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【ニコン】決算短信の「経営成績等の概況」はどう変わったか(2025年3月期→2026年3月期)

決算短信定性文(経営概況)リサーチ 2026.09.18
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通期は「事業等のリスク」の節が丸ごと削除され、四半期は経営成績の定性説明が外部資料参照のみに置き換わるなど、両方で大幅な情報量の削減(簡素化)が生じた。

目次

調査の概要

本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、ニコン分です。

通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月8日 → 2026年5月8日)

四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年8月7日 → 2026年8月6日)

ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。

通期決算短信の比較

文字数: 11,375字 → 4,549字(前期比-60%、減少)

見出し構成の変化: 削除: (6)事業等のリスク、①リスク管理体制と運用状況、②リスクの把握と対策

粒度の判定: 粗くなった

セグメント情報注記: あり(6887字) → あり(1405字)

変化の型: 構成変更型

増えた要素

  • セグメント名称変更(「コンポーネント事業」→「インダストリー事業」)と子会社移管の説明
  • 2026~2030年度の新中期経営計画への言及
  • 非金融資産の減損損失計上に関する注記参照の追加

減った要素

  • 「(6)事業等のリスク」の節全体(①リスク管理体制と運用状況、②リスクの把握と対策、11分類のリスクと対応の詳細説明、約6,500字)

要約: 「事業等のリスク」の節(約6,500字、リスク管理体制と11分類のリスク・対応の詳細)が今期は本文から丸ごと削除され、文字数が6割減少した。(1)~(5)の経営成績・財政状態等の記述自体は前期と同程度の粒度で維持されている。

四半期決算短信の比較

文字数: 4,095字 → 1,223字(前期比-70.1%、減少)

見出し構成の変化: 削除: (1)経営成績に関する説明、(2)財政状態に関する説明、(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明/追加: ①財政状態の概況、②キャッシュ・フローの概況(旧(2)を分割・改称)

粒度の判定: 粗くなった

セグメント情報注記: あり(1285字) → あり(1233字)

変化の型: 簡素化型、構成変更型

減った要素

  • 「(1)経営成績に関する説明」の定性的記述(市場動向・セグメント別業績、約1,500字)が本文から消え「決算説明会資料をご参照ください」という外部参照案内のみに置換
  • 「(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」の記述(約1,520字)自体が消失

要約: 四半期は文字数が7割減少した。経営成績に関する定性説明が「決算説明会資料をご参照ください」という外部参照の案内のみに置き換わり、セグメント別業績の説明が本文から消失。業績予想に関する説明の節もなくなり、財政状態・キャッシュフローの2項目のみが本文に残る形となった。

定性文の全文(前期・今期)

通期 2025年3月期

出典: ニコン 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年5月8日(https://www2.jpx.co.jp/disc/77310/140120250508533371.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当事業年度における市場・顧客動向について、映像事業においては、デジタルカメラ市場は中高級機の販売が好調で、市場全体の販売台数・金額とも堅調に推移しました。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも設備投資は堅調に推移しました。一方、半導体関連分野は、AI関連半導体は好調に推移しましたが、全体としては回復に遅れが見られました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で、政治・経済環境を背景に、一部地域において市況の停滞が見られました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体や電子部品市場の回復遅れ、ならびに最終ユーザーによる在庫調整などの影響を受けました。航空宇宙、EV(電気自動車)市場の設備投資は堅調に推移しました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を受け、低調に推移しました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、中小型装置市場を中心に停滞するも、大型装置市場は防衛領域が市場を牽引し拡大しました。当社グループは中期経営計画(2022~2025年度)のもと、事業を進展させるとともに、経営基盤の整備を進めています。2025年3月期は、映像事業では、将来の動画戦略展開の中核をなす、業務用シネマカメラのメーカーである米国RED.com, LLC(現RED Digital Cinema, Inc.、以下「RED社」)の完全子会社化を完了、精機事業では、ニコン初となる半導体製造の後工程向け露光装置の開発を発表しました。事業戦略の強化、経営基盤の整備は着実に進捗していますが、さらなる収益性改善に取り組む必要があります。このような状況の下、当社グループの連結業績は、売上収益は7,152億85百万円、前期比19億60百万円(0.3%)の減収、営業利益は24億22百万円、前期比373億54百万円(93.9%)の減益、税引前利益は45億33百万円、前期比381億36百万円(89.4%)の減益、親会社の所有者に帰属する当期利益は61億23百万円、前期比264億47百万円(81.2%)の減益となりました。セグメント情報は次のとおりです。なお、「4.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(セグメント情報)」に記載のとおり、当連結会計年度より報告セグメントに変更があり、以下の前期比較においては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて比較しています。映像事業においては、APS-Cサイズミラーレスカメラ「Z50II」やフルサイズミラーレスカメラ「Z6III」等の新製品を中心にミラーレスカメラ及び交換レンズの販売数が増加したことに加え、円安効果もあり、増収となりました。一方、低調なシネマ業界の影響を受けたRED社の営業赤字に加え、Mark Roberts Motion Control Limitedの固定資産減損損失等の一時費用を計上したことにより減益となりました。この結果、当事業の売上収益は2,953億63百万円、前期比5.6%増、営業利益は413億6百万円、前期比11.3%減となりました。精機事業においては、FPD露光装置分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも装置の販売台数が増加し、増収増益となりました。一方、半導体露光装置分野は、新品装置の販売台数が減少したことに加え、固定資産の減損損失及び棚卸資産の評価損といった一時費用を計上したこともあり、減収減益となりました。この結果、当事業の売上収益は2,019億63百万円、前期比7.9%減、営業利益は15億44百万円、前期比89.8%減となりました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション分野で市況停滞の影響を受けましたが、アイケアソリューション分野及び細胞受託生産ソリューション分野での堅調な販売に加えて円安効果により、事業全体として増収増益となりました。この結果、当事業の売上収益は1,164億52百万円、前期比7.9%増、営業利益は67億35百万円、前期比25.0%増となりました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、大型のX線/CT検査装置の販売は堅調に推移したものの、光学部品、エンコーダの販売が減少し、減収減益となりました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連コンポーネントの販売がEUV関連市場減速の影響を受け、減収減益となりました。この結果、当事業の売上収益は741億36百万円、前期比13.7%減、営業利益は71億85百万円、前期比52.5%減となりました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、中小型装置の販売が減少する一方で大型装置の販売は好調に推移し、増収となりました。一方で、中小型装置の生産数量減少による生産コストの上昇や米国拠点の整備、研究開発等の先行投資の増加により減益となりました。この結果、当事業の売上収益は233億56百万円、前年同期比

