西日本鉄道

西日本鉄道、2026年3月期は増収増益 主要利益が連結決算導入以来の最高益

決算サマリー 2026.08.30
西日本鉄道、2026年3月期は増収増益 主要利益が連結決算導入以来の最高益

※本記事は西日本鉄道が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

西日本鉄道は2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の連結決算を発表した。営業収益は4,742億円(前期比+307億円、+6.9%)、営業利益は302億円(同+36億円、+13.3%)、経常利益は372億円(同+85億円、+29.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は322億円(同+113億円、+54.5%)となり、増収増益となった。資料は、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益について、1977年度に連結決算が導入されて以来の過去最高であるとしている。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

営業収益の増加は、農業関連事業を手掛けるヒノマル株式会社を中核とするヒノマルグループの連結子会社化や、不動産業の賃貸事業における「ONE FUKUOKA BLDG.」の開業(2025年4月)などによる。営業利益の増加は、物流業の国際物流事業や不動産業の住宅事業における粗利増加などによる。経常利益の増加は、持分法適用会社である大名プロジェクト特定目的会社での信託受益権の一部売却や、福岡国際空港株式会社での利益増加等により持分法による投資利益が増加したことなどによる。親会社株主に帰属する当期純利益の増加は、不動産流動化での信託受益権売却による固定資産売却益の増加(特別損益68億円のうち固定資産売却益45億円)や、政策保有株式の売却による投資有価証券売却益の増加(当期55億円、前期23億円)などによる。連結の範囲(期末)は連結子会社84社(増加7社、減少4社)、持分法適用会社47社(増加9社、減少3社)、持分法非適用会社6社(増加1社)。

項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)増減増減率
営業収益4,742億円4,435億円+307億円+6.9%
営業利益302億円267億円+36億円+13.3%
経常利益372億円287億円+85億円+29.5%
親会社株主に帰属する当期純利益322億円208億円+113億円+54.5%
事業利益369億円284億円+85億円+29.9%
EBITDA610億円486億円+124億円+25.6%
設備投資350億円618億円△268億円△43.3%

セグメント別の状況

セグメントは運輸、不動産、流通、物流、レジャー・サービス、その他の6区分。運輸業は鉄道事業で需要の回復により旅客人員が増加し増収となった一方、バス事業ではダイヤ改正による減便がありつつもインバウンド需要の増加や「ONE FUKUOKA BLDG.」開業効果で高速バスの需要が回復し増収となったが、待遇改善による人件費増加などで営業利益は減益。鉄道の旅客人員は112百万人(前期107百万人、+5百万人、+5.5%、うち定期外49百万人・定期63百万人)、バスの旅客人員は207百万人(前期207百万人、±0百万人、±0.0%)。不動産業は賃貸事業の「ONE FUKUOKA BLDG.」開業や住宅事業のマンション販売単価上昇などにより増収増益。流通業はストア事業の既存店売上増加や生活雑貨販売業の「イオンモール大牟田店」開業(2025年10月)などにより増収増益。物流業は国際物流事業で為替変動による円換算額増加や輸出入取扱高増加により増収増益。レジャー・サービス業はホテル事業の客室単価上昇に加え、「ONE FUKUOKA HOTEL」の開業(2025年4月)や前期開業の「西鉄ホテル クルーム バンコク シーロム」(2024年9月)の寄与により増収増益。その他はヒノマルグループの農業関連事業の連結子会社化により増収増益。

