アークランズ

アークランズ、2026年2月期は増収減益 ジョイフル本田との経営統合で基本合意

決算サマリー 2026.08.31
アークランズ、2026年2月期は増収減益 ジョイフル本田との経営統合で基本合意

※本記事はアークランズが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ホームセンター「ムサシ」「ビバホーム」等を展開する住関連事業(小売・卸売・不動産)と、「かつや」「からやま」を運営する子会社アークランドサービスホールディングス(外食事業)を有するアークランズ株式会社の2026年2月期(通期)は、連結売上高3,411億41百万円(前期比108.0%、当初計画比99.6%)、連結経常利益138億45百万円(前期比72.2%、計画比98.9%)と増収減益になった。親会社株主に帰属する当期純利益は80億88百万円(前期比79.9%、計画比101.1%)。住関連は2025年6月に子会社化したペッツファーストHDの寄与等により増収増益となった一方、外食事業は売上原価上昇や販管費増加により減益となった。また、2026年4月14日、株式会社ジョイフル本田との経営統合に関する基本合意書を締結したことをあわせて公表した。

目次

連結業績(2026年2月期 実績)

売上高は3,411億41百万円(前期比108.0%、前期比差額+254億14百万円、計画比99.6%)。売上総利益は1,299億80百万円(前期比109.8%、+115億48百万円、売上高比38.1%=前期比+0.6pt)。営業収入(不動産賃貸収入等)16億02百万円は営業総利益に含まれ、営業総利益は1,460億06百万円(前期比109.2%)。販売費及び一般管理費は1,318億09百万円(前期比112.2%)。営業利益は141億96百万円(前期比87.5%、-20億35百万円、計画比97.9%、-3億03百万円)、経常利益は138億45百万円(前期比72.2%、-53億23百万円、計画比98.9%、-1億54百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億88百万円(前期比79.9%、-20億38百万円、計画比101.1%、+88百万円)。決算ハイライトによれば、住関連は米価格をはじめとした売上原価上昇により売上総利益率が前期比2.0%低下したほか、人件費単価・水道光熱費・物流コスト等の販管費増加により経常利益が前期比9.9%減益。外食事業はペッツファーストHDの子会社化影響やPB拡大により売上総利益率が前期比+1.2%上昇した一方、新規出店コスト等の販管費増加と、前年に計上した投資有価証券売却益の反動により経常利益は前期比36.1%減益となった。なお、通期連結業績予想は第3四半期決算開示に伴い修正されたものであり、上記の計画比はその修正後計画との比較である。

項目2026年2月期実績2025年2月期実績(前期)前期比
売上高341,141百万円開示なし108.0%(+25,414百万円)
売上総利益129,980百万円開示なし109.8%(+11,548百万円)
営業総利益146,006百万円開示なし109.2%(+12,336百万円)
販売費及び一般管理費131,809百万円開示なし112.2%(+14,371百万円)
営業利益14,196百万円16,231百万円87.5%(-2,035百万円)
経常利益13,845百万円19,169百万円72.2%(-5,323百万円)
親会社株主に帰属する当期純利益8,088百万円開示なし79.9%(-2,038百万円)
2026年2月期 連結損益計算書
出典:2025年度 通期 決算説明資料 P.3

住関連・外食事業の状況/セグメント別業績

住関連(アークランズ、連結から外食を除いた小売・卸売・不動産)の実績は、売上高2,803億67百万円(前期比108.0%、計画比99.6%)、売上総利益1,014億41百万円(前期比111.6%、売上総利益率36.2%=前期比+1.2pt)、営業利益88億97百万円(前期比86.0%、計画比97.8%)、経常利益83億44百万円(前期比63.9%、計画比98.2%)、当期純利益45億67百万円(前期比68.3%、計画比93.2%)。外食事業(アークランドサービスHD)の実績は、売上高607億74百万円(前期比108.3%、計画比99.6%)、売上総利益285億39百万円(前期比103.8%、売上総利益率47.0%=前期比▲2.0pt)、営業利益52億98百万円(前期比90.0%、計画比98.1%)、経常利益55億00百万円(前期比90.1%、計画比100.0%)、当期純利益35億20百万円(前期比102.3%、計画比113.6%)。事業セグメント別の営業収益(売上高+営業収入)・営業利益では、小売事業が営業収益2,767億22百万円(前期比108.4%)・営業利益44億96百万円(同80.9%)、卸売事業が営業収益38億91百万円(同87.9%)・営業利益4億74百万円(同80.4%)、外食事業が営業収益607億93百万円(同108.3%)・営業利益53億42百万円(同89.5%)、不動産事業が営業収益146億31百万円(同103.7%)・営業利益36億09百万円(同97.7%)、その他(フィットネス事業)が営業収益11億27百万円(同110.7%)・営業利益1億08百万円(同284.9%)となり、連結では営業収益3,571億66百万円(同107.9%)・営業利益141億96百万円(同87.5%)。当期は前期に子会社化したフレッシュハウスに加え、2025年6月にペッツファーストHDを新たに子会社化しており、住関連の増収や売上総利益率改善、後述する店舗数増加はこの新規連結の影響を含む。

