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ドリコム、2026年3月期は過去最高の売上高 当期純利益は黒字転換

決算サマリー 2026.08.28
ドリコム、2026年3月期は過去最高の売上高 当期純利益は黒字転換

※本記事はドリコムが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ドリコムの2026年3月期(通期)は、売上高17,547百万円で過去最高の通期売上高となった。営業利益408百万円、経常利益318百万円、親会社株主に帰属する当期純利益213百万円といずれも黒字を確保し、当期純利益は前期の1,035百万円の損失から黒字に転換した。資料は「上期の5.7億円の営業赤字に対し、下期は9.8億円の営業黒字」とし、主力タイトルの貢献と不採算タイトルの赤字幅縮小により利益水準が回復したとしている。IPプロデュース領域へ経営資源を集中するため、ゲーム事業の子会社2社を売却し、特別利益2,570百万円を計上した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

2026年3月期(通期)の連結業績は、売上高17,547百万円(前期比+4,892百万円)、営業利益408百万円(前期比+296百万円、営業利益率2.3%〈前期0.9%〉)、EBITDA(営業利益+減価償却費)1,576百万円(前期比+938百万円、EBITDAマージン9.0%〈前期5.0%〉)、経常利益318百万円(前期比+265百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益213百万円(前期比+1,249百万円)となった。前期は当期純利益が1,035百万円の損失であり、当期は黒字に転換した。

項目2026年3月期(通期実績)2025年3月期(通期実績)増減
売上高(百万円)17,54712,655+4,892
営業利益(百万円)408112+296
営業利益率2.3%0.9%
EBITDA(百万円)1,576638+938
EBITDAマージン9.0%5.0%
経常利益(百万円)31853+265
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)213▲1,035+1,249
2026年3月期4Q業績サマリー(四半期・通期)
出典:ドリコム 2026年3月期 通期決算説明資料 P.7

5年間の業績推移では、売上高は2022年3月期105億円、2023年3月期108億円、2024年3月期97億円、2025年3月期126億円、2026年3月期175億円と、2026年3月期に過去最高となった。営業利益は同期間で15.9億円、22.8億円、9.0億円、1.1億円、4.0億円、当期純利益は8.0億円、11.5億円、1.0億円、▲10.3億円、2.1億円と推移した。

2026年3月期通期業績ハイライト(5期推移)
出典:ドリコム 2026年3月期 通期決算説明資料 P.4

事業別の状況(ゲーム事業・コンテンツ事業)

ゲーム事業は、4Qに主力タイトルの貢献により営業利益3.1億円の黒字を確保した。IPプロデュース領域へ経営資源を集中するため、ゲーム事業の子会社2社を2026年3月期末で売却し、特別利益2,570百万円を計上した。1Qには減損損失1,563百万円、4Qには関係会社売却益2,570百万円及び減損損失488百万円を計上した。主力タイトル『Wizardry Variants Daphne』は4Qにコラボを実施し、前年と同水準の売上を記録した。四半期売上高は2026年3月期1Q23.0億円、2Q20.5億円、3Q29.7億円、4Q24.4億円で推移した(2025年3月期4Qは24.8億円)。2024年10月15日から2026年3月31日までの累計で全世界ダウンロード数300万を突破し、累計売上高は145億円を超えたとしている。資料は2026年4月の売上高(速報値)が前年同月比+32%の12億円になったとしている。

Wizardry関連売上高
2023年3月期0.2億円
2024年3月期1.8億円
2025年3月期48億円
2026年3月期100億円
「Wizardry」ブランドを中心としたIP戦略と関連売上高
出典:ドリコム 2026年3月期 通期決算説明資料 P.17

コンテンツ事業では、出版事業(ノベル・コミック)、アニメ事業、MD(マーチャンダイジング)事業でIPの保有・育成を進めている。2026年1月から3月にはTVアニメ『エリスの聖杯』がTBS系28局・BS11で放送され、各配信プラットフォームで配信された(『エリスの聖杯』は他社からの移籍作品で、DREノベルスより新装版を2024年11月に刊行)。出版・アニメ事業領域の売上高は2023年3月期48百万円、2024年3月期190百万円、2025年3月期522百万円、2026年3月期757百万円と拡大した。年間刊行点数はライトノベルが2023年3月期17点、2024年3月期31点、2025年3月期40点、2026年3月期25点、コミックが2024年3月期12点、2025年3月期24点、2026年3月期31点だった。資料は2027年3月期からオリジナルコミックレーベル「ドリコミ」の刊行を開始するとしている。

出版・アニメ事業領域売上高(百万円)ライトノベル刊行点数コミック刊行点数
2023年3月期4817
2024年3月期1903112
2025年3月期5224024
2026年3月期7572531
コンテンツ事業:出版・アニメ事業領域における進捗
出典:ドリコム 2026年3月期 通期決算説明資料 P.36

2027年3月期通期業績予想

2027年3月期の通期業績予想は、売上高18,000百万円(前期比+2.6%)、営業利益1,000百万円(同+144.7%、営業利益率5.6%)、EBITDA1,950百万円(同+23.7%、EBITDAマージン10.8%)、経常利益900百万円(同+182.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円(同+180.8%)を計画している。費用面では、変動費5,500百万円(同+2.0%、主に自社配信タイトルの支払手数料)、固定費11,500百万円(同▲2.1%)、広告宣伝費2,600百万円(同+10.9%、主に運用中ゲームの広告費)、研究開発費400百万円(同+340.0%、主にテクノロジー領域の研究開発)、減価償却費950百万円(同▲18.7%、主にゲーム事業のソフトウエア償却費)を見込む。資料は「子会社2社の売却影響を、主力自社IPタイトルの成長とコンテンツ事業の成長で吸収し、増収継続を目指す」「IP創出への投資を行う一方、運用コストの最適化及び減価償却費の減少等により、費用減を目指す」としている。

項目2027年3月期(通期予想)前期比2026年3月期(通期実績・参考)
売上高(百万円)18,000+2.6%17,547
変動費(百万円)5,500+2.0%5,391
固定費(百万円)11,500▲2.1%11,835
広告宣伝費(百万円)2,600+10.9%2,344
研究開発費(百万円)400+340.0%90
減価償却費(百万円)950▲18.7%1,167
ゲーム開発費の資産への計上額(百万円)▲1,300+43.7%▲904
営業利益(百万円)1,000+144.7%408
営業利益率5.6%2.3%
EBITDA(百万円)1,950+23.7%1,576
EBITDAマージン10.8%9.0%
経常利益(百万円)900+182.2%318
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)600+180.8%213

株主還元(自己株式の取得)

資料に配当への言及は無い。株主還元としては、中長期的な成長を支える人材への株式報酬に充当するため自己株式の取得を決定した。取得対象株式は普通株式、取得し得る株式数の上限は1,524,000株(発行済株式総数〈自己株式を除く〉に対する割合5.3%)、株式の取得価額の総額は500百万円(上限)、取得期間は2026年5月13日から2027年5月12日(1年間)、取得方法は東京証券取引所における市場買付け。資料は、事業構造の転換を通じて財務基盤の安定化が進んだこと及び株価水準を総合的に勘案し、資本効率向上の推進及び人材投資の強化を目的に自己株式の取得を決定したとし、取得した自己株式は将来の成長に向けた人材確保及び従業員のエンゲージメント向上を目的とした株式報酬に充当するとしている。なお、市場動向等により一部または全部の取得が行われない可能性がある旨が付記されている。

※本記事はドリコムが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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