通期は文字数横ばいで構成・粒度も前年並み(同等)、四半期は前年にあった業績予想の下方修正に伴う詳細な説明・修正表が今期はなく「変更なし」の一文のみとなり、その部分の粒度が粗くなった。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、ヤクルト本社分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月13日 → 2026年5月12日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年7月29日 → 2026年7月31日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 6,365字 → 6,329字(前期比-0.6%、横ばい)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(703字) → あり(702字)
変化の型: 出来事型
増えた要素
- 中期経営計画(2025-2030)への言及の追加
- オランダにおける「Yakult European R&D Center B.V.」の設立(グローバルR&D体制構築)
- 「ヤクルト」ブランドのギネス世界記録認定、創業90周年記念キャンペーンの実施
- 広州ヤクルト第一工場の閉鎖・製造機能移管、オーストリアヤクルト販売のヨーロッパヤクルトへの吸収合併等の事業再編
- 中東情勢の緊迫化による原材料コスト上昇リスクの開示
減った要素
- 米国関税措置の直接影響は軽微とする開示(前年のみ、今期は中東情勢リスクの開示に置き換え)
- 株主還元方針「変更」の決議・変更前後の経緯説明および自己株式取得目標額(2030年度までに1,000億円以上)の記載(今期は既定方針の記載のみで縮小)
- 上海ヤクルト株式会社の解散手続き・上海工場閉鎖の記載(前年のみ)
要約: 文字数はほぼ横ばい(-0.6%)で、①業績全般→②セグメント別の状況(日本/海外3地域/その他事業)→財政状態→CF→見通し→配当方針という構成・粒度は前年と同一。今期は中期経営計画(2025-2030)への言及、オランダR&Dセンター設立、ギネス世界記録認定、工場再編などの新規事象が加わった一方、前年にあった株主還元方針「変更」の経緯説明・自己株式取得目標額の記載は縮小し、上海工場閉鎖等の記述もなくなった。粒度自体は前年と同水準のため同等と判定。
四半期決算短信の比較
文字数: 3,937字 → 3,083字(前期比-21.7%、減少)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 粗くなった
セグメント情報注記: あり(38字) → あり(38字)
変化の型: 出来事型
減った要素
- 第2四半期(累計)連結業績予想の修正の説明(前回発表予想と今回修正予想の比較表、増減額・増減率)
- 通期連結業績予想の修正の説明(前回発表予想と今回修正予想の比較表)
- 業績予想を下回る見込みとなった要因説明(物価高による購買意欲低下、為替の円高影響)
- 参考として示された個別業績予想(第2四半期累計・通期)の修正表
要約: 文字数は-21.7%減少したが、①業績全般・②セグメント別の状況・(2)財政状態はほぼ前年並みの分量・粒度を維持している。減少はほぼ全て「(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」に集中しており、前年は業績予想の下方修正(第2四半期累計・通期の予想比較表、修正理由、参考の個別業績予想修正表を含む1,005字)だったのに対し、今期は修正がなく「業績予想は変更していません」という一文(143字)のみとなった。この部分に限り粒度は明確に粗くなったと判定。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: ヤクルト本社 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月13日(https://www2.jpx.co.jp/disc/22670/140120250507532987.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況①業績全般当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり、緩やかに回復しているものの、海外の景気動向による下振れリスクや、物価上昇等による影響に注意を要する状況で推移しました。このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、長期ビジョン「Yakult Group GlobalVision 2030」に立脚し、世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーを目指し、企業活動を推進し、業績の向上に努めました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は499,683百万円(前期比0.7%減)となりました。利益面においては、営業利益は55,391百万円(前期比12.6%減)、経常利益は75,860百万円(前期比
4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は45,533百万円(前期比10.7%減)となりました。②セグメント別の状況・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」などの科学性を広く普及するため、エビデンスに基づき、地域に根ざした「価値普及」活動を積極的に展開しました。宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」類を中心に、新規のお客さまづくりを実施するとともに、既存のお客さまへの継続飲用の促進を図りました。また、宅配組織の強化を図るため、ヤクルトレディの採用活動および働きやすい環境づくりを推進しました。店頭チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」類および「Y1000」を中心に、視認性の高い売り場を展開するとともに、各種キャンペーンを実施し、店頭でのプロモーションスタッフによる「価値普及」活動を重点的に行うことで、売り上げの増大に努めました。商品別では、「Yakult(ヤクルト)1000」のシリーズ品として、糖質とカロリーを低減した乳製品乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000 糖質オフ」を本年1月に全国で発売するとともに、3月には機能性表示食品に関する表示を行いました。また、新ブランドである植物素材利用食品「豆乳の力」3品を昨年10月に発売しました。一方、清涼飲料につきましては、栄養ドリンク「タフマン」シリーズおよび乳酸菌はっ酵果汁飲料「ヤクルトのおいしいはっ酵果実」を中心に販売促進策を実施し、売り上げの増大に努めました。