セグメント指標2026年2月期実績2025年2月期実績前期比
小売事業営業収益276,722百万円255,270百万円108.4%
小売事業営業利益4,496百万円5,559百万円80.9%
卸売事業営業収益3,891百万円4,426百万円87.9%
卸売事業営業利益474百万円589百万円80.4%
外食事業営業収益60,793百万円56,145百万円108.3%
外食事業営業利益5,342百万円5,968百万円89.5%
不動産事業営業収益14,631百万円14,104百万円103.7%
不動産事業営業利益3,609百万円3,695百万円97.7%
その他(フィットネス事業)営業収益1,127百万円1,018百万円110.7%
その他(フィットネス事業)営業利益108百万円38百万円284.9%
連結営業収益357,166百万円330,964百万円107.9%
連結営業利益14,196百万円16,231百万円87.5%
セグメント別 営業収益及び営業利益
出典:2025年度 通期 決算説明資料 P.6

住関連(小売事業)の既存店・店舗数の状況

住関連小売事業の既存店(ホームセンターのほか、アークオアシス、NICO PET、ムサシプロ、ビバホームプロ、食品事業(スーパーマーケット)等の専門店を含む実績)は、通期累計で売上高が前期比99.2%、客数が前期比96.3%、客単価が前期比103.1%。新規出店等を含む全店売上高は前期比102.3%であった。小売事業の品目別売上高(ホームセンター部門計)は2,624億11百万円(前期比106.6%)で、内訳は建築関連資材・DIY関連828億34百万円(同99.6%)、リフォームサービス218億88百万円(同121.9%)、家庭用品736億00百万円(同99.9%)、カー・レジャー用品259億38百万円(同104.7%)、園芸用品212億69百万円(同99.3%)、ペット349億44百万円(同147.5%)。これらは「ムサシ等」(旧アークランドサカモト株式会社の店舗等合計)と「ビバホーム等」(旧株式会社ビバホームの店舗等合計)に区分して開示されている。小売事業の店舗数は2024年度末265店から2025年度末367店へ102店の純増となったが、うち91店はペッツファーストHDの2025年度子会社化に伴う純増であり、既存業態の新規出店とは基準が異なる。内訳はホームセンター141店(前期末比+2店)、うちムサシ41店(同+2店)・ビバホーム100店(同±0店)、プロショップ6店(同+1店)、NICO PET20店(同+4店)、ペッツファースト91店(新規子会社化)、リフォーム78店(同±0店)、ロピア(食品スーパーのフランチャイズ加盟店)3店(新規出店)。大型ホームセンター2店舗の新規出店に加え、食品スーパーのロピア(FC)を3店舗出店したことが業績ハイライトで示されている。

住関連 小売事業店舗数
出典:2025年度 通期 決算説明資料 P.9

外食事業(かつや・からやま)の既存店・店舗数の状況

外食事業(アークランドサービスホールディングス)は連結対象期間が暦年(1~12月)であり、住関連を含むアークランズ全体の事業年度(2026年2月期)とは基準期間が異なる旨が資料に明記されている。既存店売上高は、かつやが通期累計で前期比102.9%(客数98.8%、客単価104.1%)。第4四半期の既存店売上高前期比は、かつやが101.5%、からやまが103.0%と開示されている(からやまの通期累計値の開示はない)。店舗数は、かつやが国内491店から506店(出店15・閉店0、純増+15)、海外71店から70店(出店6・閉店7、純減-1)、計562店から576店(純増+14)。からやまは国内121店から127店(出店7・閉店1、純増+6)、海外11店で変動なし。「縁」は国内34店から32店(出店1・閉店3、純減-2)。からやま・縁の合計は166店から170店(純増+4)。その他業態は61店で変動なし。外食事業全店では789店から807店へ18店舗の純増となった。

