※本記事は理想科学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
理想科学工業は2026年3月期の連結決算で、売上高789億90百万円(前期比+0.3%)と前期並みだった一方、営業利益は51億11百万円(同▲17.3%)と減益、親会社株主に帰属する当期純利益は43億78百万円(同+7.1%)と増益になった。日本の孔版事業での販売減少が継続し、海外のインクジェット事業では本体製品の販売が減少した。当期純利益はインクジェットヘッド事業の統合や為替の円安影響で販売管理費が増加したことによる営業利益の減益にもかかわらず、為替差益303百万円を含む営業外損益760百万円の利益、投資有価証券売却益677百万円を含む特別損益487百万円の利益により増益となった。2027年3月期はフィリピン販売店の事業承継等により売上高809億円(前期比+2.4%)の増収を見込むが、事業承継に伴う一時費用やのれん償却費の負担等で営業利益49億円(同▲4.1%)、当期純利益41億円(同▲6.4%)の減益を予想する。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高総利益率は59.8%(前期59.7%)、売上高営業利益率は6.5%(前期7.9%)。経常利益は58億72百万円(前期比▲7.7%)だった。為替レート(期中平均)は米ドル/円150.77円(前期比1.81円の円高)、ユーロ/円174.79円(同11.04円の円安)。
| 項目 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 78,990百万円 | 78,723百万円 | +266百万円(+0.3%) |
| 売上総利益(利益率) | 47,225百万円(59.8%) | 47,029百万円(59.7%) | +195百万円(+0.4%) |
| 販売管理費 | 42,113百万円 | 40,846百万円 | +1,267百万円(+3.1%) |
| 営業利益(利益率) | 5,111百万円(6.5%) | 6,183百万円(7.9%) | ▲1,072百万円(▲17.3%) |
| 経常利益 | 5,872百万円 | 6,364百万円 | ▲492百万円(▲7.7%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,378百万円 | 4,088百万円 | +290百万円(+7.1%) |
セグメント別の状況
印刷機器関連事業の売上高は773億17百万円(前期比+0.4%)で前期並み。日本は357億66百万円(同▲1.2%)と孔版事業の販売減少が継続し、海外は415億51百万円(同+1.7%)だった。営業利益は印刷機器関連事業が48億38百万円(同▲18.1%)と減益、不動産事業は6億42百万円(同+3.3%)だった。
| セグメント | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| 印刷機器関連事業 | 売上高(構成比) | 77,317百万円(97.9%) | 77,042百万円(97.9%) |
| 印刷機器関連事業 日本 | 売上高(構成比) | 35,766百万円(45.3%) | 36,200百万円(46.0%) |
| 印刷機器関連事業 海外 | 売上高(構成比) | 41,551百万円(52.6%) | 40,841百万円(51.9%) |
| 不動産事業 | 売上高(構成比) | 1,061百万円(1.3%) | 1,025百万円(1.3%) |
| その他 | 売上高(構成比) | 611百万円(0.8%) | 656百万円(0.8%) |
| 印刷機器関連事業 | 営業利益 | 4,838百万円 | 5,906百万円 |
| 不動産事業 | 営業利益 | 642百万円 | 622百万円 |
| その他 | 営業利益 | ▲369百万円 | ▲345百万円 |


通期業績予想
2027年3月期はフィリピン販売店の事業承継等により売上高809億円(前期比+2.4%)の増収を見込む一方、事業承継に伴う一時費用やのれん償却費の負担等で販売管理費が増加し、営業利益は49億円(同▲4.1%、利益率6.1%)、経常利益は51億円(同▲13.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億円(同▲6.4%)といずれも減益を予想する。想定為替レートは米ドル/円150.00円、ユーロ/円175.00円。中東情勢について、現時点で想定する原価上昇は業績予想に織り込み済みだが、今後の情勢次第ではさらに業績に影響を及ぼす可能性があるとしている。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 80,900百万円 | 78,990百万円 |
| 営業利益(利益率) | 4,900百万円(6.1%) | 5,111百万円(6.5%) |
| 経常利益 | 5,100百万円 | 5,872百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,100百万円 | 4,378百万円 |

株主還元
利益配分の基本方針は、企業体質を強化しつつ業績に裏付けられた成果の配分を行うことと、安定配当の継続に努めることで、期末配当による年1回の剰余金の配当を行う。2026年3月期の配当予定は1株当たり50円(前期50円)。配当性向は72.8%、総還元性向は106.1%(配当金総額31億45百万円、自己株式買入総額14億99百万円、総還元額46億44百万円)。2026年3月期は発行済株式総数の約1.69%にあたる1,215,600株、取得価額総額1,499百万円の自己株式を取得した。2027年3月期の配当予想は1株当たり50円で、今後の中東情勢が業績に影響を及ぼした場合は配当に影響を及ぼす可能性があるとしている。また2026年5月8日発表分として、上限22万株・上限2億円の自己株式取得を2026年5月22日から6月22日の期間で予定している。

トピック
小学校向けデジタル教材「デジパル」の提供を2025年4月から開始した。パッケージ印刷向けインクジェットプリントエンジンの新ブランド「Integlide」を海外展開し、欧州で2025年5月から受注を開始した。フィリピンの販売店Copylandia Office Systems Corporationの事業を承継することに合意し、事業承継後の2社の株式の一部(RISO Copylandia Philippines Corp.の議決権51%、Copylandia Sales Corp.の議決権39%)を2027年3月期に取得する。高速インクジェットプリンター「オルフィスGNシリーズ」およびデジタル印刷機「リソグラフSJシリーズ」を2026年7月から発売する。
※本記事は理想科学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。