通期・四半期とも、Olympicグループの子会社化や新業態「ロビン・フッド」の展開に伴う説明が大幅に増え、UNY事業への区分変更なども加わり全体として粒度が細分化した。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス分です。
通期: 2025年6月期決算短信 と 2026年6月期決算短信(開示日: 2025年8月18日 → 2026年8月18日)
四半期: 2025年6月期 第3四半期決算短信 と 2026年6月期 第3四半期決算短信(開示日: 2025年5月14日 → 2026年5月13日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 7,113字 → 8,337字(前期比+17.2%、増加)
見出し構成の変化: 削除: ①期末の資産、負債、純資産の状況(見出しとして独立せず本文中に統合)
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(1056字) → あり(657字)
変化の型: 出来事型、会計基準変更型
増えた要素
- ㈱Olympicグループの株式交換による連結子会社化
- 新業態「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」1号店開設と出店計画(2035年までに200~300店舗)
- 国内事業(総合スーパー)を「UNY事業」に名称変更・商品カテゴリー区分変更(遡及適用)
- デジタル社債発行による社会貢献活動
- 女性活躍推進(WEPs署名)等ダイバーシティ施策
減った要素
- 「①期末の資産、負債、純資産の状況」の独立見出し(本文中の括弧書きに統合)
要約: Olympicグループの子会社化や新業態「ロビン・フッド」の展開など今期特有の出来事の説明が増え、国内総合スーパーの「UNY事業」への名称変更に伴うセグメント区分の遡及適用も加わり、財政状態の増減要因もより詳しく記述されるなど粒度が細かくなった。
四半期決算短信の比較
文字数: 3,542字 → 4,701字(前期比+32.7%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(2082字) → あり(174字)
変化の型: 出来事型、施策説明充実型
増えた要素
- 新業態「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」の詳細戦略(新PB商品開発ルール「安・得・速・楽」、「顧客響創」のコンセプト)
要約: 新業態「ロビン・フッド」の商品開発方針やコンセプトなど戦略説明が大幅に厚くなり、財政状態の増減要因も前年よりやや詳しく記述されるなど粒度が細分化した。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年6月期
出典: パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 2025年6月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年8月18日(https://www2.jpx.co.jp/disc/75320/140120250812539341.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度(2024年7月1日~2025年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかな景気回復が続きましたが、物価上昇による個人消費の減少や米国の通商政策の影響、金融資本市場の変動等への対応が求められ、依然として先行きは不透明な状況が続いております。小売業界におきましては、インバウンド需要の拡大により、国内消費は増加した一方で、人手不足による人件費の上昇や物流費・水道光熱費の高騰、インフレによる食品・生活必需品など様々な商品の値上げにより、実質賃金の減少が続く状況においては、消費者の防衛意識の高まりにより、競合他社との価格競争が加速し、経営環境は非常に厳しい状況が続いております。このような状況においても、当社グループは、競合他社との差別化要因である「現場主義」及び「個店主義」に立脚した強みを最大限に発揮し、積極的な営業戦略に基づく“攻めの経営”を推進しました。国内事業におきましては、アミューズメント性の高い購買体験の提供、豊富な品揃え、プロモーションの強化などが奏功し、200を超える国と地域から訪日された外国人観光客のお客さまに多数ご来店頂いたことから、免税売上高は大きく伸長いたしました。また、若年層の囲い込みを目的としたマーケティング施策の推進やメディア露出の強化、季節やトレンド需要を捉えたMD戦略等により、免税以外の売上も伸長しております。PB/OEM商品については、顧客ニーズを捉えた商品開発力の向上や、定番商品のOEM転換戦略などにより、PB/OEM商品の売上構成比が伸長しており、売上総利益率の向上に貢献しております。北米事業におきましては、グアムへの初出店となる大型店舗の「DON DON DONKI VILLAGE OF DONKI」、“ニッチ”な日本専門店として認知が拡大している高収益モデル業態である「TOKYO CENTRAL」の新店舗「TOKYO CENTRAL PCH Torrance店」、ハワイで初の「DON DON DONKI」業態となる「DON DON DONKI Kapolei店」など、規模拡大に向けた積極的な出店を進めてまいりました。アジア事業におきましては、売上拡大に向けた取り組みとして、現地の商流を活用した商品戦略の強化、スポット仕入や日本国内でインバウンド人気の高い商品の価格訴求などの施策を行っております。ESGへの取り組みにつきましては、脱炭素社会の実現を目指し、CO₂排出量削減に向けて、店舗への太陽光発電設備の設置、省エネ機器の導入、節電によるエネルギー使用の効率化などを推進しております。また、プラスチック使用量の削減に向けて、レジ袋、店舗演出POPのラミネートフィルム、カトラリー類などの使用削減を進めるとともに、商品開発においては、紙パッケージへの切り替えや容器の薄肉化、リサイクル原料を使用するなど、環境負荷低減への取り組みを行っております。当社グループは引き続き、労働環境をはじめとする人権問題や環境に配慮した商品調達の実現に向けて、サプライチェーン行動規範を軸に、リスク低減に努めてまいります。また、企業活動に関わるすべての人々の多様な価値観・個性を尊重し、認め合うダイバーシティ型組織の確立を目指しながら、働きやすい環境整備や働きがいのある職場づくりに向けた各種施策を企画・実行しております。総合小売業としての事業活動を通じて環境・社会の問題解決に取り組み、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。当連結会計年度における国内事業の出退店状況につきましては、関東地方に12店舗(東京都-ドン・キホーテ調布駅前店、同田無駅前店、同新宿東南口別館、神奈川県-同鶴見西口店、千葉県-同館山店、同牧の原モア店、同常磐平店、同西友行徳店、茨城県-同守谷店、同石岡店、栃木県-キラキラドンキトナリエ宇都宮店、群馬県-同高崎西口店)、北海道地方に1店舗(北海道-ドン・キホーテ千歳店)、東北地方に1店舗(岩手県-同北上店)、中部地方に3店舗(長野県-同佐久平店、静岡県-同清水店、同浜松志都呂店)、近畿地方に4店舗(大阪府-同堺東駅前店、同りんくう店、京都府-同太秦天神川店、同京都伏見店)、四国地方に2店舗(徳島県-同小松島ルピア店、高知県-同高知店)、九州地方に2店舗(福岡県-同大橋駅前店、沖縄県-同国際通りくもじ店)を出店しております。法人別内訳は、株式会社ドン・キホーテ25店舗となりました。