11.2%増、営業損失は152億25百万円(前年同期は140億93百万円の営業損失)となりました。(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて365億96百万円減少し、1兆1,105億14百万円となりました。これは主に、棚卸資産が222億93百万円増加した一方、現金及び現金同等物が430億54百万円、その他の金融資産が262億99百万円減少したためです。当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて92億72百万円増加し、4,712億91百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が52億84百万円、その他の金融負債が50億94百万円、引当金が39億1百万円、前受金が37億18百万円減少した一方、社債及び借入金が268億64百万円増加したためです。当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて458億68百万円減少し、6,392億23百万円となりました。これは主に、自己株式の消却により減少した資本剰余金への振替や剰余金の配当等により利益剰余金が357億28百万円減少したことに加え、保有する金融資産の公正価値の変動等によりその他の資本の構成要素が87億29百万円減少したためです。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前利益45億33百万円、減価償却費及び償却費441億89百万円、減損損失108億16百万円の計上があった一方、棚卸資産の増加があり、482億58百万円の収入(前年同期は307億67百万円の収入)となりました。当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の売却及び償還による収入が116億49百万円あった一方、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が696億60百万円、子会社又はその他の事業の取得による支出120億14百万円があり、699億88百万円の支出(前年同期は414億5百万円の支出)となりました。当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入が694億89百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が340億11百万円、自己株式の取得による支出が300億3百万円、配当金の支払が173億21百万円あり、198億8百万円の支出(前年同期は89億38百万円の支出)となりました。上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額によって15億16百万円減少した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ430億54百万円減少し、1,635億90百万円となりました。

(4)今後の見通し通期の事業環境は、映像事業においては、デジタルカメラ市場は堅調に推移すると見込まれます。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用の設備投資は堅調に推移する中、大型パネル用の設備投資は有機ELの市場拡大に伴い徐々に伸長することが見込まれます。また、半導体関連分野は、AI関連半導体が引き続き好調に推移しますが、全体としては下期以降の回復を見込んでいます。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で、各国の政治経済動向を背景にした市況や顧客動向に注視が必要です。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体関連市場、ファクトリーオートメーション市場ともに一定期間の調整局面の継続が見込まれます。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を引き続き受けると見込まれます。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、引き続き中小型装置市場を中心に低調で横ばいに推移する見通しですが、大型装置市場は需要が拡大すると見込まれ、特に北米を中心に成長継続が期待されます。当社グループにおける中期経営計画(2022~2025年度)の最終年度では、短期業績と長期成長の両立に向け、投資選別と体制合理化を推進していきます。なお、米国の通商政策等の不確実性が高まることにより、企業の設備投資や消費の抑制が生じる可能性があります。今後も、2030年のありたい姿である「人と機械が共創する社会の中心企業」を目指し、経営基盤の強化や成長ドライバーの育成など中期経営計画に定めた方針を着実に推進していきます。

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社の利益配分は持続的成長に向けた投資(戦略投資、R&D、設備投資)を強化するとともに、株主重視の観点から安定的な配当を行うことを基本とし、同時に柔軟な株主還元政策により中長期的な視点に基づく最適な資本配分を実現する方針といたします。この方針に基づき、総還元性向を40%以上とすることを目標として、株主の皆様へ利益還元を行ってまいります。2025年3月期は、期末配当金は1株当たり25円とし、年間配当金は中間配当金の25円と合わせて1株当たり50円とする予定です。また、2026年3月期の年間配当金は当期から据え置き、1株当たり50円(中間配当金25円)を予定しており、総還元性向は50%以上となる見込みです。

(6)事業等のリスク①リスク管理体制と運用状況当社グループでは、会社の持続的発展を目的に、企業経営・事業継続に重大な影響を及ぼすあらゆるリスクに対し、識別・評価・管理が重要な課題であるという認識のもと「リスク管理委員会」を設置して、リスク管理を行っています。リスク管理委員会は、リスク管理担当役員であるCRO(Chief Risk Management Officer)を委員長とし、委員は経営委員会の構成員等として、年に2回定期的、また必要に応じて随時開催しています。全社的な見地でリスクを把握し、重点対象のリスクについて継続的なモニタリングや、機動的な支援ができる体制を構築する等、当社グループを取り巻くリスクを適切に管理する体制整備に努めています。リスク管理委員会がリスク全般を管轄し、専門的な対応が必要な事案は、傘下の品質委員会、輸出審査委員会、コンプライアンス委員会にて対応しています。また、サステナビリティ委員会とその傘下の環境部会、サプライチェーン部会にて、サステナビリティに関するリスクを把握するとともに対策を審議し、グループ全体で対応しています。なお、リスク管理委員会は2025年4月に、傘下のコンプライアンス委員会と統合したリスク・コンプライアンス委員会に改称し、コンプライアンスリスクも全社リスク管理の一環として対応します。

