※本記事は神戸電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
神戸電鉄株式会社(東証プライム市場9046)は2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の連結決算を発表した。営業収益は23,347百万円(前期比+1,216百万円、+5.5%)、営業利益は2,421百万円(同+415百万円、+20.7%)、経常利益は1,861百万円(同+272百万円、+17.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,462百万円(同+312百万円、+27.1%)となり、増収増益となった。2026年1月公表の前回予想(営業収益22,990百万円、営業利益2,250百万円、経常利益1,650百万円、当期純利益1,410百万円)もいずれも上回った。
連結業績(2026年3月期 実績)
| 項目 | 2026年3月期(当期) | 2025年3月期(前期) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 23,347百万円 | 22,131百万円 | +1,216百万円 | +5.5% |
| 営業利益 | 2,421百万円 | 2,006百万円 | +415百万円 | +20.7% |
| 営業外収益 | 231百万円 | 229百万円 | +2百万円 | +0.9% |
| 営業外費用 | 792百万円 | 645百万円 | +147百万円 | +22.8% |
| 経常利益 | 1,861百万円 | 1,589百万円 | +272百万円 | +17.1% |
| 特別利益 | 1,832百万円 | 1,288百万円 | +544百万円 | +42.2% |
| 特別損失 | 1,634百万円 | 1,288百万円 | +346百万円 | +26.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,462百万円 | 1,150百万円 | +312百万円 | +27.1% |

セグメント別の状況
セグメントは運輸業、不動産業、流通業、その他の事業の4区分。運輸業は営業収益14,052百万円(前期比+1,012百万円、+7.8%)、営業利益1,578百万円(同+660百万円、+71.9%)で増収増益。不動産業は営業収益2,047百万円(同+80百万円、+4.1%)、営業利益793百万円(同△117百万円、△12.9%)で増収減益。流通業は営業収益5,296百万円(同△51百万円、△1.0%)、営業利益24百万円(同△79百万円、△76.7%)で減収減益。その他の事業は営業収益3,482百万円(同+270百万円、+8.4%)、営業利益31百万円(同△28百万円、△47.5%)で増収減益。
| セグメント | 営業収益(当期) | 営業収益(前期) | 営業利益(当期) | 営業利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 運輸業 | 14,052百万円 | 13,040百万円 | 1,578百万円 | 918百万円 |
| 不動産業 | 2,047百万円 | 1,967百万円 | 793百万円 | 910百万円 |
| 流通業 | 5,296百万円 | 5,347百万円 | 24百万円 | 103百万円 |
| その他の事業 | 3,482百万円 | 3,212百万円 | 31百万円 | 59百万円 |
| 調整額 | △1,530百万円 | △1,436百万円 | △6百万円 | 14百万円 |
| 合計 | 23,347百万円 | 22,131百万円 | 2,421百万円 | 2,006百万円 |

運輸業の状況(運賃改定・輸送人員)
運輸業の内訳は、鉄道事業が営業収益9,949百万円(前期比+733百万円、+8.0%)、営業利益1,245百万円(同+569百万円、+84.2%)。バス事業が営業収益1,790百万円(同+71百万円、+4.1%)、営業利益235百万円(同+77百万円、+48.7%)。タクシー業が営業収益2,312百万円(同+208百万円、+9.9%)、営業利益97百万円(同+13百万円、+15.5%)。鉄道事業は利用者数が回復基調で推移したことや前年度に実施した運賃改定が寄与し増収増益。バス事業は貸切送迎業務をはじめとした営業活動の展開や前年度に実施した運賃改定が寄与し増収増益。タクシー業は大阪・関西万博の開催による大阪地域での需要増加への対応、地域コミュニティ交通「からとんくるりんバス」(神戸市北区唐櫃台地域)および「さとやま」(神戸市北区青葉台・柏尾台地区)の本格運行開始に加え、2025年11月に実施した運賃改定が寄与し増収増益となった。
鉄道事業(第1種鉄道事業及び第2種鉄道事業の合計)の旅客収入は、定期外5,011,051千円(前期比+336,358千円、+7.2%)、定期4,630,848千円(同+385,099千円、+9.1%、うち通勤3,693,412千円、うち通学937,436千円)、合計9,641,899千円(同+721,457千円、+8.1%)。輸送人員は、定期外19,315千人(同+195千人、+1.0%)、定期36,718千人(同+438千人、+1.2%、うち通勤24,733千人、うち通学11,984千人)、合計56,033千人(同+632千人、+1.1%)。