このような取り組みを中心に販売強化に努めたものの、他社商品との競争激化等により、乳製品および清涼飲料ともに、前年を下回る実績で推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は242,984百万円(前期比3.6%減)となりました。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)海外につきましては、1964年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在27の事業所および1つの研究所を中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売を行っており、本年3月の一日当たり平均販売本数は約2,813万本となっています。ア.米州地域米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で「ヤクルト」などを製造、販売しています。米国では、広報活動等による販売支援を強化するとともに、取引店舗数の増加等に努めた結果、実績は好調に推移しました。また、今後の需要増加に対応するため、昨年10月に第2工場の建設を開始しました。その他米州地域では、宅配・店頭の両チャネルにおける販売体制の強化を図り、売り上げの増大に努めました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は91,822百万円(前期比11.7%増)となりました。イ.アジア・オセアニア地域アジア・オセアニア地域においては、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インドおよび中国などで「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」などを輸入販売しています。中国では、経済の回復の遅れや消費の鈍化等が続いている中、「ヤクルト ピーチ風味(鉄プラス)」を中心に、「乳酸菌 シロタ株」の「価値普及」活動の強化や新規取引先の開拓等により、売り上げの回復に努めました。また、事業の再編成の一環として、昨年12月に上海ヤクルト株式会社の解散手続きを開始し、同社上海工場の閉鎖等を実施することで、経営効率の向上に向け、取り組みを進めています。フィリピンでは、持分法適用会社であるフィリピンヤクルト株式会社の100%子会社工場において、昨年5月から「ヤクルト」の生産を開始し、需要増加に対応した結果、実績は好調に推移しました。ベトナムでは、昨年4月に「ヤクルトライト」を発売し、積極的に販売促進策を実施するとともに、宅配組織の拡充と新規取引先の増加に努めた結果、実績は好調に推移しました。そのほか、新たな取り組みとして、国内で販売している「Y1000」を香港ヤクルト株式会社に輸出し、本年3月から販売を開始しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は134,803百万円(前期比1.1%増)となりました。ウ.ヨーロッパ地域ヨーロッパ地域においては、「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツ、オーストリアおよびイタリアなどで販売しています。同地域では、広告展開による販売促進の強化およびSNS等を活用した広報活動等を実施した結果、実績は好調に推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は12,130百万円(前期比17.2%増)となりました。・その他事業部門その他事業部門には、化粧品の製造販売、医薬品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と化粧品愛用者数の増大に努めました。具体的には、基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズから、昨年4月に「ラクトデュウ S.E.クレンジング(オイル)」および「ラクトデュウ S.E.ウォッシング」を、10月に「ラクトデュウS.E.クリーム」をリニューアル発売しました。また、高機能基礎化粧品「パラビオ」シリーズから、9月に「パラビオ ACセラム サイ(スペシャルプログラム セット)」を数量限定で発売しました。その結果、化粧品全体としては、前期を上回る実績となりました。医薬品につきましては、がん関連医療用医薬品の高田製薬株式会社への販売移管・製造販売承認の承継に関する基本合意書に基づき、製品ごとに順次販売移管と製造販売承認の承継を進めました。また、抗悪性腫瘍剤「カンプト」を含めた4品目については、本年3月末日をもって薬価削除となりました。プロ野球興行につきましては、各種イベントやさまざまな情報発信を行うなど、積極的なファンサービスに取り組んだ結果、入場者数が増加しました。これらの結果、その他事業部門の連結売上高は29,423百万円(前期比18.8%減)となりました。
(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末の総資産は864,317百万円(前連結会計年度末比31,031百万円の増加)となりました。純資産は629,515百万円(前連結会計年度末比23,568百万円の増加)となりました。主な要因は、2025年2月14日開催の取締役会決議に基づき自己株式を取得したものの、円安による為替換算調整勘定の増加および親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したためです。また、自己資本比率は66.4%(前連結会計年度末比0.5ポイントの増加)となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況(キャッシュ・フローの状況)前連結会計年度 当連結会計年度 差 額営業活動によるキャッシュ・フロー 70,702 84,687 13,984投資活動によるキャッシュ・フロー △43,906 △61,020 △17,113財務活動によるキャッシュ・フロー △39,541 △31,466 8,075現金及び現金同等物に係る換算差額 19,904 3,268 △16,635現金及び現金同等物の増減額 7,158 △4,530 △11,689現金及び現金同等物期首残高 190,489 197,648 7,158現金及び現金同等物期末残高 197,648 193,117 △4,530営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前期と比較し、23百万円減少の80,343百万円となったものの、売上債権や法人税等の支払額が減少したこと等により、前期と比較し、13,984百万円の増加となりました。