②リスクの把握と対策当社グループでは、当社グループが抱えるリスクを把握するため、リスクアセスメントとして「リスク把握調査」を毎年実施しています。この調査は、当社の部長相当以上及び国内・海外グループ会社社長を対象に実施しているもので、全社的な重要リスクの洗い出しや分析・評価を行い、対応状況をモニタリングしています。調査結果をもとに、回答数や影響が大きいリスクを分析し、かつ社外のリスク認識も加味した「リスク相関図」を作成することで、重要リスクを特定し、取り組みを強化すべき課題の判断をリスク管理委員会にて行っています。当社グループの戦略・事業その他を遂行する上で、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なテーマは以下のとおりです。これらのリスクは、当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられるほかのリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(ⅰ)事業、経営に関するリスク・リスク中期経営計画において、材料加工・ロボットビジョンは、戦略事業「デジタルマニュファクチャリング」の中期成長ドライバーと位置づけています。戦略投資の一つとして、金属アディティブマニュファクチャリングにおける統合ソリューションをグローバルで提供するドイツSLM Solutions Group AG(現Nikon SLM Solutions AG)を買収する等、事業の拡大を進めていますが、関連する市場の成長が想定よりも鈍い場合等は、本計画期間である2025年度までに期待される規模への成長に届かない可能性があります。また、主要事業においては、映像事業の主要製品であるデジタルカメラは、ミラーレスカメラ市場での厳しい競争に加えて、部品の価格高騰や調達の遅れによる影響が生じており、将来的には市場環境悪化の可能性があります。精機事業が扱うFPD露光装置の需要は、ディスプレイ市場自体は安定的に需要が見込める市場ですが、設備投資の縮小継続により露光装置需要の回復が伸び悩む可能性があります。半導体露光装置の対象市場である半導体市場は、中長期的に大きく成長が見込まれるものの、競合他社の先端プロセス開発の状況によっては、液浸露光装置の需要が減少する可能性があります。また、当社グループの主要顧客が設備投資計画を変更した場合等、当社グループの収益に影響を及ぼす恐れがあります。・対応デジタルマニュファクチャリング事業では、デジタル化が進む製造業に対して独自の価値を提供し、競争力のある新製品を市場に導入すること等で、新たな市場の形成を進めていきます。また、取締役会等で定期的にモニタリングを行い、市場の動向を注視することで、タイムリーに戦略を検討・修正できる体制としています。映像事業は、今後拡大が見込まれる業務用動画市場の開拓を目指すため、米国のRED社を買収した他、生産販売面での最適化、サプライチェーンや物流の改革、徹底したコストダウン、デジタルマーケティングの強化、開発効率化等に取り組み、引き続き事業の収益体質強化を進めています。FPD装置事業は、露光装置の需要が落ち込む環境下でも一定の利益を確保するため、新規露光装置及びサービスビジネスによる収益拡大やトータルコスト低減を進めています。半導体装置事業は、収益性重視の事業戦略の下、既存顧客以外の開拓を積極的に進めるとともに、サービスビジネスを拡大していきます。(ⅱ)研究開発に関するリスク・リスク当社グループの事業分野は厳しい競争下にあり、高度な研究開発の継続によって製品の開発が常に求められています。そのため、当社グループの収益の変動にかかわらず、製品開発のための適切な投資を常に継続する必要があります。しかし、投資の成果が十分に上がらず新製品、次世代技術の開発や市場投入がタイムリーに行えない場合や、当社グループが開発した技術が市場に受け入れられなかった場合、あるいはゲームチェンジ等抜本的な変化により当社グループの技術が不要となる場合、企業価値が低下し、収益が減少する可能性があります。・対応当社グループでは「技術戦略委員会」にて、注力すべき新領域の開拓や既存事業の競争力向上につながる技術戦略を明確にし、技術開発の方向性と重点投資分野を決定しています。幅広い社会的課題やニーズに積極的に応えながら、当社グループの長期的な成長を実現していきます。(ⅲ)各種規制・制度変更に関するリスク・リスク当社グループはグローバルに事業を展開しているため、生産及び販売活動の多くが日本国外であり、連結売上収益に占める海外売上収益比率は高くなっています。多くの国々において、輸出入規制、競争法、労働法、腐敗防止、移転価格税制等、各種法規制の適用や企業の社会的責任を求められています。これら法規制や社会的責任として求められる内容は大きく変わる可能性があり、その変化により事業活動費用増加や事業の制約、レピュテーションリスク等を受ける可能性があります。・対応当社グループでは、「リスク管理委員会」によるリスク整理・管理に加え、専門的な対応が必要なリスクに対しては、その傘下の品質委員会、輸出審査委員会、コンプライアンス委員会の3委員会で対応を図るとともに、サステナビリティの視点から、サステナビリティ委員会及び傘下部会でもマテリアリティを中心としたリスクのモニタリング及び対応をしています。