海外事業の出店状況につきましては、米国カリフォルニア州に1店舗(TOKYO CENTRAL PCH Torrance店)、米国ハワイ州に2店舗(Fujioka’s Wine Times Kapolei店、DON DON DONKI Kapolei店)、グアムに1店舗(同VILLAGE OF DONKI店)、シンガポールに1店舗(同Bukit Panjang Plaza店)、香港に1店舗(同旺角 MPM店)、台湾に1店舗(同桃園統領店)、マレーシアに1店舗(JONETZ by DON DON DONKI NU Sentral店)を出店しております。また、2025年4月に米国カリフォルニア州サクラメントを中心に寿司レストランを運営するMikuni Restaurant Group,Inc.の全株式を取得し、子会社化したことにより、9店舗がグループ店舗として新たに増加しております。その一方で、国内2店舗、海外3店舗の合計5店舗を退店しております。この結果、2025年6月末時点における当社グループの総店舗数は、国内655店舗、海外124店舗の合計779店舗(2024年6月末時点 742店舗)となりました。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 決算短信これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高 2兆2,467億58百万円(前年同期比 7.2%増)営業利益 1,622億96百万円(前年同期比 15.8%増)経常利益 1,585億42百万円(前年同期比 6.6%増)親会社株主に帰属する当期純利益 905億12百万円(前年同期比 2.0%増)となり、増収増益を達成することができました。
① 当期の連結業績概況(単位:百万円未満四捨五入)2024年6月期 2025年6月期 増減額 増減率(%)売上高 2,095,077 2,246,758 151,681 7.2営業利益 140,193 162,296 22,103 15.8経常利益 148,709 158,542 9,833 6.6親会社株主に帰属する88,701 90,512 1,811 2.0当期純利益
② 事業別の売上高セグメントごとの経営成績については、次の通りであります。(単位:百万円未満四捨五入)2024年6月期 2025年6月期 増減額 増減率(%)国内事業 1,763,062 1,896,113 133,051 7.5(ディスカウントストア)家電製品 90,178 92,391 2,213 2.5日用雑貨品 345,379 393,490 48,111 13.9食品 569,108 613,713 44,605 7.8時計・ファッション用品 168,431 182,209 13,778 8.2スポーツ・レジャー用品 81,124 92,288 11,164 13.8その他 20,902 21,998 1,096 5.2(総合スーパー)衣料品 44,457 43,789 △668 △1.5住居関連品 65,113 67,551 2,438 3.7食品 301,387 313,828 12,441 4.1その他 197 986 789 400.5(その他)その他の収益 76,786 73,869 △2,917 △3.8北米事業 246,875 259,437 12,562 5.1アジア事業 85,140 91,209 6,069 7.1合 計 2,095,077 2,246,758 151,681 7.2(国内事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し1,330億51百万円増加して、1兆8,961億13百万円(前年同期比7.5%増)、営業利益は1,580億84百万円(前年同期比15.7%増)となりました。国内事業においては、免税売上の伸長、PB/OEM商品の収益貢献、季節商品やトレンド商品の好調、メディア露出の強化及び価格戦略などの様々な施策により、既存店売上高成長率は5.9%増となったことから、売上高及び営業利益は増加しております。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 決算短信(北米事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し125億62百万円増加して、2,594億37百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は22億83百万円(前年同期比33.7%減)となりました。北米事業においては、南カリフォルニアの山火事の影響により1店舗の焼失がありましたが、新規出店や製造オペレーションの改善、新たな営業施策の奏功により、売上高及び売上総利益率が伸長した一方で、新規出店に関わる費用の増加や株式取得に伴うアドバイザリー費用の計上等により、販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は減少しております。(アジア事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し60億69百万円増加して、912億9百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は19億29百万円(前年同期は1億46百万円)となりました。アジア事業においては、円安進行及び積極的な出店施策により売上高、販売費及び一般管理費は増加しておりますが、人件費の管理、業務の内製化及びバックオフィス業務など、生産性改善による効率改善を進めたことにより、営業利益は増加しております。
(2)当期の財政状態の概況(単位:百万円未満四捨五入)2024年6月期 2025年6月期 増減額資産合計 1,498,410 1,511,026 12,616負債合計 951,407 886,982 △64,425純資産合計 547,003 624,044 77,041営業活動によるキャッシュ・フロー 150,554 131,968 △18,586投資活動によるキャッシュ・フロー △94,733 △61,080 33,653財務活動によるキャッシュ・フロー △129,945 △75,914 54,031現金及び現金同等物期末残高 187,199 175,837 △11,362
①期末の資産、負債、純資産の状況資産につきましては、前期末と比較して126億16百万円増加し、1兆5,110億26百万円となりました。これは主として、商品及び製品が259億23百万円、無形固定資産が89億43百万円増加した一方で、預け金が100億36百万円、有形固定資産が174億78百万円減少したことによります。負債は、前期末と比較して、644億25百万円減少し、8,869億82百万円となりました。これは主として、未払法人税等が37億52百万円増加した一方で、未払金が33億91百万円、借入金が599億68百万円減少したことによります。純資産につきましては、前期末と比較して770億41百万円増加し、6,240億44百万円となりました。これは主として、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が702億15百万円、非支配株主持分が71億44百万円増加したことによります。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して113億62百万円減少して、1,758億37百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、1,319億68百万円(前年同期比185億86百万円減)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,369億10百万円、減価償却費478億89百万円及び減損損失184億67百万円といった増加要因があった一方、棚卸資産の増加269億31百万円及び法人税等の支払額481億29百万円という減少要因によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、610億80百万円(前年同期比336億53百万円減)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出386億72百万円、無形固定資産の取得による支出134億61百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出103億31百万円があったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、759億14百万円(前年同期比540億31百万円減)となりました。これは主として長期借入れによる収入400億円といった増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出992億57百万円及び配当金の支払額202億97百万円という減少要因によります。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 決算短信当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期自己資本比率(%) 30.5 28.3 30.6 35.8 40.1時価ベースの自己資本比率(%) 106.7 93.3 103.6 150.0 196.0キャッシュ・フロー対有利子負債
