※本記事はブイ・テクノロジーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ブイ・テクノロジー(第29期)は2026年3月期の連結決算で、売上高52,992百万円、営業利益3,768百万円となり増収増益となった。半導体・フォトマスク分野の売上高は前年同期比32%増と過去最高売上高を達成し、FPD装置分野の収益性改善も加わって営業利益は前年同期比で倍増した。一方、フォトマスク装置・CF露光装置の一部延伸と製品保証関連費用の計上により、公表していた計画には未達となった。親会社株主に帰属する当期純利益は2,301百万円、ROEは6.6%(前期2.4%)だった。
連結業績(2026年3月期 実績)
半導体・フォトマスク分野の売上高が前年同期比32%増と大きく伸び、過去最高売上高を達成した。利益面ではFPD装置分野の収益性改善が増益に貢献し、営業利益は前年同期比で倍増した。もっとも、フォトマスク装置、CF露光装置の一部延伸と製品保証関連費用の計上により、公表していた計画には未達となった。半導体・フォトマスク受注高は234億円(23,381百万円)で、前年同期比68億円増だった。資料は業績概況として、全社の受注高563億円(前年同期比+36億円)、売上高530億円(同+68億円)、営業利益38億円(同+19億円)、当期利益(親会社株主帰属)23億円(同+15億円)と示している。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 52,992百万円 | 46,182百万円 |
| 営業利益 | 3,768百万円 | 1,821百万円 |
| 経常利益 | 3,474百万円 | 1,891百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,301百万円 | 800百万円 |
| 1株当たり当期純利益 | 243.48円 | 84.07円 |
| ROE | 6.6% | 2.4% |
セグメント別の状況
2025年度(2026年3月期)の受注高はアドバンストパッケージと半導体ウエハ検査装置がけん引した。売上高ではこれらが好調だった反面、フォトマスクが大幅に減少した。FPD装置分野の受注高は部品・メンテナンスが増加したものの、CF露光装置等が減少し、検査装置は売上高・受注高とも横ばい圏で推移した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 半導体・フォトマスク | 売上高 | 19,593百万円 | 14,905百万円 |
| 半導体・フォトマスク | 受注高 | 23,381百万円 | 16,562百万円 |
| FPD装置 | 売上高 | 31,964百万円 | 29,809百万円 |
| FPD装置 | 受注高 | 31,136百万円 | 34,716百万円 |
| その他 | 売上高 | 1,435百万円 | 1,469百万円 |
| その他 | 受注高 | 1,824百万円 | 1,469百万円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の連結業績予想は、半導体・フォトマスク分野の売上高が前年同期比60%増と大幅拡大する見通しで、利益率でも半導体・フォトマスク分野がFPD装置分野を上回る見込みとしている。中東情勢が不透明ななか、一定のリスクを費用に織り込んでいる。アドバンストパッケージ分野を中心に受注は引き続き増加を想定する。製品保証関連費用は減少を見込む一方、足元の地政学情勢を踏まえた輸送コスト上昇などを織り込み、販管費は増加する見通し。ROEは8.0%(前期6.6%)を見込む。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 60,000百万円 | 52,992百万円 | +7,008百万円 |
| 営業利益 | 5,500百万円 | 3,768百万円 | +1,732百万円 |
| 営業利益率 | 9.1% | 7.1% | ー |
| 経常利益 | 4,700百万円 | 3,474百万円 | +1,226百万円 |
| 経常利益率 | 7.8% | 6.6% | ー |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,000百万円 | 2,301百万円 | +699百万円 |
| 当期純利益率 | 5.0% | 4.3% | ー |
| 1株当たり当期純利益 | 317.35円 | 243.48円 | +73.87円 |

株主還元
株主還元については、事業拡大に向けたM&A、設備投資等、経営基盤の強化に向けて必要な内部留保の充実を勘案した上で、配当の安定性・継続性・配当性向等を考慮し、経営成績に応じた利益還元を行う方針としている。2027年3月期の年間配当は前期末と同じ80円(中間40円・期末40円)を計画するが、今期業績結果等を踏まえ積極的な利益還元も検討予定としている。また、株主還元の充実を図るため、機動的な自己株式取得等を引き続き検討するとしている。
| 決算期 | 中間配当(円) | 期末配当(円) | 年間配当合計(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 60 | 60 | 120 | 30.6% |
| 2023年3月期 | 60 | 30 | 90 | 334.7% |
| 2024年3月期 | 30 | 30 | 60 | 74.2% |
| 2025年3月期 | 40 | 40 | 80 | 95.2% |
| 2026年3月期 | 40 | 40 | 80 | 32.9% |
| 2027年3月期(予想) | 40 | 40 | 80 | 25.2% |

成長戦略・体制強化
同社はROEを最重要数値目標に位置づけ、2027年3月期にROE8.0%、2029年3月期にROE23.7%を掲げている。売上高の増加(アドバンストパッケージ等成長分野へのグループを結集した対応、M&Aによる成長事業の創出)、利益率のアップ(限界利益率の高い半導体・フォトマスク事業の売上拡大によるミクス改善、FPDから半導体へのグループ陣容活用によるシナジー)、利益水準に応じた配当拡大、機動的な自社株買いを株主還元の取組の柱として掲げる。2025年度(2026年3月期)の計画未達を重く受け止め、2026年度(2027年3月期)計画必達に向け全社的に取り組むとしている。半導体パッケージ事業のグループ一元運営を担う「アドバンストパッケージ事業推進本部」を社長直轄の組織として新設した。中期経営計画については、2029年3月期の全社目標は維持するとしており、セグメント構成は変わる可能性があるとしている。

※本記事はブイ・テクノロジーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。