※本記事は山九が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
山九は2026年3月期の連結業績で、売上高6,316億円(前期比+248億円)、親会社株主に帰属する当期純利益315億円(同+8億円)と、いずれも過去最高額を更新した。一方、営業利益は432億円(同▲7億円)で前期をやや下回ったものの、期中の修正予想420億円は上回った。物流事業は単価改定が進捗したもののコスト上昇分を吸収しきれず減益となった一方、機工事業はマイナー年ながら過去最高の売上高を達成した。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の売上高は6,316億円(前期比+248億円、修正予想比+71億円)、営業利益は432億円(前期比▲7億円、修正予想比+12億円、営業利益率6.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は315億円(前期比+8億円、修正予想比+15億円、当期純利益率5.0%)となった。ROEは10.6%(前期比▲0.1pt)、配当性向は40.1%(同▲0.5pt)、自己株式取得は200億円(前期比+50億円)だった。
| 項目 | 26/3期(通期実績) | 前期実績 | 26/3期修正予想 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 6,316 | 6,068 | 6,245 |
| 営業利益(億円) | 432 | 439 | 420 |
| 営業利益率(%) | 6.8 | 7.2 | 6.7 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 315 | 307 | 300 |
| 当期純利益率(%) | 5.0 | 5.1 | 4.8 |
| ROE(%) | 10.6 | 10.7 | 開示なし |
| 配当性向(%) | 40.1 | 40.6 | 40.3 |
| 自己株式取得(億円) | 200 | 150 | 200 |
セグメント別の状況
セグメント別では、機工事業がマイナー年(国内SDMの端境期)ながら計画外工事や前倒し工事の増加により売上高3,075億円(前期比+242億円)と過去最高を達成し、営業利益は310億円(同▲10億円)だった。物流事業は単価改定が一定程度進捗したもののコスト上昇分を吸収しきれず、売上高2,953億円(同▲3億円)、営業利益98億円(同+1億円)にとどまった。物流事業の内訳では、港湾国際が船社との単価交渉の難航や国際物流の構造改革の遅れにより営業利益22億円(同▲5億円)に減少した一方、構内は海外(中東地域)の収益性改善により営業利益38億円(前年並み)を確保した。
| セグメント | 売上高(当期,億円) | 売上高(前期,億円) | 営業利益(当期,億円) | 営業利益(前期,億円) |
|---|---|---|---|---|
| 物流事業 | 2,953 | 2,956 | 98 | 97 |
| 機工事業 | 3,075 | 2,833 | 310 | 320 |
| その他 | 289 | 279 | 25 | 22 |
| 連結合計 | 6,316 | 6,068 | 432 | 439 |

通期業績予想(2027年3月期)
会社は2027年3月期の連結業績予想として、売上高6,385億円(前期比+69億円)、営業利益470億円(同+38億円、営業利益率7.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益330億円(同+15億円、純利益率5.2%)を計画しており、売上高・営業利益ともに中期経営計画最終年度の計画値達成を目指すとしている。セグメント別では、物流事業は売上高2,965億円(同+12億円)・営業利益113億円(同+15億円)、機工事業は売上高3,111億円(同+36億円)・営業利益331億円(同+21億円)を見込む。配当金は246円から264円へ増配(配当性向40.1%)を予定している。
| 項目 | 26/3期(実績) | 27/3期(予想) | 前年差異 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 6,316 | 6,385 | +69 |
| 営業利益(億円) | 432 | 470 | +38 |
| 営業利益率(%) | 6.8 | 7.4 | +0.6 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 315 | 330 | +15 |


株主還元
1株当たり配当金は2026年3月期実績246円に対し、2027年3月期は264円へ増配(配当性向40.1%)を予定している。自己株式取得は2026年3月期に200億円実施した(前期比+50億円)。会社は2026年3月期~2027年3月期の2期間で営業キャッシュフロー等による約1,450億円のキャッシュインを計画し、うち配当250億円・自己株式取得400億円の合計650億円を株主還元に、残る800億円(成長投資505億円・更新投資295億円)を投資に配分する方針としている。
| 項目 | 26/3期(実績) | 27/3期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金(円) | 246 | 264 |
| 配当性向(%) | 40.1 | 40.1 |

トピック(中東情勢・Vision2030更改)
中東情勢に関しては、構内5拠点は通常稼働を継続しており、中東における売上高の約6割がLumpsum契約(総額固定契約)であることから、2025年度時点の影響は軽微としつつ、今後の動向は注視するとしている。また、長期経営戦略「Vision2030」を市場環境や2025年5月発表の中期経営計画(追補)を踏まえて改訂する「Vision2030更改」を発表し、2030年度の経営目標として売上高7,500億円+α、自己資本ROE14.6%以上等を掲げている。
※本記事は山九が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。