KPPグループホールディングス

KPPグループホールディングス、2026年3月期は減収減益 配当は36円に増配

決算サマリー 2026.08.31
KPPグループホールディングス、2026年3月期は減収減益 配当は36円に増配

※本記事はKPPグループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

KPPグループホールディングス(東証プライム:9274)は2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)通期決算説明資料を公表した。世界各地でグラフィックペーパーの需要が減少し価格が下落した地域もあったことからペーパー事業は減収減益となった一方、パッケージング事業、ビジュアルコミュニケーション事業ではM&Aで買収した企業の貢献もあり増収、売上総利益も増益となった。全社では物流費・人件費等の販売費及び一般管理費の増加もあり、各段階利益で減益となった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は前年同期比2.9%減の650,368百万円。売上総利益は同0.7%増の130,042百万円となったが、販売費及び一般管理費が同3.8%増の119,966百万円に膨らみ、営業利益は同25.6%減の10,075百万円、経常利益は同36.4%減の6,175百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同29.7%減の5,618百万円となった。EBITDAは同6.9%減の23,433百万円。期中平均為替レートはユーロが前期の164.35円から169.53円へ円安方向に、豪ドルは100.15円から96.62円へ円高方向に推移した。なお、いずれの実績も2026年3月期の修正業績予想は上回った。

項目2025年3月期(実績)2026年3月期(実績)前年同期比2026年3月期修正予想対比
売上高670,042百万円650,368百万円△2.9%+1.6%
売上総利益129,116百万円130,042百万円+0.7%
販売費及び一般管理費115,572百万円119,966百万円+3.8%
営業利益13,544百万円10,075百万円△25.6%+0.8%
経常利益9,712百万円6,175百万円△36.4%+12.3%
親会社株主に帰属する当期純利益7,986百万円5,618百万円△29.7%+12.4%
EBITDA25,157百万円23,433百万円△6.9%

セグメント別(地域別)の状況

北東アジアはペーパー事業の減少が響き減収、減益。欧州/米州はM&Aで買収した企業の貢献も含めてビジュアルコミュニケーション事業が好調であったことから増収となった一方、販管費増加に伴いセグメント利益は減少。アジアパシフィックはパッケージング、ビジュアルコミュニケーション事業ともに成長したが、為替影響により円貨ベースでは減収、減益となった。売上高構成比は欧州/米州46%、北東アジア44%、アジアパシフィック10%、セグメント利益構成比は欧州/米州52%、アジアパシフィック25%、北東アジア17%、不動産賃貸6%。

セグメント指標2025年3月期(実績)2026年3月期(実績)前年同期比
北東アジア売上高303,649百万円285,189百万円△6.1%
北東アジアセグメント利益2,895百万円1,872百万円△35.3%
欧州/米州売上高298,460百万円298,997百万円+0.2%
欧州/米州セグメント利益7,757百万円5,818百万円△25.0%
アジアパシフィック売上高66,428百万円64,659百万円△2.7%
アジアパシフィックセグメント利益3,000百万円2,807百万円△6.5%
不動産賃貸売上高1,504百万円1,521百万円+1.2%
不動産賃貸セグメント利益602百万円625百万円+3.8%
セグメント別業績(2026年3月期)
出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.5

事業ポートフォリオ別の状況

事業ポートフォリオの転換が進展し、利益率の高いパッケージング、ビジュアルコミュニケーション事業の構成比が増加した。売上総利益ではパッケージング、ビジュアルコミュニケーション事業の構成比が合計46.4%となり、ペーパー事業の43.1%を逆転した。売上高でもパッケージングは124,790百万円(構成比19.1%)、ビジュアルコミュニケーションは58,069百万円(構成比8.9%)へ拡大した一方、紙(ペーパー)は小計303,753百万円(構成比46.6%)へ縮小した。

品目2025年3月期 売上高構成比2026年3月期 売上高構成比
紙(ペーパー)プリント258,272百万円38.5%242,085百万円37.1%
紙(ペーパー)オフィス67,166百万円10.0%61,667百万円9.5%
紙(ペーパー)小計325,438百万円48.5%303,753百万円46.6%
板紙(ペーパーボード)71,637百万円10.7%72,911百万円11.2%
パッケージング119,309百万円17.8%124,790百万円19.1%
ビジュアルコミュニケーション51,325百万円7.6%58,069百万円8.9%
古紙・パルプ(製紙原料)51,977百万円7.7%43,437百万円6.7%
化成品・その他50,356百万円7.5%47,408百万円7.3%
合計670,042百万円100.0%650,368百万円100.0%
事業ポートフォリオ別実績(2026年3月期)
出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.6

2027年3月期 業績予想

2027年3月期は売上高710,000百万円(対前期実績比+9.2%)、営業利益11,000百万円(同+9.2%)、経常利益6,500百万円(同+5.3%)を計画する一方、親会社株主に帰属する当期純利益は5,000百万円(同△11.0%)を計画。2026年3月期に計上した特別利益が剥落するため、当期純利益は減少を予想している。ペーパー事業はグラフィック用紙の継続的な需要減少および仕入価格の上昇を見込むがシェア拡大により利益を確保、パッケージング事業、ビジュアルコミュニケーション事業はM&Aで買収した企業の貢献やEC販売の構成比向上によりペーパー事業の落ち込みをカバーする見込みとしている。想定為替レートはユーロ180.00円、豪ドル99.00円。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(業績予想)対前期実績比
売上高650,368百万円710,000百万円+9.2%
営業利益10,075百万円11,000百万円+9.2%
経常利益6,175百万円6,500百万円+5.3%
親会社株主に帰属する当期純利益5,618百万円5,000百万円△11.0%
2027年3月期 連結業績予想
出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.13

株主還元

配当方針は連結配当性向30%を目安とするとともに、DOE(連結株主資本配当率)3.0%を下限としている。2026年3月期の1株当たり配当額は36円(配当性向41.2%、DOE3.1%)で、業績とキャッシュフローが安定的に推移していること、増配が資本効率(ROE)の向上に資することを踏まえ、2027年3月期は1株当たり40円(予定)とする。自己株式の取得は、取得株式総数3,000,000株(上限、発行済株式総数に対する割合4.5%)、取得価額の総額2,398百万円、取得期間2025年5月15日〜2026年3月24日で実施した。取得資金は政策保有株式の売却によって得た資金の一部に加え、成長投資に充てる資金に余剰が生じた際の相当額を充当する方針。株主優待として、基準日時点で100株以上所有の株主に1,000円分の図書カードを進呈している。

株主還元(配当・自己株式取得・株主優待)
出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.15

財政状態その他のトピック

2026年3月末の資産合計は374,708百万円(前期末比+22,672百万円)。M&Aに伴う増加等により、のれんは14,917百万円(同+3,543百万円)、商品及び製品は77,230百万円(同+4,736百万円)に増加した。負債合計は285,253百万円(同+19,434百万円)で、短期借入金はM&Aに伴う増加及び円安により69,443百万円(同+15,356百万円)に増加した。純資産合計は89,454百万円(同+3,237百万円)、ネットDEレシオは0.9倍、自己資本比率は23.9%。第4次中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)初年度の実績として、営業利益は最終年度目標200億円に対し100億円、EBITDAは目標320億円に対し234億円、ROEは目標8.0%以上に対し6.4%となっている。また、不動産賃貸セグメントにおいて賃貸している自社保有建物の敷地(信託受益権)を取得する信託受益権譲渡契約を2026年3月31日付で締結し、取得価額19,850百万円、譲渡実行日は2026年6月30日としている。

※本記事はKPPグループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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