※本記事はZETAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ZETA株式会社の2025年12月期(2025年1月~12月)の業績は、売上高1,858百万円、営業利益396百万円となり、新たな会計処理のもとで過去最高益を達成しV字回復した。一方、期初に公表した業績予想(営業利益550~750百万円)に対しては計画比53~72%にとどまり未達となった。会社は、決算の遡及訂正および会計処理の変更の影響について期初の精査が十分でなかったことに加え、好調な受注のうち約2億円分の売上計上が2026年12月期にずれ込んだことを要因として説明している。2026年12月期は売上高2,100百万円、営業利益500百万円を計画している。
2025年12月期 業績(実績・計画比較)
会社が公表していたレンジ形式の業績予想と実績を比較すると、売上高は計画2,100~2,300百万円に対し実績1,858百万円(計画比81~89%)、営業利益は計画550~750百万円に対し実績396百万円(計画比53~72%)、当期純利益は計画357~487百万円に対し実績231百万円(計画比47~65%)と、いずれも計画レンジを下回った。なお、資料に付された前年同期比は、決算期統一前後にあたる時期的に近い4四半期(2024年6月期3Q・4Qおよび2024年12月期1Q・2Q)を参考値として比較したものであり、単純な会計期間比較ではないと注記されている。
| 項目 | 2025年12月期実績 | 前年同期比(参考) | 2025年12月期計画 | 計画比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,858 | +23.5% | 2,100~2,300 | 81~89% |
| 売上総利益 | 1,524 | +35.2% | 1,730~1,930 | 79~88% |
| 営業利益 | 396 | +411.1% | 550~750 | 53~72% |
| 経常利益 | 369 | +599.0% | 550~750 | 49~67% |
| 当期純利益 | 231 | ▲26.2% | 357~487 | 47~65% |

損益計算書・貸借対照表
2024年12月期は半期の変則決算(2024年7月~12月)であり、資料には実績比較の参考値として併記されている。売上高は681百万円から1,858百万円、営業利益は▲116百万円から396百万円に拡大し黒字転換した。経常利益は▲132百万円から369百万円、当期純利益は192百万円から231百万円となった。なお、2024年12月期の当期純利益は、繰延税金資産323百万円の計上により一時的に増加していたと資料は説明している。資産合計は2,757百万円から2,984百万円、純資産合計は835百万円から920百万円に増加した。
| 項目 | 2024年12月期(半期) | 2025年12月期(通期) |
|---|---|---|
| 売上高 | 681 | 1,858 |
| 売上総利益 | 483 | 1,524 |
| 販売費及び一般管理費 | 599 | 1,128 |
| 営業利益 | ▲116 | 396 |
| 経常利益 | ▲132 | 369 |
| 当期純利益 | 192 | 231 |
| 資産合計 | 2,757 | 2,984 |
| 純資産合計 | 835 | 920 |

業績予想との差異要因
会社の説明によれば、2025年12月期の期初(2025年2月25日公表)の業績予想は、前期に発生した決算の遡及訂正および会計処理の変更の影響について、期初時点での精査が十分でなかったことから高めの水準となった。期中の受注は好調に推移し、業績予想の達成見込みもあったことから期初予想は据え置かれたが、新たな会計処理のもとでは売上への計上時期が遅れがちとなり、受注残のうち約2億円分の売上計上が2026年12月期にスライドしたとしている。第4四半期の受注高は四半期ベースで歴代1位を記録し、営業利益も2.4億円(営業利益率39%)と四半期ベースの過去最高益を更新した。
2026年12月期業績予想
2026年12月期の業績予想は、売上高2,100百万円(前期比113%)、営業利益500百万円(前期比126%、営業利益率23.8%)、純利益305百万円(前期比132%)としている。会社は、2025年12月期の期ズレ案件が確実に寄与する一方、期中の新規獲得については構造改革へのリソース集中を考慮し、堅実な計画を設定したと説明している。
| 項目 | 2025年12月期実績 | 2026年12月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,858 | 2,100 | 113% |
| 営業利益 | 396 | 500 | 126% |
| 営業利益率 | 21.3% | 23.8% | - |
| 純利益 | 231 | 305 | 132% |
| 配当性向 | 39% | 30% | - |
| 配当額 | 89百万円(1株4.4円) | 91百万円(1株4.5円) | - |

株主還元
2025年12月期の配当は1株当たり4.4円(配当総額89百万円、配当性向39%)で、2026年12月期は1株当たり4.5円(配当総額91百万円、配当性向30%)を予定している。会社は配当性向の最適化に加え、機動的な自己株式の取得を組み合わせた株主還元方針を掲げている。また、決算の遡及訂正に伴う過年度決算の訂正により過去の配当性向が本来目指す水準より高くなっていたため、新たな会計処理に基づく配当性向の調整も検討するとしている。
| 期 | 配当総額 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2023年6月期 | 25,654千円 | 28.0% |
| 2024年6月期 | 62,084千円 | 72.9% |
| 2024年12月期 | 82,484千円 | 43.0% |
| 2025年12月期 | 89,899千円 | 39.2% |

成長戦略・中期経営計画
会社は2024年に発表した中期経営計画「Strive for 17 and beyond」について、AIをベースとした経営戦略の変更や構造改革・成長投資を踏まえてローリングを行うとしており、新たな中期経営計画は2026年3月末に発表予定としている。成長戦略では、コマース領域におけるAI活用の急速な進化を踏まえ、事業構造をAI重視へシフトするとともに、市場が拡大するリテールメディア広告事業への取り組みを強化するとしている。また、受注の売上計上のスピードアップに向けた組織・社内フローの抜本的な見直しにも着手するとしている。
※本記事はZETAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。