※本記事はツルハHDが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ツルハホールディングス(3391)は2026年4月9日、2026年2月期(2025年3月1日~2026年2月28日の12カ月)の決算説明会資料を公表した。ツルハHD連結の売上高は1,450,585百万円(計画比99.8%)、営業利益63,037百万円(同99.6%)、経常利益63,086百万円(同99.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は42,670百万円(同108.0%)となった。資料では、売上高・営業利益・経常利益は計画を若干下回って着地した一方、当期純利益は減損損失が想定を下回ったことにより計画を超過したと説明している。EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は93,262百万円(売上高構成比6.4%)。
決算期変更と当期の集計範囲についての注記
同社は決算期を5月期から2月期へ変更しており、資料上も2024年5月期までは5月期、2025年2月期以降は2月期として表示されている。前期(2025年2月期)は決算期変更に伴う変則決算で、資料では前期参考値として「2024年2月16日~2025年2月28日」の12.5カ月分の実績が掲載されている。この決算期変更を前期に実施したため、当期の連結業績について前年比は非開示とされており、比較は計画比または12.5カ月の前期参考値との対比で示されている点に留意が必要である。また、2026年2月期の連結業績には、ウエルシアホールディングスの第3四半期までの実績は含まれていない。
連結業績(2026年2月期 実績)
ツルハHD連結の損益は以下の通り。売上総利益は443,989百万円(売上高構成比30.6%、計画比99.8%)、販売費及び一般管理費は380,952百万円(同26.3%、計画比99.8%)。ウエルシアHDとの経営統合に伴うのれんは4,430億円(償却期間20年)で、当期はのれん償却額5,538百万円を販管費に、段階取得に係る差益10,583百万円を特別利益に計上している。
| 項目(百万円) | 当期実績 | 計画 | 計画比(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,450,585 | 1,453,000 | 99.8 |
| 売上総利益 | 443,989 | 444,900 | 99.8 |
| 販売費及び一般管理費 | 380,952 | 381,600 | 99.8 |
| 営業利益 | 63,037 | 63,300 | 99.6 |
| 経常利益 | 63,086 | 63,600 | 99.2 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 42,670 | 39,500 | 108.0 |
| EBITDA | 93,262 | ー | ー |
既存店売上高前年比(ツルハHD連結)は通期で2.3%。四半期別では1Q2.6%、2Q1.6%、3Q3.2%、4Q2.1%と推移した。
グループ別の状況
連結業績の内訳は、ツルハグループ12カ月、ウエルシアグループの4Q3カ月(統合後会計基準)、および経営統合に係る影響額で構成される。ツルハグループは売上高1,107,100百万円(計画比99.7%)、営業利益52,887百万円(同99.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益28,768百万円(同116.4%)で、資料では「売上高及び利益は概ね計画通り着地」としている。ウエルシアグループの4Q3カ月は売上高343,484百万円(計画比100.1%)、営業利益15,687百万円(同99.3%)。経営統合に係る影響額として、のれん償却額5,538百万円が営業利益・経常利益の減額要因、段階取得に係る差益を含む5,045百万円が当期純利益の増加要因となっている。
| 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| ツルハグループ(12カ月) | 1,107,100 | 52,887 | 53,001 | 28,768 |
| ウエルシアグループ(4Q 3カ月) | 343,484 | 15,687 | 15,623 | 8,856 |
| 経営統合に係る影響額 | ー | △5,538 | △5,538 | 5,045 |
| ツルハHD連結 | 1,450,585 | 63,037 | 63,086 | 42,670 |