またその中で、規制の変更に関してグループ全体で情報を収集後、当該情報に基づいた実務プロセスへのフィードバックや規制を踏まえた戦略を立案する等、更なる体制強化に取り組んでいます。(ⅳ)M&A、戦略的出資に関するリスク・リスク当社グループは、新規事業の創出や既存事業領域の拡大、事業シナジー実現のために、M&Aや戦略的出資を行っています。市場環境の著しい変化や対象企業の人材流出等により所期の成果を達成できない場合、のれんや有価証券等の減損損失により、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。・対応当事業戦略に基づき、M&A対象、戦略的出資先を探索し、対象企業の価値やリスク等のデュー・ディリジェンスを行っています。また、買収や出資後の検証については、CFOを委員長とする出資モニタリング委員会において、当初の目的に対する進捗確認を定期的に行い、必要に応じて戦略の軌道修正を図っています。(ⅴ)地政学のリスク・リスク前述のとおり、当社グループはグローバルに事業を展開しているため、連結売上収益に占める海外売上収益比率が高く、海外市場への依存が大きくなっています。海外での事業展開は、世界経済全体の動向に加え、政治問題、貿易摩擦や紛争等の影響、暴動・テロ・戦争等による社会の混乱により、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。また、外国為替相場が急激または大幅に変動した場合は、当社グループの収益や財政状況に多大な影響を及ぼす恐れがあります。近年はとりわけ米中貿易摩擦等の地政学リスクが、マクロ経済や当社グループの事業活動、半導体部品等のサプライチェーン等に影響を及ぼす恐れがあります。・対応当社グループでは、リスク管理委員会によるリスク整理・管理に加え傘下の委員会や、サステナビリティ委員会及び傘下の部会にて、リスクのモニタリング及び対応をしています。当該リスクが顕在化する可能性やその影響レベルについては、社会情勢等により左右されるため、具体的に予測することは困難でありますが、情報収集及び事業に与える影響の分析を行い、対策を検討、実施しています。また、当社グループは、売上規模と販売地域に応じた適切な為替ヘッジを行っています。(ⅵ)調達のリスク・リスク近年、グローバル規模の異常気象や自然災害、地政学的な影響等さまざまな要因により労務費、原材料価格、エネルギーコスト等が大きく変動しています。加えて、サプライチェーンにおける人権、労働環境、安全衛生や脱炭素といった環境等に関する社会課題へのステークホルダーの関心も高まっており、サプライチェーンの不安定要素・リスクが増加していると考えています。・対応部品調達や物流においても不確実性と変動性の高い状況が継続しています。そのため、当社グループは調達パートナーと共に品質及びESG(Environmental環境、Social社会、Governanceガバナンス)の観点を持ち、協働活動を進め、当社グループ全体でレジリエントなサプライチェーンの構築に取り組んでいます。そして、調達パートナーとの強固な関係を築き上げ、サプライチェーンの可視化、BCP(事業継続計画)の策定・強化、温室効果ガス排出量の把握、人権デュー・ディリジェンスの強化等を通じて、大きく変化する事業リスクや社会課題に対して柔軟に対応できる体制を構築しています。これによりリスクを低減し、持続可能な成長を目指しています。(ⅶ)環境のリスク・リスク気候変動に起因する異常気象や洪水、渇水等の自然災害や感染症の拡大により、開発・生産拠点及び調達先等に甚大な損害が生じた場合、操業に影響が生じたり、生産や出荷が遅延したりする恐れがあります。また、脱炭素社会に向けた動きが加速する中、各国において炭素税等の政策・法規制の導入または導入検討が進んでおり、エネルギーや原材料のコストが増加するリスクがあります。環境政策・法規制等により、基準の遵守や情報開示等の対応が求められ、年々強化される傾向にあります。対応が十分ではないと、行政処分等による生産への影響や課徴金、社会的信用の失墜等会社経営に甚大な損害を与える可能性があります。特に化学物質等に関連する法規制が強化された場合、必要な材料・副資材の入手が困難になる可能性があります。・対応当社グループは、気候変動や天然資源の枯渇、廃棄物問題、有害化学物質による汚染などの環境問題を自社の存続にも関わる問題と捉えてマテリアリティとして位置づけ、サステナビリティ委員会や関連する委員会、部会でリスクのモニタリングを行い、さまざまな対策を講じるとともに、地球環境に配慮した経営を行っています。また、グループ全体で省エネルギー活動や再生可能エネルギーの活用、開発・生産プロセスの効率化等をはじめとしたバリューチェーン全体での温室効果ガス削減やBCPの策定に取り組んでいます。社内の規程類を整備し、担当者の教育等を実施することで、バリューチェーンを含めた管理体制を強化するほか、規制の変更等のタイムリーな把握等に努めています。また法規制よりも厳しい自主基準値を設けることで環境汚染の未然防止に努めています。