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローは84,687百万円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較し、主に固定資産の取得による支出や定期預金の預入が増加したこと等により、支出額が17,113百万円増加しました。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△61,020百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較し、配当金支払額の増加があったものの、自己株式の取得による支出が減少したこと等により、支出額が8,075百万円減少しました。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは△31,466百万円となりました。(キャッシュ・フロー関連指標の推移)2021年 2022年 2023年 2024年 2025年3月期 3月期 3月期 3月期 3月期自己資本比率 63.8% 66.3% 66.5% 65.9% 66.4%時価ベースの自己資本比率 141.5% 153.7% 200.5% 113.5% 98.4%キャッシュ・フロー対有利子負債比率 1.7年 1.1年 0.9年 1.3年 1.2年インタレスト・カバレッジ・レシオ 82.1 109.7 128.8 107.8 94.0自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。※株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算定しています。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ ・フロー計算書の利子の支払い額を使用しています。
(4)今後の見通し以下の見通しは、当社が現在入手している情報により一定の前提に基づいて作成しています。なお、今般の米国の関税措置による直接的な影響については、現地生産、現地販売をしているため、業績に与える影響は軽微です。また、当関税措置に伴う世界的な景気の低迷により、販売数量に影響を与える可能性はありますが、先行きの見通しが困難であるため、次期連結業績予想には織り込んでいません。
①次期連結業績予想親会社株主に帰属す売 上 高 営業利益経 常 利 益 1株当たりる当期純利益(百万円) (百万円) (百万円) 当期純利益(百万円)2026年3月期 506,000 58,500 74,500 49,000 167.132025年3月期 499,683 55,391 75,860 45,533 150.48増 減 率 1.3% 5.6% △1.8% 7.6% 11.1%
②セグメント別の見通し・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、引き続き「乳酸菌 シロタ株」の科学性を訴求する「価値普及」活動を推進していきます。具体的には、高付加価値商品である「Yakult(ヤクルト)1000」類および「Y1000」類のブランド育成や「Newヤクルト」類の活性化に向けた取り組み等、「ヤクルト」シリーズのマーケティング投資を強化することで、売り上げの増大を目指します。宅配チャネルにおいては、「Yakult(ヤクルト)1000」類を中心とした販売促進策を行うとともに、ヤクルトレディの採用活動および働きやすい環境づくりを推進し、宅配組織の強化に取り組みます。店頭チャネルにおいては、「Newヤクルト」類および「Y1000」類を中心に、マーケットごとの特性や顧客ニーズを踏まえた施策の推進により、売り上げの増大を目指します。清涼飲料につきましては、引き続き「タフマン」シリーズ等の健康飲料を中心に販売を強化し、売り上げの増大に努めます。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)既存事業所のさらなる事業の拡大、財務体質の強化および収益性の向上を図ります。実績が好調に推移している米国等の事業所については、さらなる事業の成長を推進し、実績の回復に取り組んでいるインドネシア、中国等の事業所については、経営基盤の強化を図ります。今後の新規進出国・地域については、外部環境・内部環境を考慮し、慎重に判断していきます。・その他事業部門化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と新たなお客さまづくりを図ります。国内においては、訪問販売において、当社宅配をご利用のお客さまを中心に、商品を紹介し、体感してもらうことで、新たなお客さまづくりに努めます。また、訪問販売で接点を持つことができないお客さまには、通信販売および店頭販売をとおしてアプローチを行います。海外においては、当社商品のさらなる認知向上を図るとともに、販路拡大等を行うことで、売り上げの増大に努めていきます。一方、プロ野球興行につきましては、ファンの皆さまの期待に応えられるようチーム力の強化に取り組むとともに、各種ファンサービスの充実を図っていきます。
(5)利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当当社は、株主の皆さまへの累進配当の実施に加え、経営環境に合わせた自己株式の取得をとおして、株主還元の一層の充実を図ることを目的に、株主還元方針を変更することを本年2月14日開催の取締役会で決議しました。変更後の株主還元方針は以下のとおりです。「当社は、累進配当の考え方に基づき、継続的な増配を目指すことを最優先とし、将来の事業拡大や収益向上を図るための資金需要および財政状況ならびに当期の業績などを総合的に勘案して配当金額を決定します。加えて、総還元性向70%を目安とし、市場環境やキャッシュ・フロー等を勘案したうえで、機動的な自己株式の取得を実施します。」
※自己株式の取得は、2030年度までに1,000億円以上の実施を見込んでいます。※変更後の株主還元方針は、2025年3月期から適用します。上記の方針のもと、2025年3月期の年間普通配当金額は、前期に比べて1株当たり8.5円増配の年額64円としました。すでに中間配当金32円を実施していますので、2025年3月期末の配当金については32円となります。また、次期の配当については、当期に比べて1株につき2円増配の年額66円を予定しています。
通期 2026年3月期
