※本記事は笹徳印刷が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
笹徳印刷株式会社の2026年6月期は、連結売上高12,223百万円(前期比△2.6%)、営業利益63百万円(同△65.9%)、経常利益274百万円(同△34.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益194百万円(同△20.9%)と減収減益となった。パッケージング分野は菓子・食品向けが増加した一方で家庭用品向けが低調に推移し、コミュニケーション分野は情報媒体のデジタル化が進む中でプリントメディアの数量減少と価格競争の激化により減収となった。
営業利益は人件費、原材料費、動力費、外注費、物流費など複数のコスト増加要因に対し、売価への転嫁や生産性向上、原価低減を継続したものの、収益性は大きく低下した。経常利益は受取利息・受取配当金等(148百万円)により営業外収益が増加したが、営業利益の落ち込みをカバーするには至らなかった。
連結業績(2026年6月期 実績)
| 項目 | 2026年6月期(実績) | 2025年6月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 12,223百万円 | 12,555百万円 | △2.6% |
| 営業利益 | 63百万円(0.5%) | 185百万円(1.5%) | △65.9% |
| 経常利益 | 274百万円(2.2%) | 420百万円(3.3%) | △34.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 194百万円(1.6%) | 246百万円(2.0%) | △20.9% |
分野別の状況
パッケージング分野の売上高は8,760百万円(構成比71.7%)、コミュニケーション分野の売上高は3,463百万円(構成比28.3%)。2026年6月期の連結売上高12,223百万円のうち、パッケージング分野が71.7%を占める。
| 分野 | 2026年6月期売上高 | 2025年6月期売上高 |
|---|---|---|
| パッケージング分野 | 8,760百万円(71.7%) | 8,896百万円(70.9%) |
| コミュニケーション分野 | 3,463百万円(28.3%) | 3,658百万円(29.1%) |
| 合計 | 12,223百万円(100.0%) | 12,555百万円(100.0%) |

通期業績見通し(2027年6月期)
2027年6月期は、成長が見込まれるパッケージング分野の需要取り込みに向けた営業力強化と生産体制の拡充・最適化により増収を見込む。営業利益は関東工場への生産設備増強に伴う減価償却費の増加や人件費・原材料費・動力費・外注費・物流費の高騰に対し、売価への転嫁や生産性向上により収益確保に努める。経常利益は受取利息、受取配当金、匿名投資組合利益の増加により増益を見込む。
| 項目 | 2027年6月期(予想) | 2026年6月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 13,000百万円 | 12,223百万円 | 106.4% |
| 営業利益 | 80百万円(0.6%) | 63百万円(0.5%) | 126.4% |
| 経常利益 | 420百万円(3.2%) | 274百万円(2.2%) | 152.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 280百万円(2.2%) | 194百万円(1.6%) | 143.9% |

分野別売上高予想は、パッケージング分野9,300百万円、コミュニケーション分野3,700百万円。パッケージング分野は関東工場に増設した紙器製造ラインの本格稼働を進め、東日本・西日本へ営業エリアを拡大し菓子・食品・生活日用品分野でのシェア拡大に注力する。コミュニケーション分野はプリントメディアを基盤にデジタルメディアの強化によるクロスメディアの開発・販売を通じて高付加価値ソリューションを提供する。

株主還元
2026年8月7日開催の取締役会で配当方針を変更し、配当性向30%以上を目途に、中期経営計画(2026年7月〜2030年6月)の各事業年度における1株当たりの下限配当を年間20円とする方針とした。配当性向は2024年6月期28.1%、2025年6月期46.2%、2026年6月期56.8%、2027年6月期は38.9%(予想)。
自己株式取得については、2025年2月13日〜2026年2月12日を取得期間とした取得を終了し、199,500株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合3.63%)、取得価額総額110,967,500円を取得した。新たに2026年2月12日開催の取締役会で、取得期間2026年2月13日〜2027年2月12日、上限200,000株(同3.64%)、取得価額総額上限140,000,000円の自己株式取得を決議し、2026年6月30日現在で50,200株を取得している。
| 項目 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期(予想) |
|---|---|---|---|---|
| 配当性向 | 28.1% | 46.2% | 56.8% | 38.9%(予想) |
| 1株当たり配当金(下限) | 開示なし | 開示なし | 開示なし | 20円(下限) |

中期経営計画/トピック
創業140周年にあたる2030年を見据えた中期経営計画(2026年7月〜2030年6月)を策定した(2026年8月7日「2030年 中期経営計画の策定に関するお知らせ」)。同社は資本コストについて開示は行っていないが、2026年6月期は資本コストを上回る資本収益性が確保されていることを確認しているとする一方、PBRは1.0倍を下回る水準で推移しているとしている。
※本記事は笹徳印刷が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。