(ⅷ)人的確保のリスク・リスク当社グループは、高度な技術や専門知識及び能力を有する社員等、多様な人材によって支えられており、市場での激しい競争に打ち克ち、事業成長を実現するためにはこうした人材の確保が重要です。有能な人材を採用・育成できず、あるいは主要な人材が退職した場合、事業活動への影響や、知識・ノウハウの社外流出、収益と財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。特に労働流動性が高い国や地域における人材流出の危険性は高いと考えられます。主要な人材が流出し、補充が困難な場合、当社グループの成長に影響を及ぼす可能性があります。また1990年前後の大量採用やこれまでに幾度かあった新規採用抑制の影響で、社内での高齢化が進み、中堅・若手の不足により、技術・技能の伝承や業務ノウハウの引き継ぎが適切に行われないリスクがあります。・対応当社グループは中期経営計画で事業を支える経営基盤の強化に取り組んでいます。その中で、人的資本経営の考え方に基づいて、人材の「獲得」「育成」「活躍」の3点を人材戦略の柱とする各施策を実行し、成長戦略実現を支える人材獲得に向けた採用戦略の実行にこれまで以上に力を入れています。また、人材の育成・活躍に向けては具体的なカリキュラムを組み、固有技術・技能の伝承と標準化・共有化を推進し、多様な人材がグローバルで活躍できる環境・機会の創出に取り組んでいます。(ⅸ)情報資産とサイバーセキュリティのリスク・リスク当社グループは、技術情報や取引先及び顧客情報等の多くの情報資産を保有しており、サイバー攻撃や故意、過失、災害等により、情報システムの重大な障害や個人情報の不正利用、情報セキュリティ事故を生じさせた場合、当社グループの企業価値の毀損や、損害賠償請求を受けるリスクがあります。個人情報保護や、製品のセキュリティ要件に関する世界各国の法令に違反した場合、厳罰に処される可能性があります。また、デジタル化が急速に進むなか、社内システムの老朽化や業務の複雑化・属人化、基幹システムのサポート終了等が、業務の非効率となる可能性があります。・対応当社グループでは、個人情報保護を含む情報管理において代表取締役 兼 社長執行役員を最高責任者と定めるとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に準拠した業務プロセスを構築しています。サイバー攻撃に対し高い防御力を維持し、インシデントの早期発見と対応のため、様々なセキュリティ対策を行い、グローバルで一括して監視・対応する運用体制の改善・強化を進めています。保管セキュリティレベルの向上を図るとともに、情報取り扱いに関する社内規程の整備や従業員教育等を実施しています。基幹システム更新プロジェクトを推進することで、デジタル化による業務の効率化、デジタルマーケティングの強化、サービスプラットフォームの整備等を強化していきます。(ⅹ)知的財産、訴訟のリスク・リスク当社グループは、製品開発に伴って多くの知的財産権を取得、保有し、他社にライセンス供与もしています。当社グループの知的財産権を他社が無断使用すること等に起因して提訴に至った場合、大きな訴訟費用が発生する可能性があります。一方で、他社、個人等より、知的財産権を侵害したとして、製造・販売の差し止めや損害賠償請求を受ける可能性があり、当社グループの収益や財政状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。・対応既存事業の成長や新事業の創生につながる「知的財産戦略」を策定し、この戦略に従って知的財産活動を継続的に推進しています。研究開発活動によって生み出された技術や製品に関する特許、意匠、商標等、知的財産を保護しています。将来を見据えた知的財産の創生と権利化を各事業部門や研究開発部門と協働しながら行うことで、市場における競争優位の確立を図っています。また、法務・知的財産部門と関連部門で連携して、他社知的財産権の調査等を適宜実施し、他社知的財産権の侵害の未然防止に努めています。(ⅺ)災害、感染症等のリスク・リスク大地震・火災・洪水等の自然災害(異常気象、気象変動に起因するものを含む)による水・電力・通信網等のインフラストラクチャーや物流機能の障害や感染症の拡大等に伴い、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。当社グループの開発・製造拠点や調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあります。これによって生産や販売が制約され、事業の復旧に多大な費用が生じた場合、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。・対応当社グループでは、大規模災害や感染症等の発生に備えてBCPを策定し、定期的に見直しています。当社では、「首都直下地震」等の大規模地震を想定し、主要事業部門のBCPの再点検・アップデートを行い、事業継続のための施策を実施しています。また、国内グループ会社を含めて、大規模地震発生時の行動についての教育や、災害時を想定した安否確認及び通信訓練等の各種訓練を実施しています。

