※本記事は遠州トラックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
遠州トラック株式会社は2026年3月期(2026年5月20日発表)の連結決算を公表した。営業収益は前期比+2.7%で10期連続の増収となり、過去最高を記録した。一方、営業利益は前期比△4.1%と減益となり、増収減益となった。一般貨物の取扱拡大、日用品等の生活関連貨物の堅調な推移、輸送用機器向け部品の取扱増加などが増収要因となった一方、運行効率の改善に努めたものの外注費・人件費増加分の価格転嫁が進捗せず減益となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
経常利益は営業利益の減少等により前期比△6.1%、親会社株主に帰属する当期純利益は経常利益の減少等により前期比△5.5%となった。1株当たり配当金は96.00円で前期と同水準を維持し、配当性向は31.8%となった。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 49,947百万円 | 48,631百万円 | +1,315百万円(+2.7%) |
| 営業利益(収益比) | 3,108百万円(6.2%) | 3,239百万円(6.7%) | △131百万円(△4.1%) |
| 経常利益(収益比) | 3,109百万円(6.2%) | 3,312百万円(6.8%) | △203百万円(△6.1%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(収益比) | 2,257百万円(4.5%) | 2,390百万円(4.9%) | △132百万円(△5.5%) |
| 1株当たり当期純利益 | 302.14円 | 319.96円 | △17.82円 |
| 1株当たり年間配当金 | 96.00円 | 96.00円 | 0.00円 |

セグメント別の状況
物流事業の営業収益は49,776百万円(前期48,484百万円、+1,292百万円、+2.7%)。うち輸送部門(構成比73.6%)は36,749百万円(前期36,001百万円、+748百万円、+2.1%)で、インターネット通販向け輸送業務は伸び悩んだものの一般貨物の取扱拡大や飲料等の輸送業務・同業からの業務の取り込みにより増収。倉庫部門(構成比26.1%)は13,027百万円(前期12,483百万円、+544百万円、+4.4%)で、日用品等の生活関連貨物の堅調な推移や輸送用機器向けの配送センター業務の増加により増収。その他(不動産事業等)は170百万円(前期146百万円、+23百万円、+16.1%)。営業利益は物流事業が4,111百万円(前期4,200百万円、△89百万円、△2.1%)、その他が83百万円(前期75百万円、+8百万円、+11.4%)、セグメント計4,195百万円(前期4,275百万円、△80百万円、△1.9%)に対し、調整額△1,087百万円(前期△1,035百万円、△51百万円)を加味した連結営業利益は3,108百万円(前期3,239百万円、△131百万円、△4.1%)となった。
| 区分 | 当期営業収益 | 前期営業収益 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 輸送部門 | 36,749百万円 | 36,001百万円 | +748百万円(+2.1%) |
| 倉庫部門 | 13,027百万円 | 12,483百万円 | +544百万円(+4.4%) |
| 物流事業計 | 49,776百万円 | 48,484百万円 | +1,292百万円(+2.7%) |
| その他(不動産事業等) | 170百万円 | 146百万円 | +23百万円(+16.1%) |
| 連結計 | 49,947百万円 | 48,631百万円 | +1,315百万円(+2.7%) |

財政状態
総資産は39,764百万円(前期末比△314百万円)。白鳥西チルドセンターの取得や新基幹システムの構築により固定資産は増加したものの、長期借入金の返済等により現金及び預金が減少した。負債は15,041百万円(同△1,832百万円)で、長期借入金の返済等により減少。純資産は24,722百万円(同+1,518百万円)で、利益剰余金の増加等により増加した。自己資本比率は62.2%(前期末57.9%、+4.3pt)、1株当たり純資産は3,308.05円(前期末3,106.12円、+201.93円)となった。
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の連結業績予想は、営業収益52,400百万円(2026年3月期実績比+2,452百万円、+4.9%)、営業利益3,200百万円(同+91百万円、+3.0%、収益比6.1%)、経常利益3,200百万円(同+90百万円、+2.9%、収益比6.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,100百万円(同△157百万円、△7.0%)。営業収益は中継輸送貨物の獲得と一般貨物・輸送機器向け配送センター業務の増加、既存荷主のシェア拡大により増収を見込む。営業利益は営業収益の増加及び効率化と価格転嫁交渉の進捗により増益を見込む。当期純利益は経常利益が増加するものの、賃上げ促進税制による法人税額の特別控除の剥落により減益を見込むとしている。1株当たり当期純利益は281.02円(同△21.12円)を見込む。
| 項目 | 2027年3月期見通し | 2026年3月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 52,400百万円 | 49,947百万円 | +2,452百万円(+4.9%) |
| 営業利益(収益比) | 3,200百万円(6.1%) | 3,108百万円(6.2%) | +91百万円(+3.0%) |
| 経常利益(収益比) | 3,200百万円(6.1%) | 3,109百万円(6.2%) | +90百万円(+2.9%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(収益比) | 2,100百万円(4.0%) | 2,257百万円(4.5%) | △157百万円(△7.0%) |
| 1株当たり当期純利益 | 281.02円 | 302.14円 | △21.12円 |
| 1株当たり年間配当金 | 96.00円 | 96.00円 | 0.00円 |
| 配当性向 | 34.2% | 31.8% | +2.4pt |

株主還元
1株当たり配当金は96円を維持し、配当性向は31.8%となった。2027年3月期は中期経営計画の目標である配当性向30%以上を予定し、普通配当96円(中間配当48円、期末配当48円)を予定している。配当性向は34.2%(前期比+2.4pt)を見込む。
中期経営計画
前中期経営計画の最終年度である2025年度(2026年3月期)の実績は、目標に対し営業収益が計画52,200百万円に対し実績49,947百万円、営業利益が計画3,650百万円に対し実績3,108百万円、事業投資額(期間累計額)が計画9,000百万円に対し実績7,860百万円といずれも計画を下回った。一方、ROE(自己資本利益率)は目標8%以上に対し実績9.4%、配当性向は目標30%以上に対し実績31.8%と、いずれも目標を達成した。2026~2030年度の新たな中期経営計画では、最終年度である2030年度の数値目標として、営業収益61,000百万円、営業利益4,000百万円、事業投資額(期間累計額)33,000百万円を掲げ、ROE8%以上、配当性向30%以上を目指すとしている。
| 項目 | 前中計目標(2025年度) | 2025年度実績 | 達成状況 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 52,200百万円 | 49,947百万円 | 未達 |
| 営業利益 | 3,650百万円 | 3,108百万円 | 未達 |
| 事業投資額(期間累計額) | 9,000百万円 | 7,860百万円 | 未達 |
| ROE(自己資本利益率) | 8%以上 | 9.4% | 達成 |
| 配当性向 | 30%以上 | 31.8% | 達成 |

※本記事は遠州トラックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。