6.7 6.2 4.2 3.1 3.1比率(年)インタレスト・カバレッジ・レシ
14.0 12.2 17.8 20.6 19.9オ(倍)自己資本比率(%):自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率(%):株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年):有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ(倍):営業キャッシュ・フロー/利払い(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数を控除)により算出しております。営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債(リース債務を除く)を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)今後の見通し小売業界においては、少子高齢化の進行による市場規模の縮小、物価上昇による実質賃金の減少、価格競争の激化や業界再編、外国人旅行者の増大や外国人人口の増加等が見込まれており、外的環境は大きく変化することが想定されます。当社グループは、このような環境変化においても収益機会と捉え、さらなる成長を実現するため、新たな長期経営計画「Double Impact 2035」を策定いたしました。「Double Impact 2035」は、多くの成長機会がある国内事業を中心としており、海外事業については、安定したオペレーションや明確なビジネスモデルといった土台作りの構築を行う必要があると判断。約一年の時間をいただき、海外戦略の開示は改めて行います。「Double Impact 2035」における、定量目標は、2035年6月期に「売上高:4兆2,000億円」、「営業利益 3,300億円」としており、以下の成長方針により、地域のお客さまの暮らしを支えながらお買い物の楽しみを提供し、継続的な成長を目指しながら、目標達成に取り組んでまいります。<長期計画の成長方針>
① 出店戦略・・・・・・・全ての都道府県で出店が進むも、まだまだ新規出店の拡大余地があり、当社独自の様々な出店パターンにより、「日本地図制覇に向けて」まだ出店のない空白地帯を埋めながらシェアを拡大。
② 既存店戦略・・・・・・「小売市場の拡大」、「DS業態シェアの拡大」に加え、「消極的忌避層」への来店動機の創出や「既存顧客」が普段買ってない商品の購買、来店頻度が高まるようなアプローチを強化し、「売上トップラインの大成長」を目指します。
③ インバウンド戦略・・・「ドンキがあるから日本に行く」というブランドポジションを定着させるため、買い物だけにとどまらず、日本文化を体験できる独自のアミューズメント性を深化させ、他社にはない世界観を創出した「観光地型小売りの確立」を目指します。
④ 新規業態の開発・・・・今までアプローチしていない「狭小商圏食品ニーズ」にマーケット領域を広げ、PPIHグループが持つ様々なリソースを使った「食品特化型ドンキ」=「(ドンキの編集力+ユニーの生鮮調達力× ディスカウント」の新業態を開発し、高い集客力と高収益性を兼ね備えた「唯一無二のビジネスモデル」の確立を目指します。
⑤ M&A戦略・・・・・・小売業界の再編や寡占化が進むことを見据え、今後はM&Aを戦略の1つとします。以上の経営施策により、次期の見通しにつきましては、売上高 2兆3,270億円(前年同期比 3.6%増)営業利益 1,700億円(前年同期比 4.7%増)経常利益 1,671億円(前年同期比 5.4%増)親会社株主に帰属する当期純利益 1,055億円(前年同期比 16.6%増)を見込んでおります。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 決算短信
通期 2026年6月期
出典: パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 2026年6月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年8月18日
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度(2025年7月1日~2026年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかに景気は回復しておりますが、日中関係の悪化による影響やウクライナ情勢の長期化、中東地域の地政学リスクの高まりにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。小売業界におきましては、インバウンド需要の拡大により、国内の市場規模は増加しましたが、原油高や円安進行による物流費・水道光熱費の高騰、人手不足や最低賃金の上昇による人件費の増加、生活必需品の度重なる値上げによる消費者の生活防衛意識の高まりから競合他社との価格競争が加速するなど、経営環境は非常に厳しい状況が続いております。当社グループは、厳しい経営環境においても成長を続けるため、2025年8月に新たな長期経営計画「Double Impact2035」を策定し、この目標を達成するため各種施策を推進し、実現するための取り組みを行ってまいりました。2026年4月には、食品強化型の新業態である「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」の1号店「ロビン・フッド 甚目寺店」をオープンしました。ロビン・フッドは、ユニーのもつ生鮮調達力と、ドン・キホーテが得意とする非食品におけるトレンドとニーズを最適化した品揃えに、“驚安DNA“を掛け合わせた生活商圏での毎日使いをめざす食品強化型の新業態です。生活構造の変化の中で生まれる、顧客の“より効率的でコストパフォーマンスのよい買い物体験”に対するニーズに応え、さらには普通のスーパーより買い物が楽で、ドン・キホーテのように楽しく買い物ができる、“スーパーみたいで、スーパーじゃない”全く新しいお店となっております。当連結会計年度末においては5店舗をオープンしており、2035年までに200~300店舗への拡大を目指してまいります。2026年4月には、首都圏において専門店やディスカウントストア、スーパーマーケットなどの小売業を展開する㈱Olympicグループとの株式交換契約を締結しており、2026年7月1日を効力発生日として株式交換を実施したことにより、㈱Olympicグループが当社の連結子会社となりました。㈱Olympicグループが当社グループに加わったことにより、店舗ネットワークの拡大や新業態の立ち上げ及び出店スピードの加速、両社の強みを融合することによる非食品分野等の競争力強化、仕入帳合の統一等を通じた原価低減などの様々なシナジーが見込むことができ、当社グループのさらなる成長を実現してまいります。