経常利益 | 7,530 | 7,048 | 481 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,180 | 5,181 | △1 |

株主還元
2026年3月期の年間配当は1株当たり45.0円(実績・予定)で、期初計画の41.5円から+3.5円、前期比+4.0円の増配となり、配当性向は70.0%。同社は2025年3月期より中間配当制度を導入しており、2025年3月期は15.0円/株、2026年3月期は16.0円/株の中間配当を各第2四半期末に実施した。2027年3月期は2026年3月期と同額の1株当たり45.0円(配当性向70.1%)を計画しており、うち第2四半期末に17.0円/株の中間配当を予想している。なお2024年3月期の1株当たり配当実績は、2024年8月1日を効力発生日とする普通株式1株につき5株の株式分割の影響を考慮した金額。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績・予定) | 2025年3月期(実績) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり年間配当 | 45.0円 | 45.0円 | 41.0円 |
| うち中間配当 | 17.0円(予想) | 16.0円 | 15.0円 |
| 配当性向 | 70.1% | 70.0% | 70.4% |
トピック(受注・繰越工事の状況)
個別の受注工事は、建築の用途別で倉庫49,274百万円(前期比+23,429百万円)、宿泊26,158百万円(同+21,623百万円)、教育研究18,888百万円(同+11,965百万円)が伸びた一方、工場は14,745百万円(同△16,042百万円)と減少した。土木では電線路の構成比が27.1%(前期3.6%)、治山治水が17.7%(同1.0%)に上昇した。この結果、期末の繰越工事高は個別合計240,600百万円(前期比+50,089百万円)となり、内訳は建築195,828百万円(同+42,642百万円)、土木44,772百万円(同+7,446百万円)。2026年3月期第4四半期の主な受注工事には、万代美原物流センター新築工事(株式会社万代、大阪府、2027年11月完成予定)、(仮称)大阪市西淀川区佃五丁目冷凍冷蔵倉庫計画新築工事(株式会社長谷工総合開発、大阪府)、大和御所道路小槻高架橋(P69L他)下部工事(近畿地方整備局、奈良県)などがある。(単位:百万円)
※本記事は淺沼組が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。