※本記事はセブン銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
セブン銀行の2026年3月期は、セブン銀行単体の増収を主因に連結の経常収益が過去最高を更新した。一方、セブン・カードサービスにおける減益に加えクレジットカード事業で特別損失を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比26.3%減の134億円となった。経常利益は301億円で前期比0.3%減にとどまったが、計画比では11.4%の上振れとなった。
連結業績(2026年3月期 実績)
連結の経常収益は2,200億円(前期比+2.6%)、経常費用は1,898億円(前期比+3.0%)、経常利益は301億円(前期比△0.3%、計画比+11.4%)。経常収益はセブン銀行単体を主因に増収となった一方、経常利益はセブン・カードサービスを主因に減益も計画を上回って着地した。親会社株主に帰属する当期純利益は134億円(前期比△26.3%、計画比+21.8%)で、クレジットカード事業における特別損失の計上が大幅減益の主因。EBITDA(経常利益+減価償却費)は611億円(前期比+2.8%)だった。
| 項目 | 2026年3月期(当期) | 2025年3月期(前期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 経常収益 | 2,200億円 | 2,144億円 | +2.6% |
| 経常費用 | 1,898億円 | 1,841億円 | +3.0% |
| 経常利益 | 301億円 | 302億円 | △0.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 134億円 | 182億円 | △26.3% |
| EBITDA | 611億円 | 594億円 | +2.8% |
セブン銀行単体の業績
セブン銀行単体では、個人向けローンの伸長とATM利用件数の堅調な推移により経常収益は1,429億円(前期比+5.3%)と増収した。一方、ATM入替に伴う償却費の増加や金利環境の変化による資金調達コストの増加等で経常費用は1,162億円(前期比+7.1%)に拡大し、経常利益は266億円(前期比△2.5%)となった。当期純利益は180億円(前期比+2.2%)。
| 項目 | 当期 | 前期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 経常収益 | 1,429億円 | 1,357億円 | +5.3% |
| 経常費用 | 1,162億円 | 1,084億円 | +7.1% |
| 経常利益 | 266億円 | 273億円 | △2.5% |
| 当期純利益 | 180億円 | 176億円 | +2.2% |
| EBITDA | 517億円 | 504億円 | +2.5% |
事業別(セグメント)の状況
2026年3月期の連結経常収益2,200億円の内訳は、国内ATM事業が1,172億円(構成比53%)と過半を占め、海外事業435億円(20%)、カード・電子マネー事業306億円(14%)、口座等274億円(13%)と続く。国内ATM事業は年度総利用件数1,122百万件(前期比+33百万件)、平均利用件数109.2件/台/日(前期比+1.2件)と過去最高を更新し、期末ATM台数は28,536台(前期比+546台)となった。海外事業では米国が計画を大幅に上回り黒字化した一方、インドネシア・フィリピンは利用件数・台数ともに計画未達だった。

| セグメント | 指標 | 2026年3月期(構成比) |
|---|---|---|
| 国内ATM事業 | 経常収益 | 1,172億円(53%) |
| 海外 | 経常収益 | 435億円(20%) |
| カード・電子マネー | 経常収益 | 306億円(14%) |
| 口座等 | 経常収益 | 274億円(13%) |

通期業績予想
2027年3月期は連結経常収益2,355億円(前期比+7.0%)、経常利益295億円(前期比△1.9%)を計画する。親会社株主に帰属する当期純利益は170億円(前期比+26.8%)を見込むが、クレジットカード事業の減損を主因とした特別損失35億円の計上を織り込んでいる。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 連結経常収益 | 2,355億円 | 2,200億円 | +7.0% |
| 連結経常費用 | 2,060億円 | 1,898億円 | +8.5% |
| 連結経常利益 | 295億円 | 301億円 | △1.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 170億円 | 134億円 | +26.8% |

株主還元
2026~2028年度は配当中心の安定的・継続的な株主還元を基本方針とし、実額にも配慮しつつ配当性向40%以上を維持する方針に変更はない。2027年3月期の配当予想は年間11円(中間5.50円、期末5.50円)で、配当性向は75.5%、配当利回りは4.11%(2026年5月1日終値ベース)としている。

中期経営計画・トピック
前中期経営計画(2021~2025年度)は、経常収益2,200億円・経常利益301億円・ROE4.8%(目標は経常収益2,500億円・経常利益450億円・ROE8%以上)と財務目標は未達だったものの、多角化は進捗したとしている。2026~2028年度の3か年見通しでは2028年度に経常収益2,800億円、経常利益400億円、ROE8%以上を目標とし、国内ATM事業のトップライン向上、クレジットカード事業の黒字化最優先、海外事業の国別戦略推進、オペレーションコスト削減等の利益率・効率性向上に取り組む。国内ATM事業では2026年初夏からファミリーマートへのATM設置を開始し、4年程度で約16,000台の設置を予定している。
※本記事はセブン銀行が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。