ESGへの取り組みにつきましては、環境課題への対応として、脱炭素社会の実現を目指し、店舗における再生可能エネルギーの利用拡大、省エネルギー設備の導入や運用改善を推進しております。また、PB/OEM商品や食品強化を成長戦略の1つとして位置付けるなか、原材料の生産や調達における自然資本との関係性の重要性が高まっていることから、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みを参考に自然関連課題への対応を進めております。さらに、プラスチック使用量の削減に向けて、レジ袋やカトラリー類など店舗サービスで使用する資材の削減や商品パッケージの見直し、リサイクル原料の活用など、環境負荷低減への取り組みを行っております。社会課題への対応としましては、PB/OEM商品の戦略強化に伴う人権・環境に配慮した商品調達の実現に向けて、サプライチェーン行動規範に基づく取り組みを推進しております。また、多様な人財が活躍できるダイバーシティ型組織の確立に向けて、女性のエンパワーメント原則(WEPs)への署名を契機として、女性活躍をはじめとするダイバーシティ推進施策を一層強化するとともに、働きがいのある職場づくりに取り組んでおります。さらに、当社グループ初となるデジタル社債を発行し、調達資金を若者支援や地域社会への貢献活動に活用するなど、社会貢献活動を推進しております。総合小売業としての事業活動を通じて環境・社会課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。当連結会計年度における国内事業の出退店状況につきましては、関東地方に10店舗(東京都-ドン・キホーテ大泉店、同戸越銀座店、同浅草EKIMISE店、キラキラドンキ ミーツ国分寺店、神奈川県-同海老名ビナウォーク店、ドン・キホーテ港北ノースポート店、千葉県-同(キラキラドンキ)千葉富士見店、同市川駅北口店、同浜野店、埼玉県-Re:Price熊谷ニットーモール店)、北海道地方に1店舗(MEGAドン・キホーテ北見店)、東北地方に2店舗(宮城県-キラキラドンキ ザ・モール仙台長町店、福島県-MEGAドン・キホーテMAXふくしま店)、中部地方に4店舗(長野県-ドン・キホーテ松本店、新潟県-同新津店、岐阜県-同高山店、同岐阜羽島店)、近畿地方に3店舗(大阪府-MEGAドン・キホーテ交野店、京都府-ドン・キホーテ四条通店、三重県-同アピタ松阪三雲店)、中国地方に2店舗(広島県-同八丁堀西店、山口県-同防府店)、四国地方に1店舗(香川県-同屋島店)、九州地方に2店舗(福岡県-同天神西通り店、沖縄県-おみやげドンキ730COURT店)を出店しております。法人別内訳は、㈱ドン・キホーテ25店舗となりました。海外事業の出店状況につきましては、米国カリフォルニア州に4店舗(TOKYO CENTRAL Irvine店、同Emeryville店、Gelson’s Toluca Lake店、寿司レストランEl Dorado Hills店)、タイ王国に1店舗(DON DON DONKI Central Westgate店)を出店しておりますその一方で、国内事業4店舗、北米事業1店舗、アジア事業5店舗を退店しております。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 決算短信この結果、2026年6月末時点における当社グループの総店舗数は、国内676店舗、海外123店舗の合計799店舗(2025年6月末時点 779店舗)となりました。これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高 2兆4,452億60百万円(前年同期比 8.8%増)営業利益 1,748億42百万円(前年同期比 7.7%増)経常利益 1,775億9百万円(前年同期比 12.0%増)親会社株主に帰属する当期純利益 1,100億88百万円(前年同期比 21.6%増)となり、増収増益を達成することができました。
① 当期の連結業績概況(単位:百万円未満四捨五入)2025年6月期 2026年6月期 増減額 増減率(%)売上高 2,246,758 2,445,260 198,502 8.8営業利益 162,296 174,842 12,546 7.7経常利益 158,542 177,509 18,967 12.0親会社株主に帰属する90,512 110,088 19,576 21.6当期純利益
② 事業別の売上高セグメントごとの経営成績については、次の通りであります。なお、当連結会計年度より、国内事業(総合スーパー)としていた名称を国内事業(UNY事業)に変更し、あわせて商品カテゴリー区分の変更を行っております。当該変更は遡及適用され、前連結会計年度については、遡及適用後の数値を記載しております。(単位:百万円未満四捨五入)2025年6月期 2026年6月期 増減額 増減率(%)国内事業 1,896,113 2,068,195 172,082 9.1(ディスカウントストア)家電製品 92,391 93,241 850 0.9日用雑貨品 393,490 428,832 35,342 9.0食品 613,713 654,814 41,101 6.7時計・ファッション用品 182,209 200,876 18,667 10.2スポーツ・レジャー用品 92,288 105,243 12,955 14.0その他 21,998 22,322 324 1.5(UNY事業)家電製品 6,153 7,544 1,391 22.6日用雑貨品 44,192 45,439 1,247 2.8食品 313,871 336,289 22,418 7.1時計・ファッション用品 52,146 50,719 △1,427 △2.7スポーツ・レジャー用品 8,806 9,583 777 8.8その他 986 202 △784 △79.5(その他)その他の収益 73,869 113,092 39,223 53.1北米事業 259,437 277,936 18,499 7.1アジア事業 91,209 99,129 7,920 8.7合 計 2,246,758 2,445,260 198,502 8.8㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 決算短信(国内事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し1,720億82百万円増加して、2兆681億95百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は1,658億29百万円(前年同期比4.9%増)となりました。国内事業においては、消費者の生活防衛意識や価格感度が高まるなか、お客さまの行動変化に対応した価格戦略や販促施策を推進した結果、既存店の客数が伸長いたしました。また、選別消費が進むなか、当社の強みである顧客嗜好性の高いIPコンテンツ商品やトレンド商品の販売が好調に推移し、売上高の伸長に貢献いたしました。免税売上高につきましては、一カ国に依存しないインバウンド戦略が奏功し、東南アジアおよび欧米からのお客さまが増加したことにより、過去最高を更新いたしました。さらに、25店舗の新規出店が売上高の増加に寄与しております。新業態「ロビン・フッド」につきましては、2026年4月に1号店を出店し、2026年6月までに計画どおり5店舗を出店いたしました。多くのメディアに取り上げられるなど高い注目を集めており、初動売上は計画を上回って推移しております。販売費及び一般管理費につきましては、戦略投資として実施した新規出店や新業態への転換に伴う費用の増加に加え、継続的な報酬改定や最低賃金の上昇による人件費の増加、外形標準課税の適用子会社の増加などがありましたが、その一方で、労働生産性の向上により販管費率の上昇を抑制した結果、営業利益は増加しております。