参考として資料に掲載されたウエルシアグループの12カ月実績(統合前会計基準)は、売上高1,353,310百万円(前期比105.3%)、売上総利益411,806百万円(同105.5%)、販管費369,768百万円(同104.5%)、営業利益42,037百万円(同115.5%)、経常利益46,593百万円(同114.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益16,065百万円(同107.4%)。資料では、売上高はM&Aおよび調剤が牽引した既存店売上高の伸長により増収、営業利益は人件費を中心に継続した販管費コントロールにより増益と説明している。
商品群別・調剤の状況
ツルハグループの商品群別実績は下表の通り(前期参考値は12.5カ月分)。資料では、食品の売上構成比は単価上昇の影響も含み引き続き上昇、調剤は新規開局に伴う処方箋枚数および単価の上昇が寄与して売上構成比が上昇したとしている。
| 商品群(ツルハグループ) | 売上高(当期・百万円) | 売上構成比(%) | 売上総利益率(%) | 売上高(前期参考値12.5カ月・百万円) |
|---|---|---|---|---|
| 医薬品 | 112,099 | 10.1 | 47.6 | 119,155 |
| 化粧品 | 151,214 | 13.7 | 33.5 | 154,292 |
| 日用雑貨 | 283,251 | 25.6 | 30.0 | 283,739 |
| 食品 | 294,719 | 26.6 | 17.6 | 284,647 |
| その他 | 105,392 | 9.5 | 35.6 | 110,626 |
| 物販計 | 946,677 | 85.5 | 29.4 | 952,461 |
| 調剤 | 156,169 | 14.1 | 36.1 | 141,729 |
| 合計 | 1,107,100 | 100.0 | 30.4 | 1,098,952 |

調剤(2026年2月期・12カ月合算)は、ツルハHD連結の調剤売上高が467,725百万円(ツルハグループ156,169百万円、ウエルシアグループ311,555百万円)、処方箋枚数42,712千枚、処方箋単価10,950円、売上構成比19.0%、売上総利益率37.2%。調剤取扱店舗数は3,319店で、調剤取扱店舗数割合は58.5%となった。PB商品(12カ月合算)はツルハHD連結でPB売上高224,409百万円、売上高構成比11.5%(ツルハグループ113,180百万円・12.0%、ウエルシアグループ111,229百万円・11.0%)。
通期業績予想(2027年2月期計画)
2027年2月期のツルハHD連結計画は、売上高2,555,000百万円、営業利益99,400百万円、経常利益98,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益41,500百万円、EBITDA162,300百万円。既存店伸長率は通期102.4%を計画する。グループ別の計画は、ツルハグループが売上高1,147,600百万円・営業利益62,200百万円、ウエルシアグループが売上高1,407,400百万円・営業利益59,350百万円で、経営統合に伴う影響として営業利益・経常利益・当期純利益にそれぞれ△22,150百万円を織り込んでいる。なお2026年2月期の連結業績にはウエルシアHDの第3四半期までの実績が含まれていない。
| 項目(百万円) | 2027年2月期 通期計画 | 上期計画 | 下期計画 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,555,000 | 1,279,300 | 1,275,700 |
| 売上総利益 | 796,000 | 397,300 | 398,700 |
| 販売費・一般管理費 | 696,600 | 344,700 | 351,900 |
| 営業利益 | 99,400 | 52,600 | 46,800 |
| 経常利益 | 98,100 | 51,900 | 46,200 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 41,500 | 27,200 | 14,300 |
| EBITDA | 162,300 | 83,200 | 79,100 |
| 既存店伸長率(%) | 102.4 | 102.3 | 102.4 |

株主還元
配当は累進配当、安定配当を基本方針とする。2027年2月期の1株当たり年間配当予想は48.0円(中間期24.0円、期末24.0円)で、配当総額は約217億円を想定する。資料に示された配当総額の推移(2社の合算値)では、2026年の20,705百万円に対し2027年は21,700百万円となっている。

店舗・設備投資などのトピック
2026年2月期末の店舗数(FC店舗を含まず)はツルハHD連結で5,676店(ツルハグループ2,702店、ウエルシアグループ2,974店)。2027年2月期は期首5,676店から期末5,713店とする出店・閉店計画を示している。設備投資額は2026年2月期実績33,377百万円に対し2027年2月期計画62,427百万円、減価償却費は22,416百万円に対し37,800百万円を計画する。財務面では、2026年2月期末日が休日である影響によって期末の現預金等残高が約680億円増加したとしている。
※本記事はツルハHDが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。