極洋

極洋、2026年3月期は売上高3,346億円で過去最高 当期純利益68億円 営業利益は107億円

決算サマリー 2026.08.11
極洋、2026年3月期は売上高3,346億円で過去最高 当期純利益68億円 営業利益は107億円

※本記事は極洋が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

極洋の2026年3月期通期連結業績は、売上高が3,346億円(334,612百万円)と前期比319億円増(+10.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益が68億円(6,841百万円)と前期比1億円増(+1.5%)で、いずれも過去最高値を更新した。一方、営業利益は107億円(10,731百万円)で前期比3億円減(△3.1%)、経常利益は100億円(10,031百万円)で前期比8億円減(△7.6%)となり、営業利益・経常利益は100億円超を継続したものの減益となった。会社は「売上高は、水産事業での国内販売の伸長などにより通期予想達成」「営業利益・経常利益は、原材料価格等生産コストの増加や海外事業の伸び悩みにより通期予想に至らず」としている。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は334,612百万円で、2026年2月6日に開示した修正後の通期予想330,000百万円に対して101.4%と予想を上回った。営業利益は10,731百万円で通期予想比97.6%、経常利益は10,031百万円で同97.4%と予想には届かなかった。親会社株主に帰属する当期純利益は6,841百万円で、通期予想6,700百万円に対して102.1%となった。資料では、直近5期で営業利益は年率14.2%と、売上高成長(年率7.2%)の約2倍のスピードで成長し、高収益化が進んでいるとしている。

項目(百万円)2026年3月期2025年3月期増減額増減比率通期予想(※)通期予想比
売上高334,612302,68131,93110.5%330,000101.4%
営業利益10,73111,079△347△3.1%11,10097.6%
経常利益10,03110,857△826△7.6%10,30097.4%
親会社株主に帰属する当期純利益6,8416,7401011.5%6,700102.1%

財務面では、純資産合計が788億円(78,868百万円)まで増加し、自己資本比率は36.1%(前期比△0.4ポイント)、D/Eレシオは1.2倍を維持した。ROEは9.5%(前期比△1.2ポイント)、ROAは5.1%(同△1.2ポイント)と前期比で低下した。総資産は214,128百万円(前期比32,002百万円増)で、原材料や商品等の棚卸資産の増加が主因としている。キャッシュ・フローは、棚卸資産の増加を主因に営業活動によるキャッシュ・フローが△745百万円とマイナスとなり、財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金(含むCP)の増加により9,079百万円のプラスとなった。

セグメント別の状況

水産事業は売上高195,039百万円(前期比+15.6%)と増収となったが、セグメント利益は5,750百万円(同△5.9%)と減益の増収減益。国内販売では物価上昇による消費マインドの低下でサケなど主力魚種の販売量が減少した一方、魚卵・カニは年末商戦などで販売が増加し、ホタテは底堅い需要が継続、サバは市況上昇により加工品を中心に売上が伸長した。海外事業では輸出でホタテ製品、サバ、イワシなどの販売が伸長したものの、海外現地事業は事業規模が拡大する中で利益が計画を下回った。生鮮事業は売上高71,725百万円(同+8.9%)、利益3,856百万円(同+6.7%)の増収増益。食品事業は売上高65,528百万円(同△0.6%)、利益2,534百万円(同+3.6%)の減収増益。物流サービスは売上高1,737百万円(同+4.2%)、利益347百万円(同+18.0%)の増収増益となった。

セグメント(百万円)売上高 2026年3月期売上高 2025年3月期売上高 前期比セグメント利益 2026年3月期セグメント利益 2025年3月期利益 前期比
水産195,039168,66826,3715,7506,109△359
生鮮71,72565,8505,8753,8563,615241
食品65,52865,940△4122,5342,44687
物流サービス1,7371,6677034729452
その他58155427△1,756△1,386△370
合計334,612302,68131,93110,73111,079△348
2026年3月期のセグメント別売上高・セグメント利益の一覧表
出典:極洋 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.19

