※本記事はビートレンドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ビートレンドは2026年2月、中期経営計画(3年計画)の2025年12月期までの経過報告および2026年12月期の計画に関する2025年12月期通期決算説明資料を公表した。連結売上高は1,159百万円(前期比+0.3%)とほぼ横ばいだったが、営業損失81百万円(前期は営業利益80百万円)、経常損失80百万円(前期は経常利益79百万円)、当期純損失101百万円(前期は当期純利益60百万円)と、いずれも前期の黒字から赤字に転落した。同社は、当期実績及び来期の業績予想を踏まえ繰延税金資産を解消した結果、当期純損失となったとしている。
連結業績(2025年12月期 実績)
2025年2月14日発表の業績予想(売上高1,249百万円)に対しては、売上高達成率92.8%、売上原価達成率98.3%、売上総利益達成率87.3%、販売費及び一般管理費達成率93.1%となった。売上原価は人材採用が計画の増員数を満たさず計画を下回った一方、販売費及び一般管理費は下半期に広告宣伝費を計画以上に投資したものの、人材採用増員数を満たさず全体としては計画を下回った。なお、2025年9月18日発表の修正計画(売上高1,159百万円、営業損失103百万円、経常損失102百万円、当期純損失107百万円)に対しては、売上高達成率100.0%、営業損失81百万円、経常損失80百万円、当期純損失101百万円となり、「修正計画に対して予定通り着地」したとしている。(単位:百万円)
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,155 | 1,159 | +3(+0.3%) |
| 売上原価 | 543 | 615 | +71(+13.1%) |
| 売上総利益 | 612 | 544 | △67(△11.1%) |
| 販売費及び一般管理費 | 532 | 626 | +94(+17.7%) |
| 営業利益(損失) | 80 | △81 | △161 |
| 経常利益(損失) | 79 | △80 | △160 |
| 当期純利益(損失) | 60 | △101 | △161 |

サービス別の状況
サービス別売上高は、CRMサービスが966百万円(前期943百万円、+23百万円、+2.4%)、カスタマイズサービスが186,420千円(前期比9.6%減、19,706千円減)、その他サービス(エコテックサービス)が6百万円(前期5百万円)だった。スマートCRMサービスのARRは761,119千円(前期比0.3%増、2,176千円増)に増加した一方、CRMサービス全体のARRは945,863千円(前期比2.5%減、24,697千円減)となった。スマートCRMサービスの導入企業数は186社(2025年1月から12月の新規導入21社)、会員数は35,482千人(前年同期末比182万人増加)。カスタマイズサービスは、開発単価の低下により売上が減少した。売上原価は人件費(前期比+11.7%)、インフラ費用(同+21.8%)、外注費(同+21.9%)の増加により前期比13.1%増となった。販売費及び一般管理費は、採用による人件費等(採用費含む)で前期比8.3%増加、加えて広告宣伝費・本社移転費用・株主優待に関する費用の増加により全体で17.7%増加した。(単位:百万円)
| サービス | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| CRMサービス | 943 | 966 | +23(+2.4%) |
| カスタマイズサービス | 206 | 186 | △20(△9.6%) |
| その他サービス | 5 | 6 | +1 |
通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期の業績予想は、売上高1,169百万円(前期比+0.9%)、売上原価733百万円(同+19.3%)、売上総利益436百万円(同△19.9%)、販売費及び一般管理費658百万円(同+5.2%)、営業損失222百万円、経常損失222百万円、当期純損失223百万円としている。パートナー販売支援体制の新設やアプリ構築支援体制の増員により新規案件の増進を図るものの、リード獲得から売上計上までの期間を考慮し、売上成長は後ろ倒しとして売上増収のみ確保する計画としている。営業費用面では、既存従業員の定期昇給等に伴う人件費増、新規サービス拡充に伴うソフトウエア開発費増加に加え、データベースサーバーを中心としたインフラ基盤の品質向上に向けた大型投資を予定している。(単位:百万円)
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(計画) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,159 | 1,169 | +10(+0.9%) |
| 売上原価 | 615 | 733 | +118(+19.3%) |
| 売上総利益 | 544 | 436 | △108(△19.9%) |
| 販売費及び一般管理費 | 626 | 658 | +32(+5.2%) |
| 営業利益(損失) | △81 | △222 | △140 |
| 経常利益(損失) | △80 | △222 | △141 |
| 当期純利益(損失) | △101 | △223 | △122 |

ARR(成長指標)
2026年12月末のARR計画は、当初計画(2025年2月修正の中期経営計画)から下方修正された。スマートCRMのARRは、2025/12末761,119千円に対し、修正前計画1,283,871千円から修正後875,277千円(修正前比68.2%)に、メールマーケティングプランは184,744千円に対し修正前168,949千円から修正後160,758千円(修正前比95.2%)に、新規サービスは648千円に対し修正前157,180千円から修正後1,368千円(修正前比0.9%)に、それぞれ修正した。合計ARRは、2025/12末946,511千円に対し、修正前計画1,610,000千円から修正後1,037,403千円(修正前比64.4%)となった。修正の背景として、スマートCRMのリード獲得状況を踏まえた蓋然性の高い見込のみを算定したこと、新規事業(GX事業)のターゲットマーケットを一般中堅企業から時価総額2兆円以上の超大手企業へ移行したことに伴う受注件数の見直しを挙げている。(単位:千円)
| サービス | 2025/12末(実績) | 2026/12末 計画(修正前) | 2026/12末 計画(修正後) | 修正後/修正前 |
|---|---|---|---|---|
| スマートCRM | 761,119 | 1,283,871 | 875,277 | 68.2% |
| メールマーケティングプラン | 184,744 | 168,949 | 160,758 | 95.2% |
| 新規サービス | 648 | 157,180 | 1,368 | 0.9% |
| 合計 | 946,511 | 1,610,000 | 1,037,403 | 64.4% |

財務状態
総資産は909百万円(前期比△86百万円、△8.7%)。現金及び預金は467百万円で前期比130百万円減(△21.8%)となり、成長投資に伴う支出増が要因。新サービス開発によるソフトウエア資産の増加および本社移転により固定資産は266百万円(同+78百万円、+42.0%)に増加した。純資産は779百万円(同△104百万円、△11.8%)となった。
株主還元
配当については、経営基盤の強化・安定に向けた財務体質強化や事業拡大のための投資資金確保に必要な内部留保を重視するとして、当面は無配としている。株主優待については、2025年12月期より制度を新設し、基準日(12月末日)に100株(1単元)以上を保有する株主を対象にデジタルギフト®3,000円分、1,000株(10単元)以上を保有する株主には同15,000円分を贈呈するとしている。

中期経営計画/トピック
同社は2024年12月期から2026年12月期を重点投資期間と位置づける中期経営計画を進めている。2025年11月には『betrend Lite for スマレジ』をリリースしたほか、2025年7月にはベトナムでの業務提携調印式を実施し、2026年4月よりベトナムでの営業展開を開始予定としている。また、新規事業として企業間ESG連携クラウドサービス『wezero』を展開するパルコデジタルマーケティングに開発・戦略パートナーとして参画している。
※本記事はビートレンドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。