※本記事はニチモウが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ニチモウは2026年3月期の連結業績を公表した。売上高は139,779百万円(前期比+4.4%)となり過去最高を更新した一方、営業利益は2,758百万円(前期比△8.1%)、経常利益は3,018百万円(前期比△16.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,180百万円(前期比△18.2%)といずれも減益となった。すり身市況の低迷に加え、2月に発生したミール工場の火災による生産停止が利益を押し下げた。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上総利益は12,404百万円(前期比+1.4%)と伸び悩んだ。資料は、インバウンド需要や中国向け北方凍魚販売が牽引した一方、すり身の市況低迷とミール工場火災による生産停止が減益要因になったとしている。原料相場については、鮮凍水産物(カニ)がインバウンド需要を背景に業務用・外食向け販売が堅調に推移したものの、原料相場高騰の影響を受け増収減益になったと記載されている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 139,779百万円 | 133,900百万円 | +4.4% |
| 営業利益 | 2,758百万円 | 3,002百万円 | △8.1% |
| 経常利益 | 3,018百万円 | 3,601百万円 | △16.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,180百万円 | 2,666百万円 | △18.2% |

セグメント別の状況
食品は増収減益(中国向け凍魚販売が大幅拡大した一方、主力のすり身販売で苦戦)、海洋は増収増益(養殖関連が堅調に推移し、漁具資材・船舶関係も復調)、機械は減収減益(国内外で幅広く案件を受注したが、前期の大型案件解消による反動減)、資材は増収減益(主力の建材用フィルムや包装資材の販売は堅調だったが価格転嫁が遅れた)となった。食品事業のうち鮮凍水産物では、原料相場高騰の影響を受けて増収減益、すり身は国内市況低迷と南米生産の計画未達により減収減益になったと記載されている。
| セグメント | 科目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 食品 | 売上高 | 89,848百万円 | 84,102百万円 | +5,745百万円 |
| 食品 | 営業利益 | 1,660百万円 | 1,953百万円 | △293百万円 |
| 海洋 | 売上高 | 24,555百万円 | 22,377百万円 | +2,177百万円 |
| 海洋 | 営業利益 | 1,072百万円 | 755百万円 | +317百万円 |
| 機械 | 売上高 | 13,409百万円 | 15,618百万円 | △2,208百万円 |
| 機械 | 営業利益 | 1,426百万円 | 1,456百万円 | △29百万円 |
| 資材 | 売上高 | 9,271百万円 | 9,043百万円 | +228百万円 |
| 資材 | 営業利益 | 379百万円 | 382百万円 | △3百万円 |
| バイオティックス | 売上高 | 289百万円 | 293百万円 | △4百万円 |
| バイオティックス | 営業利益 | 11百万円 | 17百万円 | △5百万円 |
| 物流 | 売上高 | 2,294百万円 | 2,352百万円 | △58百万円 |
| 物流 | 営業利益 | 14百万円 | 108百万円 | △93百万円 |
| その他 | 売上高 | 109百万円 | 110百万円 | △1百万円 |
| その他 | 営業利益 | 85百万円 | 90百万円 | △4百万円 |
| 全社費用 | 営業利益 | △1,891百万円 | △1,760百万円 | 開示なし |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績見通しは、売上高145,000百万円(前期比+3.7%)、営業利益3,200百万円(同+16.0%)、経常利益3,600百万円(同+19.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,600百万円(同+19.3%)としている。資料は、中東情勢などの地政学リスクからエネルギーや原料コスト上昇の影響を注視するとしつつ、中期経営計画2年目として事業ポートフォリオ変革や主要4事業(食品・海洋・機械・資材)が順調に拡大する見通しとしている。営業利益には、被災したミール工場の再建費用が織り込み済みとされている。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 145,000百万円 | 139,779百万円 | +3.7% |
| 営業利益 | 3,200百万円 | 2,758百万円 | +16.0% |
| 経常利益 | 3,600百万円 | 3,018百万円 | +19.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,600百万円 | 2,180百万円 | +19.3% |

株主還元
ニチモウは2026年3月期の年間配当を予定通り1株当たり100円(中間50円+期末50円)で決定した。2027年3月期も前期同様の100円(中間50円+期末50円)を予定している。2026年3月期の配当性向は38.4%だった。中期経営計画では最終年度の2028年3月期に配当性向35%以上を目標とし、実質的な累進配当政策の継続を掲げている。中長期(〜2035年3月期)では配当性向40%以上、DOE(株主資本配当率)4.0%以上を視野に入れるとしている。株主優待の実施可否については、資材・物流費高騰の影響により、中長期目標値の前倒しを含めて慎重に検討するとしている。なお、配当実績の系列は株式併合・分割の影響を調整した数値であり、2017年3月期以前は併合前、2024年3月期中間期以前は分割前の数字を調整している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予定) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 50円 | 50円 |
| 期末配当 | 50円 | 50円 |
| 年間配当合計 | 100円 | 100円 |
| 配当性向 | 38.4% | 開示なし |

※本記事はニチモウが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。