セグメント営業収益(2026年3月期)営業収益(2025年3月期)営業利益(2026年3月期)営業利益(2025年3月期)
運輸83,172百万円80,940百万円4,055百万円4,979百万円
不動産95,010百万円87,777百万円11,624百万円9,736百万円
流通73,971百万円71,981百万円670百万円654百万円
物流153,012百万円148,023百万円6,080百万円3,849百万円
レジャー・サービス59,088百万円52,717百万円6,371百万円5,932百万円
その他38,319百万円30,956百万円2,571百万円2,364百万円
調整額△28,417百万円△28,901百万円△1,163百万円△861百万円
合計474,156百万円443,495百万円30,210百万円26,655百万円
2026年3月期(2025年度)連結決算の全体損益等
出典:西日本鉄道 2025年度決算補足説明資料 P.3
セグメント別損益(対前期比較)
出典:西日本鉄道 2025年度決算補足説明資料 P.4
レジャー・サービス業の状況(ホテル客室単価等)
出典:西日本鉄道 2025年度決算補足説明資料 P.9

通期業績予想

2027年3月期(2026年度、2026年4月〜2027年3月)の連結業績予想は、営業収益5,100億円(前期比+342億円、+7.2%)、営業利益245億円(同△68億円、△21.8%)、経常利益245億円(同△122億円、△33.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益225億円(同△97億円、△30.0%)、事業利益271億円(同△98億円、△26.5%)、EBITDA528億円(同△82億円、△13.4%)、設備投資600億円(同+250億円、+71.4%)。営業収益の増加要因として、国際物流事業の輸出入取扱高増加、農業関連事業(ヒノマルグループ)の連結子会社化の寄与、鉄道事業の運賃改定効果を挙げている。一方、営業利益の減少要因として不動産販売事業の粗利率減少、海外不動産事業の業務支援料減少、建設関連事業の粗利率減少を挙げている。経常利益の減少要因は持分法による投資利益の減少としている。資料は、不動産業の海外不動産事業において営業外損益等で処理していた項目の表示方法を変更しており、この変更により2026年3月期実績の営業収益は1,634百万円、営業利益は1,108百万円それぞれ増加し、経常利益は525百万円減少して表示されていると注記している。

項目2027年3月期(予想)2026年3月期(実績)増減増減率
営業収益5,100億円4,758億円+342億円+7.2%
営業利益245億円313億円△68億円△21.8%
経常利益245億円367億円△122億円△33.2%
親会社株主に帰属する当期純利益225億円322億円△97億円△30.0%
事業利益271億円369億円△98億円△26.5%
EBITDA528億円610億円△82億円△13.4%
設備投資600億円350億円+250億円+71.4%
2027年3月期(2026年度)連結業績予想
出典:西日本鉄道 2025年度決算補足説明資料 P.14

新セグメント区分での2027年3月期予想

2026年度(2027年3月期)より、中期経営計画「まち夢ビジョン2035」を意識した経営管理を実践するため報告セグメントの区分を変更しており、変更後の区分に基づく予想が示されている。モビリティ業(旧・運輸)は鉄道事業の運賃改定効果がある一方バス事業の減価償却費・一般費の増加により営業利益は横ばい。不動産業は不動産販売事業・海外不動産事業の減益により営業利益が減少。ホテル・レジャー業はホテル事業の人件費増加や「ソラリア西鉄ホテル大阪本町」開業費用により営業利益が減少。流通・外食業は営業利益横ばい。物流業は国際物流事業の一般費増加により営業利益が減少。ビジネスサポート業は建設関連事業・資源エネルギー関連事業の粗利率減少により営業利益が減少。

新セグメント営業収益(2027年3月期予想)営業収益(2026年3月期実績)営業利益(2027年3月期予想)営業利益(2026年3月期実績)
モビリティ業1,033億円982億円58億円58億円
不動産業1,000億円966億円74億円118億円
ホテル・レジャー業460億円444億円47億円52億円
流通・外食業765億円742億円5億円5億円
物流業1,680億円1,530億円59億円61億円
ビジネスサポート業385億円314億円10億円23億円

株主還元

資料には1株当たり配当額の記載は無いが、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動として配当金支払36億円、自己株式の取得41億円を計上している。純資産合計の増加要因として利益剰余金285億円の増加(当期純利益322億円、配当△36億円)、自己株式△40億円を挙げている。

※本記事は西日本鉄道が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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