(北米事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し184億99百万円増加して、2,779億36百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は34億97百万円(前年同期比53.2%増)となりました。北米事業においては、カリフォルニア州における新規出店やMikuni Restaurant Group, Inc.の連結子会社化に加え、為替の影響により、売上高および販売費及び一般管理費が増加いたしました。一方で、山火事による店舗焼失の影響や不採算店舗の閉店により、減少の要因も発生いたしました。営業利益につきましては、戦略的な新規出店に伴う投資コストや人件費の増加によるマイナス影響があったものの、Guamにおける売上総利益率の改善および生産性向上、前期のHawaiiでのシステム障害に伴う在庫処分の反動増などにより、営業利益は増加しております。(アジア事業)当連結会計年度の売上高は、前年同期と比較し79億20百万円増加して、991億29百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は55億17百万円(前年同期比186.0%増)となりました。アジア事業においては、各エリアでMD構成の見直しを推進し、新商品の展開や品揃えの拡充、現地商流を活用した商品調達の強化により価格競争力が向上したことで、客数が増加し、売上高は増加いたしました。また、不採算店舗の閉店、在庫管理の高度化による廃棄率の低減に加え、ローカル人財を中心とした人財育成の進展や労働生産性の向上により販管費の効率化が進んだ結果、営業利益は大幅に増加しております。
(2)当期の財政状態の概況2025年4月1日に行われたMikuni Restaurant Group,Inc.との企業結合について前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定しております。この暫定的な会計処理の確定に伴い、前連結会計年度については、遡及適用後の数値で比較分析を行っております。(単位:百万円未満四捨五入)2025年6月期 2026年6月期 増減額資産合計 1,511,445 1,602,386 90,941負債合計 887,401 865,961 △21,440純資産合計 624,045 736,425 112,380営業活動によるキャッシュ・フロー 131,968 160,939 28,971投資活動によるキャッシュ・フロー △61,080 △62,287 △1,207財務活動によるキャッシュ・フロー △75,914 △81,812 △5,898現金及び現金同等物期末残高 175,837 218,505 42,668㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 決算短信(期末の資産、負債、純資産の状況)資産につきましては、前期末と比較して909億41百万円増加し、1兆6,023億86百万円となりました。これは主として、現金及び預金が413億35百万円、商品及び製品が241億12百万円、有形固定資産が141億55百万円、無形固定資産が92億32百万円増加した一方で、投資有価証券が100億36百万円減少したことによります。負債は、前期末と比較して、214億40百万円減少し、8,659億61百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が186億97百万円、社債が94億2百万円増加した一方で、借入金が565億61百万円減少したことによります。純資産につきましては、前期末と比較して1,123億80百万円増加し、7,364億25百万円となりました。これは主として、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が855億43百万円、その他の包括利益累計額の為替換算調整勘定が127億77百万円、非支配株主持分が131億70百万円増加したことによります。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して426億68百万円増加して、2,185億5百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、1,609億39百万円(前年同期比289億71百万円増)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,635億78百万円、減価償却費535億99百万円、仕入債務の増加139億35百万円及び減損損失114億92百万円といった増加要因があった一方、棚卸資産の増加209億15百万円及び法人税等の支払額504億43百万円という減少要因によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、622億87百万円(前年同期比12億7百万円増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出478億20百万円及び無形固定資産の取得による支出160億28百万円があったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、818億12百万円(前年同期比58億98百万円増)となりました。これは主として社債の発行による収入299億24百万円といった増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出567億96百万円、配当金の支払額244億95百万円及び社債の償還による支出206億50百万円という減少要因によります。当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期 2026年6月期自己資本比率(%) 28.3 30.6 35.8 40.1 44.0時価ベースの自己資本比率(%) 93.3 103.6 150.0 196.0 153.6キャッシュ・フロー対有利子負債
6.2 4.2 3.1 3.1 2.2比率(年)インタレスト・カバレッジ・レシ
12.2 17.8 20.6 19.9 24.2オ(倍)自己資本比率(%):自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率(%):株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年):有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ(倍):営業キャッシュ・フロー/利払い(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数を控除)により算出しております。営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債(リース債務を除く)を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2025年6月期の関連するキャッシュ・フロー指標のトレンドについては、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 決算短信
(4)今後の見通し今後の見通しにつきましては、国際情勢の緊迫化やエネルギー価格の高騰、円安進行による物価上昇等により、非常に厳しい経営環境が継続することが想定されます。このような環境の中、当社グループは、さらなる成長を実現するため、2025年8月に新たな長期経営計画「DoubleImpact 2035」を策定しております。同計画では、2035年6月期に「売上高:4兆2,000億円」、「営業利益 3,300億円」を掲げており、その実現に向けて成長戦略に基づく各種施策を推進してまいります。2027年6月期においては、Olympicグループ店舗の活性化を進めるとともに、国内出店の加速に取り組んでまいります。また、majica会員一人ひとりのニーズに応じた情報発信の高度化や、訪日外国人客に向けたSNS販促の強化、さらにはサプライチェーンマネジメントの取り組み強化などを推進してまいります。当社グループは、引き続き地域のお客さまの暮らしを支えながらお買い物の楽しみを提供し、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。<長期計画の成長方針>