不動産業・流通業・その他の事業の状況
不動産業では、土地建物賃貸業が収益拡大のためテナント誘致を進めるとともに、2025年4月に大阪府摂津市、2025年9月に東京都葛飾区、2026年1月に東京都立川市で新規物件を取得した。神戸市及び神戸市道路公社から受託する「神戸市立三宮駐車場」他5施設の管理運営に加え、2025年4月からは「箕谷駐車場」(神戸市北区)の管理運営業務も新たに受託した。営業収益は増収となったが、新規物件取得に伴う一時的な費用の支出等により営業利益は減益となった。流通業では、食品スーパー業(営業収益3,867百万円、前期比△70百万円、△1.8%、営業利益△3百万円)が青果部門など生鮮部門の品揃え強化やご当地フェアを実施し、移動スーパー「とくし丸」で2025年11月から6号車の運行を開始したが、エネルギー価格や食料品価格の高騰による消費者の買い控え傾向等により減収・減益となった。コンビニ業・飲食業他(営業収益1,428百万円、同+18百万円、+1.3%、営業利益28百万円)は各店舗で販売促進策を実施し増収となった。その他の事業では、保育事業及び健康事業が駅に近接する施設の強みを活かし利用者増に努め、建設業はグループ外からの受注拡大に努めた。なお、施設改修調査等のため休業していた神戸市東灘区のスイミングスクール(健康事業)は2025年12月に営業を終了した。その他の事業全体では建設業等により増収となったが、営業利益は減益となった。
財政状態・キャッシュ・フローの状況
2026年3月期末の資産合計は93,493百万円(前期末比+2,813百万円)、負債合計は68,207百万円(同+1,066百万円)、純資産合計は25,286百万円(同+1,746百万円)。自己資本比率は27.0%(前期末比+1.0pt)。純資産の増加は利益剰余金の増加1,304百万円(当期純利益1,462百万円、配当金△158百万円)などによる。連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが3,840百万円(前期2,964百万円、+876百万円、税金等調整前当期純利益の増加等)、投資活動によるキャッシュ・フローが△2,390百万円(前期△2,015百万円、△375百万円、有形固定資産の取得による支出の増加等)、財務活動によるキャッシュ・フローが△1,181百万円(前期△1,356百万円、+175百万円、自己株式の取得による支出の減少等)。現金及び現金同等物の期末残高は1,322百万円(前期末1,052百万円、+269百万円)。
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の連結業績予想は、営業収益23,320百万円(前期比△27百万円、△0.1%)、営業利益2,410百万円(同△11百万円、△0.5%、運輸業は減益、不動産業及び流通業等は増益)、経常利益1,720百万円(同△141百万円、△7.6%、支払利息の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益1,190百万円(同△272百万円、△18.6%、固定資産売却益の減少)。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 23,320百万円 | 23,347百万円 | △27百万円 | △0.1% |
| 営業利益 | 2,410百万円 | 2,421百万円 | △11百万円 | △0.5% |
| 経常利益 | 1,720百万円 | 1,861百万円 | △141百万円 | △7.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,190百万円 | 1,462百万円 | △272百万円 | △18.6% |
セグメント別予想(2027年3月期)
運輸業はバス事業・タクシー事業で増収を見込むものの、鉄道事業で人件費等の増加により増収・減益を見込む。不動産業は2026年3月期に取得した新規物件の寄与により増収・増益を見込む。流通業は集客に向けた各種施策により増収・増益を見込む。その他の事業は建設業の完成工事高の減少等により減収となるものの、原価・経費の減少等により増益を見込む。なお、セグメントの合計値はセグメント間取引消去があるため、連結業績予想の営業収益及び営業利益には一致しない。
| セグメント | 営業収益(予想) | 営業収益(実績) | 営業利益(予想) | 営業利益(実績) |
|---|---|---|---|---|
| 運輸業 | 14,172百万円 | 14,052百万円 | 1,440百万円 | 1,578百万円 |
| 不動産業 | 2,210百万円 | 2,047百万円 | 878百万円 | 793百万円 |
| 流通業 | 5,419百万円 | 5,296百万円 | 42百万円 | 24百万円 |
| その他の事業 | 2,877百万円 | 3,482百万円 | 45百万円 | 31百万円 |

株主還元
資料に1株当たり配当額の記載は無いが、連結貸借対照表の純資産増減内容として利益剰余金の増加1,304百万円(当期純利益1,462百万円、配当金△158百万円)を挙げている。連結キャッシュ・フロー計算書は財務活動によるキャッシュ・フローの主な増減内容として、自己株式の取得による支出の減少を挙げている(具体的な金額の記載なし)。
※本記事は神戸電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。