※本記事は大幸薬品が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
大幸薬品が発表した2025年12月期(FY2025)連結決算は、売上高6,397百万円(前期比+1.7%)と増収となったが、営業利益は459百万円(同△27.1%)、経常利益は482百万円(同△29.8%)と減益だった。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は923百万円(同+2.8%)と増益を確保し、2026年2月13日に開示した上方修正後の業績予想を上回る水準で着地した。
連結業績(2025年12月期 実績)
医薬品事業における堅調な需要と感染管理事業の増収により売上高は増加した一方、原料・資材の値上げ影響や正露丸の供給体制強化に向けた費用増加などにより、営業利益・経常利益は前期比で減益となった。特別利益として投資有価証券売却益347百万円と為替換算調整勘定取崩益140百万円を計上したことなどから、当期純利益は増益となった。
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,292 | 6,397 | +104 | +1.7% |
| 売上総利益 | 3,666 | 3,481 | △185 | △5.1% |
| 販売費及び一般管理費 | 3,036 | 3,022 | △14 | △0.5% |
| 営業利益 | 629 | 459 | △170 | △27.1% |
| 経常利益 | 688 | 482 | △205 | △29.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 898 | 923 | +24 | +2.8% |

セグメント別事業の状況
医薬品事業は、正露丸の出荷数量減少により減収減益となったものの、概ね計画通りの売上・利益を達成した。国内医薬品事業売上高は3,505百万円(前期比△1.4%)で、正露丸は供給制限の影響により1,722百万円(同△12.9%)に減少した一方、セイロガン糖衣Aは供給課題の解消や携帯用の上市効果により2,015百万円(同+14.5%)に増加した。海外医薬品事業売上高は2,266百万円(同+2.0%)で、台湾(同+22.3%)などが伸長した。感染管理事業は、JSA規格適合製品の出荷開始や例年より早いインフルエンザ流行を追い風に売上高619百万円(同+21.8%)となり、セグメント損益は△254百万円(前期△467百万円)と赤字幅が縮小した。
| セグメント | 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医薬品事業 | 売上高 | 5,778 | 5,771 | △6 | △0.1% |
| 医薬品事業 | セグメント損益 | 1,947 | 1,573 | △374 | △19.2% |
| 感染管理事業 | 売上高 | 508 | 619 | +110 | +21.8% |
| 感染管理事業 | セグメント損益 | △467 | △254 | +213 | – |
| その他事業 | 売上高 | 5 | 5 | +0 | +12.3% |
| その他事業 | セグメント損益 | △12 | △22 | △10 | – |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期の業績予想は、売上高7,200百万円(前期比+12.5%)、営業利益500百万円(同+8.9%)、経常利益520百万円(同+7.7%)、当期純利益550百万円(同△40.4%)としている。売上高は医薬品事業における大幅増収を見込むとしており、正露丸の生産能力向上(製丸機の稼働台数を4台から6台に増加し、生産数量は前期比+20%超を計画)や海外医薬品事業の伸長(2026年予想の海外売上高は前期比+37.6%の30.9億円)を計画に織り込む。感染管理事業の売上高は前期比減収の500百万円を見込む。中期的な売上拡大に向け、ブランド投資を強化しつつ増益を目指すとしている。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(予想) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,397 | 7,200 | +802 | +12.5% |
| 医薬品事業 | 5,771 | 6,695 | +923 | +16.0% |
| 感染管理事業 | 619 | 500 | △119 | △19.3% |
| 営業利益 | 459 | 500 | +40 | +8.9% |
| 経常利益 | 482 | 520 | +37 | +7.7% |
| 当期純利益 | 923 | 550 | △373 | △40.4% |

株主還元
大幸薬品は2020年12月期以来5年ぶりに配当を再開し、2025年12月期の1株当たり配当金は3.3円だった。2026年12月期は1株当たり3.5円の配当を予想している。中期経営計画の配当方針として、2026年12月期はDOE2.0%以上、2028年度目標ではDOE3.0%以上の配当を掲げている。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 3.3円 | 3.5円 |

中期経営計画/トピック
中期経営計画は「~2025 構造改革期」として組織のスリム化、財務体質の改善、固定費の削減、ガバナンス体制の強化に取り組んできたとしており、「2026~2028 成長への戦略転換」フェーズでは、2028年度目標として売上高85億円、営業利益10億円、ROE10~11%以上を掲げている。また、正露丸の供給体制強化に向け、2026年は下期以降の生産能力向上を計画し、国内医薬品事業の2028年売上目標を43億円(2025年比+22.8%)としている。
※本記事は大幸薬品が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。