出典: ヤクルト本社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月12日(https://www2.jpx.co.jp/disc/22670/140120260511523746.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況①業績全般当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果等により、緩やかに回復しているものの、海外の景気動向による下振れリスクや、物価上昇等による影響に引き続き注意を要する状況で推移しました。このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、長期ビジョン「Yakult Group GlobalVision 2030」に基づき、世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーを目指すとともに、中期経営計画(2025-2030)に立脚し、企業活動を推進することで、業績の向上に努めました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は486,425百万円(前期比2.7%減)となりました。利益面においては、営業利益は45,185百万円(前期比18.4%減)、経常利益は61,084百万円(前期比19.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は44,228百万円(前期比2.9%減)となりました。
②セグメント別の状況・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」などの科学性を広く普及するため、エビデンスに基づき、地域に根ざした「価値普及」活動を展開しました。宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」類を中心に、新規のお客さまづくりを実施するとともに、既存のお客さまへの継続飲用の促進を図りました。また、宅配組織の強化を図るため、ヤクルトレディの採用活動および働きやすい環境づくりを推進しました。店頭チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」類および「Y1000」類を中心に、各種キャンペーンを実施し、店頭での「価値普及」活動を重点的に行いました。また、宅配・店頭の両チャネルにおいて、昨年10月から創業90周年記念キャンペーンを実施し、売り上げの増大に努めました。商品別では、乳製品乳酸菌飲料「Y1000 糖質オフ」を機能性表示食品として昨年4月に発売しました。また、店頭チャネルで販売していた植物素材利用食品「豆乳の力 プレーン」および「豆乳の力 ブルーベリー」を、7月から宅配チャネルにおいても販売を開始しました。さらに、「ヤクルト」ブランドが10月に「最大の乳酸飲料/乳酸菌飲料ブランド(最新年間売上2024年)」として「ギネス世界記録 ™ 」に認定されたこと等を記念して、11月から「Newヤクルト ピーチ味」を期間限定で発売しました。一方、清涼飲料につきましては、原材料費の上昇および物流費・燃料費等の急激な高騰を受け、昨年4月および本年3月に一部商品の価格改定を実施しました。また、栄養ドリンク「タフマン」シリーズ等の健康飲料を中心に販売を強化するとともに、目・ひざ関節・肌に関する健康課題がある層をターゲットに、各課題に応じた機能性表示食品として、「ぎゅっとクロセチン」等3品を昨年4月に発売しました。このような取り組みを中心に販売強化に努めたものの、競合商品の台頭や物価上昇等、厳しい市場環境の影響を受け、乳製品および清涼飲料ともに、前年を下回る実績で推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は229,604百万円(前期比5.5%減)となりました。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)海外につきましては、1964年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在26の事業所、1つの研究所および1つのR&Dセンターを中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売等を行っており、本年3月の一日当たり平均販売本数は約2,960万本となっています。なお、R&Dセンターについては、各国における法規制や多様な消費者ニーズへ対応するため、グローバルなR&D体制の構築を目指し、オランダにおいて、「Yakult European R&D Center B.V.」を昨年9月に設立しました。ア.米州地域米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で「ヤクルト」などを製造、販売しています。米国では、取引店舗数の増加等に努めた結果、実績は好調に推移しました。ブラジルでは、昨年9月に「ヤクルト ピーチ風味」を、メキシコでは、「ヤクルト マスカット風味」をそれぞれ発売し、売り上げの増大に努めました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は91,120百万円(前期比0.8%減)となりました。イ.アジア・オセアニア地域アジア・オセアニア地域においては、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インドおよび中国などで「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」などを輸入販売しています。中国では、昨年4月に「ヤクルト マスカット風味」を発売し、同商品を中心に販売促進策を実施した結果、実績は好調に推移しました。また、事業再編成の一環として、11月に広州ヤクルト株式会社の広州第一工場を閉鎖し、その製造機能の一部を広州第二工場および佛山工場に移管することで、経営資源の効率化を図りました。インドネシアでは、昨年6月に「ヤクルト マンゴー風味」を発売し、実績の回復に努めました。ベトナムでは、販売促進策を積極的に展開するとともに、宅配組織の拡充と新規取引先の増加に努めた結果、実績は好調に推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は136,209百万円(前期比1.0%増)となりました。ウ.ヨーロッパ地域ヨーロッパ地域においては、「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツおよびイタリアなどで販売しています。オランダでは、本年2月に、植物素材である豆乳を利用した機能性飲料「Yakult Vitals」をヨーロッパ地域独自のブランドとして発売しました。また、事業運営の効率化の一環として、昨年10月に欧州統括会社であるヨーロッパヤクルト株式会社は、オーストリアヤクルト販売株式会社を吸収合併しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は12,694百万円(前期比4.7%増)となりました。・その他事業部門その他事業部門には、化粧品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と化粧品愛用者数の増大に努めました。具体的には、基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズから、昨年10月に「ラクトデュウ S.E.マスク」を発売するとともに、高機能基礎化粧品「パラビオ」シリーズから、12月および本年2月にベースメイク3品をリニューアル発売しました。その結果、化粧品全体としては、ほぼ前期並みの実績となりました。プロ野球興行につきましては、各種イベントやさまざまな情報発信を行うなど、積極的なファンサービスに取り組んだ結果、入場者数が増加しました。これらの結果、その他事業部門の連結売上高は28,412百万円(前期比3.4%減)となりました。
