※本記事は浜松ホトニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
浜松ホトニクスの2025年9月期の連結業績は、半導体向けを中心とした産業用機器や分析機器などの増加に加え、M&Aによる事業規模拡大も寄与し増収となった。一方、事業規模拡大に伴う経費増加により営業利益は前期比49.7%減となった。2026年9月期は半導体向けが引き続き増加し、医用・バイオ機器も増加に転じることなどから、増収増益を計画している。
連結業績(2025年9月期 実績)
売上高は2,120億円(前期比80億円、4.0%増)となった。産業用機器・分析機器などが増加した一方、医用・バイオ機器は減少した。売上総利益は1,013億円(売上高比47.8%)で前期比25億円(2.4%)減少した。営業利益はM&Aによる事業規模拡大に伴う経費増加により161億円(同7.6%)となり、前期比159億円(49.7%)の減益となった。当期純利益は142億円で前期比109億円(43.5%)減少した。
| 項目 | 当期(2025年9月期) | 前期(2024年9月期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,120億円 | 2,039億円 | +80億円(+4.0%) |
| 売上総利益 | 1,013億円(売上高比47.8%) | 1,038億円(同50.9%) | -25億円(-2.4%) |
| 営業利益 | 161億円(同7.6%) | 321億円(同15.7%) | -159億円(-49.7%) |
| EBITDA | 385億円 | 498億円 | -113億円(-22.8%) |
| 当期純利益 | 142億円 | 251億円 | -109億円(-43.5%) |

セグメント別(事業別)の状況
報告セグメントは電子管事業・光半導体事業・画像計測機器事業・レーザ事業の4区分。2025年9月期の売上高(セグメント間売上高を含む)は、電子管事業724億67百万円、光半導体事業804億72百万円、画像計測機器事業327億81百万円、レーザ事業224億55百万円、その他(内部売上消去含む)38億74百万円で、合計は連結売上高と一致する2,120億51百万円だった。セグメント利益は電子管事業189億53百万円(利益率26.2%)、光半導体事業125億83百万円(同15.6%)、画像計測機器事業96億98百万円(同29.6%)、レーザ事業は-43億65百万円(同-19.4%)となった。なお、資料には各事業の2024年9月期実績との比較は記載されていない。
業界別(製品市場別)の売上高では、産業用機器742億円(前期比79億円、12.0%増、半導体向けが好調)、医用・バイオ機器602億円(同47億円、7.3%減、放射線診断装置向けが低調)、分析機器256億円(同52億円、25.6%増、液体クロマトグラフィー向けが好調)、学術研究203億円(同39億円、23.9%増)、計測機器104億円(同2億円、2.0%増)、輸送機器45億円(同11億円、20.0%減)となった。
| セグメント | 2025年9月期実績(百万円) | 2026年9月期計画(百万円) |
|---|---|---|
| 電子管事業 | 72,467 | 71,800 |
| 光半導体事業 | 80,472 | 83,100 |
| 画像計測機器事業 | 32,781 | 34,400 |
| レーザ事業 | 22,455 | 25,600 |
| その他(内部売上消去含む) | 3,874 | 7,100 |
| 合計 | 212,051 | 222,000 |

通期業績予想(2026年9月期 計画)
2026年9月期は、半導体向けを中心とした産業用機器など主要業界の増加により増収増益を計画している。売上高は2,220億円(前期比99億円、4.7%増)、営業利益は172億円(同10億円、6.4%増)を計画する。販売管理費・研究開発費は増加するが、売上増加により増益を見込むとしている。
| 項目 | 2026年9月期計画 | 2025年9月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,220億円 | 2,120億円 | +99億円(+4.7%) |
| 売上総利益 | 1,062億円(構成比47.8%) | 1,013億円(構成比47.8%) | +48億円(+4.8%) |
| 営業利益 | 172億円(構成比7.7%) | 161億円(構成比7.6%) | +10億円(+6.4%) |
| EBITDA | 399億円 | 385億円 | +14億円(+3.8%) |
| 当期純利益 | 143億円 | 142億円 | +0億円(+0.7%) |

株主還元
配当については、連結配当性向30%を基本方針としつつ、前期より導入した自己資本配当率(DOE)3.5%の下限方針に基づき、現行の配当水準を維持するとしている。資料は「今期は通期38円の配当予定(中間19円、期末19円)」としている。また、2025年11月7日開示のとおり、取得期間2025年11月10日~2026年9月30日、取得株数上限1,500万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合5.02%)、取得金額上限200億円の自己株式取得を、東京証券取引所における市場買付により実施するとしている。ROEは2025年9月期実績4.4%、2026年9月期計画4.6%で、株主資本コスト(当社推計7%~8%)を下回る水準が継続しているとし、収益改善と株主還元の実行により株主資本コストを上回るROEを目指すとしている。
中期経営計画(2028年9月期)
中期計画(2028年9月期)では、半導体・量子・セキュリティを重点市場として、売上高2,620億円(2025年9月期~2028年9月期の3年間CAGR7.3%)、営業利益336億円(利益率12.8%)を目標に掲げている。事業別では2028年9月期計画で電子管事業789億円、光半導体事業990億円、画像計測機器事業402億円、レーザ事業355億円を計画する。減価償却費のピークは2027年9月期とし、投資に伴う減価償却費以外の経費は抑制するとしている。
キャピタルアロケーションでは、3か年累計で研究開発費負担前営業キャッシュフロー1,740億円、有利子負債調達180億円、手元流動性(短期投資を含む)970億円の計2,890億円を原資とし、研究開発費590億円、設備投資630億円、機動的アロケーション350億円、株主還元520億円、手元維持資金800億円に活用する計画としている。
| 区分 | 項目 | 金額 |
|---|---|---|
| 原資 | 3か年累計営業キャッシュフロー(研究開発費負担前) | 1,740億円 |
| 原資 | 有利子負債調達 | 180億円 |
| 原資 | 手元流動性(短期投資を含む) | 970億円 |
| 原資 | 計 | 2,890億円 |
| 活用 | 研究開発費 | 590億円 |
| 活用 | 設備投資 | 630億円 |
| 活用 | 機動的アロケーション | 350億円 |
| 活用 | 株主還元 | 520億円 |
| 活用 | 手元維持資金 | 800億円 |
| 活用 | 計 | 2,890億円 |

※本記事は浜松ホトニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。