① 出店戦略・・・・・・・全ての都道府県で出店が進むも、まだまだ新規出店の拡大余地があり、当社独自の様々な出店パターンにより、「日本地図制覇に向けて」まだ出店のない空白地帯を埋めながらシェアを拡大。
② 既存店戦略・・・・・・「小売市場の拡大」、「DS業態シェアの拡大」に加え、「消極的忌避層」への来店動機の創出や「既存顧客」が普段買ってない商品の購買、来店頻度が高まるようなアプローチを強化し、「売上トップラインの大成長」を目指します。
③ インバウンド戦略・・・「ドンキがあるから日本に行く」というブランドポジションを定着させるため、買い物だけにとどまらず、日本文化を体験できる独自のアミューズメント性を深化させ、他社にはない世界観を創出した「観光地型小売りの確立」を目指します。
④ 新規業態の開発・・・・今までアプローチしていない「狭小商圏食品ニーズ」にマーケット領域を広げ、PPIHグループが持つ様々なリソースを使った「食品特化型ドンキ」=「(ドンキの編集力+ユニーの生鮮調達力× ディスカウント」の新業態を開発し、高い集客力と高収益性を兼ね備えた「唯一無二のビジネスモデル」の確立を目指します。
⑤ M&A戦略・・・・・・小売業界の再編や寡占化が進むことを見据え、今後はM&Aを戦略の1つとします。以上の経営施策により、次期の見通しにつきましては、売上高 2兆6,870億円(前年同期比 9.9%増)営業利益 1,790億円(前年同期比 2.4%増)経常利益 1,753億円(前年同期比 1.2%減)親会社株主に帰属する当期純利益 1,105億円(前年同期比 0.4%増)を見込んでおります。
四半期 2025年6月期 第3四半期
出典: パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 2025年6月期 第3四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月14日(https://www2.jpx.co.jp/disc/75320/140120250428526702.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第3四半期連結累計期間(2024年7月1日~2025年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続いており、景気は緩やかに回復しておりますが、アメリカの通商政策の動向や物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響に留意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。小売業界におきましては、競合他社との価格競争の激化や出店競争、企業再編などが進んでおり、当社グループを取り巻く経営環境は厳しい状況が続いております。当社グループは、そのような状況においても、引き続き競合他社との差別化要因である現場主義・個店主義に立脚した強みを遺憾なく発揮して、積極的な営業戦略に基づく「攻めの経営」を推進しました。2025年2月には、47都道府県に唯一ドン・キホーテが未出店であった高知県に「ドン・キホーテ高知店」をオープンいたしました。ドン・キホーテは、1989年3月に東京都府中市にドン・キホーテ府中店の開業を皮切りに、ワクワク・ドキドキする独自の売り場でお買い物を楽しめる「ドン・キホーテ」や面積が広く生鮮食品も取り扱う「MEGAドン・キホーテ」など様々な業態の店舗を日本全国に出店し、ディスカウントストアならではの“安さ”だけではなく、深夜でもなんでも揃う“便利さ”や陳列・演出で非日常的な空間を表現する“面白さ”で、今後も日本全国のお客さまがお買い物を楽しめる場を提供してまいります。同年2月には、米国カリフォルニア州を中心に9店舗の寿司レストランを運営するMikuni Restaurant Group Inc.の株式100%を取得する株式譲渡契約を締結いたしました。Mikuni Restaurant Group Inc.が当社グループに加わることにより、北米事業における飲食事業の規模拡大及び効率化を図ることができ、また、ジャパンブランド商品のさらなる認知向上と消費拡大に寄与できるものと考えております。当第3四半期連結累計期間の国内事業の出退店状況につきましては、関東地方に4店舗(東京都-ドン・キホーテ調布駅前店、同田無駅前店、千葉県-同館山店、神奈川県-同鶴見西口店)、中部地方に2店舗(長野県-同佐久平店、静岡県-同清水店)、四国地方に2店舗(徳島県-同小松島ルピア店、高知県-同高知店)を出店しております。法人別内訳は、株式会社ドン・キホーテ8店舗となりました。海外事業の出店状況につきましては、米国カリフォルニア州に1店舗(TOKYO CENTRAL PCH Torrance店)、米国ハワイ州に1店舗(Fujioka’s Wine Times Kapolei店)、グアムに1店舗(DON DON DONKI VILLAGE OF DONKI店)、シンガポールに1店舗(DON DON DONKI Bukit Panjang Plaza店)、香港に1店舗(同旺角 MPM店)、台湾に1店舗(同桃園統領店)、マレーシアに1店舗(JONETZ by DON DON DONKI NU Sentral店)を出店しております。その一方で、国内2店舗、海外3店舗の合計5店舗を退店しております。この結果、2025年3月末時点における当社グループの総店舗数は、国内638店舗、海外114店舗の合計752店舗(2024年6月末時点 742店舗)となりました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、以下の通りとなりました。売上高 1兆6,882億7百万円(前年同期比 7.7%増)営業利益 1,286億83百万円(前年同期比 16.7%増)経常利益 1,256億68百万円(前年同期比 10.6%増)親会社株主に帰属する四半期純利益 758億71百万円(前年同期比 5.3%増)セグメントの業績については、次の通りです。(国内事業)国内事業における売上高は1兆4,231億87百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は1,245億7百万円(同16.9%増)となりました。国内事業においては、イベント需要や季節品需要を捉えた商品戦略や免税売上の伸長、PB/OEMの収益貢献などにより、既存店売上高成長率は5.8%増となったことから、売上高及び営業利益は増加しております。(北米事業)北米事業における売上高は1,980億52百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益は29億80百万円(同15.7%減)となりました。北米事業においては、円安進行による売上高の増加や製造オペレーションの改善などにより売上総利益率の伸長があった一方で、南カリフォルニアの山火事やハワイのシステム障害の影響、株式取得に伴うアドバイザリー費用の計上等により、営業利益は減少しております。(アジア事業)アジア事業における売上高は669億68百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益は11億95百万円(同421.8%増)となりました。アジア事業においては店舗数の増加や円安進行により、売上高及び販売費及び一般管理費が増加しましたが、既存店及びバックオフィス業務の販売費及び一般管理費のコスト削減等により、営業利益は増加しております。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 第3四半期決算短信