(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末の総資産は912,578百万円(前連結会計年度末比48,260百万円の増加)となりました。純資産は654,321百万円(前連結会計年度末比24,806百万円の増加)となりました。主な要因は、自己株式を取得したものの、親会社株主に帰属する当期純利益およびその他有価証券評価差額金が増加したためです。また、自己資本比率は66.4%(前連結会計年度末66.4%)となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況(キャッシュ・フローの状況)前連結会計年度 当連結会計年度 差 額営業活動によるキャッシュ・フロー 84,687 52,121 △32,565投資活動によるキャッシュ・フロー △61,020 △39,008 22,011財務活動によるキャッシュ・フロー △31,466 △44,696 △13,229現金及び現金同等物に係る換算差額 3,268 3,507 238現金及び現金同等物の増減額 △4,530 △28,075 △23,544現金及び現金同等物期首残高 197,648 193,117 △4,530現金及び現金同等物期末残高 193,117 165,042 △28,075営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前期と比較し、10,399百万円減少の69,943百万円となりました。減価償却費による増加があったものの、投資有価証券売却益の控除、法人税等や各費用の支払い等により、営業活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して32,565百万円減少の52,121百万円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較し、固定資産の取得による支出は増加したものの、定期預金の払戻が増加したこと等により、支出額が22,011百万円減少しました。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△39,008百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較し、配当金支払額および、自己株式の取得による支出が増加したこと等により、支出額が13,229百万円増加しました。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは△44,696百万円となりました。(キャッシュ・フロー関連指標の推移)2022年 2023年 2024年 2025年 2026年3月期 3月期 3月期 3月期 3月期自己資本比率 66.3% 66.5% 65.9% 66.4% 66.4%時価ベースの自己資本比率 153.7% 200.5% 113.5% 98.4% 85.1%キャッシュ・フロー対有利子負債比率 1.1年 0.9年 1.3年 1.2年 2.2年インタレスト・カバレッジ・レシオ 109.7 128.8 107.8 94.0 39.2自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。※株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算定しています。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ ・フロー計算書の利子の支払い額を使用しています。
(4)今後の見通し以下の見通しは、当社が現在入手している情報により一定の前提に基づいて作成しています。なお、今般の中東情勢の緊迫化により、原材料等のコストが一定程度上昇するとの仮定を含め、現時点で入手可能な情報に基づき算定しています。一方で、国際情勢は依然として不安定な状態が続いており、世界的な景気低迷や物価高の進行、ならびに為替動向等により、原材料等のコストが想定を上回って推移する可能性があります。このため、今後の事業環境の変化によっては、実際の業績が当該予想と異なる結果となる可能性があります。
①次期連結業績予想親会社株主に帰属す売 上 高 営業利益経 常 利 益 1株当たりる当期純利益(百万円) (百万円) (百万円) 当期純利益(百万円)2027年3月期 527,000 44,000 57,500 46,500 174.212026年3月期 486,425 45,185 61,084 44,228 150.72増 減 率 8.3% △2.6% △5.9% 5.1% 15.6%
②セグメント別の見通し・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、引き続き「乳酸菌 シロタ株」の科学性を訴求する「価値普及」活動を推進します。具体的には、「ヤクルト」シリーズを中心に、商品政策、販売促進策、コミュニケーション施策等を推進することで、売り上げの増大を目指します。宅配チャネルにおいては、新規のお客さまづくりと既存のお客さまへの継続飲用の促進を図るとともに、ヤクルトレディの採用活動および働きやすい環境づくりを推進し、宅配組織の強化に取り組みます。店頭チャネルにおいては、マーケットごとの特性や顧客ニーズを踏まえた施策を推進するとともに、店頭での「価値普及」活動を重点的に行うことで、売り上げの増大を目指します。清涼飲料につきましては、引き続き「タフマン」シリーズ等の健康飲料を中心に販売を強化し、売り上げの増大に努めます。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)既存事業所のさらなる事業の拡大、財務体質の強化および収益性の向上を図るため、各国・地域における短期的な実績拡大を図る施策と中長期的な成長を持続的に実現するための施策を計画的に推進します。具体的には、販売組織を強化するとともに、各国・地域の市場特性を踏まえた柔軟な販売チャネルの展開を推進することで、実績の拡大に努めます。あわせて、各国・地域の消費者ニーズや嗜好を踏まえた商品の展開により、幅広い層に「乳酸菌 シロタ株」の価値を普及します。・その他事業部門化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と新たなお客さまづくりを図ります。国内においては、訪問販売において、当社宅配チャネルを利用するお客さまを中心に、化粧品を紹介することで、お客さまづくりに努めます。また、通信販売および店頭販売においては、訪問販売で接点を持つことができないお客さまに向けてアプローチを行い、当社化粧品の認知拡大および愛用者数の増大を目指します。海外においては、さらなる当社化粧品の認知向上を図るとともに、販路拡大等を行うことで、売り上げの増大に努めます。一方、プロ野球興行につきましては、ファンの皆さまの期待に応えられるようチーム力の強化に取り組むとともに、各種ファンサービスの充実を図っていきます。
