※本記事は電通グループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社電通グループは2026年2月13日、2025年12月期(2025年1月〜12月)の決算説明資料を公表した。売上総利益は前期比0.3%増の1,197.5十億円、独自指標のオーガニック成長率は+0.5%だった一方、海外事業の「減損テスト上の見通し」見直しに伴い第4四半期にのれんの減損損失310.1十億円を追加計上した。この結果、当期利益(親会社所有者帰属分)は(327.6)十億円の損失となった。会社法上の配当原資である分配可能額が大幅なマイナスとなったことから、2025年度期末配当は無配を決議し、2026年度の配当も無配を予想している。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上総利益は前期比0.3%増の1,197.5十億円(2024年12月期は1,194.1十億円)、独自指標のオーガニック成長率は+0.5%(前期(0.1)%)となった。調整後営業利益は前期比2.1%減の172.5十億円、調整後当期利益は同0.7%増の93.5十億円。一方、のれんの減損損失を計上した結果、会計上の営業利益(損失)は(289.2)十億円、当期利益(損失)は(327.6)十億円となり、いずれも損失を計上した。1株当たり配当金は2025年12月期が無配(前期は139.50円)。
| 項目 | 2025年1-12月 | 2024年1-12月 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上総利益(Net revenue) | 1,197.5十億円 | 1,194.1十億円 | +0.3% |
| オーガニック成長率 | 0.5% | (0.1)% | +60bp |
| 調整後営業利益 | 172.5十億円 | 176.2十億円 | (2.1)% |
| オペレーティング・マージン | 14.4% | 14.8% | (40)bp |
| 調整後当期利益(親会社所有者帰属分) | 93.5十億円 | 92.9十億円 | +0.7% |
| 基本的1株当たり調整後当期利益 | 360.38円 | 355.24円 | +1.4% |
| 1株当たり配当金 | 無配 | 139.50円 | – |
| 営業利益(損失) | (289.2)十億円 | (125.0)十億円 | – |
| 当期利益(損失) | (327.6)十億円 | (192.2)十億円 | – |
| 基本的1株当たり当期利益(損失) | (1,262.04)円 | (734.56)円 | – |

地域別業績
地域別の売上総利益(実額)は、日本495.6十億円、米州315.7十億円、欧州・中東・アフリカ271.9十億円、アジア太平洋(日本を除く)107.3十億円だった。オーガニック成長率は日本が+6.2%と伸長した一方、米州(3.0)%、欧州・中東・アフリカ(1.8)%、アジア太平洋(日本を除く)(6.8)%はいずれもマイナスとなった。
| 地域 | 2025年度 オーガニック成長率 | 売上総利益構成比 |
|---|---|---|
| 日本 | +6.2% | 42% |
| 米州 | (3.0)% | 26% |
| 欧州・中東・アフリカ | (1.8)% | 23% |
| アジア太平洋(日本を除く) | (6.8)% | 9% |
| グループ連結(参考) | +0.5% | 100% |

のれん減損損失と配当
海外事業の「減損テスト上の見通し」を見直した結果、2025年度第4四半期にのれんの減損損失310.1十億円(うち米州230.8十億円、欧州・中東・アフリカ79.3十億円)を追加計上した。のれん残高は2024年度末の697.1十億円から320.1十億円へ減少した。この減損に伴い株式会社電通グループ単体の関係会社株式評価損が計上され、会社法上の配当原資である分配可能額が大幅なマイナスとなったことから、2025年度期末配当は無配を決議、2026年度の配当も無配を予想している。
| 区分 | のれんの減損損失(2025年度Q4) | のれん残高(2025年度末) | のれん残高(2024年度末) |
|---|---|---|---|
| グループ合計 | 310.1十億円 | 320.1十億円 | 697.1十億円 |
| 米州 | 230.8十億円 | 278.3十億円 | 569.6十億円 |
| 欧州・中東・アフリカ | 79.3十億円 | 14.5十億円 | 102.0十億円 |
| 日本 | – | 27.3十億円 | 25.5十億円 |
| アジア太平洋(日本を除く) | – | – | – |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年度はオーガニック成長率0~1%を計画。収益は前期比3.9%増の1,491.5十億円、売上総利益は同2.7%増の1,230.2十億円を見込む一方、調整後営業利益は同3.6%減の166.3十億円、調整後当期利益は同8.9%減の85.2十億円を予想している。会計上の営業利益は152.6十億円、当期利益は69.7十億円と、2025年度の損失から黒字転換を見込む。地域別のオーガニック成長率は、日本2~3%、米州約(2)%、欧州・中東・アフリカ約1%、アジア太平洋(日本を除く)約1%を想定している。
| 項目 | 2026年度予想 | 2025年度実績(1-12月) | 増減額/増減率 |
|---|---|---|---|
| オーガニック成長率 | 0~1% | 0.5% | – |
| 収益(Revenue) | 1,491.5十億円 | 1,435.2十億円 | +56.2十億円(+3.9%) |
| 売上総利益(Net revenue) | 1,230.2十億円 | 1,197.5十億円 | +32.6十億円(+2.7%) |
| 調整後営業利益 | 166.3十億円 | 172.5十億円 | (6.2)十億円((3.6)%) |
| オペレーティング・マージン | 13%台/range | 14.4% | – |
| 調整後当期利益 | 85.2十億円 | 93.5十億円 | (8.3)十億円((8.9)%) |
| 営業利益(損失) | 152.6十億円 | (289.2)十億円 | +441.8十億円 |
| 当期利益(損失) | 69.7十億円 | (327.6)十億円 | +397.3十億円 |

経営基盤の再構築・トピック
同社は2025年度、200億円を投資して年間140億円分のコスト削減効果を実現し、3,400人の人員削減計画のうち2,100人を実施した。2026年度は260億円を投資し年間420億円分のコスト削減効果を見込むほか、2027年度には年間500億円規模のコスト削減効果の実現を目指す。グループ会社の統合・削減により、海外事業法人数は2021年1月時点の1,000以上から2026年1月時点で半減した。
※本記事は電通グループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。