※本記事は日本鋳造が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本鋳造の2026年3月期は、売上高12,290百万円(前期比8.8%減)、営業利益416百万円(同26.4%増)、経常利益584百万円(同83.8%増)となり、減収・増益となった。一方、池上地区工場建物内の設備撤去に伴う特別損失などを計上し、当期純利益は154百万円(同19.8%減)となった。年間配当金は1株当たり20円と前期の30円から減配し、2027年3月期は25円を予想している。
業績(2026年3月期 実績)
素形材関連では、半導体製造装置向け鋳鋼品の販売が上期は低調だったものの、AI関連の旺盛な需要により下期から大幅に受注が増加した。ただし、増加した受注に基づく出荷は2026年度となるため当事業年度への影響は限定的で、売上は減少した。合理化と販売価格改定は計画通りに進捗し、損益は前年度に比べて改善した。エンジニアリング関連では、一部の大型案件が前年度までで一巡したことで減収となったが、モノレール軌道向け支承や高速道路向け支承などの取り込みが進み、建築物用柱脚も物流倉庫の需要により堅調だった。
同社は2025年7月1日付で子会社であった株式会社ダットを吸収合併した。一過性の要素として、株式会社ダットからの受取配当金200百万円を経常利益に、抱合せ株式消滅差益11百万円を特別利益に計上した。また、2023年9月に操業を終了した池上地区について、使用の見込みが少ないと判断した工場建物内の設備を撤去することを決定し、特別損失として解体撤去費用180百万円、減損損失242百万円、棚卸資産廃却損15百万円を計上した。このほか、退職給付債務の算定に使用する割引率を金利上昇により0.9%から2.9%に見直した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 12,290百万円 | 13,478百万円 | 8.8%減 |
| 営業利益 | 416百万円 | 329百万円 | 26.4%増 |
| 経常利益 | 584百万円 | 317百万円 | 83.8%増 |
| 当期純利益 | 154百万円 | 192百万円 | 19.8%減 |
財政状態
総資産は、売掛金の回収と大型プロジェクト向け製品の出荷により、前事業年度末の22,016百万円から21,548百万円となった。負債は仕入債務と短期借入金が減少し9,862百万円となった。純資産は11,685百万円となり、自己資本比率は前事業年度末に比べ1.3ポイント増加の54.2%となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 総資産 | 21,548百万円 | 22,016百万円 |
| 純資産 | 11,685百万円 | 11,650百万円 |
| 自己資本比率 | 54.2% | 52.9% |
| 1株当たり純資産 | 2,423円83銭 | 2,416円46銭 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少や売上債権の回収等により2,123百万円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、老朽更新に加え大型金属3Dプリンターの設置やシステム化投資により608百万円の支出で、フリー・キャッシュ・フローは1,515百万円の収入となった。財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金の減少と配当金の支払いにより372百万円の支出。株式会社ダットの吸収合併に伴う現金同等物の増加250百万円もあり、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べ1,396百万円増加の1,739百万円となった。
株主還元
2026年3月期の年間配当金は1株当たり20円(期末配当のみ、配当性向62.5%)で、前期の30円から減配となった。2027年3月期は1株当たり25円(期末配当のみ、配当性向33.5%)を予想している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 20円 | 25円 |
| 配当性向 | 62.5% | 33.5% |
2027年3月期の業績予想
素形材関連は、AI向けの半導体需要を背景に半導体製造装置向け鋳鋼品の販売が好調に推移する見込みで、増産体制を整え増収増益を目指す。エンジニアリング関連は支承の大型プロジェクトが完工を迎え需要が一巡しているほか、材料・人件費高騰に伴うコスト増や人手不足による発注の延期等も想定されるため、減収減益と予想している。なお、中東紛争に伴う資材・原材料の調達や仕入価格の高騰リスクは、先行きが不透明なため見通しに含めていない。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 14,000百万円 | 13.9%増 |
| 営業利益 | 600百万円 | 44.1%増 |
| 経常利益 | 550百万円 | 5.8%減 |
| 当期純利益 | 360百万円 | 133.2%増 |
本記事は日本鋳造が公表した2026年3月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。
※本記事は日本鋳造が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。