(5)利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当当社の株主還元方針は以下のとおりです。「当社は、累進配当の考え方に基づき、継続的な増配を目指すことを最優先とし、将来の事業拡大や収益向上を図るための資金需要および財政状況ならびに当期の業績などを総合的に勘案して配当金額を決定します。加えて、総還元性向70%を目安とし、市場環境やキャッシュ・フロー等を勘案したうえで、機動的な自己株式の取得を実施します。」上記の方針に基づき、2026年3月期の年間配当金額は、前期に比べて1株あたり6円増配(内訳:普通配当2円および創業90周年記念配当4円)の年額70円とし、すでにお支払いしている中間配当金33円を差し引き、当期の期末配当については37円とさせていただきます。また、次期の配当については、2026年3月期に比べて1株につき2円増配の年額72円を予定しています。これは、2026年3月期の普通配当66円に比べて1株につき6円増配になります。
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: ヤクルト本社 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年7月29日(https://www2.jpx.co.jp/disc/22670/140120250725520861.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明①業績全般当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果等により、緩やかに回復しているものの、海外の景気動向による下振れリスクや、物価上昇等による影響に引き続き注意を要する状況にあります。このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、長期ビジョン「Yakult Group GlobalVision 2030」に基づき、世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーを目指すとともに、中期経営計画(2025-2030)に立脚し、企業活動を推進することで、業績の向上に努めました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は116,586百万円(前年同期比4.9%減)となりました。また、利益面においては、営業利益は10,906百万円(前年同期比32.2%減)、経常利益は17,190百万円(前年同期比22.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11,597百万円(前年同期比17.7%減)となりました。
②セグメント別の状況・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」などの科学性を広く普及するため、エビデンスに基づき、地域に根ざした「価値普及」活動を展開しました。宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」類を中心に、新規のお客さまづくりを実施するとともに、既存のお客さまへの継続飲用の促進を図りました。店頭チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」類および「Y1000」類を中心に、視認性の高い売り場を展開するとともに、各種キャンペーンを実施し、店頭でのプロモーションスタッフによる「価値普及」活動を重点的に行うことで、売り上げの増大に努めました。商品別では、「Y1000」について、カロリーと糖類を低減した乳製品乳酸菌飲料「Y1000 糖質オフ」を機能性表示食品として4月に発売しました。また、商品特長を端的に表現するために、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルトファイブ」を「ヤクルトマルチビタミン」として4月に、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルトカロリーハーフ」を「Newヤクルト 糖質・カロリー50%オフ」として6月に、それぞれ商品名を変更しリニューアル発売しました。一方、清涼飲料につきましては、4月から、原材料費の上昇および物流費・燃料費等の急激な高騰を受け、価格改定を実施しました。また、栄養ドリンク「タフマン」シリーズを中心に販売促進策を実施するとともに、目・ひざ関節・肌に関する健康課題がある幅広い年齢層をターゲットとした機能性表示食品「ぎゅっとクロセチン」「ぎゅっとグルコサミン」「ぎゅっとアスタキサンチン」を4月に発売しました。このような取り組みを中心に販売強化に努めたものの、競合商品の台頭や物価上昇等、厳しい市場環境の影響を受け、乳製品および清涼飲料ともに、前年を下回る実績で推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は59,633百万円(前年同期比4.8%減)となりました。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)海外につきましては、1964年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在27の事業所および1つの研究所を中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売を行っており、本年6月の一日当たり平均販売本数は約3,006万本となっています。ア.米州地域米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で「ヤクルト」などを製造、販売しています。同地域では、米国における関税政策の不透明さ等による購買意欲の低下により、買い控えが見られたものの、広報活動等による販売支援を強化するとともに、取引店舗数の増加に努め、実績拡大を図りました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は21,686百万円(前年同期比8.2%減)となりました。イ.アジア・オセアニア地域アジア・オセアニア地域においては、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インドおよび中国などで「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」などを輸入販売しています。