通期 2026年3月期

出典: ニコン 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年5月8日

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度における市場・顧客動向について、映像事業においては、デジタルカメラ市場は販売台数・金額とも堅調に推移しました。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも設備投資は堅調に推移しました。一方、半導体関連分野は、引き続きAI関連半導体の需要は堅調であったものの、それ以外のデバイスは低調に推移しました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション分野で、政治・経済環境を背景に、米州を中心に一部地域において市況の停滞が見られました。アイケアソリューション分野では米州を中心に、市況は回復基調が続いており、足元は堅調に推移しました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体や電子部品市場は回復基調にありました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を受け、低調に推移しました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、引き続き防衛及び宇宙領域が市場を牽引しました。当社グループは、中期経営計画(2022~2025年度)のもと、事業を進展させるとともに、経営基盤の整備を進めました。当連結会計年度は、映像事業では、当社と子会社RED Digital Cinema, Inc.の技術を融合したデジタルシネ マ カ メ ラ 「 ZR 」 を 発 表 し、 精 機 事 業 で は、 ニ コ ン 初 と な る 半 導 体 製 造 の 後 工 程 向 け デ ジ タ ル 露 光 装 置「DSP-100」の受注を開始しました。成長ドライバーの展開は着実に進捗したものの、デジタルマニュファクチャリング事業において、非金融資産に係る減損損失を計上したこと等により業績は期初の想定を大きく下回りました。当該減損損失の計上については、「4.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(非金融資産の減損損失)」をご参照ください。このような状況の下、当社グループの連結業績は、売上収益は6,771億63百万円、前期比381億22百万円(5.3%)の減収、営業損失は1,124億48百万円(前年同期は24億22百万円の営業利益)、税引前損失は1,065億11百万円(前年同期は45億33百万円の税引前利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失は860億88百万円(前年同期は61億23百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。セグメント情報は次のとおりです。映像事業においては、ニコン初のデジタルシネマカメラ「ZR」が販売を牽引しました。しかし、製品ミックスの変化や競争環境の激化に伴うプロモーション費用の増加による平均販売単価の下落に加え、関税影響やMarkRoberts Motion Control Limitedの株式譲渡契約に関連した一時費用等もあり、減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は2,900億53百万円、前期比1.8%減、営業利益は167億15百万円、前期比59.5%減となりました。精機事業においては、FPD露光装置分野における装置販売台数や半導体露光装置分野におけるArFドライ及び液浸露光装置の販売台数が減少し、事業全体では減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は1,672億58百万円、前期比17.2%減、営業損失は45億65百万円(前年同期は15億44百万円の営業利益)となりました。ヘルスケア事業においては、アイケアソリューション分野で欧米を中心に堅調に推移し増収となり、細胞受託生産ソリューション分野も前連結会計年度に引き続き好調に推移しました。しかしながら、ライフサイエンスソリューション分野において、米国市場の停滞や関税影響を受けたことに加え、アイケアソリューション分野においても、関税影響や一部取引に係る引当金の増額計上が利益を圧迫したことから、事業全体としては減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は1,119億22百万円、前期比3.9%減、営業利益は15億61百万円、前期比

76.8%減となりました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、電子部品・半導体向け画像測定システム等の販売が堅調に推移しました。産業機器事業関連での構造改革の効果や製品ミックスの変化による収益性向上もあり、増収増益となりました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連コンポーネントの販売がEUV関連市場減速の影響を受け、減収減益となりました。これらの結果、当事業の売上収益は761億76百万円、前期比2.8%増、営業利益は95億53百万円、前期比33.0%増となりました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、大型装置の販売台数増加に加え、為替効果もあり増収となりました。一方で、上記のとおり非金融資産に係る減損損失を計上したこと等により、営業損失が拡大しました。これらの結果、当事業の売上収益は280億90百万円、前年同期比20.3%増、営業損失は1,062億82百万円(前年同期は152億25百万円の営業損失)となりました。

(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて355億7百万円減少し、1兆750億7百万円となりました。これは主に、棚卸資産が253億40百万円、繰延税金資産が153億4百万円、未収入金等の増加によりその他の流動資産が52億75百万円、有形固定資産が42億85百万円増加した一方、使用権資産、のれん及び無形資産が710億円、退職給付に係る資産が106億89百万円、現金及び現金同等物が55億54百万円減少したためです。当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて155億20百万円増加し、4,868億11百万円となりました。これは主に、仕入債務及びその他の債務が88億33百万円、繰延税金負債が80億90百万円、その他の金融負債が19億30百万円減少した一方、社債及び借入金が263億87百万円、その他の流動負債が43億70百万円、引当金が25億70百万円増加したためです。当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて510億27百万円減少し、5,881億96百万円となりました。これは主に、在外営業活動体の換算差額等の増加によりその他の資本の構成要素が418億6百万円増加した一方、親会社の所有者に帰属する当期損失の計上や剰余金の配当等により利益剰余金が939億46百万円減少したためです。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に減価償却費及び償却費430億87百万円、減損損失991億41百万円の計上があった一方、税引前損失の計上、棚卸資産の増加、仕入債務及びその他の債務の減少、前受金の減少、法人所得税の支払があり、44億39百万円の支出(前年同期は482億58百万円の収入)となりました。当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の売却による収入が357億2百万円、有形固定資産の売却による収入が53億29百万円、事業譲渡による収入が30億円あった一方、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が557億38百万円あり、126億3百万円の支出(前年同期は699億88百万円の支出)となりました。当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払が164億47百万円、長期借入金の返済による支出が156億18百万円、社債の償還による支出が100億円、リース負債の返済による支出が80億47百万円あった一方、短期借入金の増加が351億11百万円、長期借入れによる収入が160億円あり、8億58百万円の収入(前年同期は198億8百万円の支出)となりました。上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額によって106億29百万円増加した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ55億54百万円減少し、1,580億36百万円となりました。

(4)今後の見通し通期の事業環境は、映像事業においては、デジタルカメラ市場は中長期的には堅調に推移すると見込まれるものの、消費マインドの変化や物流費・部材コストの変動等により不確実性が高まっています。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用の設備投資は堅調に推移する中、大型パネル用の設備投資は大型テレビ需要拡大に加え、有機ELの市場拡大に伴い、今後の成長が期待されます。また、半導体関連分野は、AI関連半導体が引き続き好調に推移することが見込まれます。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション分野では、足元で市況の回復基調が見え始めており、アイケアソリューション分野の市況は堅調に推移する見込みです。インダストリー事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体関連市場及びファクトリーオートメーション市場ともに回復基調が見込まれます。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場は底堅い需要を見込んでいます。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング市場では、大型装置の需要は増加し、米国を中心に防衛及び宇宙領域が牽引することで成長の継続が期待されます。なお、当社グループは、2027年3月期より、報告セグメント「コンポーネント事業」の名称を「インダストリー事業」に変更しました。あわせて、連結子会社である株式会社ニコンビジョンを「インダストリー事業」から「映像事業」へ移管しました。当社グループは、2026年度から2030年度をスコープとする新中期経営計画のもと、バランスシート及びキャッシュ・フローを重視しながら、デジタルシネマカメラ、大型金属3Dプリンター、ArF液浸露光・デジタル露光の3分野に経営資源を集中配分する方針です。短期の業績回復と長期成長のための投資の両立により、企業価値向上を目指します。新中期経営計画の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。https://www.jp.nikon.com/company/ir/management/midtermbusiness/

