※本記事は日本証券金融が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本証券金融は2026年3月期通期の連結業績を発表した。営業利益は14,016百万円(前期比+23.7%)、経常利益は14,996百万円(同+19.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,611百万円(同+2.3%)となった。資料は連結業績について、経常利益、当期純利益ともに過去最高益を更新したとしている。当期純利益の増益幅が小さいのは、前年度に計上した特別利益が剥落したためとしている。
連結業績(2026年3月期 通期 実績)
貸借取引業務や株券レポ取引等が引き続き堅調に推移したことなどにより、営業収益・営業利益・経常利益はいずれも大きく増加した。
| 項目 | 2026年3月期 通期 | 前期比(増減額) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(除く品貸料) | 105,300百万円 | +49,966百万円 | +90.3% |
| 営業収益(品貸料含む) | 114,211百万円 | +54,724百万円 | +92.0% |
| 営業費用(除く品借料) | 83,463百万円 | +46,857百万円 | +128.0% |
| 一般管理費 | 7,840百万円 | +423百万円 | +5.7% |
| 営業利益 | 14,016百万円 | +2,686百万円 | +23.7% |
| 経常利益 | 14,996百万円 | +2,489百万円 | +19.9% |
| 持分法投資損益 | 354百万円 | ▲420百万円 | ▲54.3% |
| 特別損益 | ― | ▲1,828百万円 | ▲100.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 10,611百万円 | +235百万円 | +2.3% |
グループ各社の状況
グループ各社個別では、日本証券金融(単体)の営業収益(除く品貸料)は94,174百万円(前期比+45,154百万円)、営業利益は10,768百万円(同+1,736百万円)、経常利益は13,833百万円(同+3,224百万円)、当期純利益は10,559百万円(同+2,071百万円)だった。日証金信託銀行(単体ベース)は経常収益10,568百万円(前期比+4,829百万円)、経常利益2,783百万円(同+1,028百万円)、当期純利益1,924百万円(同+697百万円)。日本ビルディング(個別)は営業利益462百万円(前期比▲61百万円)、経常利益745百万円(同+30百万円)、当期純利益495百万円(同▲742百万円)だった。資料は日本証券金融の経常利益増加について、連結子会社からの受取配当金の増加(日証金信託銀行分は受取方法の調整、日本ビルディング分は前年度の不動産売却による増益に伴うもの)によるとしており、いずれも連結消去により連結決算への影響はないとしている。
| 区分 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 連結 営業総利益 | 18,746百万円 | 21,856百万円 |
| 証券金融業(単体) | 14,905百万円 | 16,867百万円 |
| 貸借取引業務(除く品貸料) | 4,385百万円 | 6,977百万円 |
| セキュリティ・ファイナンス業務 | 7,343百万円 | 7,095百万円 |
| 株券レポ取引等 | 1,760百万円 | 2,166百万円 |
| 債券レポ・現先取引 | 4,057百万円 | 3,085百万円 |
| 一般信用ファイナンス | 358百万円 | 426百万円 |
| 一般貸株 | 663百万円 | 833百万円 |
| リテール向け | 504百万円 | 583百万円 |
| 有価証券運用等 | 3,176百万円 | 2,794百万円 |
| 信託銀行業(単体) | 3,043百万円 | 4,295百万円 |
| 不動産賃貸業(単体) | 1,185百万円 | 1,110百万円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績予想は、日証金グループ連結で営業利益14,400百万円(前期比+383百万円)、経常利益15,800百万円(同+803百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益11,000百万円(同+388百万円)。グループ各社では、日本証券金融は営業利益10,525百万円(前期比▲243百万円)、経常利益13,402百万円(同▲431百万円)、当期純利益10,230百万円(同▲329百万円)を予想している。
| 区分 | 項目 | 2027年3月期 業績予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 日証金グループ連結 | 営業利益 | 14,400百万円 | +383百万円 |
| 日証金グループ連結 | 経常利益 | 15,800百万円 | +803百万円 |
| 日証金グループ連結 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11,000百万円 | +388百万円 |
| 日本証券金融 | 営業利益 | 10,525百万円 | ▲243百万円 |
| 日本証券金融 | 経常利益 | 13,402百万円 | ▲431百万円 |
| 日本証券金融 | 当期純利益 | 10,230百万円 | ▲329百万円 |
| 日証金信託銀行 | 経常利益 | 3,448百万円 | +664百万円 |
| 日証金信託銀行 | 当期純利益 | 2,362百万円 | +437百万円 |
| 日本ビルディング | 営業利益 | 455百万円 | ▲7百万円 |
| 日本ビルディング | 経常利益 | 700百万円 | ▲45百万円 |
| 日本ビルディング | 当期純利益 | 585百万円 | +89百万円 |

株主還元
株主還元方針として、ROE8%を達成するまでの間、配当および自己株式取得の機動的な実施により「総還元性向100%」を目指すとしている。2026年3月期の一株当り配当金(年間)は86円(前年度は普通配当68円・特別配当16円の計84円)、自己株式取得は175万株・34億円だった。2027年3月期の配当予想は年間94円、自己株式取得は上限180万株・34億円としている。
| 決算期 | 一株当り配当金(年間) | 自己株式取得(株数) | 自己株式取得(金額) | 総還元性向 | 配当性向(連結) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年3月期 | 26円 | ― | ― | 60.1% | 60.1% |
| 2022年3月期 | 30円 | 248万株 | 23億円 | 97.6% | 53.0% |
| 2023年3月期 | 32円 | 317万株 | 30億円 | 97.6% | 47.2% |
| 2024年3月期 | 47円 | 252万株 | 38億円 | 97.3% | 50.0% |
| 2025年3月期 | 84円(普通68円・特別16円) | 148万株 | 30億円 | 96.8% | 67.4% |
| 2026年3月期 | 86円 | 175万株 | 34億円 | 98.5% | 66.3% |
| 2027年3月期(予想) | 94円 | 180万株(上限) | 34億円(上限) | 99.8% | 69.2% |

第8次中期経営計画
第8次中期経営計画(2026年度〜2028年度)の経営目標は、連結経常利益150億円(収益力)、連結ROE8%(資本効率)。資料は「連結経常利益については26/3月期に到達」としている。2025年度(2026年3月期)のROEは7.8%だった。重要施策として、貸借取引の機能強化、セキュリティ・ファイナンス業務の拡充(海外取引の増加、ストラクチャー取引の増加)、アジアにおける主要プレイヤーとしてのポジションの強化を掲げている。

※本記事は日本証券金融が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。