ベトナムでは、積極的に販売促進策を展開するとともに、宅配組織の拡充と新規取引先の増加に努めた結果、実績は好調に推移しました。中国では、「ヤクルト マスカット風味」の販売を4月から開始するとともに、積極的な販売促進策の実施や取引店舗数の増加に努めた結果、実績は好調に推移しました。インドネシアでは、6月に発売した「ヤクルト マンゴー風味」について、広告展開および販売促進策の効果もあり、好調な出だしとなりました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は29,457百万円(前年同期比0.4%増)となりました。ウ.ヨーロッパ地域ヨーロッパ地域においては、「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツ、オーストリアおよびイタリアなどで販売しています。同地域では、積極的な広告展開および量販店における販売促進策を実施した結果、実績は好調に推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は3,200百万円(前年同期比1.1%増)となりました。・その他事業部門その他事業部門には、化粧品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と化粧品愛用者数および売り上げの増大に努めました。具体的には、高機能基礎化粧品「パラビオ」シリーズのブランド活性化策を継続的に展開するとともに、今年度から、季節ごとに変化する肌悩みに対して適切な美容および商品情報を提供することで、お客さまの理解と納得感を促進し、継続的な愛用につなげる活動を推進しました。プロ野球興行につきましては、各種イベントやさまざまな情報発信を行うなど、積極的なファンサービスに取り組み、入場者数および売り上げの増大に努めました。これらの結果、その他事業部門の連結売上高は5,711百万円(前年同期比20.6%減)となりました。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期連結会計期間末の総資産は832,524百万円(前連結会計年度末比31,793百万円の減少)となりました。純資産は599,385百万円(前連結会計年度末比30,129百万円の減少)となりました。主な要因は、自己株式の取得および円高により為替換算調整勘定が減少したためです。また、自己資本比率は65.5%(前連結会計年度末比0.9ポイントの減少)となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明業績予想については、当第1四半期連結会計期間における業績の進捗状況等を踏まえ、2025年5月13日に公表しました連結業績予想を修正しました。第2四半期(累計)連結業績予想(単位:百万円)親会社株主に帰属売上高 営業利益 経常利益する中間純利益前回発表予想(A) 252,000 30,500 41,000 26,000今回修正予想(B) 246,500 27,000 37,500 23,500増減額(B-A) △5,500 △3,500 △3,500 △2,500増 減 率 △2.2% △11.5% △8.5% △9.6%通期連結業績予想(単位:百万円)親会社株主に帰属売上高 営業利益 経常利益する当期純利益前回発表予想(A) 506,000 58,500 74,500 49,000今回修正予想(B) 495,000 53,500 69,500 45,500増減額(B-A) △11,000 △5,000 △5,000 △3,500増 減 率 △2.2% △8.5% △6.7% △7.1%飲料および食品製造販売事業部門(日本)において、物価高による購買意欲低下の影響もあり、乳製品の販売実績が当初の計画を下回る見通しです。また、飲料および食品製造販売事業部門(海外)については、当初の計画通り推移しているものの、為替レートが当初の想定より円高となる見通しです。これらの結果、売上高および各段階利益は前回発表予想を下回る見込みです。なお、前述の業績予想については、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づいて作成しています。実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。(参考) 第2四半期(累計)個別業績予想(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 中間純利益前回発表予想(A) 88,500 10,500 49,000 43,500今回修正予想(B) 85,500 8,000 46,500 42,000増減額(B-A) △3,000 △2,500 △2,500 △1,500増 減 率 △3.4 △23.8 △5.1 △3.4(参考) 通期個別業績予想(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 当期純利益前回発表予想(A) 177,500 19,200 67,000 60,000今回修正予想(B) 172,000 16,000 64,000 58,000増減額(B-A) △5,500 △3,200 △3,000 △2,000増 減 率 △3.1 △16.7 △4.5 △3.3
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: ヤクルト本社 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/22670/140120260731504726.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明①業績全般当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果等により、緩やかに回復しているものの、中東情勢や金融資本市場の変動等による影響に引き続き注意を要する状況にあります。このような状況の中で、当社グループは、事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきました。また、長期ビジョン「Yakult Group GlobalVision 2030」に基づき、世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーを目指すとともに、中期経営計画(2025-2030)に立脚し、企業活動を推進することで、業績の向上に努めました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は120,463百万円(前年同期比3.3%増)となりました。また、利益面においては、営業利益は10,088百万円(前年同期比7.5%減)、経常利益は15,647百万円(前年同期比9.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は13,591百万円(前年同期比17.2%増)となりました。