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社は、資本効率および財務の健全性を意識した経営のもと、持続的な成長に向け、事業投資と株主還元のバランスを考慮した資本配分を行います。株主還元については安定的な配当の実施を基本とします。この方針に基づき、総還元性向を40%以上とすることを目標として、株主の皆様へ利益還元を行ってまいります。2026年3月期は、期末配当金は1株当たり15円とし、年間配当金は中間配当金の25円と合わせて1株当たり40円とする予定です。また、2027年3月期の年間配当金は1株当たり20円(中間配当金10円)を予定しており、総還元性向は60%以上となる見込みです。

四半期 2026年3月期 第1四半期

出典: ニコン 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年8月7日(https://www2.jpx.co.jp/disc/77310/140120250806533124.pdf)

1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年6月30日)は、映像事業においては、デジタルカメラ市場は販売台数・金額とも堅調に推移しました。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも設備投資は堅調に推移しました。一方、半導体関連分野は、AI関連半導体は好調に推移しましたが、全体としては回復に遅れが見られました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で、政治・経済環境を背景に、米州を中心に一部地域において市況の停滞が見られました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体や電子部品市場は回復基調にあるものの、最終ユーザーによる在庫調整などの影響を受けました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を受け、低調に推移しました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、中小型装置市場を中心に停滞するも、大型装置市場は需要が拡大しました。このような状況の下、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上収益は1,581億21百万円、前年同期比57億75百万円(3.5%)の減収、営業損失は11億91百万円(前年同期は29億50百万円の営業利益)、税引前四半期利益は7億95百万円、前年同期比38億50百万円(82.9%)の減益となりました。一方、当社の連結子会社であるNikon Metrology NVの解散及び清算決議に伴う同社への投資に係る将来減算一時差異に対する繰延税金資産及び法人税等調整額(益)の計上により、親会社の所有者に帰属する四半期利益は94億69百万円、前年同期比67億13百万円(243.6%)の増益となりました。セグメント情報は次のとおりです。映像事業においては、新製品「Z5II」や「Z50II」等を中心としたミラーレスカメラ及び交換レンズの販売は好調に推移しましたが、製品ミックスの変化や為替影響による平均販売単価の下落に加え、関税影響もあり、減収減益となりました。精機事業においては、FPD露光装置分野では、大型パネル用装置の販売台数は減少しましたが、中小型パネル用装置の販売台数は増加しました。一方、半導体露光装置分野では、中古装置の販売台数は減少したものの、新品装置の販売台数は増加しました。これらの結果や前期に実施した構造改革の効果もあり、事業全体では増収増益となりました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で米州の市況停滞の影響を受けました。それに加えて関税影響もあり、事業全体としては減収減益となりました。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、電子部品・半導体向け画像測定システムの販売は増加したものの、光学部品・光学コンポーネントの販売減少により減収となりました。一方、製品ミックスの変化や前年に実施した産業機器事業関連での構造改革の効果により増益となりました。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連コンポーネントの販売がEUV関連市場減速の影響を受けているものの、EUV関連コンポーネント以外の販売が堅調に推移し、増収増益となりました。これらの結果等により、事業全体では増収増益となりました。デジタルマニュファクチャリング事業においては、大型装置の販売台数の減少により、減収となりました。加えて、研究開発費等の先行投資の増加により、営業損失も拡大しました。