(2)財政状態に関する説明(単位:百万円未満四捨五入)2024年6月前期末 2025年3月当四半期末 増減額資産合計 1,498,410 1,514,585 16,175負債合計 951,407 899,435 △51,972純資産合計 547,003 615,149 68,146
1.資産、負債、純資産の状況当第3四半期連結会計期間末(2025年3月31日)における財政状態において、総資産は前連結会計年度末(2024年6月30日)と比較し、161億75百万円増加して、1兆5,145億85百万円となりました。これは主として、現金及び預金が135億62百万円、商品及び製品が209億28百万円増加した一方で、預け金が93億15百万円、有形固定資産が73億30百万円減少したことによります。負債は、前連結会計年度末と比較し、519億72百万円減少して、8,994億35百万円となりました。これは主として、未払金が82億99百万円、未払法人税等が50億48百万円、借入金が280億41百万円減少したことによります。純資産は、前連結会計年度末と比較し、681億46百万円増加して、6,151億49百万円となりました。これは主として、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が555億73百万円増加したことによります。
2.キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して46億51百万円増加して、1,918億50百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、875億30百万円(前年同期比260億46百万円減)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益1,205億92百万円及び減価償却費355億64百万円といった増加要因があった一方、棚卸資産の増加205億76百万円及び法人税等の支払額469億54百万円という減少要因によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、369億40百万円(前年同期比224億42百万円減)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出294億89百万円及び無形固定資産の取得による支出95億72百万円があったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、436億49百万円(前年同期比840億15百万円減)となりました。これは主として、長期借入れによる収入400億円といった増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出675億17百万円及び配当金の支払額202億97百万円という減少要因によります。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2025年2月13日付の「2025年6月期 第2四半期(中間期)決算短信」で公表しました通期の連結業績予想に変更はありません。なお、当社グループが事業を遂行している限り、様々なリスクや不確実性が伴います。そのため、実際の業績に影響を与えうる重要な要因として、当社及び当社グループの事業を取り巻く経済環境、市場動向等が考えられます。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2025年6月期 第3四半期決算短信
四半期 2026年6月期 第3四半期
出典: パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 2026年6月期 第3四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月13日(https://www2.jpx.co.jp/disc/75320/140120260429514063.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第3四半期連結累計期間(2025年7月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、米国の通商政策の影響や日中関係の悪化による影響、中東地域の地政学的リスクの高まりに留意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。小売業界におきましては、最低賃金の引上げや人手不足による人件費の上昇、継続的な物価上昇により消費者の生活防衛意識の高まりから競合他社との価格競争が加速するなど、経営環境は厳しい状況となっております。当社グループは、そのような状況においても、引き続き競合他社との差別化要因である現場主義・個店主義に立脚した強みを遺憾なく発揮して、積極的な営業戦略に基づく「攻めの経営」を推進しました。2026年3月には、新業態「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」の戦略発表を行いました。「ロビン・フッド」は、ユニー㈱のもつ生鮮調達力と㈱ドン・キホーテが得意とする非食品におけるトレンドとニーズを最適化した品揃えに、驚安DNAを掛け合わせた生活商圏での毎日使いをめざす「食品強化型ドンキ」となっており、お客さまが効率的でコストパフォーマンスのよい買い物体験ができ、ドン・キホーテのように楽しく買い物ができる、“スーパーみたいで、スーパーじゃない”新業態の店舗となります。また、「ロビン・フッド」は買い物体験そのものを“楽に”、“楽しく”することにこだわり、お客さまの暮らしにゆとりを生み出すことを目的とした新PB商品の開発を行ってまいります。新PB商品の開発ルールは、「安・得・速・楽(やす・とく・はや・らく)」の“1 推し・1キャッチ”に設定しており、その商品の一番の強みを一言で伝え、手に取った瞬間に魅力が伝わる商品パッケージとなっています。肉・魚・野菜などの生鮮は、時短・簡便にこだわる商品を豊富にラインアップし、惣菜においては、見て楽しい・選んで楽しい・食べて楽しい、多彩な商品をご用意します。非食品は、ドン・キホーテの強みを生かし、“これでイイじゃん!”と納得できる商品を5つのテーマで展開します。「ロビン・フッド」は、お客さまの心に響くような売り場や商品を創造していくことで、お客さまからもたくさんの反響・影響をもらい、ともに創り上げていくという意味を込めて「顧客響創(こきゃくきょうそう)」を実施します。変化を恐れずお客さまの声に寄り添い、“お客さまの声で進化し続ける店”を目標とし、2035年までに200~300店舗への拡大を目指してまいります。当第3四半期連結累計期間の国内事業の出退店状況につきましては、関東地方に4店舗(東京都-ドン・キホーテ大泉店、神奈川県-キラキラドンキ海老名ビナウォーク店、千葉県-ドン・キホーテ(キラキラドンキ)千葉富士見店、埼玉県-Re:Price熊谷ニットーモール店)、東北地方に1店舗(宮城県-キラキラドンキ ザ・モール仙台長町店)、中部地方に1店舗(岐阜県-ドン・キホーテ高山店)、近畿地方に2店舗(京都府-同四条通店、三重県-ドン・キホーテアピタ松阪三雲店)、中国地方に1店舗(広島県-ドン・キホーテ八丁堀西店)、四国地方に1店舗(香川県-同屋島店)を出店しております。法人別内訳は、㈱ドン・キホーテ10店舗となりました。海外事業の出店状況につきましては、米国カリフォルニア州に3店舗(TOKYO CENTRAL Irvine店、Gelson’sToluca Lake店、寿司レストランEl Dorado Hills店)、タイ王国に1店舗(DON DON DONKI Central Westgate店)を出店しております。その一方で、国内事業2店舗、北米事業1店舗、アジア事業4店舗を退店しております。