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全国保証、2026年3月期は増収も営業減益 当期純利益は1.4%増の325億円

決算サマリー 2026.08.30
全国保証、2026年3月期は増収も営業減益 当期純利益は1.4%増の325億円

※本記事は全国保証が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

全国保証は2026年3月期(連結)の決算を発表した。保証債務残高が堅調に推移したことを背景に営業収益は58,739百万円(前期比3.1%増)となったが、与信関連費用の増加により営業利益は41,382百万円(同1.4%減)となった。一方、負ののれん発生益相当の持分法利益を営業外収益に1,193百万円計上したこと等により経常利益は46,554百万円(同4.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は32,526百万円(同1.4%増)となった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

営業費用は17,357百万円(同15.7%増)となった。うち与信関連費用は5,550百万円(同35.5%増)で、内訳は債務保証損失引当金繰入額5,983百万円(同35.1%増)、貸倒引当金繰入額は△433百万円であった。給料手当及び賞与は2,739百万円(同5.6%増)、その他の営業費用は9,067百万円(同9.2%増)となった。1株当たり当期純利益(EPS)は243.70円(前期236.54円)、ROEは13.4%(前期13.8%)となった。

項目2026年3月期2025年3月期増減率
営業収益58,739百万円56,972百万円3.1%増
営業費用17,357百万円14,997百万円15.7%増
 うち与信関連費用5,550百万円4,096百万円35.5%増
営業利益41,382百万円41,974百万円1.4%減
営業外収益6,317百万円4,169百万円51.5%増
営業外費用1,145百万円1,626百万円29.6%減
経常利益46,554百万円44,518百万円4.6%増
特別損益27百万円1,235百万円97.8%減
親会社株主に帰属する当期純利益32,526百万円32,089百万円1.4%増

親会社株主に帰属する当期純利益の増減要因としては、営業収益の増加(全国保証単体の営業収益増加10億円、2025年3月期中に子会社化した保証会社3社の収益貢献6億円)が押し上げ要因となった一方、与信関連費用の増加14億円、その他営業費用の増加9億円がマイナス要因となり、営業利益ベースでは5億円の減少となった。営業外損益では、受取利息・受取配当金の増加9億円、持分法利益(負ののれん発生益相当)11億円、劣後ローンにかかる支払手数料の減少6億円が寄与した一方、2025年3月期に計上した負ののれん発生益の剥落が12億円のマイナス要因となり、差し引き26億円の押し上げ要因となった。なお、持分法利益や負ののれん発生益の剥落等は一過性要因であるとしている。

全国保証の2026年3月期連結業績サマリー、保証債務残高・EPS・ROEの推移
出典:決算説明資料 P.3 2026年3月期 決算サマリー(P/L)
全国保証の親会社株主に帰属する当期純利益の増減要因(ウォーターフォール図)
出典:決算説明資料 P.4 親会社株主に帰属する当期純利益の主な増減要因

財政状態

2026年3月期末の資産合計は500,831百万円(前期末比1.7%増)となった。流動資産は130,927百万円(同18.4%減)となった一方、債券等の購入により有価証券が44,094百万円(同362.6%増)に拡大した。求償債権は19,880百万円(同15.1%増)となった。固定負債は214,640百万円(同0.2%増)、負債合計は255,682百万円(同0.8%増)となった。純資産合計は245,148百万円(同2.7%増)となった。

保証債務残高・保証事業の状況

保証債務残高は2026年3月末時点で21.4兆円となり、2025年3月末の19.4兆円から2.0兆円増加(前期比10.1%増)した。内訳は、新規保証実行等によるオーガニック成長が純増0.8兆円、M&A・ABL貸付・RMBS等によるインオーガニック成長が純増1.1兆円となっている。新規保証実行金額は1兆9,194億円(前期比7.3%増)、新規保証実行件数は57,370件となった。新設住宅着工戸数が低調に推移する中、保証単価の上昇が新規保証実行金額の増加に寄与したとしている。既存住宅ローン市場からの保証債務残高獲得実績は1兆6,736億円となり、前期の1兆2,170億円を上回った。代位弁済金額は165億円(前期144億円)、代位弁済率は0.09%(前期0.09%)となり、良好な雇用環境が継続する中で前年同程度で推移した。求償債権回収金額は105億円(前期96億円)、担保処分回収率は71.2%となり、前期の72.8%から1.6pt低下した。

項目2026年3月期2025年3月期増減率
保証債務残高(期末)21.4兆円19.4兆円10.1%増
新規保証実行金額1兆9,194億円1兆7,889億円7.3%増
新規保証実行件数57,370件56,751件1.1%増
既存住宅ローン市場からの獲得実績1兆6,736億円1兆2,170億円
代位弁済金額165億円144億円
代位弁済率0.09%0.09%
求償債権回収金額105億円96億円
担保処分回収率71.2%72.8%1.6pt低下
全国保証の保証債務残高の増減要因(オーガニック成長・インオーガニック成長)
出典:決算説明資料 P.9 保証債務残高の状況

同社は国内唯一の独立系住宅ローン保証会社であるとしている。新規住宅ローン市場における新規貸出金額(約21兆円)に対する当社シェアは9%、既存住宅ローン市場における貸出残高(約210兆円)に対する当社シェアは10%(いずれも2026年3月期実績・時点)としている。

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期の業績予想は、営業収益60,600百万円(前期比3.2%増)、営業利益42,000百万円(同1.5%増)、経常利益47,200百万円(同1.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益32,700百万円(同0.5%増)としている。保証債務残高の積み上げに加え、与信関連費用の増加ペースの一巡等により増収増益を計画しているとしている。業績予想の前提として、保証債務残高は22.5兆円(前期比5.0%増)、新規保証実行金額は1兆9,600億円(同2.1%増)、代位弁済金額は170億円(同2.8%増)、求償債権回収は110億円(同4.3%増)を見込む。1株当たり当期純利益は246.12円(予想)、1株当たり配当金は123円(予想)、ROEは14%を目標としている。なお、株式給付信託制度の導入に伴い制度期間5年分の給付額(約9億円)を引当計上する一方、株主優待制度の廃止による費用削減(4億円)を見込んでいるとしている。

項目2027年3月期(予想)2026年3月期(実績)増減率
営業収益60,600百万円58,739百万円3.2%増
営業利益42,000百万円41,382百万円1.5%増
経常利益47,200百万円46,554百万円1.4%増
親会社株主に帰属する当期純利益32,700百万円32,526百万円0.5%増

株主還元

株主還元については、配当性向50%の維持を基本方針としている。2026年3月期は当期より中間配当を開始し、中間45円・期末75円の合計120円(配当性向49.2%)となった。自己株式取得は69億円(2025年5月〜9月に実施)、配当総額は159億円となった。2027年3月期は、中間50円・期末73円の合計123円(予想配当性向50%)を計画している。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)
中間配当45円50円
期末配当75円73円
1株当たり配当金(合計)120円123円
配当性向49.2%50%
全国保証の1株当たり配当金と配当性向の推移
出典:決算説明資料 P.15 株主還元

※本記事は全国保証が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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