(2)財政状態に関する説明当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて279億5百万円増加し、1兆1,384億20百万円となりました。これは主に、売上債権及びその他の債権が94億99百万円減少した一方、棚卸資産が140億21百万円、繰延税金資産が87億84百万円、有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産が54億72百万円、その他の流動資産が43億94百万円増加したためです。当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて244億3百万円増加し、4,956億94百万円となりました。これは主に、仕入債務及びその他の債務が33億2百万円、その他の流動負債が27億52百万円、その他の金融負債が21億20百万円減少した一方、社債及び借入金が209億94百万円、前受金が138億46百万円増加したためです。当第1四半期連結会計期間末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて35億2百万円増加し、6,427億26百万円となりました。これは主に、保有する金融資産の公正価値の変動等によりその他の資本の構成要素が22億60百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上等により利益剰余金が7億58百万円増加したことに加え、株式報酬としての処分により自己株式が4億99百万円減少したためです。当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前四半期利益7億95百万円、減価償却費及び償却費103億13百万円の計上に加えて、前受金の増加があった一方、棚卸資産の増加、法人所得税の支払があり、44億1百万円の収入(前年同期は175億56百万円の収入)となりました。当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産及び無形資産の取得による支出により137億98百万円の支出(前年同期は255億63百万円の支出)となりました。当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払が80億60百万円あった一方、短期借入金の増加が108億47百万円、長期借入れによる収入が100億円あり、108億33百万円の収入(前年同期は103億53百万円の支出)となりました。上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額によって2億85百万円減少した結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ11億50百万円増加し、1,647億40百万円となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明通期の事業環境は、映像事業においては、デジタルカメラ市場は堅調に推移すると見込まれます。精機事業においては、FPD関連分野は、中小型パネル用の設備投資は堅調に推移する中、大型パネル用の設備投資は有機ELの市場成長に伴い徐々に拡大することが見込まれます。また、半導体関連分野は、下期以降の回復を見込んでいます。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で、各国の政治経済動向を背景にした市況や顧客動向に注視が必要です。コンポーネント事業においては、インダストリアルソリューションズ事業では、半導体関連市場及びファクトリーオートメーション市場ともに回復基調が見込まれます。カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場減速の影響を引き続き受けると見込まれます。デジタルマニュファクチャリング事業においては、金属アディティブマニュファクチャリング分野は、引き続き中小型装置市場を中心に低調で横ばいに推移する見通しですが、大型装置市場は需要が拡大すると見込まれ、特に北米を中心に成長継続が期待されます。なお、2026年3月期の連結業績予想については、2025年5月8日に公表した予想数値を以下のとおり修正します。第2四半期(中間期)の連結業績予想は、前回発表予想に対して、映像事業では需要の変化により製品ミックスが下方へシフト、ヘルスケア事業では米国市場の低迷により販売が下振れ、精機事業では一部の販売計画が上期から下期へシフトする見通しです。また、前回発表予想には織り込んでいなかった米国関税影響を反映した影響もあり、売上収益90億円、営業利益及び税引前利益110億円をそれぞれ下方修正します。親会社の所有者に帰属する中間利益は、連結子会社の解散及び清算決議に伴う繰延税金資産(法人税等調整額)93億円の計上があり、15億円上方修正します。通期の連結業績予想は、上期の修正及び下期に見込まれる米国関税影響を反映し、下方修正します。2026年3月期第2四半期(中間期)連結業績予想数値の修正(2025年4月1日~2025年9月30日)親会社の所有者に基本的1株当たり売上収益 営業利益 税引前利益帰属する中間利益 中間利益百万円 百万円 百万円 円 銭百万円前回発表予想(A) 3,000 5,000 3,500 10.64322,000今回修正予想(B) 313,000 △8,000 △6,000 5,000 15.20増減額(B-A) △9,000 △11,000 △11,000 1,500増減率(%) △2.8% – – 42.9%(ご参考)前期実績(2025年3月期第2四半期 332,779 5,817 4,454 2,963 8.55(中間期))(注)為替レートにつきましては、1米ドル=145円、1ユーロ=159円を前提としております。2026年3月期通期連結業績予想数値の修正(2025年4月1日~2026年3月31日)親会社の所有者に基本的1株当たり売上収益 営業利益 税引前利益帰属する当期利益 当期利益百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭前回発表予想(A) 710,000 36,000 40,000 30,000 91.23今回修正予想(B) 700,000 21,000 25,000 27,000 82.08増減額(B-A) △10,000 △15,000 △15,000 △3,000増減率(%) △1.4% △41.7% △37.5% △10.0%(ご参考)前期実績715,285 2,422 4,533 6,123 17.86(2025年3月期)(注)為替レートにつきましては、1米ドル=145円、1ユーロ=157円を前提としております。

四半期 2027年3月期 第1四半期

出典: ニコン 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年8月6日(https://www2.jpx.co.jp/disc/77310/140120260806511396.pdf)

1.当四半期決算に関する定性的情報当第1四半期連結累計期間の経営成績及び2027年3月期の連結業績予想に関する概況は、本日当社ウェブサイトで開示した決算説明会資料「2027年3月期 第1四半期決算報告」に記載しています。https://www.jp.nikon.com/company/ir/ir_library/result/

①財政状態の概況当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて221億25百万円増加し、1兆971億32百万円となりました。これは主に、売上債権及びその他の債権が55億33百万円減少した一方、保有する株式の時価上昇等によりその他の金融資産が95億78百万円、有形固定資産、のれん及び無形資産が86億5百万円、棚卸資産が54億24百万円、その他の流動資産が40億55百万円増加したためです。当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて155億61百万円増加し、5,023億72百万円となりました。これは主に、未払費用等の減少によりその他の流動負債が43億82百万円、引当金が17億86百万円減少した一方、仕入債務及びその他の債務が102億90百万円、前受金が102億44百万円、その他の非流動負債が15億63百万円増加したためです。当第1四半期連結会計期間末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて65億64百万円増加し、5,947億60百万円となりました。これは主に、剰余金の配当等により利益剰余金が38億52百万円減少した一方、保有する金融資産の公正価値の変動や在外営業活動体の換算差額等の増加によりその他の資本の構成要素が103億59百万円増加したためです。

②キャッシュ・フローの概況当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前四半期利益15億2百万円、減価償却費及び償却費105億20百万円の計上に加えて、前受金の増加、仕入債務及びその他の債務の増加があった一方、棚卸資産の増加、法人所得税の支払があり、205億26百万円の収入(前年同期は44億1百万円の収入)となりました。当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産及び無形資産の取得による支出により159億73百万円の支出(前年同期は137億98百万円の支出)となりました。当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払が48億72百万円、リース負債の返済による支出が20億49百万円あり、75億55百万円の支出(前年同期は108億33百万円の収入)となりました。上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額によって20億26百万円増加した結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ9億76百万円減少し、1,570億60百万円となりました。

本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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