※本記事はTSIホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
TSIホールディングスの2026年2月期(通期)は、株式会社デイトナ・インターナショナルと株式会社ウォーターフロントの連結寄与により、売上高が前期比106.7%の1,670億円(167,085百万円)となった。営業利益は収益構造改革の効果により前期比264.4%の43億円(4,325百万円)と大幅増益となったが、既存ブランドの売上苦戦の影響で通期計画には未達だった。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の不動産売却益の反動や当期の減損損失などにより前期比24.9%の37億円(3,793百万円)にとどまった。2027年2月期は売上高2,000億円、営業利益75億円を計画している。
連結業績(2026年2月期 実績)
売上高は既存主力ブランドの苦戦が続いたものの、デイトナ・インターナショナルおよびウォーターフロントの連結範囲拡大により増収となった。売上総利益は914億円(91,458百万円)、前期比108.9%。仕入先集約やプライシング施策の効果で仕入原価率が改善し、売上総利益率は前期から改善した。販管費は871億円(87,132百万円)、前期比105.8%だが、M&Aの影響を除くと前期比92.1%に抑制されている。営業利益は構造改革による改善効果が約52億円あったことに加え、新規事業/M&Aで+10億円寄与し、前期比264.4%の43億円となった。EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費)は96億円(9,678百万円)、前期比183.7%。経常利益は受取配当金・不動産収入・為替差益などの営業外収益により54億円(5,440百万円)、前期比262.0%。特別利益に政策保有株式の売却益、特別損失に米国事業ののれん減損18億円を計上した結果、税引前当期純利益は61億円、親会社株主に帰属する当期純利益は37億円(3,793百万円)、前期比24.9%、当期純利益率2.2%となった。
| 項目 | 2026年2月期(百万円) | 2025年2月期(百万円) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 167,085 | 156,606 | 106.7% |
| 売上総利益 | 91,458 | 83,995 | 108.9% |
| 販管費 | 87,132 | 82,359 | 105.8% |
| 営業利益 | 4,325 | 1,636 | 264.4% |
| 経常利益 | 5,440 | 2,076 | 262.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,793 | 15,230 | 24.9% |
| EBITDA | 9,678 | 5,269 | 183.7% |

販売チャネル別の状況
国内リアル店のうち百貨店は前期の事業撤退・退店の影響で前期比85.3%となった一方、非百貨店はデイトナ・インターナショナルや既存のメンズカジュアルブランドがけん引し前期比112.6%となった。国内EC売上高は前期比130.1%で、9月に連結したデイトナ・インターナショナルが自社EC・3rdECともに大きく貢献した。国内自社EC売上高は前期比112.3%、3rdECは前期比143.7%。一方、海外は米国事業の苦戦継続と前期事業撤退の影響で前期比70.0%、海外ECは前期比52.2%にとどまった。
| 区分 | 2026年2月期(百万円) | 構成比 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 百貨店 | 15,413 | 9.2% | 85.3% |
| 非百貨店 | 82,291 | 49.3% | 112.6% |
| EC(国内・海外合計) | 45,945 | 27.5% | 121.6% |
| 海外合計 | 8,420 | 5.0% | 70.0% |
| 総合計 | 167,085 | 100.0% | 106.7% |

事業トピックス
主力ブランドでは「AVIREX」が前期比118.5%、下期から連結した「FREAK’S STORE」も好調が続き、いずれも2ケタ増収となった。一方、他の主力ブランドは客単価が向上傾向にあるものの、新規顧客獲得や退店などの要因により苦戦した。東洋エンタープライズ株式会社の株式100%取得によるTSIグループ入りに合意し、「TAILOR TOYO」「SUGAR CANE」「BUZZ RICKSON’S」等を展開する同社(年間売上高約44億円規模)を傘下に加える予定で、取得の詳細や今期業績・中期経営計画への影響はクロージング後すみやかに開示するとしている。ECモール「mix.tokyo」は会員登録数が2026年3月時点で約100万人に到達し、第4四半期の会員獲得数は前期比153.6%となった。
通期業績予想(2027年2月期)
2027年2月期は、既存事業の成長やM&A2社の通期貢献等により売上高2,000億円(前期比+19.7%)を計画している。営業利益は収益構造改革の効果発現も加わり75億円(前期比+73.4%)を見込み、経常利益は72億円(前期比+32.3%)、当期純利益は77億円を計画している。なお、中期経営計画「TIP27」の最終年度目標だった営業利益100億円からは修正しており、既存事業の売上目標に対して約100億円程度の下振れが足元の状況であることが理由。売上高・純利益・ROE・DOEについては目標達成の見込みとしている。
| 項目 | 2027年2月期(計画) | 2026年2月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,000億円 | 1,670億円 | +19.7% |
| 営業利益 | 75億円 | 43億円 | +73.4% |
| 経常利益 | 72億円 | 54億円 | +32.3% |
| 当期純利益 | 77億円 | 37億円 | – |

株主還元
還元方針は配当性向30%以上を指標とし、中期経営計画「TIP27」期間中は特別配当を加算する。2026年2月期の配当は40円(うち特別配当15円、配当性向61%)とした。2027年2月期は基本配当55円(配当性向41.6%)に特別配当15円を加えた70円(同53.0%)を予定しており、これにより過去最高水準となるとともに、TIP27で当初目標としたDOE4%を達成する見込みとしている。自己株式取得については、取得期間を2026年4月13日~2026年10月30日、取得し得る株式の総数を3,300,000株、取得総額上限を30億円として発表した。TIP27期間の3か年累計での自己株式取得は207億円となり、当初目標の100億円を大きく上回る規模となった。
| 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | 2027年2月期(予想) | |
|---|---|---|---|---|
| 配当金合計 | 15円 | 65円 | 40円 | 70円 |
| うち特別配当 | – | 46円 | 15円 | 15円 |
| 配当性向 | 25% | 30% | 61% | 53% |

※本記事はTSIホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。