※本記事は美濃窯業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
美濃窯業(みのようぎょう)株式会社の2026年3月期(通期)連結業績は、売上高16,154百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益1,600百万円(同1.5%増)、経常利益1,689百万円(同0.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,250百万円(同2.7%増)となり、増収増益を達成した。原燃料価格の高騰や賃上げによる労務費増によりコストが上昇したものの、価格改定と生産性改善に注力した結果、増収増益を実現したとしている。耐火物セラミックス事業はセメント以外の市場を開拓し、プラント事業は工事部門が好調だった一方、建材及び舗装用材事業は公共事業の受注が減少した。
連結業績(2026年3月期 実績)
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,058百万円 | 16,154百万円 | 7.3% |
| 営業利益 | 1,576百万円 | 1,600百万円 | 1.5% |
| 経常利益 | 1,680百万円 | 1,689百万円 | 0.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,217百万円 | 1,250百万円 | 2.7% |
| 1株当たり当期純利益 | 118.73円 | 121.90円 | +3.17円 |
2026年3月期予想(売上高16,000百万円、営業利益1,750百万円、経常利益1,850百万円、当期純利益1,300百万円)に対し、売上高は達成率101.0%となった一方、営業利益・経常利益・当期純利益は各々91.4%・91.3%・96.2%の達成率にとどまった。営業利益の増減要因は、耐火物出荷増256百万円、売価改定33百万円、製品保証引当金減少額28百万円等のプラス要因が、原燃料価格高騰△73百万円、人件費増加額△231百万円等のマイナス要因を上回り、前年同期比+24百万円の増益となった。

セグメント別の状況
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 耐火物セラミックス | 売上高 | 6,267百万円 | 6,992百万円 |
| 耐火物セラミックス | セグメント利益 | 343百万円 | 422百万円 |
| プラント | 売上高 | 5,696百万円 | 6,430百万円 |
| プラント | セグメント利益 | 825百万円 | 732百万円 |
| 建材及び舗装用材 | 売上高 | 2,554百万円 | 2,263百万円 |
| 建材及び舗装用材 | セグメント利益 | 214百万円 | 211百万円 |
| 不動産賃貸 | 売上高 | 396百万円 | 395百万円 |
| 不動産賃貸 | セグメント利益 | 195百万円 | 195百万円 |
| その他 | 売上高 | 143百万円 | 71百万円 |
| その他 | セグメント利益 | 28百万円 | 20百万円 |
| 合計 | 売上高 | 15,058百万円 | 16,154百万円 |
| 合計 | 営業利益 | 1,576百万円 | 1,600百万円 |
耐火物セラミックス事業はセメント市場以外の既存取引先への販売強化と価格改定の推進により増収、生産性向上により増益となった(セグメント利益率5.5%から6.0%)。プラント事業は工事部門が好調に推移し大幅増収となった一方、設備部門の低調や価格改定の遅れにより減益となった(セグメント利益率14.5%から11.4%)。建材及び舗装用材事業は公共事業の受注減少により減収となったが、価格改定が進んだことで利益率は上昇した(セグメント利益率8.4%から9.4%)。

財務状況
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 12,939百万円 | 13,009百万円 | +70百万円 |
| 固定資産 | 8,396百万円 | 9,272百万円 | +876百万円 |
| 資産合計 | 21,336百万円 | 22,282百万円 | +946百万円 |
| 流動負債 | 5,174百万円 | 4,693百万円 | △481百万円 |
| 固定負債 | 1,654百万円 | 1,818百万円 | +164百万円 |
| 純資産 | 14,507百万円 | 15,771百万円 | +1,264百万円 |
| 自己資本比率 | 68.0% | 70.8% | – |
利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加等により、自己資本比率は68.0%から70.8%に上昇し、健全な財務基盤を維持した。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが1,204百万円から2,186百万円(+982百万円)に増加し、フリー・キャッシュ・フローは690百万円から1,206百万円(+516百万円)に増加した。投資活動によるキャッシュ・フローは△513百万円から△979百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△419百万円から△483百万円となり、現金及び現金同等物は4,153百万円から4,877百万円(+724百万円)へ増加した。
通期業績予想(2027年3月期)及び中期経営計画の進捗
現中期経営計画(2025-27年度)の1年目にあたる2026年3月期は増収増益となったものの、各段階利益では計画未達となった。プラント事業が好調に推移し売上は期初計画を達成した一方、労務費・原材料費の上昇を受けて各事業の利益計画は未達となった。2、3年目の計画は各事業のコスト削減、売価改定を進めることとプラント事業の好調継続により利益水準の上昇を見込んでいる。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 2028年3月期計画 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,154百万円 | 16,500百万円 | 17,500百万円 |
| 営業利益 | 1,600百万円 | 1,900百万円 | 2,100百万円 |
| 経常利益 | 1,689百万円 | 2,000百万円 | 2,200百万円 |
| ROS(売上高経常利益率) | 10.5% | 12.1% | 12.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,250百万円 | 1,400百万円 | 1,500百万円 |
| 配当性向 | 34.5% | 38.1% | 40%程度 |
| ROE | 8.3% | 8.6% | 8.8% |

セグメント別の見通し(2027年3月期予想)
耐火物セラミックス事業は2027年3月期に売上高7,100百万円・営業利益率8.0%、プラント事業は売上高6,500百万円・営業利益率13.0%、建材及び舗装用材事業は売上高2,400百万円・営業利益率10.0%を見込んでいる。
中期経営計画(MINOトランスフォメーション・プラン)
現中期経営計画「Takeoff〜新しいステージへの挑戦〜」では、耐火物セラミックス事業への転換によりセラミックス分野の売上比率を高めることを掲げている。2022年3月期(売上124億円、営業利益8.6億円、ROE6.0%)、2025年3月期(売上150億円、営業利益15.7億円、ROE8.7%)を経て、2028年3月期に売上175億円・営業利益21億円・ROE8.8%を目指す。さらに次期計画では2031年3月期に売上220億円+α・営業利益30億円+α・ROE10%以上を目指す「“セラミックスαカンパニー”への進化」を掲げている。

株主還元
事業成長に必要な内部留保を確保したうえで、現中期経営計画最終年度(2027年3月期)の配当性向40%程度を目指す方針としている。2026年3月期の配当性向は34.5%、2027年3月期の配当性向は38.1%を予想している。配当原資の一部として、保有株式等を計285百万円売却した。
※本記事は美濃窯業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。