※本記事は電源開発が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
電源開発(J-POWER)の2026年3月期(2025年度)は、松島火力発電所の休廃止等による国内発電事業の売上減少を主因に減収となった。経常利益は北米ガス火力権益売却に伴う持分法投資利益の押し上げで増益となったものの、特別損失518億円の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は減益となった。2027年3月期(2026年度)は、北米ガス火力権益売却益の剥落があるものの、国内発電事業や豪州炭鉱権益保有子会社の増益により、経常利益を除く売上高・営業利益・当期純利益は増収増益を見込む。
連結業績(2025年度 実績)
2025年度の連結売上高は11,822億円(前期比10.2%減)、営業利益は1,009億円(同27.0%減)となった。一方、経常利益は北米ガス火力権益売却益等による持分法投資利益の増加(+494億円)が寄与し1,585億円(同13.2%増)と増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失518億円の計上により585億円(同36.7%減)となった。
| 項目 | 2025年度実績 | 2024年度実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 11,822億円 | 13,166億円 | -1,344億円 | -10.2% |
| 営業利益 | 1,009億円 | 1,383億円 | -373億円 | -27.0% |
| 経常利益 | 1,585億円 | 1,400億円 | +184億円 | +13.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 585億円 | 924億円 | -339億円 | -36.7% |

2026年3月31日公表の2025年度業績予想(売上高11,800億円、営業利益980億円、経常利益1,520億円、親会社株主に帰属する当期純利益660億円)との比較では、売上高・営業利益・経常利益は予想を上回ったが、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上により660億円の予想に対し585億円(予想比11.3%減)となった。
セグメント別の状況(2025年度 実績)
発電事業は松島火力発電所の休廃止影響や容量市場価格の下落等により減益、送変電事業は売上の減少や修繕費等の増加により減益となった。海外事業は北米ガス火力権益売却により経常利益が948億円(前期比174.9%増)と大幅に伸長した。電力周辺関連事業・その他の事業は、豪州炭鉱権益保有子会社における石炭販売価格の下落に伴い減益となった。
| セグメント | 売上高(2025年度) | 売上高(2024年度) | 経常利益(2025年度) | 経常利益(2024年度) |
|---|---|---|---|---|
| 発電事業 | 8,404億円 | 9,457億円 | 453億円 | 685億円 |
| 送変電事業 | 492億円 | 498億円 | 17億円 | 28億円 |
| 海外事業 | 2,278億円 | 2,446億円 | 948億円 | 345億円 |
| 電力周辺関連事業・その他の事業 | 646億円 | 764億円 | 174億円 | 347億円 |

通期業績予想(2027年3月期/2026年度)
2027年3月期(2026年度)は、北米ガス火力権益売却益の剥落の一方で、国内発電事業のJEPX/小売向け販売の粗利増や容量市場価格の上昇、豪州における炭鉱権益事業の資源価格高騰に伴う増益を見込む。連結売上高は13,800億円(前期比16.7%増)、営業利益は1,250億円(同23.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は810億円(同38.4%増)を予想する一方、経常利益は北米ガス火力権益売却益の剥落により1,250億円(同21.2%減)を予想する。
| 項目 | 2026年度予想 | 2025年度実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 13,800億円 | 11,822億円 | +1,977億円 | +16.7% |
| 営業利益 | 1,250億円 | 1,009億円 | +240億円 | +23.8% |
| 経常利益 | 1,250億円 | 1,585億円 | -335億円 | -21.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 810億円 | 585億円 | +224億円 | +38.4% |

セグメント別業績予想(2026年度)
発電事業はJEPX/小売向け販売の粗利増や容量市場価格の上昇により経常利益590億円(前期比30.2%増)を予想する。送変電事業は修繕費・固定資産除却費等の増加により経常利益が5億円の損失(前期比129.4%減)に転じる予想。海外事業は北米ガス火力権益売却益の剥落により485億円(同48.8%減)に減少する見込み。電力周辺関連事業・その他の事業は豪州炭鉱権益保有子会社における石炭販売価格の上昇により180億円(同3.4%増)を予想する。
| セグメント | 経常利益(2026年度予想) | 経常利益(2025年度実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 発電事業 | 590億円 | 453億円 | +30.2% |
| 送変電事業 | -5億円 | 17億円 | -129.4% |
| 海外事業 | 485億円 | 948億円 | -48.8% |
| 電力周辺関連事業・その他の事業 | 180億円 | 174億円 | +3.4% |
株主還元
1株あたり配当額は安定配当の維持を基本方針とし、2026年度は5円増配を予定する(2025年度期末配当は第74回株主総会の議案として上程予定)。総還元性向30%を継続する方針。
キャピタル・アロケーション アップデート
2024-2026年度の配分計画をアップデートし、投資キャッシュフローは7,050億円(北米ガス火力売却益含む)を計画。内訳は原子力戦略投資2,500億円、火力トランジション1,150億円、電力ネットワーク増強2,400億円、グローバルな再エネ開発950億円。株主還元は750億円を計画する。

次期経営計画・大間原子力発電所計画
次期経営計画に向けては、ポートフォリオ全体でのROIC向上とWACC低減に向けた仕組み構築に取り組み、PBR向上を目指す方針を示した。あわせて、市場から不透明感を払拭するため大間原子力に係る開示の一層の充実を目指すとしている。大間原子力発電所は、2025年6月よりプラント審査対応中で、現地では新規制基準の影響を受けない範囲で敷地造成などの準備工事を実施している。
※本記事は電源開発が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。