2027年3月期 通期業績予想

2027年3月期の連結業績予想は、売上高3,650億円、営業利益120億円、経常利益110億円。中期経営計画の2027年3月期目標値である売上高4,000億円、営業利益135億円、経常利益135億円に対する計画となっている。なお2027年3月期より、水産事業セグメントで取り扱っていた魚の切り身、フィーレ商品と、食品事業セグメントで取り扱っていた「だんどり上手」シリーズを主に取り扱う水産加工事業セグメントを新設する。セグメント別予想は、水産186,600百万円/利益6,000百万円、水産加工28,500百万円/1,000百万円、生鮮84,500百万円/4,400百万円、食品63,000百万円/2,300百万円、物流サービス1,800百万円/350百万円、その他600百万円/△2,050百万円で、合計は売上高365,000百万円、セグメント利益12,000百万円。設備投資計画は合計41億円(極洋12億円、関係会社29億円)で、主な投資案件として国内の工場新設(残渣を活用した商品の生産工場)や既存工場の設備導入・改修、海外の工場の生産性向上・効率化を挙げている(海外M&A案件は含まない)。

項目2026年3月期 実績2027年3月期 連結業績予想中期経営計画目標値(2027年3月期)
売上高3,346億円3,650億円4,000億円
営業利益107億円120億円135億円
経常利益100億円110億円135億円
2027年3月期の連結業績予想と中期経営計画目標値の比較表
出典:極洋 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.8

株主還元

株主に対する適切な利益還元を経営の重要な課題のひとつと位置付け、企業体質の強化及び将来の事業展開に備えるための内部留保の充実を図るとともに、安定配当を継続しつつも、中長期的な利益成長による配当水準の向上を目指すとしている。2026年3月期の1株当たり配当金は150円(予定)で配当性向26.0%、DOE2.5%。2027年3月期は160円(予想)、配当性向26.4%を見込む。株主優待は毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された1単元(100株)以上3単元(300株)未満所有の株主に2,500円相当の自社製品、3単元(300株)以上所有の株主に6,000円相当の自社製品を贈呈する(贈呈時期は毎年7月予定)。

1株当たりの配当金配当性向DOE
2022年3月期90円20.9%2.3%
2023年3月期100円(普通配当90円・記念配当10円)18.5%2.4%
2024年3月期100円18.2%2.2%
2025年3月期130円22.9%2.5%
2026年3月期 予定150円26.0%2.5%
2027年3月期 予想160円26.4%
配当金・配当性向・DOEの推移と株主優待の内容を示す株主還元のスライド
出典:極洋 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.30

中期経営計画・トピック

中期経営計画では2027年3月期の海外売上高比率15%以上(600億円)を目標に掲げる。2026年3月期の海外売上高は547億円(海外売上高比率16.4%)で、2025年3月期の325億円(同10.8%)、2024年3月期の218億円(同8.3%)から拡大した。海外事業では2025年9月に北欧に生産・販売拠点がある水産加工・販売会社Engelsviken Canning Denmark A/Sを買収し連結子会社化、オランダの子会社を中心に拡張してきた西欧・南欧向け販売に加えて北欧向けの販売を強化する。また2025年10月には輸出事業の組織改編を行い、従来海外事業部が担っていた輸出販売業務を各商材の国内販売担当各部署へ移管し、国内・海外向けの買付・在庫管理を一本化することで調達力及び供給力を強化した。国内では2025年4月にねり節専用工場が竣工したほか、2026年2月に2026年春の新商品を発表。人材面では2026年4月に組合員平均月額14,000円アップ、初任給を315,500円に引き上げた。

海外売上高と海外売上高比率の推移および海外事業拡大に関する中期経営計画の進捗スライド
出典:極洋 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.5

※本記事は極洋が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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