財政状態・キャッシュ・フロー

連結貸借対照表は、資産合計3,462億13百万円(前期末3,346億45百万円、+115億68百万円)。流動資産981億95百万円(同+109億57百万円)、固定資産2,480億18百万円(同+6億10百万円)。有形固定資産は1,773億69百万円(前期末比▲78億19百万円)で、資料は主因を土地の減少177億24百万円(既存店の底地売却による)としている。無形固定資産は360億98百万円(同+52億77百万円)で、主にペッツファーストHDの買収によるのれん・商標権の増加48億29百万円による。負債合計2,178億55百万円(同+46億77百万円)、純資産合計1,283億57百万円(同+68億90百万円)。自己資本比率は36.9%(前期末比+0.8pt)。有利子負債合計は1,168億48百万円(前期末比▲47億58百万円)で、借入金927億04百万円(同▲41億13百万円)、リース・社債241億44百万円(同▲6億45百万円)。連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが232億29百万円(前期310億11百万円、▲77億81百万円)、投資活動によるキャッシュ・フローが▲72億15百万円(前期50億93百万円、▲123億08百万円、主因は投資有価証券の売却による収入の減少▲74億41百万円、子会社株式の取得による支出▲63億23百万円)、財務活動によるキャッシュ・フローが▲136億72百万円(前期▲363億90百万円、+227億17百万円、主因は長短借入金の純減額の縮小+216億23百万円)で、現金及び現金同等物期末残高は203億84百万円(前期180億44百万円)。フリー・キャッシュ・フローは160億14百万円(前期361億04百万円)。

通期業績予想(2027年2月期)

2027年2月期(資料上の表記「2026年度」)の連結業績予想は、売上高3,600億円(前期比+5.5%、105.5%)、経常利益165億円(同+19.2%、119.2%)としている。売上総利益は1,407億円(前期比108.2%、売上高比+1.0pt)、営業利益170億円(同119.7%)、当期純利益100億円(同123.6%)を計画。減価償却費とのれん償却額の合計は147億円、投資額は233億円(住関連207億円、外食事業26億円)を見込む。事業別では、住関連(小売・卸売・不動産)が売上高2,950億円(前期比+5.2%、既存店売上高予想は前期比100.0%)・経常利益105億円(同+25.8%)、外食事業が売上高650億円(同+7.0%)・経常利益60億円(同+9.1%)を計画している。

項目2026年2月期実績2027年2月期予想前期比
売上高341,141百万円360,000百万円105.5%(+5.5%)
売上総利益129,980百万円140,700百万円108.2%
営業利益14,196百万円17,000百万円119.7%
経常利益13,845百万円16,500百万円119.2%(+19.2%)
親会社株主に帰属する当期純利益8,088百万円10,000百万円123.6%
2027年2月期 連結業績予想
出典:2025年度 通期 決算説明資料 P.16

株主還元

配当の基本方針は、長期的に安定した配当を行うことを重視するとともに、利益水準や配当性向を考慮し、企業価値向上のための内部留保とのバランスを図りながら利益配分を実施するというもので、累進配当の方針を掲げている。2026年2月期の期末配当は、下期の営業キャッシュ・フローが前期から減少したものの、累進配当の方針に基づき前期と同額の1株当たり20円とする方針。2027年2月期の年間配当は前期(2026年2月期)と同額の40円を予想しており、中間配当は20円を予定している。あわせて、自社店舗で利用できる株主優待制度を継続する方針で、資料は株主基盤の分散によるボラティリティの低減と新規顧客獲得の促進をねらいとして挙げている。

項目2026年2月期2027年2月期(予想)
年間配当金40円40円
期末配当金20円20円
中間配当金開示なし20円

ジョイフル本田との経営統合・中期経営計画の進捗

当社は2026年4月14日、株式会社ジョイフル本田との間で、共同株式移転による新設持株会社の設立を通じた経営統合について基本合意書を締結したことを公表した。両社は「専門店集合型ホームセンター構想」を掲げ、日本一のホームセンターを目指すとしている。統合により期待される効果として、①PB商品の相互供給・販売やスケールメリットを活かした仕入原価の低減等の商品展開・調達機能の連携、②顧客基盤・マーケティング機能の連携、③店舗開発・運営ノウハウの共有、④物流・IT・本社機能等の共有・統合による事業基盤機能の最適化を挙げている。統合スキームは共同株式移転方式で、株式移転比率はアークランズ1株に対しジョイフル本田1.15株。今後のスケジュールは、最終契約書締結及び株式移転計画作成が2026年7月前半(予定)、株式移転計画承認のための両社臨時・定時株主総会が2026年9月後半(予定)、東京証券取引所における両社の最終売買日が2027年2月24日(予定)、上場廃止日が2027年2月25日(予定)、新設持株会社の設立登記・上場の効力発生日が2027年3月1日(予定)とされている。中期経営計画(FY2025~FY2027)では、住関連で「ベスト1品戦略」「ローコスト戦略」「専門性の深耕」「ロイヤルカスタマーの拡大」に取り組んでおり、2025年度はプライベートブランド「WIZ’A」の売上構成比が22%から23.5%へ拡大したほか、共通会員プログラム「ACPO」の運用開始を公表した。外食事業では新業態「タレカツ食堂たれとん」を2026年2月に新橋店で開店したほか、からやまは台湾に初出店(桃園空港店)、フィリピンでのかつやFC契約を締結するなど海外展開を進めている。

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