北洋銀行

北洋銀行、2026年3月期は経常利益359億円に増益 配当は28円に増配

決算サマリー 2026.08.30
北洋銀行、2026年3月期は経常利益359億円に増益 配当は28円に増配

※本記事は北洋銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

北洋銀行は2026年3月期(資料表記は2025年度)の決算を発表した。単体の経常利益は359億円(前期比+93億円)、当期純利益は251億円(同+50億円)。連結では経常利益375億円(同+94億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は256億円(同+49億円)となった。資料は「コア業務純益、当期純利益ともに3期連続の増益」「経常利益は2期連続の増益」としている。貸出金利回りの上昇や有価証券利息配当金の増加がトップライン収益を押し上げた一方、信用コストの増加や有価証券関係損益の悪化を吸収したとしている。

目次

業績(2026年3月期 実績・単体)

貸出金のボリューム増加と利回りの上昇により貸出金利息が増加したほか、有価証券利息配当金、日銀預け金利息の増加を主因にコア業務純益は3期連続の増益となった。

項目(単体)2025年3月期2026年3月期前年比
コア業務粗利益934億円1,085億円+151億円
資金利益795億円947億円+151億円
 貸出金利息671億円892億円+220億円
 預金NCD利息(▲)67億円196億円+129億円
 有価証券利息配当金151億円201億円+49億円
役務取引等利益121億円111億円▲10億円
その他業務利益17億円27億円+10億円
経費(臨時処理分除く、▲)643億円677億円+33億円
コア業務純益290億円408億円+117億円
信用コスト(▲)30億円40億円+10億円
有価証券関係損益▲13億円▲34億円▲21億円
経常利益266億円359億円+93億円
当期純利益201億円251億円+50億円

連結業績・グループ会社の状況

連結子会社6社合計の経常収益は345億円(前年比+18億円)、純利益は15億円(同+0億円)だった。内訳は札幌北洋リース(経常収益250億円、純利益5億円)、ノースパシフィック(同22億円、2億円)、北洋証券(同21億円、0億円)、北海道共創パートナーズ(同23億円、4億円)、その他2社(同27億円、2億円)。資料は「前年比増収増益、子会社の業績も安定推移」としている。

項目(連結)2025年3月期2026年3月期前年比
連結コア粗利益1,004億円1,167億円+163億円
資金利益778億円931億円+152億円
 有価証券利息配当金139億円192億円+53億円
役務取引等利益182億円180億円▲2億円
経費(臨時処理分除く、▲)687億円727億円+39億円
連結コア業務純益317億円440億円+123億円
信用コスト(▲)39億円51億円+12億円
有価証券関係損益▲12億円▲34億円▲21億円
連結経常利益280億円375億円+94億円
親会社株主に帰属する当期純利益206億円256億円+49億円

与信関係費用・不良債権、有価証券評価損益

信用コスト(連結)は51億円(前年比+12億円)となった。内訳は新規倒産・ランクダウン等60億円(同▲1億円)、回収・ランクアップ等▲27億円(同▲3億円)、貸倒実績率の変動等5億円(同+15億円)など。資料は「信用コストは個社要因により増加も、開示債権比率は低水準を維持」としている。単体の開示債権額は2026年3月末925億円、開示債権比率0.92%。有価証券では、円債の入れ替え等により利回りは改善した一方、有価証券評価損益(有価証券全体)は2026年3月末で▲184億円(うち円債は▲910億円)となった。

有価証券運用(残高・配当金・利回り・デュレーション・評価損益)
出典:第28回インフォメーション・ミーティング資料 P.9

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期は資金利益の増加を主因に前期比増益を見込むとしている。利益増加要因として、貸出金利回りの改善等(2027年1月に政策金利が0.75%から1.00%に上昇する想定、+167億円)、有価証券運用益の増加(+46億円)、その他資金収支の増加(+4億円)を挙げる一方、利益減少要因として預金支払利息の増加(▲98億円)、新人事制度導入・賃上げ等による人件費の増加(▲13億円)、広告宣伝費・業務委託費等の物件費の増加(▲44億円)を挙げている。

区分項目2026年3月期実績2027年3月期計画前年比
単体コア業務粗利益1,085億円1,193億円+107億円
単体資金利益947億円1,065億円+118億円
単体役務取引等利益111億円111億円▲0億円
単体経費(臨時処理分除く、▲)677億円738億円+60億円
単体コア業務純益408億円455億円+46億円
単体信用コスト(▲)40億円40億円▲0億円
単体経常利益359億円435億円+75億円
単体当期純利益251億円293億円+41億円
連結連結コア粗利益1,167億円1,273億円+105億円
連結経常利益375億円444億円+68億円
連結親会社株主に帰属する当期純利益256億円294億円+37億円
2027年3月期計画の概要
出典:第28回インフォメーション・ミーティング資料 P.18

株主還元

株主還元方針は、1株当たり年間10円の安定配当を維持しつつ配当性向を40%以上とし、四半期配当(第1四半期・第3四半期の配当基準日は都度取締役会にて決議・公告)により経営成績を早期に還元するとしている。総還元性向は50%を目安とし、自己株式の取得は柔軟かつ機動的に実施するとしている。2026年3月期の1株当たり配当金は28円(配当総額105.5億円、自己株式取得額24億円)。2027年3月期は前年度より4円増配の32円を予想している。

決算期1株当り配当金配当総額自己株式取得額
2024年3月期10円38億円13億円
2025年3月期19円72億円32億円
2026年3月期28円105.5億円24億円
2027年3月期(予想)32円開示なし開示なし
資本政策(株主還元)
出典:第28回インフォメーション・ミーティング資料 P.31

政策保有株式の縮減・資本政策

政策保有株式の縮減は着実に進展しており、2026年3月末の政策保有株式の時価は1,134億円、連結純資産比率は28.9%。2026年5月末では933億円、23.8%となった。新縮減計画期間(2026年4月~2029年3月)で連結純資産比率20%未満達成(時価ベース)を目指すとしている。自己資本比率(連結、バーゼルⅢ完全実施ベース)は2026年3月末で11.65%。2026年度(計画初年度)はコントロール水準11.0%程度、下限値10.0%に設定している。

新中期経営計画(2026年4月~2029年3月)

新中期経営計画では、北海道密着戦略・完全デジタル化戦略・ロイヤルティ向上戦略・非金融多角化戦略・人財組織変革戦略の5つの柱を掲げる。2028年度計画(最終年度)は、連結コアOHR 50%程度、親会社株主に帰属する当期純利益500億円程度、連結ROE 11%程度、連結RORA 1.24%としている。政策金利シナリオとして2027年1月に0.75%から1.00%、2028年1月に1.00%から1.25%への上昇を前提としている。

新中期経営計画の概要(2028年度計画)
出典:第28回インフォメーション・ミーティング資料 P.60

その他のトピック

新事業創出の取組みの一環として、キャリアバンク株式会社に対するTOB(完全子会社化)が2026年4月に成立した。資料は、子会社化による連結決算への影響は現時点で計画には織り込んでいないとしている。

※本記事は北洋銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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