この結果、2026年3月末時点における当社グループの総店舗数は、国内663店舗、海外123店舗の合計786店舗(2025年6月末時点 779店舗)となりました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、以下の通りとなりました。売上高 1兆8,265億34百万円(前年同期比 8.2%増)営業利益 1,375億21百万円(前年同期比 6.9%増)経常利益 1,403億63百万円(前年同期比 11.7%増)親会社株主に帰属する四半期純利益 939億66百万円(前年同期比 23.8%増)セグメントの業績については、次の通りです。(国内事業)国内事業における売上高は1兆5,463億49百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は1,305億5百万円(同4.8%増)となりました。国内事業においては、継続的な物価上昇や先行きの不透明感を背景に、生活防衛意識の高まりや選別消費が進んでおります。こうした環境下のなか、お客さまの購買行動の変化に対応した販促施策を強化した結果、客数の増加に加え、食品および日用品の売上が拡大いたしました。また、付加価値需要への対応として、顧客嗜好性の高いスキンケア商品やトレンド商品の販売も好調に推移しております。また、免税売上高は、訪日客の来店動機の創出に向けて、特定の国・地域に依存しない多角的なプロモーションの実施や、訪日外国人観光客向け商品の拡充を進めた結果、免税売上高は増加いたしました。さらに、マーケットシェア拡大に向けた新規出店の推進や、majica会員向けサービスの強化などの施策も寄与し、既存店売上高は前年同期比4.7%増となりました。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 第3四半期決算短信販売費及び一般管理費については、新規出店による販管費の増加や最低賃金の上昇による人件費の増加、外形標準課税の適用子会社の増加、免税関連コストの増加等により、販売費及び一般管理費は増加となりましたが、営業利益は増加しております。(北米事業)北米事業における売上高は2,080億27百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益は31億65百万円(同6.2%増)となりました。北米事業においては、新規出店やMikuni Restaurant Group,Inc.が連結子会社となったことにより、売上高及び販売費及び一般管理費が増加しております。その一方で、前期に発生した火災による店舗焼失により、売上高・販売費及び一般管理費が減少しております。営業利益は、戦略的な新規出店の投資コスト等の増加という減少要因がありましたが、閉店の影響や人財の再配置及び労働時間数の管理により既存店の人件費減少という増加要因により、営業利益は増益となりました。(アジア事業)アジア事業における売上高は721億58百万円(前年同期比7.7%増)、営業利益は38億51百万円(同222.3%増)となりました。アジア事業においては、現地商流を活かした商品仕入やスポット商品の拡大、新規商品の導入スピードの向上、日本の人気商品の価格戦略など運営オペレーションの改善が進み、その効果がアジア全域に波及したことにより、売上高は増加しております。また、不採算店舗の閉店やセルフレジの稼働、業務のマルチタスク化の推進による人財育成と労働生産性の改善により、人件費が削減されたことや販管費の全体的な見直しを進めたことが奏功し、営業利益は大きく増加しております。
(2)財政状態に関する説明2025年4月1日に行われたMikuni Restaurant Group,Inc.との企業結合について前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当第3四半期連結会計期間に確定しております。この暫定的な会計処理の確定に伴い、前連結会計年度については、遡及適用後の数値で比較分析を行っております。(単位:百万円未満四捨五入)2025年6月前期末 2026年3月当四半期末 増減額資産合計 1,511,445 1,558,471 47,026負債合計 887,401 843,297 △44,104純資産合計 624,045 715,174 91,129
1.資産、負債、純資産の状況当第3四半期連結会計期間末(2026年3月31日)における財政状態において、総資産は前連結会計年度末(2025年6月30日)と比較し、470億26百万円増加して、1兆5,584億71百万円となりました。これは主として、現金及び預金が73億75百万円、受取手形及び売掛金が51億79百万円、商品及び製品が179億26百万円、有形固定資産が183億24百万円、無形固定資産が75億34百万円増加した一方で、投資有価証券が118億63百万円減少したことによります。負債は、前連結会計年度末と比較し、441億4百万円減少して、8,432億97百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が128億81百万円、社債が94億2百万円増加した一方で、未払法人税等が66億70百万円、借入金が554億37百万円減少したことによります。純資産は、前連結会計年度末と比較し、911億29百万円増加して、7,151億74百万円となりました。これは主として、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が694億70百万円、非支配株主持分が128億43百万円増加したことによります。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 第3四半期決算短信
2.キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して77億63百万円増加して、1,836億0百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、1,104億39百万円(前年同期比229億9百万円増)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益1,402億93百万円、減価償却費393億31百万円及び仕入債務の増加84億7百万円といった増加要因があった一方、棚卸資産の増加151億46百万円及び法人税等の支払額480億31百万円という減少要因によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、467億67百万円(前年同期比98億27百万円増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出366億29百万円及び無形固定資産の取得による支出110億8百万円があったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、801億72百万円(前年同期比365億23百万円増)となりました。これは主として、社債の発行による収入299億24百万円といった増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出556億71百万円、配当金の支払額244億95百万円及び社債の償還による支出206億50百万円という減少要因によります。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2026年2月12日付の「2026年6月期 第2四半期(中間期)決算短信」で公表しました通期の連結業績予想に変更はありません。なお、当社グループが事業を遂行している限り、様々なリスクや不確実性が伴います。そのため、実際の業績に影響を与えうる重要な要因として、当社及び当社グループの事業を取り巻く経済環境、市場動向等が考えられます。㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)2026年6月期 第3四半期決算短信
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。