②セグメント別の状況・飲料および食品製造販売事業部門(日本)乳製品につきましては、当社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」の科学性を広く普及するため、エビデンスに基づき、地域に根ざした「価値普及」活動を展開しました。宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」類を中心に、新規のお客さまづくりを実施するとともに、既存のお客さまへの継続飲用の促進を図りました。また、宅配組織の強化を図るため、ヤクルトレディの採用活動および働きやすい環境づくりを推進しました。店頭チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料「Newヤクルト」類および「Y1000」類を中心に、視認性の高い売り場を展開するとともに、店頭でのプロモーションスタッフによる「価値普及」活動を重点的に行うことで、売り上げの増大に努めました。商品別では、世界の「ヤクルト」シリーズとして、海外で販売しているマスカット味を採用した「Newヤクルト マスカット味」を、4月から期間限定で発売しました。また、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト400」および「ヤクルト400LT」について、免疫機能維持と腸内環境改善を表示した機能性表示食品として、「ヤクルト400免疫腸活」および「ヤクルト400LT免疫腸活」にリニューアルし、6月に発売しました。さらに、はっ酵乳「ミルミル」および「ミルミルS」について、「ビフィズス菌 BY株」の菌数を1本あたり120億個以上から200億個以上に増やすなどのリニューアルを行い、6月に発売しました。一方、清涼飲料につきましては、ビネガードリンク「黒酢ドリンク」のパッケージデザインを6月にリニューアルするなど、売り上げの増大に努めました。このような取り組みを中心に販売強化に努めたものの、物価上昇等による厳しい市場環境の影響を受け、乳製品および清涼飲料ともに、前年を下回る実績で推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(日本)の連結売上高は55,368百万円(前年同期比7.2%減)となりました。・飲料および食品製造販売事業部門(海外)海外につきましては、1964年3月の台湾ヤクルト株式会社の営業開始をかわきりに、現在26の事業所、1つの研究所および1つのR&Dセンターを中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」の製造、販売を行っており、本年6月の一日当たり平均販売本数は約3,192万本となっています。ア.米州地域米州地域においては、ブラジル、メキシコおよび米国で「ヤクルト」などを製造、販売しています。米国では、店頭における販売促進策の強化に加え、継続的な広報活動等を実施し、実績の拡大に努めました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(米州地域)の連結売上高は25,751百万円(前年同期比18.7%増)となりました。イ.アジア・オセアニア地域アジア・オセアニア地域においては、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インドおよび中国などで「ヤクルト」などを製造、販売し、アラブ首長国連邦(UAE)などでは「ヤクルト」などを輸入販売しています。インドネシアでは、6月に「ヤクルト ストロベリー風味」を発売し、同商品を中心とした販売促進策の実施に加え、給食センターや病院等への販路拡大に努めた結果、実績は好調に推移しました。中国では、4月に「ヤクルト マンゴー風味」を発売し、同商品を中心とした販売促進策の実施に加え、中小型店での販売強化に向けたルート体制の見直しやECチャネルでの販売体制強化等を実施することで、実績の拡大に努めました。ベトナムでは、4月に「ヤクルト ピーチ風味」を発売し、同商品を中心とした販売促進策を実施した結果、実績は好調に推移しました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(アジア・オセアニア地域)の連結売上高は33,687百万円(前年同期比14.4%増)となりました。ウ.ヨーロッパ地域ヨーロッパ地域においては、「ヤクルト」などをオランダで製造し、同国を含め、ベルギー、イギリス、ドイツおよびイタリアなどで販売しています。同地域では、積極的な広告展開および店頭における販売促進策等を実施することで、実績の拡大に努めました。これらの結果、飲料および食品製造販売事業部門(ヨーロッパ地域)の連結売上高は3,656百万円(前年同期比14.2%増)となりました。・その他事業部門その他事業部門には、化粧品の製造販売およびプロ野球興行などがあります。化粧品につきましては、当社が創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点をおき、お客さまの「内外美容」の実現と化粧品愛用者数および売り上げの増大に努めました。具体的には、高機能基礎化粧品「パラビオ」シリーズおよび基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズのブランド活性化策を継続的に展開するとともに、季節ごとに変化する肌悩みに対して適切な美容情報および商品情報を提供することで、お客さまの理解と納得感を促進し、継続的な愛用につなげる活動を推進しました。プロ野球興行につきましては、各種イベントやさまざまな情報発信を行うなど、積極的なファンサービスに取り組み、入場者数および売り上げの増大に努めました。これらの結果、その他事業部門の連結売上高は5,552百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期連結会計期間末の総資産は918,938百万円(前連結会計年度末比6,360百万円の増加)となりました。純資産は651,831百万円(前連結会計年度末比2,490百万円の減少)となりました。主な要因は、自己株式の取得およびその他有価証券評価差額金が減少したためです。また、自己資本比率は65.4%(前連結会計年度末比1.0ポイントの減少)となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明前述の業績予想については、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づいて作成しています。実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。なお、業績予想については、2026年5月12日公表時から変更していません。
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。