トラース・オン・プロダクト

トラース・オン・プロダクト、2026年1月期は増収も営業損益・純損益とも赤字

決算サマリー 2026.08.28
トラース・オン・プロダクト、2026年1月期は増収も営業損益・純損益とも赤字

※本記事はトラース・オン・プロダクトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社トラース・オン・プロダクトは2026年1月期(2026年3月12日発表)の連結業績を公表した。デジタルサイネージ「CELDIS」の大手携帯キャリアショップ約2,000店舗への導入完了や、アクスト東日本の連結子会社化により売上高は前期比18.1%増の485百万円となったが、半導体不足等の影響で一部STB案件の納品が来期にずれ込んだことに加え、AIrux8の戦略変更に伴う関連資産の減損損失を計上したことにより、営業損益・当期純損益はいずれも赤字となった。同社は2026年1月期第3四半期より連結財務諸表を作成しており、前期(2025年1月期)は単体財務諸表の参考値との比較となる。

目次

連結業績(2026年1月期 実績)

売上高は411百万円から485百万円へ前期比18.1%増(74百万円増)となった。売上総利益は利益率の高いテクニカルサービス事業の売上減少等により240百万円から222百万円へ前期比7.8%減(18百万円減)、売上総利益率は58.5%から45.7%に低下した。営業利益は、テクニカルサービス事業のセグメント利益減少(前期からの大型システム開発案件の4Q終了による開発工数の反動減)とアクスト東日本の連結化に伴う販管費増加により、前期の5百万円の利益から一転して36百万円の営業損失となった(41百万円の減益)。経常利益も前期の6百万円の利益から35百万円の損失となった(42百万円の減益)。親会社株主に帰属する当期純利益は、AIrux8の営業・開発戦略変更に伴う関連資産20百万円の減損損失の計上もあり、前期の2百万円の利益から61百万円の純損失となった(63百万円の減益)。

項目2026年1月期(連結)2025年1月期(単体・参考値)増減額増減率
売上高(百万円)48541174+18.1%
売上総利益(百万円)222240△18△7.8%
売上総利益率45.7%58.5%
営業利益(百万円)△365△41
経常利益(百万円)△356△42
当期純利益(百万円)△612△63
2026年1月期通期損益計算書
出典:2026年1月期通期決算説明資料 P.5

事業セグメント別の状況

TRaaS事業は、デジタルサイネージ「CELDIS」の大手携帯キャリアショップ約2,000店舗への設置が完了し、月額配信料収入が売上に貢献したことにより、売上高は93百万円から143百万円へ前期比53.6%増(49百万円増)、セグメント利益は59百万円から69百万円へ前期比16.2%増(9百万円増)となった。受注型Product事業は、ホテル・飲食店等ホスピタリティ市場からの需要増と4QのSTB案件の納品完了、アクスト東日本の連結子会社化の寄与により、売上高は127百万円から219百万円へ前期比71.3%増(91百万円増)、セグメント利益は79百万円から116百万円へ前期比45.8%増(36百万円増)となった。一方、テクニカルサービス事業は、前期より継続していた大型システム開発案件が4Qに終了し開発工数が反動減となったことから、売上高は190百万円から123百万円へ前期比35.0%減(66百万円減)、セグメント利益は101百万円から36百万円へ前期比63.8%減(64百万円減)となった。なお、セグメント利益は売上総利益ベースの数値である。

セグメント指標2026年1月期(連結)2025年1月期(単体・参考値)増減額増減率
TRaaS事業売上高(百万円)1439349+53.6%
TRaaS事業セグメント利益(百万円)69599+16.2%
受注型Product事業売上高(百万円)21912791+71.3%
受注型Product事業セグメント利益(百万円)1167936+45.8%
テクニカルサービス事業売上高(百万円)123190△66△35.0%
テクニカルサービス事業セグメント利益(百万円)36101△64△63.8%
合計売上高(百万円)48541174+18.1%
合計セグメント利益(百万円)222240△18△7.8%
2026年1月期通期事業セグメント別実績
出典:2026年1月期通期決算説明資料 P.6

財政状態

2026年1月期4Q末(連結)の資産合計は564百万円で、前期末(2025年1月期4Q末・単体)比21百万円増となった。流動資産は461百万円から435百万円へ25百万円減少し、うち現金及び預金は314百万円から279百万円へ35百万円減少した。固定資産は81百万円から128百万円へ47百万円増加した。負債は、アクスト東日本の株式取得資金として短期借入金が28百万円、長期借入金が62百万円それぞれ増加したこと等により、流動負債は70百万円から90百万円へ20百万円増、固定負債は60百万円から122百万円へ62百万円増となった。純資産は412百万円から350百万円へ61百万円減少し、自己資本比率は75.7%から62.0%へ低下した(13.7pt低下)。資料は、自己資本比率62.0%について健全性を維持しているとし、M&Aに伴う借入で有利子負債は一時的に増加したが、今後のキャッシュフローを原資に中長期的な財務バランスの改善を推進するとしている。なお、のれんはアクスト東日本の連結子会社化により65百万円増加し、AIrux8関連資産については20百万円の減損処理を行っている。

項目2026年1月期4Q末(連結)2025年1月期4Q末(単体・参考値)増減額
資産合計(百万円)56454221
流動資産(百万円)435461△25
現金及び預金(百万円)279314△35
固定資産(百万円)1288147
流動負債(百万円)907020
固定負債(百万円)1226062
純資産(百万円)350412△61
自己資本比率62.0%75.7%
2026年1月期通期貸借対照表
出典:2026年1月期通期決算説明資料 P.10

通期業績予想

2027年1月期の連結業績予想は、AIruxプロジェクトやSTB案件、アクスト東日本の通期連結寄与により売上高は前期比10.3%増の535百万円を見込む。各段階利益は前期比で増加を見込むものの、営業利益は3百万円、経常利益は1百万円にとどまり、当期純利益は6百万円の損失を見込む。資料は、各段階利益は前期比で増加するが最終赤字を見込むとした上で、本業の収益回復を通じた財務基盤の安定化を目指すとしている。セグメント別では、TRaaS事業が182百万円(前期比27.5%増)、受注型Product事業が281百万円(前期比28.6%増)と伸長を見込む一方、テクニカルサービス事業は大型案件の一巡により71百万円(前期比42.0%減)を見込む。

項目2027年1月期(予想)2026年1月期(実績)増減額増減率
売上高(百万円)53548549+10.3%
営業利益(百万円)3△3639
経常利益(百万円)1△3536
当期純利益(百万円)△6△6155
TRaaS事業売上高(百万円)18214339+27.5%
受注型Product事業売上高(百万円)28121962+28.6%
テクニカルサービス事業売上高(百万円)71123△51△42.0%
2027年1月期連結業績予想(全社)
出典:2026年1月期通期決算説明資料 P.12

※本記事はトラース・オン・プロダクトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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