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ACSL、2025年12月期は営業損失が縮小 2026年12月期は増収も損失計上が続く見通し

決算サマリー 2026.08.28
ACSL、2025年12月期は営業損失が縮小 2026年12月期は増収も損失計上が続く見通し

※本記事はACSLが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社ACSL(2013年11月設立、東京都江戸川区、産業用ドローンの製造販売)は2025年12月期の連結決算を発表した。売上高は2,598百万円で前期比56百万円の減収となったが、これは前期に計上したインド案件(17億円)の反動によるもので、インド案件を除くベースでは955百万円から2,598百万円へ大幅に伸長した。売上総利益率の改善などにより営業損失・経常損失・当期純損失はいずれも前期から縮小した。2026年12月期は売上高40.0億円への増収を見込むものの、営業損失・経常損失・純損失の計上は続く見通しである。

目次

業績(2025年12月期 実績)

売上高は2,598百万円(前期比▲56百万円)。売上総利益は501百万円(前期150百万円)、売上総利益率は19%(前期6%)に改善した。会社は限界利益率についても29%(前期比+5pt)に改善したとしている。販売管理費(国家プロジェクト費用除く)は1,470百万円で前期比1.0億円の削減。国家プロジェクト(SBIR)費用870百万円を計上した結果、営業損失は1,840百万円(前期2,293百万円)となった。経常損失は1,075百万円(前期2,188百万円)で、SBIR関連の補助金収入の計上等により大幅に改善したとしている。当期純損失は1,363百万円(前期2,371百万円)。

項目2025年12月期実績2024年12月期実績前年比較
売上高2,598百万円2,655百万円▲56百万円
売上総利益501百万円150百万円+350百万円
売上総利益率19%6%+14%
販売管理費(国家プロジェクト費用除く)1,470百万円1,576百万円▲105百万円
営業利益(国家プロジェクト費用除く)▲969百万円▲1,425百万円+456百万円
国家プロジェクト(SBIR)費用870百万円867百万円+3百万円
営業利益▲1,840百万円▲2,293百万円+452百万円
経常利益▲1,075百万円▲2,188百万円+1,113百万円
純利益▲1,363百万円▲2,371百万円+1,007百万円

地域別の状況(日本/北米)

地域別売上高は、日本1,677百万円、北米921百万円(合計2,598百万円)。会社は「国内は防衛領域での需要を取り込み、米国ではSOTENの販売進捗が寄与し、売上が拡大」「米国は見通しを上回るも、国内において一部案件の納品が遅れたことにより見通しに対して未達」と説明している。2025年12月期末時点の受注残は合計1,114百万円(国内675百万円、北米439百万円)で、前期末比2.6億円減少した。

区分2025年12月期実績(参考)通期見通し
日本1,677百万円1,850百万円
北米921百万円850百万円
合計2,598百万円2,700百万円
FY25/12通期業績ハイライト
出典:ACSL 2025年12月期通期決算説明資料 P.7

通期業績見通し(2026年12月期)

2026年12月期は、防衛分野および北米向けを中心に売上高40.0億円(前期比+1,401百万円)を見込む。売上総利益は850百万円(同+348百万円)、売上総利益率は21%(同+2%)を見込み、増収と限界利益率改善の進展により売上総利益の増加を見込むとしている。販管費(国家プロジェクト費用除く)は前期と同水準での執行に加え、一部戦略的な投資を見込むとして1,610百万円を計画。国家プロジェクト費用は600百万円(前期比▲270百万円)。営業損失は1,360百万円、経常損失は650百万円、純損失は700百万円と、いずれも前期から縮小する見通しだが、黒字化には至らない計画となっている。

項目2026年12月期見通し2025年12月期実績前年比較
売上高4,000百万円2,598百万円+1,401百万円
売上総利益850百万円501百万円+348百万円
売上総利益率21%19%+2%
販売管理費(国家プロジェクト費用除く)1,610百万円1,470百万円+139百万円
営業利益(国家プロジェクト費用除く)▲760百万円▲969百万円+209百万円
国家プロジェクト(SBIR)費用600百万円870百万円▲270百万円
営業利益▲1,360百万円▲1,840百万円+480百万円
経常利益▲650百万円▲1,075百万円+425百万円
純利益▲700百万円▲1,363百万円+663百万円
FY26/12通期連結業績見込みと前年比較
出典:ACSL 2025年12月期通期決算説明資料 P.24
売上高見込みと受注残
出典:ACSL 2025年12月期通期決算説明資料 P.25

財務基盤・資金調達

2025年12月期は第三者割当等により合計35億円以上(最大約46億円)の資金調達を実施した。内訳は普通株式の第三者割当(割当先Athos Capital、約15億円、2025年10月入金済)、新株予約権(割当先Cantor Fitzgerald Europe、最大約16億円、一部2025年入金済)、転換社債(割当先は村田製作所・CVI Investments、約15億円、2025年1月入金済)。資金使途は機体の開発及び評価等の研究開発費・量産に関わる事業投資、海外事業拡大のための運転資金としている。2025年12月末の現預金は2,018百万円(前期1,243百万円)、有利子負債は1,440百万円(前期2,760百万円)、純資産は1,755百万円(前期194百万円)に回復した。

中期経営方針・トピック

会社は中期経営方針「ACSL Accelerate FY26」(FY26~FY28)を掲げ、売上高50億円以上での営業利益(国家プロジェクト費用除く)の黒字化を目指すとしている。前中期経営方針「ACSL Accelerate FY22」の振り返りでは、掲げた目標には未達だったものの、売上高は約2倍に拡大し、売上総利益はマイナスからプラスに転換したとしている。トピックとしては、次世代機体開発に関する国家プロジェクト「K-Program」のフェーズ2に採択され、最大29億円の助成を受領予定であること、2025年12月に米国で中国製ドローンの規制が具体化したことを受けカナダ市場へ本格展開し、2025年12月4日付でJam Industries Ltd.と販売代理店契約を締結、SOTEN200機(約2億円)の受注を獲得したことなどを挙げている。また、防衛分野では自衛隊等との取り組みをさらに強化し、展示会等でのプレゼンス向上に努めているとしている。なお、資料のFAQでは、元代表取締役による不正について、既存取引先との案件や国家プロジェクトの実施に影響はないとしつつ、特別損失として不正関連費用約2.5億円を計上したことを説明している。

中長期の成長イメージ(売上高と利益推移)
出典:ACSL 2025年12月期通期決算説明資料 P.28

※本記事はACSLが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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